トヨタが(やっと)本気で取り組んだ電気自動車bZ4Xです。
といっても、まだ「リース」(KINTO)専用車なんですよね。あのC +podも登場後、しばらくの間は、法人向け販売しか行ってこなかったので、非常に慎重な市場へのアプローチをとっていると思います。
まあ、賢明な判断だったことが、量産開始直後にわかってしまったというか・・・
だいぶ苦労していましたものね。「ホイールボルト緩み問題」に。
電動車両特有の問題・・・になるのではないかと思っています。
Hondaも先代FitハイブリッドでのJoy耐出場で何度も大会中にタイヤ脱落を経験しています。
あのチームは、ドライバー全員が腕利揃いだったのか・・・2回目(なのかな?)のホイール脱落時には、左リヤタイヤをコース外の芝に落としながら、全開でほぼ一周をして、ピットに戻っていましたから。
「冷静な判断をしているなあ・・・タイヤが脱落することに慣れたってことか?」
って思いながら、後ろから眺めてました。私。
「タイヤが1つ無いFitハイブリッドの方が、我々のEP82より速いって一体・・・」と思いながら。
「速度0で、トルク100%をかけることができてしまう。」モーターの特性によるものではないかと思っているんですよね。これらの「タイヤ脱落問題」は。
世の中に「EVコンバート」の車両って、存在するでしょう?
私は、本当に危険だと思っています。アレは。量産車メーカーがこれだけ苦労しているんですから。
外観は、大径タイヤ(かつ扁平率が低い)を装備したSUVルックのEV車です。

トヨタの電動車は、トランクルームの大きさをいつも気にしないといけないのですが・・・

この車両は、非常に奥行き寸法があります。しかも、ゲート入り口との段差もなく、真っ平。
SUVルックということもあって、荷物そのものは、上に持ち上げないといけないのですが、だいぶ出し入れが楽なデザインになっています。

バックゲートは、電動開閉式。ボタンが二つあるのは・・・右側は、ドアが閉まると自動で鍵もかかるってことかな?試さなかったけど。

後席も足元空間が広大です。この手の車両は、「車から降りる時に地面を探す。」動作をしがちですが、あまり・・・困った感覚はなかったです。
ただ、走り出す時には、非常に困惑することになって・・・
メーターが・・・・

う〜ん????

「上から覗き込むと」
437km走行可能な電気自動車なのね。これなら、1日充電施設を気にしなくていいかなあ・・・
左側の表示を見ると、どうやらAWD車両のようだし、だいぶ安定感がありそう。

メータナセルがこんな感じのデザインなんです。
ちなみにこれは、1日走行が終わった後の撮影で、残り走行可能数145kmと表示されています。
実際の走行距離は、この時までで、205km。
高速道路を走行開始直後に「あ、やっぱり・・・今日一日、本当に大丈夫かな?充電しなくて。」とは思わされました。急激な走行可能距離の減少を見て。
筑波サーキットで、テスラモデル3を走らせている方と話をしたことがあるのですが、「最初のうちは、自走で筑波サーキットにやってきて、練習走行後、家に向かって帰ってました。」
「サーキットのラップタイムより、家に帰ることが戦いなんです。充電システムが見つけられない。」
変なことを言っている・・・と思ったのですが、よくよく話を聞くと、”テスラのスーパーチャージャーでないと”ほとんど充電がされないのだそうです。
街中の急速充電器を使えば自宅帰れるだろうと・・・それは戦いだった。という・・・・
結局、その方は、いちいち積載車を借りて、筑波サーキットまでテスラモデル3を運んでいるという話でした。
テスラについては、MIRAIと同じぐらいの「エネルギーチャージ拠点数」と思っておいた方がいいのかもしれません。日本の場合。
電気自動車の弱点は、高速道路での走行だと思います。エネルギー残量の表記はみるみるうちに減りますから。

「メータの見え方」に話を戻すと、こんな感じのダッシュボードデザインになっています。
技術革新そのものを表しているデザインです。なにしろ、少し前まで「デジタルメータは、直射日光が入ると見えなくなる。」のが弱点だったのですから。
「ダッシュボードに直射日光と熱線が降り注いでも、故障せず、視認性も確保できているよ。」という自信の表れのデザインになっています。この辺り、「液晶に囲まれたインパネデザイン」を自慢している外車群とは、真逆の方向性です。
数年後に「故障率」で現れてくると思います。どちらの考え方が正しかったのか。
シートに座った当初は、「いつも通りステアリングホイールの間からメータを見る。」ことに慣れていたので困惑してしまったのですが、この「ステアリングホイールの上から覗き込む」方が、全然楽でした。1日走行していて。

ボタンがたくさん装備されたステアリングホイールを動かして出発!と思ったのですが・・・

え????
走り・・・出せない。
しばらくの間、この・・・シフトスイッチ???を見て、フリーズしてしまっていました。
初代リーフ以来の衝撃・・・というか、「一目でその機能を理解できない」デザイン。
どうやら・・・「押して右」で、前進を開始するようです。
なん・・・でしょうね。リーフも初代に比べるとだいぶ「普通の操作体系」になりましたけど、電気自動車の開発メンバーって、「今までと全く違う」感をとにかく出したいみたいです。
Hondaがだいぶ前のレジェンドから展開している「シフトゲート?そんなのただのスイッチだろ?正直にスイッチを縦に並べていればいいんだよ。」デザインを見習った方がいいと思います。素直に。

ちなみにこの困惑のシフトノブの下方は、こんな感じに空間が開いています。10年ぐらい前からのトヨタ電動車のお得意デザインです。(本当に電気配線を通せばいいだけということを示している。)

その空間に装備されているのは、USB-Cコネクターです。
自動車業界も、これからはUSBのコネクター形状に振り回される時が・・・来そうですねえ・・・まだ、-Aコネクター装着車の方が多いようですが。
それでは、ナビゲーションシステムで目的地を設定して、走行開始・・・・

苦悩・・・トヨタ最新ナビシステムに苦悩。
てっきり、最新鋭ノアに装備されていたナビゲーションシステムだけの問題だと思っていたのですが・・・(販売店オプションモデルだと思っていた。)
最新のトヨタナビって・・・地名を選べない。
いちいち文字を打ちこみって・・・・いやいやいや。ナビに向かって話しかけてみよう。うん。全く認識してくれない。変な場所を案内する。
こんな大きな液晶画面を装備しているのにiPhoneの地図アプリで一日運転する羽目になりました。なんだコレ。
Siriに話しかけた方が、よっぽど簡単に目的地を提示してくれる。
本当にもう・・・自動車メーカは、このあたりに投資をかけるのは諦めた方がいいですよ。情報産業と電子部品業界の下位に回ったのだということを素直に認めないと・・・
「自分たちは、必要なアイテムを売っていただく側に転落したんだ。」という・・・
やっと運転開始。(本当に時間がかかった。)
運転を始めてしまうと・・・電気自動車や燃料電池車を走らせている時にいつも思ってしまうんです。
「コレを知ってしまったら、人々は内燃機関に戻らないだろう。」と。
楽。
ものすごく楽。運転が・・・ではなく、移動が。
ハイブリッドカーでも体験できない。「無段階」の感覚。
加速時に大きな音がするわけでもない。
減速時にハイブリッドカーのような協調制御への対応が必要なわけではない。
すごく静か。オーディオの音がよく聞こえる・・・

って、MIRAIでも同じスピーカーが装備されていたけど、正直、音は・・・????大変申し訳ないけど、「ただスピーカーをつけただけ」感がものすごくて・・・ジャガーを見習って欲しいです。価格帯はお互い被るようになったんですから。(ジャガーは、あと少しでEV専用ブランドになる。)
車外から侵入するのは、タイヤのごくわずかな音だけ。本当に・・・本当に移動が楽な車。
車体そのものは、重さを感じるけど、AWDシステムも相まってなのか、すごく旋回もしやすい車両。
女性を隣に乗せるなら、みんな内燃機関ではなく、この電気自動車や燃料電池車を選ぶと思います。
この車両固有で気になることがあったのは、ただ一点。
MIRAIの時と同様の「道路の轍や段差といった、”荒れ”の時の車体の横方向の動き。」(特にリヤ側)
「大径の超扁平タイヤ装着車」ゆえの弱点なのだと思います。
隣に乗っていた妻が、「なんかこの道、揺れるね。」って言い出したぐらいですから。市街地の交差点で。
速度域が、40km/h以下のところで気になる動きです。
タイヤの問題・・・だけでなく、その重い重量に対しての足回りのセッティングが、ある固有周波数でその現象を引き起こすのかもしれません。
この車両、天井に工夫があって・・・


ガラスルーフが装備されているんです。

しかも前後に。
まあ、真夏は・・・このガラスルーフにしてしまうと・・・ちょっと暑さを・・・感じるかな。ほんのちょっとだけ。なので、カバーがついているのだと思います。
ヨーロッパは、あとほんの少し先の未来で、「内燃機関を否定する国々」になると宣言していますが・・・
その「ほんの少し先の未来」で、大陸を闊歩しているのは、従来の自動車メーカではなく、韓国車でも日本車でもなく、中国車なのでは?
彼ら自身が、自国の自動車産業を崩壊させる引き金を引いてしまったと・・・反省する時が来るんですかね?
恐らくですが、燃料電池車(あるいは水素を使う動力源)と電気自動車は、きれいに棲み分けされるような気がしています。
乗用車がEV
商用車が燃料電池車(あるいは水素を燃やす方式)
に自然と分かれていくのでは・・・
というのは、このbZ4Xを1日運転しながら感じていたのですが、「電気自動車は、走行可能距離がみるみる減っていっても重量は全く変わらない。」です。
貨物をたくさん積み込まないといけないトラックやバスで、「長距離走行のためのでかいバッテリー」を搭載してしまったら、その分、「貨物を乗せられる重量」を減らさないといけない。
たまに街で見かけるでしょう?警察による「過積載」チェック。
道路や橋への影響を考えたら、「電気自動車によるトラック」は成立しないと思います。
恐らく、「電気に比べると簡単に”継ぎ足し”が可能な水素」を使った機関をビジネスカーは採用すると思います。
あるいは、「バカでかい電池を搭載した車両を運搬する危険性」から、船会社が拒絶反応を起こして、「各国にEV車を作るための生産工場を建てないといけない。」となる未来か・・・
意外に「ロータリーエンジンを水素で燃やす」ことを努力してきたマツダが、どの方向に世の中が進んでも、うまく切り抜けてしまうのかもしれないですよね。世界から見たら、全くもって小さな自動車会社なんだけど。
