週刊金曜日「電力会社が利用した文化人」考 wikipediaの引き写しか。
4月15日号週刊金曜日、完売店舗も多かったようですがその特集の内の一つの「原発文化人25人アンケート」「電力会社が利用した文化人ブラックリスト」がちょっと話題になりました。
佐高信さんもそれに対する「論告求刑」を発表されましたが、佐高信さん自身も東京電力福島第二原発から協賛を受けていた、その立地自治体である福島県富岡町の観光協会主催の「桜にまつわる想い出の手紙」コンクール、「桜文大賞」の選考委員を勤めておられた ことが少し話題になりましたね。
まぁそれが「原発文化人」にあたるかどうかは議論を呼ぶところではあります。そしてそれに関連して少し前に月刊誌「創」5,6月号での原発PR協力した漫画家の弘兼憲史さん批判に関連して、佐高信さんがナチュラリストのC.Wニコルさんを「原発文化人、原発安全PR文化人」に認定したところ、ニコルさんから抗議、謝罪訂正要求が出ていることも話題になっています。
はなしは週刊金曜日4月15日号の「電力会社が利用した文化人ブラックリスト」に戻るのですが、特に電力会社関連のリスト部分を注意深く見た人は少し疑問を抱くのではないでしょうか。
電力会社によって「過去のイメージキャラクター」とか「1990年代にイメージキャラクター」とか統制が取れていません。
実はこのリストの電力会社部分はウェブ上の百科事典Wikipediaの各電力会社の項のCMに出たタレントの部分をそのまま引き写したものだったのですね。
その例を関西電力の部分から見てみましょう。
これがブラックリスト
そしてこれがWikipediaの該当部分です。
順番まで同じですね。拡大してみていただくとわかります。
この「原発に利用された文化人ブラックリスト」これが好評だった様で、この4月末に売り出された週刊金曜日の臨時増刊「原発震災」にも全く同じ記事が転用されています。鈴木邦男さんのブログによると佐高さん、週刊金曜日は震災以来完売続きだといっていたみたいですね。
さて、4月15日号に戻りますが、佐高さん「論告求刑」という文章で「原発文化人」を非難されていますが前にも言及した通りそのなかに、歌手の森山良子さんが含まれており、つづいての「原発文化人への『アンケート』」の宛先や表紙での大々的な糾弾の的にもなっています。
佐高信さんは同じく週刊金曜日の4月1日号でも森山さんのことを「原発おばさん」と非難しているのですね。
引用した方がおられるので引かせていただきましょう。
「昼の光に夜の闇の深さがわかるものか」と言ったのはニーチェだった。原子力発電を含めて、近代文明はいわば「昼の光」である。それが「夜の閏」を征服したと錯覚した時に強烈なドンデン返しを食らったというのが今度の震災に続く原発事故なのではないか。
もちろん、天災の責任を問うことはできない。しかし、人災の責任は徹底的に追及されなければならない。
メディアはいま、アユの解禁の如き状況で政府や東京電力を批判しているが、事故勃発前まで、原発のゲの字も問題にすることはできなかった。原発タレント文化人というのがいる。各電力会社や電気事業連合会の原発安全PRに一役も二役も買った俳優や作家である。
養老孟司、茂木健一郎(もぎけんいちろう)、弘兼憲史(ひろかねけんし)、荻野アンナ、幸田真音(こうだまいん)、勝間和代、森山良子、渡瀬恒彦等々、ノーテンキな原発おじさんや原発おばさんだが、私はこれらの人間を許すことができない。彼らは福島原発の事故現場に行って率先して放水に協力するだけでなく、事故のために避難しなければならなかった住民に深く謝罪すべきだろう。
私は地震が起きた時は盛岡にいて、その後の3日間を盛岡市内の姉の家で過ごしたが、2日目の夜まで停電だった。ローソクの灯に私などはなつかしさをおぼえる。しかし、甥の子どもたち(中学生)は恐怖にかられるのだった。小さい時から闇に慣れていないのである。言うまでもなく、闇が深ければ深いほど、光もその重みを増す。闇の中で眼を凝らし、光にではなく闇に抱かれて何事かを考える時間をもつことは必要であり、貴重である。
原発を増設できなければ大変なことになるという電力会社の脅しに抗して、作家の松下竜一は「暗闇の思想」を主張した。
いまこそ、その思想が求められているのだろう。闇の中にどっかりとあぐらをかいて私は松下と共にそれを主張したい。
しかし、森山さんを「原発おばさん」と認定した理由は前にも述べた通り、FM仙台の以前にMCか何かをされていた番組が東北電力提供であったということだけでその他は明らかではないのですね。週刊金曜日ツイッターアカウントに私を含めて何人かが質問したのですが梨のつぶて。そして現在FM仙台(datefm)で同じく東北電力をスポンサーとする番組を持っている歌手のEPOさんには全く「御咎めなし」。これはいったいと不審な感じがします。
そしてもうひとつ、東北電力に協力した文化人にシンガーソングライターの大貫妙子さんが挙げられています。楽曲がCMに使われたとかで。
大貫さんご自身本当に迷惑な話だと感じられると思いますが、大貫さんは原発文化人どころかかつて佐高信さんや岡田幹治週刊金曜日元編集長らと共に「六ヶ所再処理工場を動かさないアピール連名者」としてアピールにサインをしているのです。そして反原発派の田中優さんとも対談
されています。利用された文化人どころか大変な勇気を持った人です。こういう人を褒めるどころか原発文化人扱いとは完全な冤罪だと思いますね。
「六ヶ所再処理工場を動かさないアピール
http://cnic.jp/files/20061214/stop-rokkasho_appeal20061214.pdf
「ブラックリスト」の右下の囲み記事にはこんな文言が記されています。
「本表は、各電力会社や関連団体のPRに携わった『文化人』(タレントや作家、著名人など)の一部である。彼らは原発推進を明言したり、電力会社のイメージアップに協力したりした。電力会社にとってありがたい人たちである。」
この文言を書いたのも原発にはめっぽう強い伊田浩之さんかも知れません。詳しいことはわかりませんが。
六ヶ所に反対するのが電力会社にとってありがたいのですかね。
http://tanakayu.blogspot.com/2011/01/blog-post_11.html
大貫ファンとみられる方がツイッターで抗議されていますが、伊田浩之企画委員と見られる週刊金曜日の中の人は「『電力会社に利用された文化人』です。読まないでたたく人を信じないでほしいにゃぁ。」と猫語で人を食ったような回答。それならば森山良子さんを原発文化人としたことを説明してほしいですね。
http://twitter.com/syukan_kinyobi/status/61278575621451776
原発事故景気で平井編集長以下、盛り上がるのは結構ですが、杜撰な取材というのは困ったことです。一事が万事。後々にこういうことは影響が出てくるでしょう。
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佐高信氏対C.W.ニコル氏
佐高信さんが月刊「創」5・6月号でナチュラリスト、作家、松涛館空手の武道家として知られるC.W.ニコル氏を原発PR文化人として紹介したことが、波紋を呼んでいます。
C.W.ニコル氏はそれに対して自身のホームページで反論を書かれています。
一部転載させていただきますと
お知らせ
「原子力安全PR に協力」はまったくの事実誤認です
「創」5 ・6 月号で、佐高信氏の記事「筆刀両断」に、各電力会社や電気事業連合会の原子力安全PR に協力した文化人のリストの中にC ・W ニコルの名前がありました。
また、この原稿をいくつかのブログが取り上げております。
これは、まったくの事実誤認であり、ただ今「創」編集部ならびに筆者佐高信氏に対し、厳重に抗議をするとともに、訂正文の掲載を依頼しておるところです。
C ・W ニコルの過去20年間の仕事を調査しました。その誤解を生んだと推測されるものは、下記の2つです。それ以外、各電力会社依頼の仕事はまったくありませんでした。
雑誌掲載 2008年「山と渓谷」10月号 “TEPCO のECO 対談”
テーマ 「森の家族が増えれば美しい日本がまた蘇る」
対談内容 日本の森とアファンの森づくりの話
依頼者 山と渓谷社
講演会出演 2010年9月10日
主催 ENE-WEY 実行委員会・中部電力(株)
場所 名古屋国際展示場
対象 取引先社員
依頼者 (株)ユニコンユニマン
2010年は国連が定める生物多様性年でしたので「森の復活と生物多様性」について話をしました。
以上、これらの仕事では、環境問題の一つとしてCO2削減など原発に有利になるような話はしておりません。
「原子力安全PRに協力」などはまったくの事実誤認です。
また、これまでに各電力会社主催の講演会の依頼はありましたが、いつも原発関連はダメですとはっきりお断わりをしておりました。
http://www.cwnicol.com/pdf/110410_gonin.pdf
これに対して4月20日現在、月刊創側からは返事がないようですが、どういう訳か第三者であるはずの週刊金曜日4月15日号の「電力会社に利用された文化人ブラックリスト」の、右下囲み記事に月刊創から佐高信さんに上記のような抗議があったことが示され、「電力会社は自身のイメージ向上を図ることで原発の危険性を中和してきた。電力会社がカネを文化人に出すのは利益追求のために利用できるからでしかない。」なる文言が付けられています。
この文言はちょっと変ですね。ニコルさんは自身が「原発文化人」「電力会社や電事連の原発の安全のPRに協力」したと言われたことに抗議しているのに、「電力会社が文化人に金を出すのがイメージアップの為だ。」と答えています。
この回答を端折って解釈すれば、「電力会社からの金をもらった文化人は原発文化人だ。」と言うことになります。
週刊金曜日が企業のメセナ活動や、またたとえばクラボウの大原美術館のような社会的貢献全てが全て、イメージアップの為と言いたいという事がわかります。
そうすると、東京電力福島第2原子力発電所が協賛した福島県双葉郡富岡町のイベント「桜文大賞」から交通費や食費などボランティア以外の実費を受け取った文化人も「原発文化人」と言うことになるでしょうか。
ニコルさんの依頼主は東電や中電の直接ではなく出版社の山渓や広告代理店の㈱ユニコンユニマンであるということで、ニ次的にお金をもらっているということでは同じなのです。ましてや富岡町のイベントは原子力発電所から直接協力されています。
東京電力 eco対談
http://www.tepco.co.jp/oze/tanosimu/ecology/n-cw/index-j.html
中電、エネウェイの2010年イベント。
http://www.chuden.co.jp/bizene/ene-way2010/seminar/index.html
ブログにニコルさんの名前を載せた鬼蜘蛛おばさんのブログも謝罪されて名前を削除されていますね。
確かに二次的、あるいは直接原発のPRをした訳ではなくとも原子力発電を推進している東京電力、中部電力の名前が出ているのですから真っ白であるかとはいえないかもしれません。そこはニコルさんは批判されても仕方がないかもしれませんが、ここは「原発文化人だったか原発安全性PR文化人だったか」という事実関係が問われているのです。
ただ、アファンの森関係者のかたは反原発デモにも参加されています。
もう一つの問題。なぜ週刊金曜日が創の記事のことについて「反論」するのでしょうか。創が編集長などが書きこむ自身のツイッターからでは沈黙を保ち、他誌で言うのは少しおかしいのではないかと思い、批判したところ、
こんな答えが返ってきました。
http://twitter.com/tsukuru_shuppan/status/59975497437806592
すなわち、創は事実確認せずに佐高信さんの「玉稿」をそのまま載せてしまう雑誌だというのです。
さすが、一流評論家になると違うものですね。しかし週刊金曜日の平井康嗣編集長も創の篠田浩之編集長にまったく連絡することなく、他誌に投げかけられた苦情を自分のところで勝手に処理するというものは如何なものか。仁義にかけるのではないかと思いますね。
もう一つこれは週刊金曜日の「ブラックリスト」に関することなのですが、取材がネット頼りになっている。かなりやっつけ仕事だということ。北海道電力、東北電力、四国電力に協力した文化人はWikipediaのそのまま引き写しです。確認してみてください。
それが証拠に東北電力で番組を持っていた森山良子さんが週刊金曜日の表紙でデカデカと名指し批判されていますが、その理由というのは佐高さんの「論告求刑」では明らかにされず、「ブラックリスト」でFM仙台(現datefm)の東北電提供の番組を持っていただけだということ。しかしそれは過去で現在番組を持っているのは同じく歌手のEPOさんです。「ブラックリスト」にEPOさんの名前はありません。
まぁしかし、これだけで佐高信さんが執拗に森山良子さんを攻撃する理由がわからないのですね。
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週刊金曜日:原発文化人ブラックリスト、佐高信さん自身は?
いろいろありまして、更新怠ってツイッターなどにおりました。
さて、表題ですが今回の甚大な被害をもたらした東日本大震災とそれに続く東京電力福島第一発電所の四機の原子炉のチェルノブイリと同じくレベル7となった原発大事故。
週刊金曜日ではそれに関連していままで原発や電力会社のコマーシャルや記事に出演、寄稿した文化人、タレントを断罪にしています。その中から25人を列挙して表紙に書きいれ、そして佐高信さんが「論告求刑」を求める役の「人民裁判での特捜部検事」として巻頭を飾っています。
鬼蜘蛛おばさんの疑問箱part2様に詳報
今回以前にも同週刊金曜日や創出版の月刊「創」5,6月号で佐高信さんは原発文化人を列挙されて週金では「私はこれらの原発おじさん、おばさんを許すことはできない。」と言われていました。
さて、今回その佐高さん自身のことについて考えてみたいと思います。週刊サンデー毎日の4月24日号「政経外科」なのですが、大きなテーマはホームレス歌人やそれを取材する元朝日記者など、そして「自己責任」を守らずにはいられない人々に思いやりを寄せています。
それはいいのですが、巻頭に少しだけ被災地域とのかかわりがかかれています。
「『桜にまつわる想い出の手紙』の審査員として小室等や吉永みち子、そして杉浦日向子と何度か通った福島県の富岡町はまさに原発の地で、今、避難区域となっている。夜の森地区の桜が見事だったが、今季はいや、今年から何年かは見る人もなく咲くのだろう。」
佐高さんと富岡町がどのようなご縁だったのか知りえませんが、どこか冷めたような書き方だと感じるのは私だけでしょうか。松本健一内閣参与が伝え聞いた菅直人総理の言葉を思い出してしまいました。
福島県双葉郡富岡町、まさに原発の地です。もう一つ詳しく言いましょう。原発事故のあった東京電力福島第一原子力発電所の南部に存在する福島第2原子力発電所を楢葉町と共有する原発立地の町なのです。
そして桜にまつわる想い出の手紙の審査員とは富岡町観光協会によって1998年から2005年まで手紙形式で桜への思いを募り、その中から「桜文大賞」を選んだコンクールの選考委員のことです。
そのホームページから転載させていただきましょう。
「平成10年~17年まで桜にまつわる想い出の手紙「桜文大賞」を募集したところ、8年間で21482通が「桜のまち」富岡町に届けられました。入選された全363編と、特別審査員の小室等氏・佐高信氏・吉永みち子氏・故 杉浦日向子氏のコメントも収録されています。
主催: 富岡町観光協会 「桜のとみおか」委員会
支援: 富岡町
後援: 日本郵政公社 日本郵政公社東北支社 (財)日本さくらの会
福島県 福島県教育委員会
(財)日本青少年ペンフレンドクラブ協会
東京電力株式会社福島第二原子力発電所 富岡町商工会
富岡町教育委員会 福島民報社 福島民友新聞社 河北新報社
NHK福島放送局 福島テレビ 福島中央テレビ 福島放送
テレビユー福島 ※順位不同
協力: 富岡商店街協同組合 南双葉青年会議所 富岡町建築士会
富岡の川をきれいにする会 富岡町青年団体連絡協議会」
http://www.haru-urara.com/sakulabumi/sakurabumi.html#sakurabumi_01th_anchor
http://www.haru-urara.com/sakuranoiinkai/sakuranoiinkai.html
原発の地、富岡町。原発というものが危険地手当てと言われるような税金の投入によって収入は安定するものの、立派な庁舎や会館、スポーツ施設など箱物行政に終始し、結局は地域振興には寄与しないのではないかということが言われています。富岡町も必死な想いでイメージアップ、観光振興の為にこの「桜文大賞」を設けたのでしょうが、やはり福井県丸岡町の「日本一短い母への手紙」の二番煎じの悲しさで、題材の限定化からか応募数が四千通越えを極めた2回目から漸減していき最後には三桁の応募数になってしまい、2005年に終わってしまいました。
富岡町には電源地域振興・地域資源活性化事業や原子力等立地地域振興支援事業を行なう福島県の原子力等立地地域振興事務所も存在します。
http://www.pref.fukushima.jp/genshin/area/area4.html
そうでなくても、原発立地の自治体は固定資産税、事業税、また電源三法交付金、核燃料税などで豊な財源を持ってきました。
そんな原発自治体そして、東京電力福島第2原子力発電所本体からの後援(なぜか順不同と明記しているのにもかかわらず、放送局よりかなりの上位扱いですね。寄付金の多寡で気を使っているのでしょうか。長崎市では「三菱の方、県庁の人、市役所の奴」だそうですが同じようなものかも。)を受けているイベント。
主催の富岡町観光協会(なぜか町の庁内に連絡先)も原発と東電また協力会社の勤務者がいてからこそ栄えているのだとも思います。鎌田慧さんの「日本の原発地帯」と言う本には当時の木川田一隆社長率いる東京電力がどうやって住民を懐柔し、また騙して福島第2原発の立地を進めて言ったのか克明にかかれています。
佐高さんはこの原発色も強いイベントをボランティアで行ったのだろうと想像しています。そうでなければ自身が原発の寄付で呼ばれた有名文化人で、こういうイベントができるのも原発のおかげだということになり、電力会社のイメージアップに貢献した「原発おじさん」と呼ばれてしまいますものね。
ちなみに全国から募集した「桜にまつわる想(おも)い出の手紙」の入選作品を1冊にまとめた「さくらぶみ」が出版されましたが、これは原子力等立地地域振興支援事業としてまとめられたそうです。
http://www.woodpro.info/web/web-tree-1094.html
- 週刊金曜日 2011年 4/15号 [雑誌]/
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3月2日発売 民主党の背信と小選挙区制の罪 佐高信著 七つ森書館
おお、今年になって本当に月刊佐高状態で何よりです。また七つ森書館から新刊が出ます。
というわけで全編を転載。
- 民主党の背信と小選挙区制の罪/佐高 信
- ¥1,680
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民主党の背信と小選挙区制の罪
佐高 信:著
定価:1,600円+税/発行年月:2011年3月
四六判/上製/224ページ
ISBN978-4-8228-1129-7 C0036
予約受付中
『竹中平蔵こそ証人喚問を』を「各論」とすれば、この本は「総論」であり、より広く、より深く、「竹中問題」、いや「日本問題」を追及。過去とつながる現在をどう読み、どうすべきかを示す。
目次
はじめに
1 菅直人と竹中平蔵の大罪
菅直人の三つの罪
竹中平蔵の大罪
竹中平蔵と新自由主義という名の悪夢
2 小選挙区制が日本をダメにする
小選挙区制が日本をダメにする
「公」について国労闘争団と考える
自衛隊は国民を守らない
3 あらまほしき人の系譜
水俣病とある官僚の死
『逆命利君』の主人公・鈴木朗夫と一人の編集者
4 西郷隆盛・福沢諭吉・原敬の伝説
西郷南洲と荘内
平熱の思想家、福沢諭吉
原敬の故郷をたずねて
前書き
はじめに
講演をする時、私はたいていレジュメなるものを出さない。簡単なメモはつくるが、聴衆の反応や自分の思いつきで話を変えることがあるからである。
話している間に、新しい視角を発見したり、展開が変わったりして、思いもよらない地平を一望できたりする。
そのように流れが変わった時のほうが聴衆の反応がいいようである。何よりも自分自身が興奮して、今日の講演はうまくいったのではないかと勝手に手応えを感じたりする。
私は基本的に予定調和が嫌いである。こうすればこうなるというのが嫌いだから、得意顔に「日本はこうなる」などと語る輩には憎しみの念すら抱く。長谷川慶太郎をはじめ、そんな予想は当たったためしがないのだから、ありがたがって占いを求める読者が愚かなのである。
「どうなるか」と尋ねるが、あなたを含めて私たちが「どうするか」で、「どうなるか」は変わってくるだろう。あなたは競馬を見ている観客ではないのである。
私の講演の演題は、たいてい、「いま、日本を読む」である。過去とつながる現在をどう読み、どうすべきかを示す。だから、問いかけが多くなり、観客席にすわって安易な予想を求める聴衆や読者からはうるさがられることになる。
しかし、著者にも読者を選ぶ権利はあるだろう。そのときどきに内容の変わる講演のテープを起こしてもらい、それを基に新たに書き直したこの本は、僭越を承知で言えば、読者を選ぶ本である。歯ごたえのある本を読み、自らの考えを鍛えたい読者にこそ読んでほしいし、それ以外の読者には手に取ってもらいたくないとさえ思っている。
いささかならず逆上して、ここまで断言してしまうのは、最近、必要があって、塩野七生の『日本人へ』(文春新書)や池上彰の『伝える力』(PHPビジネス新書)といったベストセラーを読み、そのあまりの空虚さ、軽薄さに絶望的になったからである。
しかし、決して多数ではなくても、そうしたジャンク・ブック(クズ本)に満足しない読者も、この国にいることを信じて、私はこの本を刊行する。
若者向けに語ったものをまとめてもらった『小泉(純一郎)よ、日本をつぶす気か!』(KKベストセラーズ)が新しい読者を獲得したが、聴衆を目の前にした語りから出発したこの本が未知の読者とのめぐりあいをもたらすことを期待してもいる。
先に出した『竹中平蔵こそ証人喚問を』(七つ森書館)を「各論」とすれば、この本は「総論」であり、より広く、より深く、「竹中問題」、いや「日本問題」を追及した本である。
二〇一一年二月一〇日 佐高 信
http://pen.co.jp/index.php?id=592
注:必要があってというのは朝日ニュースターでの西部邁さんとの対談番組「学問のすゝめ2」でのネタとしてですね。
注目記事 川人博弁護士が佐高信さんを筆刀両断!?
佐高信さんは情のある方です。鈴木邦男さん
佐高信さんは主人持ちの評論家か?
本島元長崎市長(広島よおごるなかれ)と佐高信さんが対談
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