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チェックリストが誤解をなくす

記者発表会をはじめとするイベントの準備を行う上で、最初の段階でいかに細かいところまで考慮に入れたチェックリストを作ることが非常に大事です。チェックリストに書く内容は、誰がどんな資料をいつまでに準備するのか、必要な備品は誰が手配するのか、発表会はどのようなスケジュールか、誰が宿泊や出迎えの手配を行うかなどです。


このチェックリストは、クライアントからスケジュールどおりに資料の準備をしてもらったり、お互いの役割分担を明確にし、誤解をなくすために必要です。また、このチェックリストを作ることで自分がやらなくてはいけないことが整理され、心に余裕ができます。


発表会は資料の準備がスケジュールどおりにいかないことが多く、直前になってバタバタするため、ついうっかりミスでやらなくてはいけないことを忘れてしまったりしてしまうものです。その時に、チェックリストが最初の段階で完璧なものができていれば、常に、現在の状況をチェックし、うっかりミスをなくすことができます。


クライアント側も常にやらなくてはいけないことを、このチェックリストを確認しながら準備できるため、ぎりぎりにやる活動がへり、スムーズに発表会当日を迎えることができます。

広報活動の評価

広報活動を行うことによって、どのような効果があったかを示すことがますますお客様から求められています。昔から広報を評価する指標としてよく使われているのが掲載記事の数と、広告換算値を出すことですが、これだけでは広報活動がどれだけセールスに結びついたか、知名度向上に結びついたか評価することが難しいです。


これまで担当したクライアントの中で、記事が掲載されたことがきっかけで大きな商談につながったという嬉しい報告もありますが、大抵の場合、記事が出たことでどれだけの効果があったのか客観的に評価するのは難しいと言えます。


そこで今重要になってきているのが、ウェブを活用したトラッキングです。例えば、オンラインで記事が掲載された場合、その製品やサービスに関心を持った方が、詳しい情報を調べるためにホームページにアクセスしてきます。トラッキング機能がついていれば、そこからアクセスしてきた人がどのようなページを見たのかトラッキングできますし、お問い合わせのフォームに行き着き、問い合わせがあれば誰がアクセスしてきたのか分かります。その方が商談に結びつけば、記事が掲載されたことが大きく評価されるわけです。


また、何かのキャンペーンを行うために広報活動を行い、アンケートの中で「何をみてこのキャンペーンを知りましたか」の選択肢の中に掲載記事を入れておけば、効果が評価できるわけです。


寄稿記事を掲載してもらうには

自分が最近担当しているクライアントは、エレクトロニクス系や半導体系の会社が多いのですが、何度かクライアントが執筆した寄稿記事をメディアに掲載して頂きました。なかでも日経エレクトロニクスで寄稿記事を掲載して頂いた時にはいろいろと勉強になりました。


掲載にいたるまでにどのような経緯を経たのか簡単にまとめてみたいと思います。


1.まず最近、電子業界で話題になっているある課題をテーマにした寄稿記事を執筆させて頂けないか日経エレクトロニクスに提案致しました。その結果、記者の方が関心をもってくださり、こういう角度で寄稿記事を書いてくださいというガイドラインを送ってくださいました。


2.そのガイドラインをもとに寄稿記事の原稿をクライアントの担当者に書いて頂きましたが、後半になるにしたがってクライアント製品の紹介になってしまい、案の定、記者のほうから、このままでは掲載できないので、もう少し引いた形で書いてくださいとの依頼がありました。


3.担当者に書きなおしをお願いしましたが、締め切りが近かったため、記者にクライアントの会社にご来社いただき、担当者をインタビューしながら、記者に原稿のリライトをして頂きました。記者の適切な質問により、なんとか内容をまとめて頂きました。さすがだなと思いました。


寄稿記事は一般論としての業界の技術動向などを読者に伝えることが目的です。直接的な製品の紹介にはならないかもしれませんが、クライアントが業界の動向を詳しいということを間接的に伝えることができ、クライアントの信頼度の向上につなげることができます。


クライアントが執筆すると、どうしても「クライアントの製品で何ができるか」という、製品の直接的な訴求になりがちです。そこをいかにして、自分たちの製品や会社から一歩ひいて、業界全体における課題に対して、どのような手法が存在するのか、どのような点に注意したらいいのかなどの自社・競合を含めた上での全体観に立った視点で、寄稿記事を書くことができれば記者は喜んで記事を掲載してくださいます。