AzymuthはAzimüthという名前で75年にリリースしたDebut Albumから始まり70年代に世に出したアルバムは全て名盤であるが、80年代の作品も中々どうして負けず劣らずの傑作揃いである。また彼らがMarcos Valleとリリースしたアルバムやさまざまな変名で参加していたアルバムもご機嫌な出来であることはいうまでもない。躍動感に満ちて心地良く独特の浮遊感でImaginativeな音世界をCoolに描き出す彼らの作品は、暑い夏に聴くにはもってこいなのだが、本日ご紹介するのはジャケットからして暑さを吹き飛ばしてくれる82年にリリースされたアルバム『Cascades』。ジャンルや国、世代を越えて多くの人々を魅了してきた彼らではあるが、上述の1st Albumのリリースから半世紀たっても、その名作の数々は決して古びることのないTimelessな魅力を持ち続けている。80年代というと、Gated Reverb Drum SoundとDigital Synthesizer、そして打ち込みが幅を利かせるようになり、多くの英米のRockやSoulがSound的に今聴くと、かなり時代を感じさせてしまう作品を残してしまうようになっていく時代でもあるが、そんな時でもAzimuthは、José Roberto BertramiのFender Rhodes Electric Pianoは相変わらず永遠に煌く続けている。そしてAlex Malheirosの低音でウネるFletless BassとSlap、Ivan ContiのSharpで懐の深いBeatがEvergreenの輝きを放っている。時に空間を生かしたり、マッタリSaudadeな心地良いユルさも感じさせるところもAzymuthの魅力であり、80年代に入ると洗練と完成度を高めながらも、ある種の余裕も感じさせるようになり、VocoderやGentleで気怠げなScatが極上の心地良い空間を生みだしているのが素晴らしい。本作はBertramiのエレピのみならず隠し味的なHammondやGuestのMauricio EinhornによるHarmonica、Vocoder、Percussionが最高に心地良い、これまた名盤中の名盤である。
『Cascades』はAzymuthが82年にMilestoneからリリースしたアルバム。
アルバム1曲目は“Club Morocco = Marrocos Clube”。ぶっとく低音でウネりまくるFretless Bassに冷ややかで心地良い響きで魅了するFender Rhodes Electric Piano、そしてIvan Contiの躍動感に満ち溢れたDrumming、いきなり全開である。根底にSambaのBeatを感じさせつつSnareを叩くPointを変えながら疾走感に満ちたしなやかなBeatを叩き出すContiに脱帽。
作者のMalheirosが弾くAcoustic Guitarが心地良い“Cascade Of The Seven Waterfalls = Salto Das Sete Quedas”は気怠げなScatがイイ味を出している。このマッタリSaudadeな心地良いユルさもAzymuthの魅力のひとつである。
Ivan Conti作“Through The Window = Entrando Pela Janela”も16分音符ひとつ前にSyncopateしたSnareが叩き出す心地良いBeatにのったContiのGentleなScat Vocalが素晴らしい。
Milton Nascimentoに捧げられたJosé Roberto Bertrami作の“Remembering Milton = Lembrando Milton”はPercussionから始まるCosmicで幻想的なイントロから惹きこまれてしまう。
“Festa Nativa”はPercussionとFender Rhodes Electric Pianoが涼し気に響き、低音でぶっとくウネるFretless Bassも実に心地良い。
Azymuthらしい独特のタメとすき間を生かした音作りが極上の味わいの“A Woman = Uma Mulher”。Hammondとエレピも最高だし、なんといってもMauricio Einhornの切ないHarmonicaの響きがたまらない。
アルバム最後をシメるのはVocoderが炸裂するCosmic Samba“Indian Pepper = Pimenta Malagueta”。
◎Club Morocco = Marrocos Clube/Azymuth
(Hit-C Fiore)









