
Freddie McgregorのVocalはやっぱり最高ですわ。このアルバムを聴くたびに心が安らぎ幸せな気分に浸りきることが出来る。しかも何回聴いても飽きることのない、聴けば聴くほど味わいが増していく、正にスルメ味のアルバムなのである。このアルバムをかけっ放しにして一日中ボーッとしていられたら、どれだけ幸せなことだろう。本作はFreddieのStudio One第一作であり、代表作というだけでなく、正しく一生付き合えるRoots Reggaeの名盤と言えるのではないだろうか。Stoicで硬派なReggaeから甘く蕩けてしまいそうなLovers Rockまで多彩な楽曲群も魅力だ。実際には、本作がリリースされた後、同年にObserverからリリースされたアルバム『Mr McGregor』の方が本作よりも先に制作せれていたらしいが、いずれにしても、その2枚は若々しく才能に満ちたFreddieの直向きで瑞々しい歌声とデビュー間もないとは思えないほど高い完成度を誇る珠玉の楽曲を楽しむことができる。JamaicaのClarendonで生まれたFreddie Mcgregorは弱冠7才で、あのStudio Oneに飛び込み、Fitzroy "Ernest" WilsonとPeter AustinのThe ClarendoniansにBacking Vocalとして参加して以来、半世紀以上に渡りSka~Reggae時代を生き抜き、Jamicaの国民的Singerとして君臨するまでの存在となったのだ。Syudio OneでFreddieはVcalのみならずDrummerとしても数々の作品に参加してきたが、おそらくVocalや演奏、曲作り、録音技術に至るまで多くのことをそこで学んできたことだろう。満を持してStudio Oneから79年にリリースされた本作は全曲が最高である。Rastafariに深く傾倒していたFreddieの姿勢が伝わる本作は、Reggae創成期を思わせるRasta魂とサウンドは、確かに時代を考えると、少し時代を遡る感じではあるが、だからこそ、Freddieの歌声が沁みるのである。Vocalistとしての天性の才能は疑うべくもないが、SngwriterとしてのFreddieも、もっと高く評価されて然るべきであろう。
『Bobby Bobylon』はFreddie Mcgregorが78年にStudio Oneからリリースしたアルバム。
A面1発目“Bandulo”からFreddieの極上の歌声に酔いしれる。演奏もChorusも最高としか言いようがない。
“We Need More Love”もゆったりしたRhythmのにってFreddieの心地良いVocalが沁みわたる。
“What Difference Does It Make ”もFreddie特有の大らかでPositiveな歌いっぷりがバックの控えめだがドッシリと大地に足を付けた演奏と共に素晴らしい。
“Go Away Pretty Girl”は甘美でElegamtな大好きなナンバー。そしてLovers Rockは、これだよこれのベース・ラインが最高。
イントロの仄々としたHorn隊の響きから惹きこまれる“Tomorrow Is Like Today”。
アルバム・タイトル曲となる“Bobby Bobylon”は勿論、自然と身体が動き出す大名曲。Chorusとのかけ合い、Horn隊、ギターの痒いところに手が届くバッキング、ゆったりとしながらも心地良いリズム隊、すべてが最高。
イントロのHorn隊がイイ感じの“Wine Of Violence”は蕩けてしまいそうにSweetなLovers Rock。そして、何よりこういう心を揺さぶられる切ないChorusは最高なのだ。
惚けたSaxソロがイイ感じの“Gonna Take Over Now”もアルバムで飛び切りのお気に入り。
続く哀感漂う“Rastaman Camp”もFreddieの歌いっぷりがグッとくるナンバー。バックのCheapな鍵盤も味わい深い。
アルバム最後を飾るのは、これまた名曲“I Am A Revolutionist ”。Freddieの真摯な歌声とChorus、演奏が一体となった極上のナンバー。
(Hit-C Fiore)