私がパーソナリティを務めさせていただいている
エフエムあまがさきの番組
「昭和通二丁目ラジオ」木曜日。
昭和の歌をお送りする番組です。

今この歳になって聞くと面白い「昭和の歌詞」を
番組内で深堀りするコーナー。


昨日は、堀ちえみさんの『リ・ボ・ン 』をご紹介しました。

堀ちえみさんがご自身の病状を公表し、
病と闘う決意を述べられた
ブログには本当に感銘を受けました。

アイドル時代から、ちょっとふっくらとしたお顔立ちでしたし、
『スチュワーデス物語』での
「ドジでのろまな亀です!」というセリフなどから、
私は堀さんのことを、
ぼーっとした天然さんなのだと思い込んでいました。
でもブログの文章を読ませていただくと、
抱いていたイメージはタレントさんとしての像で、
本当は冷静でキリッとした女性なのかもしれないと思いました。

もしお時間がおありでしたら、
堀ちえみさんのブログをお読みください。

ご報告させていただきます
(堀ちえみ Official Blog hori-day 2019年2月19日)

今日(放送時点では翌日)手術に臨む堀ちえみさんに、
昭和の音楽にこだわる「昭和通二丁目ラジオ」木曜日にできることは何か。
堀ちえみさんの音楽をご紹介し、
フルでお届けすることだと思いました。

そして選んだのは『リ・ボ・ン 』。
嬉しいことに、リスナーさんからも
この曲にリクエストをいただきました。

これまでこのコーナーで紹介してきた昭和のアイドル(女性)の
歌に登場する女の子といえば、
あざとかったり、アナタ何様?!といった女の子像でしたが
(あくまで私個人の深掘り感想デス)
『リ・ボ・ン 』の主人公は、
同性として非常に共感できる女の子です。

『リ・ボ・ン 』は1985年1月23日にリリースされた
堀ちえみさんにとってデビュー3年目、
13枚目のシングルです。


作詞は三浦徳子さん。
ヒット曲は多く、かいつまんでご紹介するだけでも
松田聖子さん『青い珊瑚礁』『夏の扉』、
杏里さん『CAT'S EYE』、
早見優さん『夏色のナンシー』、
松原みきさん『真夜中のドア〜Stay With Me』、
工藤静香さん『嵐の素顔』
などが挙げられます。
渋いところでは沢田聖子さん『卒業』も三浦さんの作詞なのですね。

三浦さんが作る歌のヒロインは、
男性に媚びない、
気性のさっぱりした女の子のような気がします。

ところで三浦徳子さんって「よしこ」さんとお読みするんですってね。
私はずっと「のりこ」さんだと思い込んでいました。
失礼しました。

では、歌詞を見ていきましょう。
気分が乗ってくると呼び捨てになったり、
乱暴な言葉遣いになってしまうかも。
その辺りはご容赦ください。

リ・ボ・ン   (作詞 :三浦徳子 作曲:松田良)

回転扉の向こう
あなたが涙ぬぐっていました
男の人も泣くのね
なんだか私 意地悪よ…

*もう逢いたくないと さっき言ったけれど
 ヤキモチから出たコトバ…ごめんね
 あの娘がくれたハンカチなんか
 今この場所で捨てちゃって… *

少し冷たい風です
二人の肩に枯葉が舞い散る
私の心のリボン
ゆらり揺れては 愛の色

顔も見たくないと さっき言ったけれど
怖い位好きだから…ごめんね
あの娘がくれた想い出なんか
今この場所で捨てちゃって…


*くり返し

あなたの愛のリボンでどうぞ
今 私だけ抱きしめて



女の子がプンスカ怒りながらビルを飛び出してきて、
振り返ると回転扉の向こう側、
男性が涙をぬぐっております。

彼女を追いかけてきたのだろうに、
彼女が立ち止まったものだから、
思わず、彼もその場に立ち止まったんでしょう。

男性はなぜ涙を流しているのか?
彼女が、
「もう会いたくない!
 顔も見たくない!!」
と捨て台詞を残して走り去ったからです。
「そんな!もうこれっきり会えないなんて!」

そんな彼を見て、彼女が考えたことは
男の人も泣くのね
意外だわという発見とともに、
そんなに私のことが好きだったのかしら、
といった気持ちでしょうか。
そして自分のことを
なんだか私 意地悪よ…と分析しています。
この反応からみて、
彼女は心底激怒していたわけではないみたいです。

ではどうして彼女が
もう会いたくない、顔も見たくないと言い捨てたのか。

誰か他の女の子にプレゼントをもらってたのですよ、彼は。
多分、彼はその女の子のことは何とも思っていなくて、
別に隠し立てするつもりもなく、
ハンカチをもらったこともポロっと言ってしまったのじゃないかしら。

おそらくハンカチ女子は、
この歌のヒロインも知っている人なんでしょう。
ヒロインはピンときています。
彼がどういう気持ちかは置いておき、
ハンカチ女子の方は彼のことが好きなんだと。
しかも私という存在を知っていながら
彼にアプローチしてきたのだと。

キーッ!
よりによってあの子にハンカチもらって、
それを私に言う?!
もうアナタなんかと会いたくないっ!!
そうなりますわね。

でもこのヒロインは素直なのね。
「さっきキツイこと言ったけど、
 ヤキモチ妬いてたんだよ」
「ほんとはすごくアナタのことが好きなの。わかってね」
割とスルッと本心を明かします。

ちゃんと「ごめんね」と謝っちゃう。
堀ちえみちゃんの歌う「ごめんね」が
ものすごく可愛いんですよ。
こんな可愛らしい謝り方、私にはできなかったなぁ。

きっと彼はこの「ごめんね」で、
全てを忘れられると思うのね。
僕こそごめん、別になんとも思ってない子から
プレゼントもらっちゃって、と
仲直りする場面が目に浮かびます。

しかしこのヒロインは言うことはちゃんと言いますね。

彼女がくれたハンカチなんか
今この場所で捨てちゃって


おおおお、すごい。
ただ「捨てて」ではないのよ。
「この場所で」捨てなさいと言っているの。
猶予を与えず、いますぐ私の目の前で捨てて!ってことでしょ。
本心を素直に明かして謝った後でこの言葉。
オンナって強いわ。

ハンカチだけではなく、
彼女がくれた想い出
も捨てちゃって
と言っているところから見ると、
ただプレゼントをもらっただけじゃなくて、
デートっぽいこともしてしまったのね、彼は。

これに懲りて、目の前の彼女との絆である
リボンをしっかり結び直しなはれ!!


では、聞いてください。
YouTubeアップ主様、お借りしますね。
ありがとうございます。

この曲の旋律は独特で、私はベンチャーズを連想しました。
堀ちえみさん自身、この曲を頂いた時、
ギターサウンドに惹かれたのだそうですよ。



この曲を今、iTunesで検索すると
三上悠亜さんのカバーで聞くことができます。
カバーされて曲が残るのは良いことかもしれないけど
「ごめんね」の可愛さは、
オリジナルの堀ちえみさんには及んでいません。
やはりオリジナルは素晴らしいのです。



今日行われる堀ちえみさんの手術が
少しでもご本人への負担が少なく済みますように。
そして、これからのご回復をお祈りしております。


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