ステンレス(SUS)メッシュを黒くしたい・・・ と思って「専用黒染め液」を調べたら 「劇薬」扱いでメチャ高い。
ほんのスプーン一杯でいいんですけどネ・・・・
ネット通販で90mℓ 2,500円位のSUS用黒染め液もあるが、劇物関係の法律が厳しく薄めたホビー用と見た、買う気にはなれない。
しかし黒色のリクエストを受けた以上すぐ完成させねばならない、こういうのを「ドロ縄的」と云いますよね。
黒色ステンレス(SUS)フロント・メッシュのfet vb マイクロホン
【ステンレス(SUS)・メッシュ】
「ハンコに身分証明書、使用目的を提出せよ」とか・・・・
「だったイイや」とShinさん、ステンレスメッシュを持って台所へ消えた、今日は電子レンジは使ってない様子だ。
※100円ショップのラジペンで材料を挟んでいます
そういえば
時々ステンレスにドリルで穴あけしたり、ミニルーターの切断ビットでゴリゴリやっていると材料は大して切れていないのに相当発熱、時に赤熱している。
そしてステンレスのその部分だけ青黒く変色している、またこの変色は直らないのが悩みだった。
「そうだ、直らなくてイイから黒くなれ!」、とひらめいた。
ガスのじか火で赤熱させながらあぶった。(50㎜の正方形で10秒位づつ染まり具合を見ながら数回)
温度はよく分からないけど600℃~800℃程度だと思われます。
(電子レンジのオーブンでは無理です、せいぜい300℃程度にしかならないでしょ)
ほどなく「こんなの出来ましたけど」と、黒メッシュを持ってShinさんが出てきた。
見てください、火のあたり方でややムラはあるけどこの程度問題ないでしょ。
熱処理による黒染めが完了したステンレス(SUS)メッシュ
フロントメッシュ用に絞り加工中です。
【銅(CU)メッシュ】
ついでにやってみたのがこれ。
黒染め前(左)と黒染め後(右)
これは決まった、あの悪夢のような硫化水素を使った臭くて命がけの銅(CU)の黒染め作業がウソのようです。
ムラはややあるが上等!、温度はステンレスとまったく同じように赤熱させた。
ラジペンでつかんでいた場所だけが銅色のまま残っているのがご愛嬌。
硫化水素のようなカスも出ず、これでいい。
【考察】
金属材料の黒色化(黒染め)は「薬品による黒染め」 ・ 「黒色焼付け塗装」を含めて材料・目的によって、これでまた選択肢が増えたことは間違いない。
火気にさえ注意すれば「もっとも簡単な黒染め手法」になるだろう。
今回のステンレスSUSメッシュ黒染め法はSUS加工中の失敗が元になったのが皮肉でありますが、新しいテクノロジーってだいたいそんなものじゃないかとあらためて思いました。
「失敗は成功の母」、と思い知らされた新テクノロジーです。
(お知らせ)
fet V、fetⅡ、fetⅡi、fet3など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (オリジナル・パーツで製作)
ものづくりニッポンもっと元気出せ!
【おことわり】
★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。
★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。
★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。
★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。
ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メールはこちらから sound_ai♪xk9.so-net.ne.jp (♪は@に直してください)