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購入価格:☆

 中村陶彩作の種壺水指です。

 種壺は備前・信楽・伊賀などの焼締や自然釉の壺を水指と見做して点前に用いたものです。種籾などを入れたと考えられ、それ故に「種壺」の名があります。

 こちらはそれらを御本手で写した物で、我が家には種壺水指がなかったのと、御本手の水指は朝日焼しか持っていない(茶盌では持ってます)ので、有っても良かろう!ということで入札しました。

 こちらはなんと☆という超絶激安価格で入手。送料が落札価格の3.5倍以上というとんでも品(過去には落札価格箱付茶盌が四つで1円ということもありましたが)です。

 お救いした……と思っておきましょう♪

 御本の花がさながら蛍のよう。

 蛍では時期が違うか……と思い、改めて蛍を調べますと、真夏から晩夏にかけて草熅れ【くさいきれ】が起こる頃に「腐草化蛍【ふそうほたるとかす】」または「腐草為蛍【ふそうほたるとなる】」と呼ばれる七十二候があります。

 日本では芒種の次候(6月中旬=6/10〜15頃)ですが、支那では大暑の初候(7月下旬=7/22〜27頃)に当たります。これは、日本における蛍の見頃が5月下旬から6月中旬であるためで、支那の蛍と大きく時期が異なるからです。

 芒種の次候の頃ですと確かに暑いのですが、草熅れが起きる程ではなく、7月の暑中になってからの蒸し暑さの方が「腐草」に相応しいのでは?と思う訳です。

 日本でも、この頃に見られる蛍があり、平家蛍といいます。清流に棲む源氏蛍に対し、どんなところにも棲む蛍で、強い光を放つ源氏蛍に対し、少し儚げな弱々しい光を放ちます。

 これが初秋の頃まで見られる「残り蛍」です。平家蛍は源氏蛍と同じ時期に見られ始め、秋口まで見られますが生息期間は余り変わらず、成虫になる期間が長いだけみたいですね。

 遅蛍【おそぼたる】とでも呼んで使い倒してあげますかね♪