以前、妻の姪っ子にショルダーバッグを買ってあげたことがある。それから随分経って再び会ったときにその娘がそのショルダーバッグを大切そうに使っていた。何とも嬉しい気持ちになった。人に贈り物をする楽しみとはそんなものである。だからまた贈りたくなるものだ。
令和の米騒動は大臣の交替により解決へ一段と前進したように思われる。確かに今の米価は高すぎる。小泉大臣には、ぜひ頑張ってもらいたいところだ。
1993年の冷夏に起因する平成の米騒動(1993-1994)では、全国的な米不足が発生し、日本人の口に合わないタイ米なども食べさせられた記憶がある。後に母から聞いた話だが、そんな米騒動の最中のある日、父がこんな行動をとったらしい。
「何処のスーパーに行っても米が置いてないんよ!」との苦言を何度も母から聞き、怒り心頭に達した父は、食糧庁の米穀供給を担当する部署に電話を掛けた。担当者が出るとまず「お前の仕事は何だ!」と尋ねた。相手は「私の職務は国民の皆様の食糧を確保することでございます。」と神妙に答えた。
父は「そうか!そうなら、俺は○○○に住んでいる。俺の食糧を確保するために近くで米がある場所を今すぐ教えろ!」と言い放った。相手は「えっ?!それは………」と言葉に詰まった。父は「役人ならもっとしっかり仕事をしろ!!」と怒鳴って電話を切った。
また、こんなことを思い出した。もう随分昔、初めて3%の消費税が導入された1989年より前の中曽根総理の時代の話である。消費税の導入について、ある民放で「何が消費税の対象になり、何が消費税の対象にならないか」について中曽根総理の生出演の下で議論が行われていた。
父は黙ってそれを聞いていた。その中で教科書には消費税がかからず学校指定の副教材には消費税がかかるという点に「何だと!」と思ったらしい。また食料品の消費税についても合点がいかないことが多く、担当者の説明もあやふやで埒が明かなかった。
怒り心頭に達した父は、民放の放送局に電話を掛けた。担当者が出ると「今すぐ、お前の局が放送している番組を中止しろ!」と言い放った。相手は「えっ?!何を放送しておりますでしょうか?!」と答えた。父は「馬鹿もん!お前は自分の放送局が何を放送しているかも知らんのかっ?!」と怒鳴り「もっと真面目に仕事しろ!!」と電話を切った。
定年まで電話局に勤務していたこともあって、父は電話を掛けることが好きだったらしい。母は「『お父さん、もういい加減にせんねっ!』って、いつも言いよるんやけどね」、と笑っていた。