ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

※ないものねだりこそ開発の原点だ※ 
※すべてのマイクロホンは発展途上の音響デバイスだ※
※「常識」は思考停止へのブレーキです※
※百の議論より一つの事実※







© 2009-2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

★便利な「サイト内検索」:https://cse.google.com/cse?cx=017899518264749852404:527iebxqjuj

(個人の方に限りShinオリジナルマイクの製作を承ります)
Memsマイクの最高峰 IM73A135V01使用ProbeⅡinf Lz 及びZOOM F3向けL-73Amems 、Probe-T inf などご相談ください。
秋月電子のパナソニック純正「WM-61A」の使用のFetⅡ、LzⅡbなどご相談ください。
★このサイトではミニプラグ・ジャック使用と欠陥「プラグインパワー」方式を 完全否定しています。

©2009ー2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

管理人Shinは知財保護において個人による「特許」のようなものを好まず、「全公開」を旨とします。(巻末詳細)

 

 

 

 TODAY'S
 
フリーバウンダリーマイク「BLM UFO mems 」

本マイクは机上使用を対象としており、形状・構造上、床置きには適しません。
(床置き型は100%が踏まれ、蹴られます。何よりもヘビーデューティが求められますので)
 

◎ 実使用イメージ(Ai生成)

 

 

 

 

 

 

 

 

床や机、平面の板上付近にはプレッシャーゾーン」Pressure Zoneが存在します。「バウンダリー・レイヤー」も事実上同義語です。

 

この領域は直接波と反射波が同相となり、音圧が上昇します。この場所にマイクを配置すると当然レベル上昇が発生し、効果的な収音が可能になります。

これは反射面から数cm以内で発生する音響現象です。

 

 

 

ここでは一般的なバウンダリーマイクではなく、この元祖である米「CROWN」(現AKG)のPZM(Pressure Zone Microphone」に学んだ方式を採用しました。(パテント関係は既に失効)

 

それは直接波と反射波の同相エリアの中で、音圧が最大値となるポイントに配置する方式です。

「密着位置」では「6dB」のレベル上昇が得られます。

 

 

 

この効果は上図「概念図 2」のように反射面にカプセルを下向きにほぼ密着した、これはCROWN(現AKG)の「PZM」に学びました。図中の「ECM」をMEMSマイクに置き換えて考えます。

 

 

 

 

 

 

すなわち、バウンダリー効果は反射面の面積に比例し、周波数依拠するため、今回のBLM mems-UFOのような小さいバウンダリーマイクの場合床上、机上に置き、反射面を大きくすることを前提としています。

 

この小さいBLMを筆者は過去から「フリーバウンダリーマイク」と名付けており、より大きな反射面上に置いて実用化してきました。

 

「記事:1242」の単一指向カプセル使用ピアノ用X-Y フリーバウンダリーマイクは多くの実績を持ちます)

 

すなわち、「ステレオバウンダリーマイク」というカテゴリーもこのサイトで実現されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バウンダリーマイク2つの方式両者とも米CROWN社の世界的発明です

 

(下の写真)

CROWN(日本ブランドAMCRON)のPZM-30は反射面に下向き1mmにカプセル配置されています。(中心部に突き出した棒状の先にカプセルがあります)写真からお分かりになると思います。

 

 

どちらもUSA CROWN社が開発したバウンダリーマイクです。

 

 

 

 

1.無指向性カプセル使用

PZM-30はプレッシャーゾーンマイク・・・無指向性カプセル使用

指向性:半球形指向性・・反射面から180度の範囲を半円状にカバーする指向性。

 

 

 

2.単一指向性カプセル使用

やはり同一メーカーCROWNの「PCC-160」がルーツです。

PCC-160とAT-871Rは同一原理と同じ構造を持ちます。

指向性:前方半球指向性・・・単一指向性の指向軸の半分がない。

 

これには単一指向性カプセルが用いられ、単一指向性「カーディオイド」マイクの軸上指向性を半分に切った指向性、すなわち床・机上から垂直に90度までの上方までが指向範囲となります。

 

どちらもプレッシャーゾーン=バウンダリーレイヤー上に配置して使う、バウンダリーマイクです。

 

 

 

 

 

 

(このサイト過去の製作例より2010年~

このブログでも15年前に製作したものがあり、芝居の公演への実践投入および公共ホールでのPCC-160およびAT-871Rとの比較テストでこれらを超える結果を得ました。

このときのカプセルはフォーリーフの UEB-5361を使用しました。(現在入手可能なUEB-5261でもPCC160より良い結果を確認しています)

 

 

 

 

 

PCC-160に学んだ記事1046、1317の作例

(床置き仕様のヘビーデューディ型)

 

記事:1317 PCC-160に学び、フォーリーフ UEB-5361を使用した「前方半球形指向性」バウンダリーマイク。2010年~2013年ころ話題を呼びました。(UEB-5261との切り替えしきも発表しています)

 

これにて、手作りのバウンダリーマイクがメーカー製に迫り、これを超えることができることを経験してきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

  「BLM UFO mems」の試作

マイクロホンの実機製作はまず外観形状から始めます

 

 

 

 

(筐体材料)

リン青銅板(t 0.1)の役割

 

MEMSマイク音穴部のハイインピーダンスを近接グランドプレーンにより音穴部分からメンブレン部のハイインピーダンスエリアを等価的に静電シールドさせ、弊害をキャンセルさせるEMC対策、および反射面1mmの確保。(ない場合ハムを引き、誘導ノイズの影響を受けます)

 

 

 

 

 

 

導電テープには無数のカッター傷を入れ、すべてのGND系は高周波インピーダンス、ゼロΩ化をめざしました、ここではスポット溶接はおこなっていません。

 

 

 

 

 

 

(回路図)

これは今回の回路図です。

このほか過去発表してきたファンタム動作出力部が採用できます。

また、あらゆるMEMSマイクまたはECMでの実験が可能かつ興味あるところです。

 

 

 

 

 



まとめ

今回の試作は本家のCROWN 「PZM30」を傍らに置き、これとの比較で進めました。

無指向性カプセルを使用したタイプのバウンダリーマイクとしてはたいへん良い結果を出してくれたと思います。

 

PZM30とは指向特性は同一、SN比も同等だが感度が圧倒的に高くMEMS有利、音質面でもIM73A135V01の優れた特徴を存分に発揮しています。

 

PZM30の最大音圧150dBA.3%(THD)には及ばないものの、バウンダリーマイクとしての性能は今回のBLM UFO memsの方に軍配が上がるでしょう。

 

質量が小さい「フリーバウンダリー」では舞台・床置きで使用すると足音を拾いやすいのが欠点です。

このためフラメンコ、タップではリアルな収音が可能ですが、むしろ机上使用向きといえます、ローカットSWを内蔵させることも可能です。

ICS-40740など100Hz以下がロールオフされたMEMSマイクが向いている場合があります。

 

 

気づき:この無(全)指向性カプセルの指向性の指向特性を音響的に半分ふさいだマイクロホンをテストする中で、この構造は発展形がおもしろい事を感じました。

 

以上

 

 

 

 

 

本記事の無断ネット盗用は犯罪です。

無断盗用の無法者 YOUTUBEの   (H県K市H氏)による当サイトの利用は永久厳禁。

 

 

虹 おしらせ

MEMSマイク使用、話題のProbe-T  Probe-T inf  L-730mems など、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作・領布を承っておりますのでお問い合わせください

またFetⅡなど純正WM-61Aのファンタム式パナ改マイクも継続中です。

 

モノ作り日本もっと気出せ 

 

ShinさんのPA工作室

©2009~ 2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリもOKです、ただしその場合、記事から得た情報の利用公開については都度、出典・引用を文字によってあきらかに、管理人の指示に従ってください。

Shinさん独特のこだわりと非常識をもって音響の世界を刺激してまいります。

 

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします

ShinさんのPA工作室 管理人 Shin

メール メールはこちらから sound_ai♪xk9.so-net.ne.jp  (♪は@に直してください)

©2009ー2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

管理人Shinは知財保護において個人による「特許」のようなものを好まず、「全公開」を旨とします。(巻末詳細)

 

 

※ 各MEMSマイクとも音穴は音源に対し縦直角方向で使用することを前提としています。

 

 

3種類のMEMSマイクでのトーク音声比較音源あり

 

 

それまで誰も考えていなかったMEMSマイクのハイグレードマイクへの転用・実用化

 

すべてはここから始まった。

 

あれから6年が経った。

2019年10月、世界のありとあらゆるMEMSマイクを全製品対象に可能なかぎり調査した。

その中で Invensenseの製品から所定性能のとりわけ高い数種類が目に留まり、これを入手して一般マイクへの採用研究を始めた。

 

MEMSマイク機種をさらに広げ、6種類がそろった。

(MEMSマイク実用化プロジェクト)始動前夜となった。

 

 

このとき私は次の言葉をエンジンに、確信して突き進みました。

 

それは「SCHOEPS」の創始者、(故) Karl Schoeps博士の口癖であった「マイクロホンは小さければ小さいほど良い」という従来常識のアンチテーゼともいえる名言はNHK放送技術者の中では当時のセミナーを通じ有名な逸話となっているそうです。

 

もし博士が、今おられたら「ほらね」ということになるでしょう。

 

 

 

 

小さいものは小さくというあたりまえの認識のもとMEMSマイクの住処探しのなかでガラケー用携帯ストラップの金具を思いついた、このとき常に頭の中で後押ししてくれたのは、Schoeps博士の言葉です。

 

金具は片側にΦ1.5mm程度のストラップひも小穴のあるΦ4~5mmの真鍮筒でした。

ICS-40720、619では筒内の円弧が半田付け部を避けてくれ、絶縁処理すら不要で重宝でした。

 

携帯ストラップの金具の中に収めることからはじまった

 

 

開発開始ほどなく超小型ピンマイクとして姿を現した

筒内の円弧が半田付け部を避けてくれ、絶縁処理すら不要でした。

 

 

 

 

 

(当時の記事:1932)

 

 

この時点で、これまで学んできた「縦方向実装」のMEMSマイク特有の音響的特徴をつかんでいた為、同一構造であるサンケンの「COS-11」や「DPA 4060」の実機と資料を手に構造から学びながらチューニングを繰り返した。

 

もし音穴を前面に向けるなら、この「小さい」という特徴は失われ、現在までの各実用化形状はすべてが不可能となるだけでなく、試作のなかでもスカスカの音を経験してきた。

 

 

そして、携帯ストラップ機はICS-40720、ICS-40619がちょうど収まり良く出来た。ただし70Hz前後のcut offで低域がうすいにもかかわらず、素性は良く、筐体レゾネーションの無効化処理を経てバイオリンのコンタクトマイクとして良い結果を得た。

 

 

 
 
 
 
ICS-40730の場合

ICS-40730をΦ6金属パイプに初めて収めることに成功した。
これが「ProbeⅡ」開発の原型になりました。
 


この中で同時に入手したICS-40730は-3dBポイントが15Hzと、これまでのECMでは見られなかった図太く高品位なその音には感嘆、それはMEMS型マイク実用化の高度な可能性を見せた瞬間であった。

 

「MEMSマイク実用化プロジェクト」 のスタート点となった。

 

 

 

そして

2019年から開始したMEMSマイク採用一般マイク実用化は2021年初頭、「ProbeⅡ」の発表によって大きく次元を変えてくれた。それはこれまでの「自作マイク」の域をはるかに超え、B&K(DPA)、Schoeps、Eath worksなど欧米の無指向性定番高級マイクとの比較で「ProbeⅡ」の音質が語られるようになったことです。

それは国内だけでなく、むしろ海外の「オーディオフォーラム」をざわつかせはじめました。

 

私が初めてICS-40730の音を聴いたときの想像を超える高品位音に驚嘆したのはこの事につながり、自作マイク「ProbeⅡ」マイクの歴史のエポックとして「MEMSマイク使用のハイグレードマイク実用化」という途方もない夢が世界ではじめて実現しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パクリ犯罪と向き合ってきて

本サイトの毎記事末に次の注意書きを3年間続けています。

 

本記事の無断ネット盗用は犯罪です。

無断盗用の無法者 YOUTUBEの   (H県K市H氏)による当サイトの利用は永久厳禁。

 

 

 

YOUTUBEの   (H県K市H氏)とは

このサイトの一部始終をパクるまではいい、それはここでのお約束である。

自身のYOUTUBEで、当初はこのサイトを参考にした旨をテロップに流しつつ、思いこみと知ったかぶり理論による低次元なデタラメ動画を流し続けたが、すぐに方向性が変わり、IM73A135V01の登場前後からは悪質さが増し「自分が開発した」「挑戦だ」と言い出してタイコ持ちのコメント者(YOUTUBE上の)と共に私にコメントで立ち向かってきた。

マイクロトランスの実用化も難クセをつけながら、堂々と「自分が開発した」と言い出す始末。

動画の訂正、削除要求、抗議はいっさい無視する輩。

今どうなっているか知るつもりもないが、H県は兵庫県、K市は神戸市、市内の寺院関係者であることを明らかにしておきます。

 

 

皆さまにお願いします。

当ブログ記事はご参考として大いにお使いください。

ネット投稿では著作権ルール通り、特に動画投稿YOUTUBE 投稿では「動画の詳細」に参考・引用元を文字表記してください動画中のテロップ、声による説明では著作物引用の明示になりません。

 

 

「全公開」を旨とするこのブログサイトを健全に守るためよろしくお願いします。 (管理人 Shin)

©2009ー2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

 

 

 

 

 TODAY'S
 
 3つの高品位MEMSマイク

(登場順)

1.ICS-40730(TDK Invensense) 2017年6月

2.SPM0687LR5H-1(Knowles)2018年6月

3.IM73A135V01(Infineon)2022年5月

 

 

 

主要スペックと特徴的な個性の比較

 

 

 

 

 

 

 

 

3つの高品位MEMSマイクにリード線を手半田した姿

 

 

 

 

 

3つの高品位MEMSマイクの周波数特性の比較

(TDK Invensense、Infineon、Knowles のデータシートより)

表の縦軸(レベル値)数値にご注目の上比較願います)

 

低域端、高域端の値と表情が注目点です。

 

 

 

 

 

  実音の比較音源

各MEMSマイクとも音穴に対し縦に直角方向で使用することを前提としています。

 

 

3つの高品位MEMSマイクのトーク音声比較

 

      (音源)試聴できます

 

「Soundcloud」の特性上、トラック再生後は停止またはリピートでおねがいします。(無関係なソースを勝手に再生してしまう事がまだ改善されていません)

 

 

 

おことわり:(テストアナウンス中に生ずる「ピチッ」という異音は話者の咽喉コンデションの問題です)

 

 

 

 

 

 

 

機種の優劣よりも目的に合わせて使う

ICS-40730

 

2017年、登場して7年、TDKへの吸収合併という激動の中、

「Invensense社」として意地にも似た「ICS-40730」というMEMSマイクの傑作製品を誕生させて有終の美を飾った。

 

取扱いの致命的神経質さはあるものの依然としてMEMSマイク3巨頭の1つ、音質はヨーロッパの定番高級コンデンサマイク同等レベルです。

 

もしこのMEMマイクが存在しなかったらICS-40720、INMP-411に満足いかず「MEMS型一般マイクロホン」の実用化は2~3年遅れたことでしょう。

 

 

(長所)

1.SN比74dBは現在の最高値

2.4枚のメンブレン(振動版)による有利な振動系を持つ。

3.Differential、シングルOUT、両動作が出来る

 

 

(短所)

1.デカイ

2.光ノイズに対し非常に弱い

3.取扱いはきわめてデリケートである

4.最大SPL(AOL)が123dB/Aとやや低い

5.手半田に弱い、ロットによってさらに弱いものがある

6.5~10dB以上のHigh-frequency bump peakが可聴域内(10k~20kHz)にある。

7.2 MEMS構造にした場合、可聴域外複数周波数の混変調信号が可聴周波数で聴こえてしまう「非線形相互変調」(nonlinear intermodulation)が顕著に現れやすい。

 

 

注意1(半田付け直後)

手半田付け完了後は冷えるまでケースや半田付け箇所に触れない(機械的変形を起こす)

 

 

注意2(熱破壊プロセス)

熱破壊はASIC(OPアンプ&チャージポンプ)では発生しずらく、もっぱら「MEMS部」=トランスデューサー部で起こります。

4メンブレン構造であるICS-40730は、熱による建付けのゆがみで簡単にその動作が崩れます。

4つあるメンブレンの一部破壊、全部破壊によるノイズの発生、周波数特性の変化、音出力停止などがあります。

 

「破壊」後、音穴や裏面から熱風を当てると正常位置に戻り、正常動作することがあります。

これはMEMSマイク全般に言えますが、ICS-40730はそれが顕著です。

 

 

 

 

 

 

 

IM73A135V01

 

3年前(2022年)Infineonは「IM69D130」をYOUTUBEで盛んに宣伝していた。

しかしデジタルであり自分は相手にしなかったところ、突如としてアナログの「IM73A135V01」が発表(2022年5月)され、ほどなく発売開始。

 

トップクラスのMEMSマイクがドイツから登場したわけです。

あらゆる音傾向がICS-40730とそっくり。SN比が1dB低い以外はあらゆるファクターでこちらの方が優れている。

ICS-40730の103dBに対し、IM73A135V01で算出したダイナミックレンジ(114dB)の高さはそれを如実に示しています。

音質はヨーロッパの定番高級コンデンサマイク同一レベルです。

 

 

 

(長所)

1.ICS-40730の短所すべてをクリアーしている。

2.ICS-40730比、性能では総じて上回っているにもかかわらず、圧倒的にサイズが小さい。

3.光ノイズには強い

4.ノイズフロアの低さとダイナミックレンジの圧倒的な高さ

5.最大SPL(AOL)は135dBと、ICS-40730比12dB/A高い

6.手半田にはかなり強い

7.High-frequency bump peakが可聴域内は(20000Hzで4dB)、可聴域外に追い出しているため聴感上ハイエンドが自然です。

 

 

 

(短所)

1.手半田による熱破壊には結構強いが小さいためキレイな手半田には一定の技量を要する

2.電気衝撃(特に過大電圧)には弱い

3.可聴域外で複数周波数の混変調信号が可聴域で聴こえてしまう非線形相互変調(nonlinear intermodulation)がある。

4.ディファレンシャル(差動)動作オンリーでシングル動作は不可能。

 

 

 

IM73A135V01発売直前試作記事

 

 

 

 

SPM0687LR5H-1

 

2018年6月、Knowles社が高品位をうたって発表したMEMSマイクである。

SN比は70dBと、他の2機種に比較し3~4dB低い以外、同等の各ファクターを示す使いやすいMEMSマイクです。

SN比70dBを長所とみるか短所とみるかを除き、ICS-40730互換要素の強い優れた力を持つ機種である。

サイズは他の2種類の中間、厚さはIM73A135V01よりわずか薄い。

周波数特性の良さ、素直な音質は他の2機種同様、当サイトではこれをもって「MEMSマイク3巨頭」としています。

 

(長所)

1.光ノイズには「不感」といっていい、驚くほど光ノイズには強いMEMSマイク。

2.音質は前の2機種同等の高品位、おそらく聴きわけは難しいでしょう。

3.手半田にはかなり強い

4.最大SPL(AOL)が130dBと優れている。

5.可聴域外複数周波数の混変調信号が可聴域で聴こえてしまう非線形相互変調(nonlinear intermodulation)に対し非常に強く「明珍火箸」試験では3つのMEMSマイク中最優秀な結果を得ている。

6.Differential、シングル、両動作が可能、シングル動作の方がデータ上総じて優れている。

7.小さいわりに電極間距離も広く、作業はしやすい

 

 

 

(短所)

1.5~10dB以上のHigh-frequency bump peakが可聴域内(10000~20000Hz)にある。これはICS-40730同等。

2.SN比70dBをどう見るかに尽き、それ以外の短所は見当たらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

機種選択のまとめ

定番のICS-40730一択は、もはやあり得ません

 

 

SN比:高い順から

①ICS-40730 (74dB)

②IM73A135V01 (73dB)   

③SPM0687LR5H-1 (70dB)

 

(AOL):高い順から

①IM73A135V01 (135dB) 

 ②SPM0687LR5H-1 (130dB)   

 ③ICS-40730 (123dB)

 

(低域特性):(表情は3つとも酷似している)

ICS-40730は若干ブーミーさがある、筐体によるメンブレン背面構造によると思われる。

 

SPM0687LR5-1は-3dB点が13Hzであるがブーミーさはない。

 

IM73A135V01は3dB減衰at.20Hzと、cut-off周波数がやや高く低域の表情はよりまとまっている。

 

(光ノイズ):(無関心では実録音で大きな失敗を起こす)

ICS-40730:特段な弱さは最大の難点となっている。

SPM0687LR5H-1:光ノイズには別格の強さを持つ

IM73A135V01:一般的耐力を持つ

 

 

以上の特徴から1機種のMEMSマイクを選ぶには何らかのファクターの妥協を余儀なくされるが、2025年10月現在、筆者はIM73A135V01の安定性と優秀性をもっとも高く感じています。

 

それでもSPM0687LR5H-1は第3位であるのはやはりSN比が内輪で一番低い70dBであることにあります。

自作ファンの間では名前のややこしさも一因していると思われます。

 

以上

 

 

 

 

本記事の無断ネット盗用は犯罪です。

無断盗用の無法者 YOUTUBEの   (H県K市H氏)による当サイトの利用は永久厳禁。

 

 

虹 おしらせ

MEMSマイク使用、話題のProbe-T  Probe-T inf  L-730mems など、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作・領布を承っておりますのでお問い合わせください

またFetⅡなど純正WM-61Aのファンタム式パナ改マイクも継続中です。

 

モノ作り日本もっと気出せ 

 

ShinさんのPA工作室

©2009~ 2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリもOKです、ただしその場合、記事から得た情報の利用公開については都度、出典・引用を文字によってあきらかに、管理人の指示に従ってください。

Shinさん独特のこだわりと非常識をもって音響の世界を刺激してまいります。

 

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします

ShinさんのPA工作室 管理人 Shin

メール メールはこちらから sound_ai♪xk9.so-net.ne.jp  (♪は@に直してください)

©2009ー2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

管理人Shinは知財保護において個人による「特許」のようなものを好まず、「全公開」を旨とします。(巻末詳細)

 

 

 

🔴 ShinさんのPA工作室は記事の半分以上が裏技です

中には裏ワザとはいえないものもありますが、便利ツールの共有。

 

🔴 姿カタチはマイクロホンの命です

 

は当ブログでの超高試聴記事です。

 

 

  金属加工の裏ワザ

 

1.素人にしかできない金属の焼付塗装

やはりこのブログ発祥の「焼付塗装法」はすっかりDIYのスタンダードになりました。食いツキ強度は専門業者を超えるかも。

 

 

 

 

 

記事公開から10年以上たち、アサヒペン塗料は新製品に変わった。

 

 

 

 

2.トイレの洗剤で錫メッキ

 

 

 

 

 

3.簡単にできるスポット溶接

複数金属の合わせ構造の筐体でシールドをEMC的に完全にするには限りなく「ゼロΩ」での連結の必要があります。

スポット溶接機はAMAZON、Aliexpressともに価格はにたようなもの、AMAZONの5000円台または、AlieXpressの4000円台で十分使えるものが入手できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.両面導通の銅テープ

最近は各社から登場しているが、筆者は以前から3M「2245」を使い続けています。それは表・裏間が完全導通する貼付け銅テープです。

また、データがしっかりしていて、接触抵抗:0.005(Ω)と群を抜いて優秀です。

 

 

 

「2245」も最近は小箱入りは姿を消してこのスタイルに変わった。


 

 

 

 

5.薬品を使わない金属の黒染め

音響機器は基本、クロ。

もっと簡単に安定した「黒」にできないか、と「黒染め」を実験しているうち、気がついた。

 

このプロセスは熱を加えるだけで、排水環境問題も有毒ガスも発生させずできるのです。薬品プロセスを熱で代替しています。

 

ステンレス、真鍮、銅などですが、他の金属でもおためしください。

 

 

(灼熱後、水で冷やす)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.ステンレスパイプの加工キズは完全に直る

特に「Probe-T u1」ではΦ7の薄パイプにΦ1.5mm、4つの速度穴をあけるのは至難の業、ハンドツール作業ではどうしても「ためらい傷」、「コスレ傷」などが避けられません。

しかし、サンドペーパーによる「ヘアライン」付けで傷はすべて消えます。

(充電ドリル・ドライバー使用)

 

ここでは#240のペーパーですが、仕上げは荒くも細かくも、目的に合わせて選んでよいでしょう。

このあと#1000~#20000の耐水ペーパーでツルツル・ピカピカにもできます。

 

 

キズはすべて消え、美しいヘアライン加工ができました。

 

 

 

 

7.黒塗装の小キズ修復はこれで瞬間修復を

金属の小傷は「黒マジック」ではなかなか修復には至りません。

さりとて、タッチペンでは時間がかかるし良い方法はないものか・・・

文具店で「水にぬれても書ける」という油性ペンを見つけた。

 

ビックリしたのは「水濡れ面」どころか水中でもこのように普通に書けるだけでなく、擦れに強く黒塗装のキズ修復ができる、これには驚いた。

 

 

 

 

AT社バウンダリーマイク AT871Rの例

 

修復後、指でなじませれば済むほどだ(食いツキも良い)。

黒マジックではこのようなわけにはいかない。

 

指先でこすって馴染ませるのがコツです。

 

 

(ゼブラ 油性ペン マッキープロ 細字 特殊用途DX 黒 YYSS10-BK)

1本250円ほどで値段は高めです。

同社から非常に似た製品が出ているが、「特殊用途DX」の表示のないものは別商品です。

 

なお、この製品は製造中止が予定されているようなのでお気を付けください。実店舗で購入しました。

 

 

 

 

 

  ほかの裏ワザ

1.加水分解はこうして直す
 
あのいやなベタベタはプラスチックをダメにする、そんな時はコレがある。(記事:2017)
 
 
 
 
2.アマゾンの安価ウィンドスクリーンは?
ウィンドスクリーンの非純正品については賛否両論あります。
 
 
筆者が実際に使用して、確かめたものを掲載します。
 
上のいずれも十分な性能を持ちます、AKG C-451EBでは純正品(W32)との比較でもまったく問題ないことを確認しました。
 
したがって他の例も上写真のモノすべて私の耳では納得できます。
価格は数分の1~10分の1ですから、これを利用しない手はないでしょう。
ウィンドジャマーも同様です。
 
AMAZONでは「ウィンドスクリーン」を「マイクスポンジ」と呼ぶことが多いです。
 
 
 
3.マイク出力インピーダンス測定
ON自作とはいえ、作ったマイクはインピーダンス把握しなければなりません。 ほんの至近距離で使う以外は。
 
 
 
 
 
 
3.トルクスドライバーなんていらない
イジリ防止のトルクスネジ、持ってきたトルクスドライバーとはサイズ違う・・・
何も心配いりません、
 
マイナスドライバーで一発。
 
 

 

さいごに


「マイクロホンの自作」という偏狭なジャンルに居るとSP自作などとは異なり、ほとんどの作業が机上で済む。その「机上作業」ならではのDIYワザは結構あるものです。

 

これまでの事例があろうとなかろうと、必要に迫られて「自分に必要なことは自分で考える」を習性にしていると、とんでもない救済ワザまで天から降ってきて「ハッ」とさせられます。

 

今回はそんなこんなの「裏ワザ」をまとめてみました。

 

以上

 

 

 

 

本記事の無断ネット盗用は犯罪です。

無断盗用の無法者 YOUTUBEの   (H県K市H氏)による当サイトの利用は永久厳禁。

 

 

虹 おしらせ

MEMSマイク使用、話題のProbe-T  Probe-T inf  L-730mems など、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作・領布を承っておりますのでお問い合わせください

またFetⅡなど純正WM-61Aのファンタム式パナ改マイクも継続中です。

 

モノ作り日本もっと気出せ 

 

ShinさんのPA工作室

©2009~ 2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリもOKです、ただしその場合、記事から得た情報の利用公開については都度、出典・引用を文字によってあきらかに、管理人の指示に従ってください。

Shinさん独特のこだわりと非常識をもって音響の世界を刺激してまいります。

 

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします

ShinさんのPA工作室 管理人 Shin

メール メールはこちらから sound_ai♪xk9.so-net.ne.jp  (♪は@に直してください)