ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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※すべてのマイクロホンは発展途上の音響デバイス
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 TODAY'S
 
 Probe シリーズ のマイク外筐 に福音

ProbeⅡ(T、Lz、inf、inf Lzなど)でおなじみのあの形状。

高品位MEMS型マイクの極めたカタチはボディケースが決め手。

 

 

MEMSマイクの実用マイク化に際して、裸のMEMSマイクのふるまいと動特性からあみだしたShinオリジナル方式、それは発展音場型 TM無指向性マイク方式です。

 

 

それは市販のECMカプセルを適当なケースに入れたような「素人自作マイク」とは何もかもが本質的に異なります。

SONYがMD時代、自身の息の根をを止めつつ、世界に定着させてしまったプラグインパワー、こうした安易な方式を断固排します。

 

 

 

「音場型原理・境界効果・」そして「無指向性」でありながら、一部「速度動作」からなる「極小であるMEMSマイク」だからこそ、ミクロ領域だからこそ通用する世界で初めての方式「発展音場型 TMが作りだすのが極上のあの音のマイクロホンである。

 

その音質は4~50万円のヨーロッパ製定番高級マイク同等またはそれを凌駕する多くの評価をここ5年間頂いてきました。その能力はさらにマイクロホン専門家の間に定着されつつある実態があります。

 

その特殊な音響設計は記事2605で公開している通りです。

 

 

 

 

 

 

 

 

これを参考に、同じ物を作ろうとしても記事2605の内容を理解しない限り、単にカタチだけマネても完成することは絶対にありません。

 

ときどきこの設計内容と動作原理をよく理解された方による「同一物」を見る機会があり、「ハッ」とさせられることがあります。

その作品はShinオリジナルマイクと完全互換できるものとなります。

 

 

 

外筐体

 

しかしそうして研鑽されている方もこの外筐に関してはまったくお手上げです。

 

筐体91M602以外、これまでは普通にはクラシックプロ「AXP22

1」か同等品がAMAZONやAliexpressから入手できるものしかありませんでした。(どれもほぼ同一物です)

 

 

 

 

(既存品)すべて基本デザインは同一です。

 

 

 

 


新たにノイトリックの「REAN」が加わった

 

 

 

 

 REAN「RAP-N-011-1」

 

 

「REAN」=とは「NEUTRIK」の民生向けブランドです。

 

 

「REAN」からこの形状に適したパーツが新登場し、Crassic Pro のAXP221および同型品と共に選択肢が一つ増えた。

 

 

 

特徴的なのは、2分割された筐体デザインの違いです。

 

AXP221などのボディ部がSwitch Craft的であるならば、こちらはITT CANNON的デザイン。

 

先端部形状はAXP221同一だが、仕上げがピカピカなのが特徴。

 

ただし、2分割されたこの形状はどちらの上下部ともに互換性があるため、相互に入れ替えが可能です。

 

 

 

Shinさんのところで継続して「91M012」が使い続けられているのは2023年、秋葉原 小沼無線がおこなった閉店前のラストオーダに乗ってとにかく確保してあるからです。

 

 

 

 

REAN を使って試作してみた

 

作ったのはKnowlesのSPM0687LR5H-1を使用した「ProbeⅡ Kn」


 

もちろんICS-40730でも同一内容で作れます。IM73A135V01ではノーズパイプ径が5φ・6Φ合体構成になること及び回路の違いです。

 

 

 

回路図

シングル接続はダテじゃない(Diferential接続してはならない)

 

 

内容的には過去記事2205とだいたい同じです。


 

 

 

(ポイントは下記の通りです)

 

1.SN比はICS-40730やIM73A135V01にやや届かない70dBである。

 

2.この3つのMEMSの周波数特性、特に低域特性はほぼ同一です。

 

3.しかし「SPM0687LR5H-1」は鉄壁の光ノイズ不感設計であり、それはIM73A135V01を超える高次元にある。

 

4.「SPM0687LR5H-1」に限らずMEMSの「Single OUT」はほぼすべてのファクターで「Differential」よりも優れている。

 

 

 

 

※ SN比の不足な場合はICS-40730、IM73A135V01をお使いください。それぞれ74dB、73dBです。

 

 

 

 

 

 

平衡(Diferential)・不平衡(Single) 両出力型はSingle(不平衡)で使え!

 

 

常識に騙されてはいけません。

 

 

Knowles SPM0687LR5H-1のデータシートより

これには何の説明もいらないでしょう。

 

ただ一つ、ほぼすべてのファクターがSingleのほうが優れているという驚愕の事実。これはICS-40730でも同一です。

 

 

 

 

 

 

「Single」のほうが技術スペックが上だと?!

 

 

 

しかし、これが実態ですので・・・

 

Knowlesのデーターシートから

 

 

 

 

 

 

Knowlesのデーターシートから

 

 

 

 

ご覧になりましたか?この「常識」の逆転を・・・

頭の中がグラグラしてきますが事実は事実です。

 

 


 

 

 

 

 

TDK Invensense  ICS-40730の場合

 

ICS40730のデータシートより

 

TDK Invensense ではこのことをあまりハッキリ出したくないのかその「比較」は避けているようだ、しかしデーターシート上この部分1か所でチラ見えしている、そこから出てくるものがすごい。

 

 

Singleで123dB SPLの音圧を与えたとき、出力レベルは0.40Vrms、このとき理想的な平衡(Diferential)出力ならば上記青線の2倍である「0.80Vrms」にならなくてはならない。

この0.01Vのズレは天地を分ける決定的ダメージにも発展する。

 

 

つまりAOLのときSingleで10%ひずみならば、このときDifferentialでは激しく直線性がヘタッテくるため悪化、Aiでは「ひずみ率16%」と算出してきました。「AOL 123dB」には届かずそれ以下になるでしょう。

(AiではDifferential時のAOLとして121.9dB を叩き出してきました)

 

 

 

これらプラマイ(±)出力となる「Differentialモード」は、まるで真空管回路のP-K分割の上下非対象信号をそのままMEMSのASIC出力にしたようなもの、6dBのゲインがほしいため「平衡回路の長所・メリット」をデメリットに変換してしまった地獄絵図のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この話はとんでもないことですが、すべて事実を申し上げています。

「常識は思考停止のブレーキ」である事をここでも見せてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

infineon IM73A135V01の場合

 

◉ IM73A135V01の場合はSingle動作不可、ASIC部は「2オペアンプ構成・Differential専用設計」されていますのでこの説明は適応されません。

 

AOL 135dB SPLであるこのIM73A135V01では126dB SPLまで1%未満のTHDを確保させる設計のDifferential回路が採用されており、この点、別格な優秀さを持っています。

 

 

 

 

 

 

 

ProbeⅡ形状のサンプル

採用筐体部にご注目ください

 

91M602使用

 

 

左:AXP221使用   右:REAN使用

 

 

 

 

 

 

小沼で売られていた「91M612」は今

 

 91M612の現物

 

国内では秋葉原小沼無線だけが取り扱っていたこの台湾製のパーツ。小沼無線の閉店後どうなっているか調べてみた。

 

 

 

 

91M602は絶対手に入らないのか

台湾のLion Enterprise Corporation社の製品 https://elion.en.taiwantrade.com/ です。

 

それはマレーシア国内でのみ15RM(リンギッド)=(600円程度)で入手できるようだが、この通販は日本で使える状態にはない。

 

台湾の代理店の場合、「ロット発注」でのみ入手可能なようです。

ロット何個で応じるかは不明、少なくとも部品小売り商レベルの取引が求められるでしょう。

 

ないわけじゃない「91M602」、国内パーツ屋がその気になるかだ。

 

 

 

 

 

結論としては、記事前半通り、Crassic Pro形状の既存品に今回のREANを加えたものが現実的に入手できるパーツとなります。

 

なおAliexpressに筐体が黒、先端がつや消し金色の品種が見られます。

皆様の製作部材のバリエーションが増える事は喜ばしいことです。

 

 

 

以上

 

 

 

本記事の無断ネット盗用は犯罪です。

無断盗用の無法者 YOUTUBEの   (H県K市H氏)による当サイトの利用は永久厳禁。

 

 

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2609:  試作第1編より

 

試作第2編(完成形試作)

 

 

 

 

今回はまとめとしてSM58と自作リボンマイクによるヒヤリングを中心に市販2機種との比較で「動特性」を詰めていきました。

しかしまだまだ・・・

 

 

 

 

 

 

遊べます

 

 

単に1958年のレトロ・ビンテージパーツがいまどき亡霊のように出

てきただけなら、元の年代に帰ってくれと言うだろう。

懐かしさなど「毒」以外のなにものでもない。

 

 

それは夢を奏でてくれる現代ツールなのだから

自作ですので、なんて卑怯な言い訳は寝言だけでいい

苦労してやっと出来た、なんて話は聞きたくない。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の出来上がりです、なんか素敵でしょ。

Lz Boost 30  gelmanium

 

 

ゲルマニウムTRを使ったマイク・インラインブースター

サイズ:130mm (L) x 20 (φ)

重量:90g

ゲイン:30dB

電源:ファンタム48V (P-48)

 

特徴:ゲルマTRの音で市販品を超えるSN比を実現

 

 

 

 

 

(基板)

 

前回試作1の時の分割基板は1枚化した

ケミコンはいずれもオーディオ用低頭5mm品使用

 

 

 

 

(筐体)

XLR変換アダプタも100mm 長はなかなかない、クラシックプロのATT の筐体を使用した。

ジャノメ基板もここまで高密度化するときわめて高い安定度を示します。

 

 

 

 

 

 

(回路図)

 

 

 

 

2SB54 hfe=232 品使用、 コンデンサ厳選でゲルマでも低ノイズ性と高音質、ゲインは30dB。

 

ベースバイアス抵抗はもっと高くあるべきですが、1か所触ると全体がガタガタっと変わる。録音主体か、PA適正とするかでもチューニングは大きく異なります。

 

 

 

 

 

パーツ:小さく作る部品選択は強烈な意思を持て

 

ゲルマTR 2SB54:6個約1500円(オークション)

シリコンTR 2SA933s 

Nichikon MW :筆者保有品 (50V33μF 10Φ  高さ5mm)

ルビコン MH5 :筆者保有品( 16V100μF  6.3Φ  高さ5mm)

エルナー R3A:筆者保有品 (4φ  高さ5mm)

抵抗:秋月 1/6Wサイズ超小型金属皮膜抵抗

筐体:クラシックプロ TXX40 アッテネータ、ケースのみ使用

 

 

桐箱:楽天で@198円(普通なら2000円以上)

 

 

楽天の販売サイトから

 

 

 

 

 

 

 

 

残留ノイズ

 

 

 

 

‟Triton” 越えの目標を達成されました。

 

 

 

 

 

 

(本機と比較に使用した市販マイク・インラインブースター2種)

 

 

 

 

ノイズスペクトル・データは解析にお使いいただいて結構です。

 

 

  

 

 

 

ゲルマTRの特徴を生かしながら市販品を凌駕する低ノイズ 

 

 

 

 

 

 

Triton FetHead gerumanium

 

 

 

 

 s DM1(DYNAMITE)

 

 

 

 

 

 

 

ふたたびゲルマTRを扱ってみて

 

まず感じたのは「電気的ショック」にめっぽう強いことでしょう。

真空管のそれとは比較のしようもないが、「通電しながらの調整」それもC/Rの付け外し程度ではビクともしないタフさ。

 

私の悪いクセでもありますが、通電して音をモニターしながらC/Rをどんどん変えていく、という禁断の追い込みは普通ですので、例えば出力段の分圧抵抗の片側が一瞬でも外れれば一気に40V台のDCがさらに数倍以上高いサージを伴ってVcbo 25VのTRに加わる。

 

実験中、2SA933sは2回飛ばしたがゲルマは大丈夫ですね、シリコンTRでは一発で飛ぶような荒っぽい扱いにビクともしないのには真空管にも似た感覚、普通なら一発でオシャカになるはずですが・・・

 

 

音を出しながらはんだごてをTRに近づけただけで信号レベルが変化し、数秒でまた元に戻る、熱にはめっぽう弱いことを思い出した。

 

でもいじっているうち、すぐ慣れてしまうので恐ろしいものです。

 

 

 

物質の中を電子(正確には「正孔」=ホール)の移動しやすさ(移動速度に等価)がゲルマニウムはシリコンの2.5倍という情報を知りました。すなわちシリコンよりゲルマニウムのほうが「ハイスピード」なデバイスであることを意味し、高速CPUなどへと現在ふたたび見直されている事実をお伝えします。

 

 

 

 

 

 

 

コンデンサマイクにも

 

マイクブースターはコンデンサマイクには使えない ・・・はず

 

 

しかし、Shinさんのところには強力な武器があった。

そう、記事:2513「ファンタムスルー・アダプタ」です。

 

 

 

 

 

 

このグッズは、そのままほとんどのコンデンサマイクに使え、さらにほとんどの「インライン・マイクブースター」が一切の条件ナシで自由に使えるので、さらに広くその恩恵を得られます。

 

いわば「変狂」「偏狂」のお助けグッズ」である。

 

 

 

ただし、全部串刺しにつなげて弓なり使用などはお勧めできない。

 

ここは立ち上げケーブルを使ってマイクから離し、安定した場所に仕込むのが基本といえよう。

 

 

 

 

 

 

 

それでもまだ「完成」ではない

マイクロホンの周辺機器としては、もっとも遊べるグッズです。

回路もご自由にアレンジしてみてください。

 

やはりゲルマTR 1段で30dBは結構キツイものがある、シリコンTRとの2段なら良いが、基板サイズ的に無理。

 

むしろゲインを15dB~20dB程度に抑えて、PA適正、音のつやなどゲルマTRならではの魅力を引き出してまいります。

 

みなさまにも今の段階からのカスタマイズも自由にどうぞ、

しかしどんなに手こずっても「ツェナーダイオード」の使用だけは禁忌です、それはこのブログの開設時(2009年)からの「鉄則」にしています。

 

(これまでに開発・発表した各種コンデンサマイクがいずれもメーカー品を越える実績を持つ原因の1つとして「ツェナー不使用の原則」があります)

 

ミニサイズ部品についてはハッキリとした意思を持ってください。

「出来た回路が入る筐体を探す」ではなく、「外筐を決めてから中身を作る」に尽きます。

 

 

 

機会をあらためてアップグレードをおこないます。

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

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 TODAY'S
 
“ゲルマTR ”でここまで超ローノイズ34dBインライン・マイクブースター

          

 (今回の試作記事ではまず「ゲルマニウムTR」の性質をご理解ください)

 

 

インライン・マイクブースターは各社各モデルが百花繚乱、

そのなかでゲルマTRを用いたモデルは異色をはなつ存在である。

 


今回、何となく使えそうなゲルマTR(2SB54)が入手できたので、これを使って試作をおこなった。

「Triton FetHead Germanium」の内部基板にも一回り小さいタイプの「109B」と表記されたモノが見えるため、“もしかして”と実験を進めた。

 

 

 

いにしえぶりのゲルマTR、1958年(昭和33年)の発売品といえば

黎明期のトランジスタと言っていい。

 

 

世の中は真空管全盛期、「オーディオ」や「ステレオ」の言葉さえ一般には存在しない時代。

 

三丁目の夕日の沈むころになると、シリコンTR、数年後FET 2SK11、12が登場し、次々新しい技術が発表され、筆者はこれらを混じえて真空管・TR・FET複合でアマチュア無線機を自作してきた。

 

あらためて当時のTRに接してみて「トランジスタ」ってこんなにデカかったかなと思ったが、気持ち新たに貴重なこのデバイスと向き合った。

 

 

 

目標「Triton FetHead Germanium」を超える。

 

 

 

 

 

試作

 

HA部と今回入手した「2SB54」

中容量ケミコンほどのサイズ感である。

 

 

 

 

ゲルマTRインライン・マイクブースターのバラック試作

 

 

 

 

 

回路図

 

 

 

 

 

 

延伸性も問題なく300mでは聴感上の高域低下はないでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

入手したゲルマTR 2SB54はhfeのバラツキが90程度~200近くまであり、選別して中くらいのhfe=142(実測)のものを使った。その結果、一般的な27dB~30dBに対してこのアンプは34dBとハイゲイン、そしてこのやや現代的な音はゲルマTRにしては hfe が高めなことが原因かもしれない。ゲルマTRは一般に低めなのが当たり前です。

 

hfe=98の2SB54では、こちらは典型的なビンテージな「真空管的」なウォームサウンドでどちらもイイ。

 

ここではリボンマイクに使うため前者を使った音作りとした。

 

 

それにしても本来ならシリコンTRより10~20dBノイズレベルが高いはずのゲルマTRでありながら測定結果は信じられないほど低く、「シリコンTRです」と言っても通用するローノイズ性を叩き出した。

 

私はいわゆる「回路屋」ではないので、つっこみどころ満載かもしれない。しかしなぜこういう結果を出せたのか、それは謎である。

 

 

 

 

 

 

残留雑音の比較

 

(測定条件)

・SSL 2 MKⅡ マイクレベルを最大に(ゲイン:64dB)

・マイクブースター入力:短絡して無音に

 

この極限状態のときの残留ノイズです、「真の入力換算ノイズ」は別表にまとめました。

 

 

 

使用オーディオインターフェース(SSL2 mkⅡ)を含めた各インライン・マイクブースターの無信号時ノイズ(残留ノイズ)の様子をREWから単純にキャプチャーしたものです。

 

 

 

 

(ゲルマTR インラインブースター 2SB54 今回の試作機)

残留ノイズ:52.1dBVA  (真の入力換算ノイズ 128.1dBV)

 

 

ゲルマTRによるこの結果に「そんなはずはない」と思いつつも、自作(試作)でここまでたどりついた事を悟りました。

 

残留ノイズ音は「シー」に近いが高域の刺激はない。シリコンTRだと言っても通用する。

 

 

 

 

(Triton FetHead Germanium  ゲルマTRヘッドの名器)

 

残留ノイズ:46.3dBVA  (真の入力換算ノイズ 115.7dBV)

 

 

ノイズ周波数分布は「ピンクノイズ」と同じ3dB/Oct の下降カーブ。

聴感上は「ゴー」とランダムな荒々しさが加わった盛大なノイズ。
 

 

 

 

 

(sE Electronics  DM1  全シリコンTRの名器) 

残留ノイズ:55.7dBVA  (真の入力換算ノイズ 130dBV)

 

 

 

レベルは低いが耳を突き刺すような「シー」という刺激性のワイドレンジノイズ、

 

 

 

 

 

 


この通り「試作機」の残留ノイズは「Triton FetHead Germanium」よりも低く、全シリコンTRの名器「sE DM1」との比較ではゲルマTRでありながらそれに肉薄する低ノイズ性を実現しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

(測定結果)

 

この結果はゲルマニウムTRとしては「並外れ」と言わざるを得ません。

 

 

現代的代表シリコンTRの製品、「DM1」とは単純に3.6dBの差、真の入力換算ノイズでは1.9dBの差、シールドひとつない裸のバラック試作としては上出来、いや驚異的です。

 

 

目標である「Triton FetHead Germanium」とは11.7dBの差、真の入力換算ノイズでは12.4dBの差をつけて圧倒的に目標を達成した。

 

約70年前、トランジスタの発明からたった10年後の1958年(昭和33年)発売のゲルマTR、初期のTRでこのレベルに達する事実は本当に驚きです。

 

 

 

完成品にするにはケース収納の問題があり、回路的にもまだひとひねり必要です。しかし初期のゲルマTRに大きな可能性を手にしたことは間違いないようです。

 

 

後編では筐体をさがして完成させる予定です。

 

 

 

 

後編につづく

 

 

 

 

 

 

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