なぜ人々がコンテンツをシェアするのかということについて | IT企業のPR

なぜ人々がコンテンツをシェアするのかということについて

ネット上でこれだけ多くのコンテンツが量産されるようになると、人々にシェアされるようなコンテンツを作るのはますます難しくなっています。時間と手間をかけてコンテンツを作ったとしても、シェアが少なければそのままコンテンツの海の中に埋もれていってしまいますが、逆にそれほど手間をかけていないのに多くの人々にシェアされて大きな話題となるコンテンツも存在します。なぜ人々がコンテンツをシェアするのか、どんなコンテンツであれば多くの人々にシェアされるのかということについて関心をもっているのですが、そんな問いにひとつのヒントを与える面白い記事に出会いました。

この記事の中で、以下の手書きの図をもとにして、多くの人々に伝わりやすいストーリーには二種類あると述べています。



その一つが左側の黄色で色が塗ってある「MEMES」と書いてある部分で、要は人を笑わせるおもしろネタや自己啓発系のネタ、人の興味をそそるヒューマンインタレスト系のネタなどを指し、例えば、可愛いネコの画像におもしろいコメントを加えたコンテンツや、TED動画のようなコンテンツなどがこの部類に属すると説明しています。そして、なぜこれらのコンテンツが広まるかといえば、それらのおもしろさを解釈する必要がないからであり、なぜあなたがこのコンテンツを友人にシェアしたのか理由がはっきりしているものだからと解説しています。

次にもう一つの人々に伝わりやすいストーリーとして、右側の緑色で塗られている「TRUTH-TELLING」、つまり事実を伝えるストーリーを挙げています。例えば、何らかの事実を伝える調査記事や、複雑な事象を分かりやすく説明する記事、ハウツーガイドなど、何らかの事実を明らかにするコンテンツを例に挙げています。これらのコンテンツが人々に広まりやすい理由は、おもしろネタが広まりやすい理由とまったく同じで、それらの内容を解釈する必要がないからと言われています。なんらかの事実を友人に伝えることは、おもしろネタを友人に伝えるときに感じる心地よさと同じような心地よさを感じるからであると説明しています。

逆に、人々にシェアされにくいストーリーとして、上の図で「谷」の場所に位置する赤色で塗られた「THE VALLEY OF AMBIGUITY」、つまり、「曖昧さの谷」と書かれているように、解釈が難しい内容、例えば解釈が難しい科学的発見のストーリーや、複雑な背景があって何が正しいのか正しくないのかよく分からない政治的な話などを挙げています。別の言い方をすれば、内容が肯定的なものであれ、否定的なものであれ、情報を受け取る側に誤解されたり、いろんな解釈をされる可能性があるコンテンツと言えます。このようなコンテンツは、シェアすると自分の評判を落とすことにつながるリスクがあるのでシェアされにくいと説明しています。

人々にシェアされるコンテンツ作りということに力点を置くと、こうした人々がシェアをする際の心理を踏まえたコンテンツ作りということが大事になってくると思います。BuzzFeedなんかはまさにこのようなモデルに基づいてコンテンツ展開している一例だと思いますが、コンテンツ展開していくあらゆる企業はこのようなモデルを考慮していく必要があることを感じています。