週刊金曜日は週刊木村剛だったか、という問題と佐高さんの朝日、日経批判 | 一撃筆殺仕事人:佐高信先生追っかけブログ

週刊金曜日は週刊木村剛だったか、という問題と佐高さんの朝日、日経批判

一月くらい前の週刊金曜日の話題なので申し訳ないのですが、今年になって初の佐高信さんの週刊金曜日コラム風速計でのことです。
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/data/fusokukei/data_fusokukei_kiji.php?no=482

「『朝日新聞』経済部の皮相」で今話題となっている日本郵政株式会社の「かんぽの宿」のオリックスへの売却問題。朝日新聞や日本経済新聞が当初、入札は適正ではなかったのではないかとして売却の再調査を命じた鳩山邦夫総務相に対しての異議を唱えたことを問題にしています。
現在では当時の「入札」に問題があったことが明らかになり、「かんぽの宿」のオリックスの売却は中止になり、また売却そのものも止めることになりそうです。

朝日社説
http://blog.goo.ne.jp/freddie19/e/0fd9efaf74fedc06c89452171ea6da8c

日経社説
http://febnet.cocolog-nifty.com/column/2009/01/post-9b65.html

各社社説の推移については毎日
http://mainichi.jp/select/opinion/watching/news/20090215ddm004070006000c.html?link_id=TT003

佐高さんは朝日の社説子の姿勢を非難して言います。
以下引用

多分、経済部出身の論説委員が書いたものだろう。「過去の経歴や言動を後になってあげつらうのでは、政府に協力する民間人はいなくなってしまう」と言うが、この言い方は翌一九日付の『産経新聞』に竹中が書いた「いったん政策が決められたとして、それに関係する経済活動がその後できないとなると、民間人はだれも政府の委員会メンバーになどならなくなる」と酷似する。


ひとしきりの朝日、日経批判の後最後のパラグラフで佐高さんは、最近の金子勝氏と竹中平蔵氏とのテレビでの対決、そして金子さんを評しています。


竹中はメディアを操縦する。NHKやテレビ朝日での金子勝とのガチンコ対決が騒がれたが、高杉良によれば、あるテレビ局から打診された竹中との対談をOKしたら、竹中サイドが断ってきたという。金子とのそれを承諾したのはなぜか? 金子は私との対談『誰が日本経済を腐らせたか』(角川文庫)で、竹中の弟分の木村剛について「考え方が違うけれども、不思議なくらい意見が一致」すると語った。日本振興銀行会長としての木村の情実融資は問題にしないわけだが、そこに『朝日』の経済部と同じく金子の弱点があるのではないか。

ここでの木村剛さんの「情実融資」とは2005年6月の週刊東洋経済や2006年1月朝日新聞にに掲載された、木村剛さんがである日本振興銀行が木村さんの親族にかなりよい条件で融資を行ない、それが銀行法違反ではないかという疑惑がもたれたことです。
特に朝日新聞に対して、日本振興銀行社長である木村さんは自身のブログで反論し、また提訴の構えも見せました。(実際はどうかはわかりませんが)

当時のことは喜八ログさんにまとまっています。
http://kihachin.net/klog/archives/2006/01/kimutake2.html
現代産業情報サイトにも木村さん側の反批判があります。
http://www.gendaisangyojoho.co.jp/cgi-bin/backnumber.cgi?NO=546&BODY=17

佐高信さんは講演会やコラムなどでことあるごとに「木村剛は竹中の手先で、MHK、村上世彰、堀江貴文、木村剛のうち木村だけが捕まっていない」といいますが、これらの記述を読みますと、「不法」であるという事実はかなり薄まってきますね。ま、真相はどうかわかりませんが。

ところで、木村剛さんが一時、佐高信さんが社長を務めている、週刊金曜日の常連執筆者であったことを読者の大部分を定期購読者が占めるかなりの人が覚えているのではないでしょうか。
週刊金曜日サイトの過去記事検索ページから多くの木村さん執筆の記事があることがわかります。

週刊金曜日の2008年10月末までの記事の検索をつかうと、、、、。
http://www2.kinyobi.co.jp/KTools/mokuji


第392号 2001.12.14
不良債権「腐」の構造 (座談会 木村剛・杉田望・岡田幹治)
http://www2.kinyobi.co.jp/old/mokuji_oldf/392

第420号 2002.7.19
P18.中小企業は資本主義で厳しく 大企業は社会主義で甘やかす(木村剛)
http://www2.kinyobi.co.jp/old/mokuji_oldf/420

第424号 2002.8.23
P22.経済 イタリアは10年間に汚職を一掃 日本は「汚職の町」のままなのか (木村剛)
http://www2.kinyobi.co.jp/old/mokuji_oldf/424

第428号 2002.9.20
P8. 企業犯罪をなくすには(対談 金子勝・木村剛)
P26.経済企業不祥事を防ぐ決め手は 内部管理体制の強化である(木村剛)
http://www2.kinyobi.co.jp/old/mokuji_oldf/428

第432号 2002.10.18
P16.今回が不良債権処理のラストチャンス(木村剛)
http://www2.kinyobi.co.jp/old/mokuji_oldf/432

第436号 2002.11.15
P18.経済私考
不良債権問題の本質は 誰を護るかということである(木村剛)
http://www2.kinyobi.co.jp/pages/vol436/mokuji

第440号 2002.12.13
P17.経済私考 こうなったら銀行だけでなく日本中の企業が粉飾決算をしてGDPを増やそう!?(木村剛)
http://www2.kinyobi.co.jp/pages/vol440/mokuji

第444号 2003.1.24
P26.経済私考 デフレは諸悪の根元なのか ある中小企業経営者からのメール(木村剛)
http://www2.kinyobi.co.jp/pages/vol444/mokuji




なかでもこれなんかどうでしょう。

2002年10月18日発売 週刊金曜日432号、編集後記「金曜日から」より転載

http://www2.kinyobi.co.jp/old/mokuji_oldf/hensyu_oldf/432

▼経済コラムをお願いしている木村剛さんは、不良債権の本格処理なしに経済の活性化はありえない、という正論をはき続けている若き論客です。昨年9月に小泉純一郎首相の面前で、当時の森昭治金融庁長官と激しくやり合ったことのある行動派でもあります。「日本企業を米国の投資会社に売ってしまう手先」と非難する向きもありますが、月に一度の勉強会でずっと付き合っている私からみれば、とんだ見当違い。日本を良くしたい一心で改革を訴えている人だと思います。
その木村さんが金融庁のプロジェクトチームに入ったとたんに株価の下落に拍車がかかり、いまや大変な「悪役」にされてしまった。よい機会なので、最近の考え方を緊急に書いてもらいました。本当に悪いのはだれなのか、知る手がかりになります。(岡田幹治

週刊金曜日434号、編集後記の「金曜日から」より転載
http://www2.kinyobi.co.jp/pages/vol434/kinnyobikara
▼432号に載せた木村剛氏の「今回が不良債権処理のラストチャンスになる」は、日経ネットのHPに発表されたものを若干手直ししたものです。一部の読者から指摘をいただきましたが、特命チームの発足直後であり、中心メンバーである木村氏の発言は掲載価値があると判断しました。その点、説明不足だったことをお詫びします。
 掲載後、与党幹部や銀行トップの猛烈な反発で不良債権の本格処理が行なわれるかどうか怪しくなってきました。
 27日朝のテレビ番組で麻生太郎自民党政調会長が、バブル崩壊前の税制に戻せと主張していました。何のことはない。不動産の譲渡所得課税を緩め、資産バブルをもう一度というわけです。
 結局、未来へのビジョンを主な政治家が持っていないこと。それが日本経済混乱の元凶なのだと思いました。(平井康嗣)

この岡田幹治さんは当時の週刊金曜日編集長で、佐高さんが問題にしている朝日新聞経済部OBです。そして平井康嗣さんは芳賀竜臥のインタビューを執筆した、佐高信さんの覚えがよい金曜日の編集者です。

週刊金曜日は週刊木村剛 だったとまでは言いませんが、木村剛さんの記事を週刊金曜日は積極的に使ってきたのですね。
もっとも平井さんが自分が担当だったことを434号では匂わせていますが、その後、自分の担当するネット記事で木村さんを批判しています。

マカロニほうれん総研
2003年5月23日
http://www.kinyobi.co.jp/blog/?p=950

2007年10月19日
http://www.kinyobi.co.jp/blog/?p=1039
(なぜか、最近の記事では木村さんが週金執筆者であったことは言及されていませんね。)

岡田幹治さんが編集長を退いた後、週刊金曜日はもちろん木村さん批判に転じていきます。
もちろん、佐高信さんもこのことには気にしていて、高杉良さんとの対談でしたか、「本誌も反省の必要」があることを認めています。

週刊金曜日の「過去の経歴や言動を後になってあげつら」ってしまいました。

しかしながら、現在までに週刊金曜日がその「反省」を記事にしたことはあまりないような気がしますね。ここでひとつ提案があります。

この「情実融資」疑惑、決着をつけるために調査報道をするというのはいかがでしょうか。もちろん執筆は岡田幹治元編集長、(今でも週刊金曜日には時たま執筆されていますね。)、また担当は平井康嗣さんです。
金子勝慶大教授にインタビューしてみるのもいいでしょう。
週刊金曜日、定期購読者の皆さんこう言う提案はいかがでしょうか?

余談になりますが、佐高信さん、竹中批判の先鋒である植草一秀さん、またリチャード・クーさんに関してはほとんど言及しないですね。実際、佐高信さんは高杉良さんがこの二人の名前を対談で振ってきてもほとんど無反応なんですよ。
特に植草さんは、例の事件での逮捕前ですが、高杉さんが財務大臣に推薦したほどで、現在そのブログでの竹中平蔵批判は峻烈を極めます。
いま最も竹中氏が恐れる男でしょう。


ブログ、植草一秀の「知られざる真実」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-e674.html


なぜか佐高信さんがこの2人に冷たいのか全く不明なのですが、私が思うにこの2人、「野村総研」の元在籍者と現主席研究員なのですよね。
佐高信さんの野村嫌いはずっと続いています。例の中国人社員が不正取引をして逮捕されたときも早速指摘しました。

竹中批判はやりたいが野村の手は借りたくないということなのでしょうか。


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