読者様からの質問「肉でも岩塩より海塩がよいのは、なぜですか?」 by 『ぱるす通信』
昨日のブログでご紹介した、『ぱるす通信 こころのくすり箱』(第52号、2012年10月9日発行)。
「女性だけの編集制作プロダクション☆3jags(スリージャグス)」さんが編集されている通信です。
前回、「わじまの海塩」レシピとして、料理研究家・宮崎里恵先生の「塩豚のポトフ」を掲載していただいたところ、読者の方から、「肉でも岩塩より海塩がよいのは、なぜですか?」というご質問がありました。
せっかくなので、こちらのブログの方にも載せさせていただきますね。
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Q: 豚肉にも海塩。岩塩よりも海塩がよいのは、なぜですか? 岩塩も太古の海塩でミネラルが豊富なのだと思っていました。肉には岩塩、魚には海塩とも聞きますが…。
Q: 豚肉にも海塩。岩塩よりも海塩がよいのは、なぜですか? 岩塩も太古の海塩でミネラルが豊富なのだと思っていました。肉には岩塩、魚には海塩とも聞きますが…。
A: うま味を引き出す海塩
岩塩には、鉄分などのミネラルは含まれているのですが、重要なミネラルのうち、マグネシウムだけがほとんど含まれていません。
長い年月をかけて、水分が大地にしみこみ、枯れた岩になったのが岩塩ですが、その水分の中にマグネシウムが含まれているのです。そのため岩塩の国は硬水の地域が多く、バランスがとれています。
フランスでは、「岩塩よりも海の塩、海の塩の中ではゲランドの塩、ゲランドの塩の中では(海水の表面に浮かぶ)フルールドセル」というのが常識になっているそうです。
そして、昔、シルクロードでは、モンゴルの大量の岩塩とクロアチアの少量の海塩が物々交換されていたそうです。
マグネシウムがタンパク質分解酵素を活性化させて、タンパク質をアミノ酸に分解します。アミノ酸の中でもうま味成分といわれるのがグルタミン酸です。
対象:地鶏の鶏肉に塩をふって30分置き、冷凍したもの。
遊離グルタミン酸の量(100ml中 単位mg)
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肉をたくさん食べているような国は、マグネシウムが多い硬水を飲んだり、料理に使っている傾向があります。
日本は軟水の国なので、お塩は、マグネシウムの多い海水塩を使ってくださいね。
●『ぱるす通信 こころのくすり箱』について
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購読期間は6か月(3150円)もしくは1年(6300円)
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お名前、ご住所、電話番号、購読期間を明記の上、お申込みは、下記へ。
FAX: 03-6801-6361(ぱるす出版)
「浅漬けはわじまの海塩の二大特長がわかる料理」by 『ぱるす通信 こころのくすり箱』
こちらは、第52号、2012年10月9日発行。
『ぱるす通信』の読者層は全国の60~70歳代が中心で、メールもネットも使わない方々なので、私がブログで発信していることを、紙媒体の読み物として発信してくださるということになり、「わじまの海塩」の使用店様やレシピをシリーズ連載してくださっています。
今回は、秋の浅漬けのレシピのご紹介です。
料理研究家・杵島直美先生に教えていただいた、簡単で珍しい秋の浅漬けです。
私のブログでも作り方をご紹介しています。
・カブとキウイの浅漬け
・茹でレンコンの浅漬け
特長のひとつは、低温結晶で、素材に浸透しやすいということ。強い塩の浸透圧を使わなくても、塩分濃度が低くても、短い時間で、冷たい生野菜がしんなりします。
特長のもうひとつは、食物の自己消化酵素を活性化し、乳酸菌育成を促すミネラルバランスだということ。
塩だけで、乳酸菌発酵の、爽やかな酸味と深みのある、うま味の浅漬けができるんです。
塩だけで、乳酸菌発酵の、爽やかな酸味と深みのある、うま味の浅漬けができるんです。
「わじまの海塩」の量は、材料の正味の重量の1.5%の目安です。
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とご紹介くださいました。
これから、寒くなり、野菜が霜にやられないよう、自然にでんぷんを蓄え、おいしくなってくる時期です。
「わじまの海塩」でお漬物、ぜひ、お作りになってみてくださいね。
「わじまの海塩」でお漬物、ぜひ、お作りになってみてくださいね。
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神田小川町・淡路町 「江府 お茶の水 takamura」で、美味しい料理とお酒が楽しめます
私のブログではお馴染み、和食料理人・高村真さん。
「下北沢 高むら」から「浅草 みこはち堂」へ、そして、秋葉原の隠れ家レストラン「t
akamura」を経て、とうとう高村さんのお店がオープン、「江府 お茶の水 takamura」です。
akamura」を経て、とうとう高村さんのお店がオープン、「江府 お茶の水 takamura」です。
10月17日よりプレオープン、そして29日から本格的にオープンします。
場所は、千代田線・新御茶ノ水、都営新宿線・小川町、丸の内線・淡路町、JR・御茶ノ水など、アクセスも便利な駅近くの路地です。
日本酒好きな方には、「神田和泉屋」さんの直営居酒屋「坐」の通りの並びにあると言えば、わかりやすいかもしれません。
ダイニングバーという構えの内装。カウンターに、2人掛けテーブル2つに、ソファ席10席があります。
プレオープンにお邪魔してきました。
こんにゃくの煮物、野菜のおひたし、さんまの甘酢漬けとタラの卵の煮物。
サーモンの昆布〆 マリネサラダ風。
ヒラマサのグリル。
チキンのトマトソース煮込み。鶏肉は下ごしらえで出汁で煮てあります。
世界のワイン界に多大な影響力を持つ、ワイン評論家ロバート・M・パーカーJrがテイスティングし評価した、というPP点数つきのワインリストのワインが用意されています。
日本酒も、地酒協同組合のもの。
こちらは、富山の地ウィスキーで作った地酒蔵のハイボール。
こちらのカウンター席が、すわり心地のいい椅子で、とっても居心地がよくって、つい長居してしまいそう。
「わじまの海塩」を使った美味しいお料理をつまみながら、美味しいお酒を楽しむ、ちょっと大人な時間を楽しむことができますよ。
高村さん、オープンおめでとうございます。
「江府 お茶の水 takamura」のプロフィール:
住所:東京都千代田区神田小川町2-8
電話:03-5281-6561
アクセス:千代田線・新御茶ノ水 B3出口 徒歩5分
都営新宿線・小川町、丸の内線・淡路町 B5出口 徒歩5分
酒屋「神田和泉屋」さんの直営居酒屋「坐」の通りの並び。
太田姫稲荷神社のある道灌通りからは、ファミリーマートの角の路地に入り
「土桜」「面」の奥左側。
営業時間: 17:30~24:00
29日よりランチも始める予定です。
「土桜」「面」の奥左側。
営業時間: 17:30~24:00
29日よりランチも始める予定です。
11/28「ホンモノの塩とオリーブオイルの会 ~新油と海塩をローフードで楽しむ~」のご案内
今日は、販売会&試食会のお知らせです。
来月の11月28日(水)に、「ホンモノの塩とオリーブオイルの会 ~新油と海塩をローフードで楽しむ~」の会を開催します。
今回の「ホンモノの塩とオリーブオイルの会」はローフード研究家「秋葉睦美」さんをお迎えして、ダイエットと食の関係をメンタル面をキーワードにパネルディスカッションを行います。
また、お昼とカフェタイムには、それぞれランチ、カフェを予約制でご用意しております。
イタリアのバランカ農園から届いたばかりの搾りたての超新鮮オリーブオイルをご用意しています。
オリーブオイルにも、ワインのようにヌーヴォがあるのをご存じですか?
ベリタリアの藤本さんは、先週、バランカ農園へ行って、新油の味見をしてきたそうです。
ベリタリアの藤本さんは、先週、バランカ農園へ行って、新油の味見をしてきたそうです。
搾油されたばかりの超新鮮オリーブオイル、フレッシュな香りと味を日本のどこよりも早くお楽しみ頂ける会です。
新油と海塩を、ローフードで楽しんでください。
販売会だけの参加は、お時間フリーです。
●●会期●●
2012年11月28日(水)
●●内容●●
【ホール】入場無料 (入口スペース)
・時間 12:00~18:00 フリータイム
食材の販売と試食
【サロン】有料 (奥のスペース)
(1)ランチ (2500円) 要予約 36名
・一部 12:30~13:30
・二部 13:45~14:45
ローフードのランチ
(2)パネルディスカッション
・時間 15:00~16:00
お土産つき(バランカ新油100mlとリキッドソルト100ml)要予約(3000円)
テーマ: ダイエットとローフード
ローフード研究家:秋葉睦美
ベリタリア代表:藤本真理子
美味と健康代表:橋本三奈子
(3)カフェ (1500円) (要予約) 限定 18名
・時間 16:00~17:30
ローフードのスイーツや酵素ジュースなど
●●ご予約●●
サロンのランチ、パネルディスカッション、カフェ、EXVオリーブオイル「バランカ」の搾りたて新油をご予約の方は、お手数ですが、以下のフォームからもお申込みください。
準備の都合上、11月19日までにお申し込みください。
http://my.formman.com/form/pc/11Te667e6ER40T6D/
料金は、当日でかまいません。
●●会場●●
ギャラリー・ルデコ
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-16-3 ルデコビル
渋谷駅東口を出て、明治通りを恵比寿方面に徒歩5分。
渋谷駅新南口からは徒歩1分。
明治通り沿い右手、明治通りを挟んで真向いにスターバックスコーヒーがあります。
以上
皆様にお会いできることを楽しみにしております。
皆様にお会いできることを楽しみにしております。
「塩の種類と濃度により異なる、肉のうま味成分の生成量」 by 成瀬宇平先生
雑誌『男子食堂』のウェブ版に、「男子食堂ブログ」として、医学博士・成瀬宇平先生の「調味料こぼれ話」が連載されています。
雑誌『男子食堂』は廃刊になってしまうそうで、ブログの連載も最終回ということ。
そのブログの記念すべき最終回に、「塩の種類と濃度により異なる、肉のうま味成分の生成量」という記事が掲載されました。
「わじまの海塩」「わじまの水塩」の酵素分解の働きが紹介されています。引用して、ご紹介します。
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食塩の違いや食塩水を鶏の胸肉に振りかけた場合のうま味成分(グルタミン酸として)の生成量を調べた結果を紹介します。
実験は、鶏の胸肉に何種類かの食塩と食塩水を振りかけ、冷蔵庫で30分間放置した後に冷凍。
生肉を低温で貯蔵した場合、生肉の中のたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)が働き、たんぱく質が分解し、ペプチドとなり、さらにアミノ酸を生成します。
食品中のアミノ酸の種類と量は、うま味に関係していて、うま味成分の指標としてはグルタミン酸が測定されることが多いのです。
生肉を低温で貯蔵した場合、生肉の中のたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)が働き、たんぱく質が分解し、ペプチドとなり、さらにアミノ酸を生成します。
食品中のアミノ酸の種類と量は、うま味に関係していて、うま味成分の指標としてはグルタミン酸が測定されることが多いのです。
図は、冷凍した肉を粉砕して得た水溶液中のうま味成分の指標として、グルタミン酸量を測定した結果です。
水溶液を振った胸肉の中のグルタミン酸量が、食塩を振った胸肉に比べて多いことがわかります。
水溶液を振った胸肉の中のグルタミン酸量が、食塩を振った胸肉に比べて多いことがわかります。
これは、食塩そのものを振った場合は、肉中に存在しているたんぱく質分解酵素の活性を抑制し、食塩濃度の小さい食塩水はプロテアーゼの働きを抑制しないからと推測できます。
「わじまの水塩」を振りかけて肉中のアミノ酸量が最も多く検出されているのは、「わじまの水塩」のミネラル成分は他の食塩や水塩に比べてマグネシウムイオンが多く含まれているとも推測できます。
生体内の代謝においてマグネシウムイオンは、酵素反応を促進する働きがあるからとも推測できるのです。
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善玉菌を与えなくても、ミネラルバランスのよいお塩によって、食材に対して、酵素による分解が起きるので、それが甘味の元となり、うま味の元となり、そして、消化しやすく、健康機能を持ったグルコース(ブドウ糖)や、ペプチドやアミノ酸になるというわけなんですよ。
グラフを補足しますと、たんぱく質分解酵素の働きを活性化させるマグネシウムの多い「わじまの水塩」では、精製塩の117%、グルタミン酸が多くなっています。
ナトリウムとマグネシウムの比率が血液の比率と似ている「わじまの海塩」では、精製塩の113%、グルタミン酸が多いという結果となっています。
先週は、麹の生成する酵素の働きについて、詳しくご紹介しましたが、酵素の働きを助けるのがミネラル。
善玉菌を与えなくても、ミネラルバランスのよいお塩によって、食材に対して、酵素による分解が起きるので、それが甘味の元となり、うま味の元となり、そして、消化しやすく、健康機能を持ったグルコース(ブドウ糖)や、ペプチドやアミノ酸になるというわけなんですよ。
成瀬宇平先生のプロフィール:
1935年、福島県生まれ。日本大学農獣医学部卒業。
同大、同学部講師、東京大学微生物研究所研究生を経て、鎌倉女子大学教授(食品学)。医学博士。
「図説魚の目きき味きき事典」、「すしの蘊蓄旨さの秘密」以上(講談社)、「応用調味料の事典」(柴田書店)など著書多数。
半蔵門「エリオ・ロカンダ・イタリアーナ」でお祝い会
10月19日(金)に、半蔵門の「エリオ ロカンダ イタリアーナ」で、「交流会&スペシャルCelebration☆PARTY」ということで、友人達の誕生日やご結婚のお祝いのパーティがありました。
発起人は今月お誕生日のガラス&ジュエリーデザイナーのMimyさん。
こちらの「エリオ」さんでは、Mimyさんのご紹介からご縁ができ、「わじまの海塩」を使ってくださっています。
こちらの店は、「飲食セーフティネットワーク」の発起人でもあり、自分の子供に食べさせられる安心安全な食事を提供したいと想いから、北海道や九州から無農薬、オーガニックの野菜を取り寄せ、セシウム検査済みの魚介類を提供していらっしゃいます。
土曜日のお子様連れOKの日には、お子様にも良質なミネラルを摂ってほしいと、パン用に、EXVオリーブオイルと「わじまの海塩」を出しているそうです。
本能なんだと思いますが、お子様方に、とても人気の高い「わじまの海塩」です。
そして、このパーティのお料理にも、「わじまの海塩」をたっぷり使ってくださる、ということでした。
まず、カップサラダ。下にドレッシングソースは入っているのですが、お好みで、と「わじまの海塩」を。
こういう野菜スープに、「わじまの海塩」は最強ですよ。
小さな音なんだけど、近くで聞くととても体内に響く音です。癒されますね。
チーズのリゾットと、トマトとモッツェレラチーズのパスタ。
そして、ご結婚祝いと10月誕生日の皆様のための大きなサプライズ・ケーキ。
ケーキをカットしていただいて。パンナコッタには、ベリタリアさんで輸入しているベルガモットEXVオリーブオイルがかけられていましたよ。
お祝いの皆様。下の段、左側が電撃結婚を決められたというあっちゃんさん、下の段、右側が10月お誕生日のMimyさん、上の段、左側がかつおぶし池田屋のumamikaoriさんこと池田雅子さん、右側が六本木でエステサロン経営の林美保さん。
集合写真。Mimyさんのfacebookからお借りしました。
ハッピーオーラに包まれていた素敵な会でした。Mimyさん、幹事、ありがとうございました。
集合写真。Mimyさんのfacebookからお借りしました。
ハッピーオーラに包まれていた素敵な会でした。Mimyさん、幹事、ありがとうございました。
●「エリオ・ロカンダ・イタリアーナ」のプロフィール:
住所:東京都千代田区麹町2-5-2 半蔵門ハウス1F
アクセス:東京メトロ半蔵門線半蔵門駅1番口 徒歩2分
TEL:03-3239-6771
塩糀で「甘味が増すヒミツ」 by 『麹のふしぎな料理力』
今週は、ずっと、大分の糀屋本店の女将・浅利妙峰さんと、東京農業大学准教授・前橋健二先生の共著『旨みを醸し出す麹のふしぎな料理力』(東京農大出版会、2012年)をご紹介してきました。
たんぱく質分解酵素の働きと対のようになるのが、デンプン分解酵素の働き。
今日は、そのデンプン(炭水化物)分解酵素の働きについて、『「甘味が増すヒミツ」がさらにわかった』の章を引用して、ご紹介します。
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塩糀にはデンプンを分解し、ブドウ糖を作る酵素が含まれているので、デンプン質素材と塩糀を組み合わせればやさいい甘味が期待できます。
塩糀に含まれるデンプン分解酵素であるα―アミラーゼはデンプンを小さなオリゴ糖にまで分解して甘味を作ります。
ご飯を口の中で噛んでいると次第に甘くなってきますが、これは唾液に含まれるアミラーゼが働いて米デンプンからグルコースが生じたことによります。
また、季節の野菜が甘くておいしいのは、植物細胞内の貯蔵デンプンからアミラーゼの働きでブドウ糖が増えるためです。
また、すりおろいた大根も含まれるアミラーゼが作用して甘味ができます。
塩糀には麹カビがつくったアミラーゼが豊富に含まれています。麹カビがつくるさまざまな酵素のうち、アミラーゼは断トツ最大の生産量です。
ご飯を炊くときにほんの少しの塩糀を入れてアミラーゼを利用すれば、炊いている間にデンプン分解酵素が働いて、炊きあがりのころにはほんのりと甘味がついています。
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グルコースというのは、ブドウ糖のこと。
こちらは、「デンプンからアミラーゼによるグルコースの生成」の図です。
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炭水化物の野菜やお米が「わじまの海塩」で甘く感じられるようになる仕組みも、同じ理由ですね。
アミラーゼは、唾液にも多く含まれている酵素。
だから、よく噛んで食べることは、美味しくもなり、消化にもいいんですよ。
だから、よく噛んで食べることは、美味しくもなり、消化にもいいんですよ。
「麹のふしぎな料理力」の本の紹介は、今日で終わりにします。
まだ、参考になることが書かれていますし、塩糀のレシピも載っていますので、続きは、実際の本を読んでくださいね。
10月23日(火)には、この本の浅利妙峰さんも参加される発酵の交流会があります。楽しみです。
酵素とタンパク質の分解と美味しさと健康の関係 by 『麹のふしぎな料理力』
大分の糀屋本店の女将・浅利妙峰さんと、東京農業大学准教授・前橋健二先生の共著『旨みを醸し出す麹のふしぎな料理力』(東京農大出版会、2012年)。
昨日に引き続き、今日は、この本の中の『「うま味が増すヒミツ」もわかった』という章を引用してご紹介します。
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タンパク質分解で生じるのはおいしさだけではありません。
タンパク質がアミノ酸にまで分解される過程で、ペプチドというタンパク質の断片、つまり短いアミノ酸重合物ができますが、ペプチドには抗酸化力や血圧低下作用など、さまざまな健康機能が見つかっています。
たとえば、乳ペプチド、大豆ペプチド、魚肉ペプチドなどはすでに特定保健用食品素材として活用されています。
発酵酸乳では乳酸菌の、みそでは麹カビの、納豆では納豆菌の、魚醤油ではイワシ内臓の、それぞれのプロテアーゼにより素材タンパク質から機能性ペプチドが生まれます。
塩糀には、米たんぱく質由来の機能性ペプチドが含まれていますが、塩糀を魚、大豆製品、乳製品などの食材の下ごしらえに使うことによって、それらの食材でも程度の差はあれ、発酵食品のようにタンパク質分解が起こることが期待されます。
うま味はアミノ酸の味ですが、うま味が高まるということは酵素が働いて栄養や健康機能が高まっている可能性を示すシグナルと捉えることができるのです。
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こちらは、肉タンパク質のプロテアーゼの作用の図です。
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タンパク質が、うま味成分のアミノ酸にまで分解されているので、美味しくて、消化にもやさしいだけでなく、分解段階のペプチドという分子が持つ健康機能も加わるのですね。
酵素のたんぱく質分解の働きについては、ここでも、「塩糀」を酵素の働きを助けるミネラルとしての「わじまの海塩」に置き換えてみていただきたいです。
本当の美味しさとは、舌で感じる美味しさだけでなく、体内にも、健やかな働きかけをすることなのではないでしょうか。
その「美味しさ」を具現するのが「わじまの海塩」です。
「わじまの海塩」は、小さいお子さんに大人気なんです。小さいお子さんは、情報や知識ではなく、本能的に知っているからですね。
塩糀で「うま味が増すヒミツ」 by 『麹のふしぎな料理力』
一昨日、昨日とご紹介している、大分の糀屋本店の女将・浅利妙峰さんと、東京農業大学准教授・前橋健二先生の共著『旨みを醸し出す麹のふしぎな料理力』(東京農大出版会、2012年)。
今日は、この本の中の『「うま味が増すヒミツ」もわかった』という章を引用してご紹介します。
たんぱく質分解酵素のプロテアーゼ、ペプチターゼの働きについて、書かれています。
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塩糀に含まれるアミノ酸の量はとくに高いとはいえません。それにもかかわらず、食材を塩糀で漬けると驚くほどうまくなります。
それは、塩糀のアミノ酸が食材によく浸み込むだけでなく、塩糀のプロテアーゼが肉たんぱく質を分解し、さらに塩糀または肉自身が持つペプチターゼの働きにより、アミノ酸やペプチドが増えるためです。
もともと生肉にはプロテアーゼとペプチターゼの両方が含まれているので、肉と塩糀の組み合わせはうま味をアップさせるのに効果的なのです。
肉のなかでも、鶏肉はうま味物質のグルタミン酸をつくるペプチターゼの働きが強いため、その効果が顕著に表れます。
タンパク質を分解する酵素は40℃くらいでよく働き、アミノ酸を作る酵素、ペプチターゼは50℃くらいでよく働きます。
そのため、調理の際、ゆっくり加熱していけば、よりよい効果が期待できます。
うま味を上げるためには、炒めたり焼いたりするより、蒸したり煮たりする料理のほうが、より適しているといえるでしょう。
うま味調味料の成分は純粋なグルタミン酸で、料理に加えると劇的においしくなる魔法の調味料と言われます。
しかし、塩糀でうま味を高めることは、純粋なグルタミン酸を加える効果とはまったく違います。
塩糀の酵素によって、タンパク質が分解すると、グルタミン酸だけでなく、さまざまなアミノ酸が同時に増えます。
アミノ酸の中には、必須アミノ酸と呼ばれる人の栄養上重要なものや、甘味を持つグリシンやアラニン、また苦味を持つロイシンやバリンなど、さまざまあります。
そうしたアミノ酸が一斉に増えることで、調和のとれた自然なうま味が増強され、不思議なほどおいしく感じられるわけです。
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・・・ということですが、実は、私は、この「うま味が増すヒミツ」は、そっくりそのまま「わじまの海塩」に当てはまるなと思っているんです。
一昨日のブログでご紹介したように、塩糀の働きのポイントが、麹菌ではなく、酵素にあるのだとしたら、その酵素の働きを活性化させるミネラル、そのミネラルバランスのよい「わじまの海塩」でも、同じ働きが作用するというのは、ありえることですよね。
「塩糀」と書かれている部分を、「わじまの海塩」に置き換えて読み直してみてください。
塩麹は、麹が生んだ酵素が加わることで、さらにパワーアップするけれど、素材そのものが持っている酵素を活かしていると考えれば、ぴったり当てはまるでしょう?
「わじまの海塩」をお使いになってくださっている方は、実感されると思います。
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・・・ということですが、実は、私は、この「うま味が増すヒミツ」は、そっくりそのまま「わじまの海塩」に当てはまるなと思っているんです。
一昨日のブログでご紹介したように、塩糀の働きのポイントが、麹菌ではなく、酵素にあるのだとしたら、その酵素の働きを活性化させるミネラル、そのミネラルバランスのよい「わじまの海塩」でも、同じ働きが作用するというのは、ありえることですよね。
「塩糀」と書かれている部分を、「わじまの海塩」に置き換えて読み直してみてください。
塩麹は、麹が生んだ酵素が加わることで、さらにパワーアップするけれど、素材そのものが持っている酵素を活かしていると考えれば、ぴったり当てはまるでしょう?
「わじまの海塩」をお使いになってくださっている方は、実感されると思います。
塩麹作りに適した温度と日数 by 『麹のふしぎな料理力』
塩糀の作り方に関して、塩糀を作る温度帯や日数など、「塩糀はこんなしくみで完成します」という章に詳しく書かれているので、こちらも引用してご紹介します。
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麹カビは食塩と混ぜ合わさることで、生育を停止します。
しかし、麹カビが生産した酵素は、生きたまま活力を保ち続け、塩糀を熟成している間に、米デンプンを分解してグルコースをつくり、甘味を増していきます。
細かく見てみると、酵素の働き方は温度によって大きく異なっています。
たとえば、30℃に維持した場合、仕込み後5日目にかけてデンプンの分解が進み、1週間ほどでほぼ終了します。
55℃に維持した場合、酵素は非常に活発になり、デンプンもタンパク質も急速に分解して、12時間ほどで糖濃度もアミノ酸濃度もほぼ最高に達します。
60℃くらいまで温度を上げると、デンプン分解酵素はいっそう活発になり、数時間のうちに糖化がほぼ終了してしまいます。そのかわり、酵素の活力はいくらか衰えている可能性があります。
一方、室温でゆっくり糖化させていけば、酵素の活力はほぼ完全に保たれるので、料理に使うとき、酵素を効果的に働かせることができます。
ただし、室温では、かなり時間をかけても、糖濃度を最高にまでもっていくことはなかなかできません。
温度調整のできるヨーグルトメーカーを利用することができるなら、55℃に設定して発酵させれば、塩糀づくりは一晩で完成します。
この場合、酵素は非常によく働き、しかも酵素活性の低下もほとんど見られません。また、このくらい高い温度でも短期間なら、雑菌が繁殖する心配もありません。
温度が高いほど、発酵が進むにつれて塩糀は黄褐色がかってきます。
これは酵素作用で生じた糖とアミノ酸が反応するアミノカルボニル反応によるもので、みそやしょうゆの着色と同じものです。
家庭では55℃を維持するのは難しいと思います。しかし、最近では、先に上げたヨーグルトメーカーが市販されていますから、それを利用すれば、温度や時間設定が自由にできます。
発酵終了後、室温で長期にわたって放置しておくと、雑菌が繁殖しはじめるおそれがあります。必ず、冷蔵または冷凍で保存しましょう。
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55℃で維持できれば、一晩で完成するんですねー。
明日は、こちらの本の中から、塩麹の美味しさについてのサイエンスをご紹介しますね。
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