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このBlogを開設して、10年以上が経過しますが、初めて4ヶ月も更新をサボってしまいました。今年は、春から夏の始まりまで、とにかく忙しかったもので・・

さて、再開第一弾は、最新鋭リーフの話です。やっと借りることができました。長かったあ・・・登場直後から、申し込みをしていたのですが、やっと自宅近くの営業所にやってきました。初のフルモデルチェンジで、だいぶ形が変わりました。まあ、正直「従来の”車”の形にとらわれる必要はないだろ?」と思っているのですが、車としての衝突安全性試験等の過去データに照らし合わせると、こんな感じの2BOXスタイルに行き着くようです。この車両「形には意味がある。」ことを知らせてくれるデザインになっています。いろいろなところが。

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例えば、このワイパーの造形。完全にボディ下に収納してしまえば・・・と思うのですが、コストベースで考えるとこの位置になるのだと思います。で、作動していない時の空力処理の為か、ものすごく複雑なアーム形状になっています。その直前のボンネットフード形状も含めて。

それと、あまりハッチバック形状の車両で見かけない処理だなあ・・・と思わされたのが、このリヤドアのシール処理。すごく直角デザインなんです。確かにリヤシートに座る時に頭の移動が楽です。ただ、ここまで直角に曲げたシールの経年変化って・・・ミニバン系でデータ取得済みってことですかね?

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リヤドアも完全な90°開口とはいきませんが、乗り降りが本当に楽です。

わかりますか?リヤシートバックギリギリにボディ開口部がデザインされていることが。リヤシートそのものもきちんと背中を支える構造になっていて、疲れにくい形状になっています。

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ただ、少しわからないのがこれ。FR車?と思わされる大きなセンタートンネルが存在します。何か・・・バッテリー系の制御ユニットですかねえ・・・

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ボディ後端部も複雑な面構成です。

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すごく不思議な装備だと思ったのが・・・ハイマウントストップランプ部に・・・なぜか、カメラが設置されている。何だろう・・・???

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走り出す前から、「フルモデルチェンジの効果だなあ・・・」と思わされたのが、この荷室スペースです。この状態だと初代リーフと差がわかりにくいかもしれませんが・・・

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リヤシートをたたむと”かなり平たく”荷室スペースを作ることができるんです。初代は、真ん中に太い柱が寝っ転がっているような荷室でした。これなら普通の2BOXカーとして荷物を運ぶことができます。

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さて、走りだそう・・・と思ったら、係員さんから、「先ほど契約書に”プロパイロットを使用する”とサインしていただきました。よって、車内搭載の動画を見ていただきます。」・・・・はあ。(なんだろう?走行前に動画を見せるなんて。そんなこと初めてだぞ。)グローブボックスを開けると・・・

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すごく嫌な予感。あれだよ。アレ。ドイツ車に良くあった。文字びっしりの取扱説明書。作っている側が自己陶酔しちゃってる分厚い取説。アレを読めっての?

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いや・・・本当に動画のDISKだ。

ナビ画面を触っていくと・・・

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iPhoneの機能を利用できるんだねって、そうじゃない。とにかくDISKを入れて、自動再生開始。5分どころじゃない長い時間が・・・とにかく「プロパイロットなるものは、自動運転じゃないからね。ちゃんとハンドルを握って、運転してね。」という動画だった。これを係員さんの前で見ないと、発進させてもらえないらしい。先代リーフって、ものすごい回数借りたけど、新型はいちいちこの儀式をするの?だとしたらちょっと・・・

異形ハンドルを握って、やっとこさ発進。

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走り出す前にびっくりしたのが、「走行可能距離」の数字。307km!って書いてある!先代は、「180kmかあ・・・一回充電・・・いや、チャレンジで営業所まで無充電で戻ってみるか?」なんてドキドキが止まらなかったです。毎回毎回。150km以上の表示が出た時は、正直、すごく嬉しかったですものね。出発前に。今回の新型は、2倍近い走行可能距離を表示してくれている。これなら、今日一日「急速充電器の場所を考えて、ルートを作ろう。」なんて思わなくていい。

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独特の形状の「シフトレバー」を操作して、走行開始。走り始めた直後に感じたのは、「猛烈な違和感」

え?え?なんだ?このブレーキ。あ、いや・・・そうか、ノートe-Powerと同じ構造のブレーキになっているのか。

いや、それにしても・・・あのノートよりも減速感が強い・・・いや、強いって、絶対。何か、シフトレバーの上部にこの回生ブレーキを解除するノッチがあるんだけど・・・

いや、最新テクノロジーに慣れなきゃいけない。新しいことを受け入れられないってことは、それだけ歳をとったってことだ。

交差点で、「狙った位置に止めるためにアクセルを踏まなきゃいけない。」ことに四苦八苦。しば~らく運転していて気がつきましたよ。

これ、「止めるためにアクセルから、ブレーキペダルに足を移してはいけない。」システムなんです。そうではなくて、「前方の信号で止まりたい。なら、アクセルペダルをどんどん緩めよう。止めたいところで、丁度アクセルが全OFFになる感じで。」そんな操作ができるようになったら、ギクシャクせずに止まれるようになりました。半日も乗っていたら、「ペダル1つで車を加速したり、止めることができたり。なんて楽な構造なんだろう。」と思うようになりました。

室内をぐるっと見回してみると・・・

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シートには、ヒータが装備されるようになっていました。冬は多分、空調よりも先にこのヒータに頼る運転になりそうです。エアコンを入れると走行距離に影響があるものね。それと、日本車らしいなあ・・・と思わされたのがこれ。

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スマートフォンの時代を反映しているんでしょうね。小物入れに滑り止め処置が施されていました。

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ECOモードは、ボタンで選択できるようになりました。先代は、ECOモードでの運転が必須だったのですが、「どうやったらECOモードに入るのか」取扱説明書を読むまで全くわからなかった。このボタン方式なら、明快です。と言っても、今回は、全くこのボタンを触らずに運転し続けました。307kmと表示された走行可能距離がどのように変化していくのかを知りたかったので。あと、ハイマウントストップランプのところに取り付けられていた謎の「カメラ」。意味がわかりましたよ。

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ルームミラーに後ろの様子を映すためのカメラだったんです。最初のうち、このルームミラーも猛烈に違和感が・・・でも、慣れました。こちらの方が便利です。後ろがよく見えて。そのうちバージョンアップして、「煽り運転対策として、撮影機能搭載」となっていくんでしょうねえ・・・

加速性能等は、先代と大きく変わっていないと思います。「すごく低い位置に重いものが集まっている。」ことは伝えてくるコーナリングの仕方も変わらずしますし。

トップスピードも先代&ノートe-POWERと全く変わらずです。「もっとパワーを!」「もっと速く!」そこは求める段階じゃない・・・というか、このリーフの全開加速に勝てる内燃機関車両を探すことは、なかなか難しいと思います。ただ、とにかく今はひたすら「もっと遠くへ!」を求めている状態。

話題のプロパイロット機能はどうだったかというと・・・私はちょっと・・・このプロパイロットという機能、「前方に車両がいると、その車両の動きをトレースする。」機能だと解釈しました。

前走者に従って、カーブでもハンドル制御をしてくれます。ただ、そのハンドル制御のためなのか・・・直進中でも「路面の白線をスキャンしている。」様子がハンドルを通じてドライバーに伝わってくるんです。

直進性を乱すことはないのですが、常に左右方向に電動パワーステアリングが動いている感じ。ごくわずかに。正直ちょっと・・・「お前の制御を信じろと言われても・・・」と思いながらも、ずっとプロパイロットを有効にし続けて高速道路を移動しました。

私は、「まだ、オートクルーズに車間調整機能がついているだけでいいよ。」という状況。ハンドル制御まで機械任せにすることがこんなに「信用ならない。」と運転中にず~とドキドキするものだと思わなかった。

まあ、まだこの機能は、初まったばかりなんです。80年代後半にABSがオプションで選択できるようになった時代・・・「こんなブレーキ信じられるか!」ってブツブツ言っていた頃を思い出しました。このプロパイロット相手に。

色々と「新しすぎて、ついて行くために自分の体験をリセット」しなければいけないこの新型リーフを156km走行させてみた結果は・・・

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残り走行可能距離87km。途中、フラットアウトで走行させ続けたりした時間帯があったりと、誤差が必ず発生する状況だったのですが、それでも先代だったら、一度急速充電器を必要とした走行距離を走った後もこれだけの余裕を残している。

私は運転免許を取得して30年ほどになりますが、このリーフほど「1世代モデルチェンジするだけで、とてつもない進歩」を遂げた車に乗ったことがありません。こんな進歩の幅を体感したのは・・・パソコンの世界以来。(スマートフォンではない。)

電気自動車は、内燃機関と同じ尺度で語ってはいけないんだと思わされました。進化の幅が、全く違う。燃料電池車の未来は、恐らくやって来ない。だって、走行可能距離が、このペースでどんどん伸びていったら・・・「週末に一度、急速充電器にかければ、あとは1週間、通勤に使うことができる。」ようになる。

リーフが狙うべき市場はどこか?

1)戸建で、庭先にリーフを停めるスペースがある住居所有者(戸建自体は、日本の住宅の40%なんだそうです。)

2)通勤、買い物で毎日車を運転する必要がある人

この2つのターゲットから見えてくる姿は・・・東京圏を除いた住宅居住地。

この2つのターゲットに当てはまる人たちに言いたい。「なぜ、リーフを買わないのか?」と。

「うちは、田舎だから、庭先に車を止められるさ。でも、一人一台だから軽自動車なんだよ。」

さあ、家の電気代と、その軽自動車にかけているガソリン代をよ~く見比べてください。ガソリン1litter当たりの単価(しかも最近値上がり中)と、1kw/hの電気代、どっちが安い?

最近、64万kmを走行したテスラモデルSのメンテナンス費用が話題になりましたが、そういうことです。「部品点数が少ない機械の方が、交換部品だって少ないに決まっている。」

日本市場の半分近くを軽自動車が占めるようになって、だいぶ長い期間が経過しましたが・・・街を走っている軽自動車を見てください。10年以上前のモデル、どれだけ見かけますか?外車の10年以上前のモデルをほとんど見かけることがないのと同じぐらいに感じませんか?圧倒的な台数が販売されたはずなのに。

もう一度繰り返します。

「通勤に車を使っているアナタ。なぜ、リーフを買わないのか?」