ホームのアナウンスでよく聞く「御乗車できません」の表現 | ほどよい敬語~「コミュニ敬語」でいこう

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プロのライターでも経営者でも間違えることがある敬語。相手を思いやるコミュニケーションツールとして「ほどよい敬語」を使いこなして「デキル人」になっちゃおう。

駅のアナウンスでよく「御乗車できません。」という表現を聞きます。
すんなり聞き逃してしまいそうですが、違和感を持ちはしませんか?
これもやはり、適切な言い方ではありません。

なぜなら、「お(ご)......できる」というのは,
謙譲語I「お(ご)......する」の 可能形でだからです。
謙譲語Iとは「お届けできる」「お答えできる」という自分の行為に使うものです。

従って、駅から見た「乗客」に対しては
尊敬語が使われるべきでしょう。

尊敬語の可能形は「お(ご).....なれる」です。
つまり「ご乗車になれません」は正しい言い方です。
「ご乗車いただけません」も適切です。

また、「ご乗車はできません」も問題のない表現です。

え?さっきだめって言ったのに?と思われそうですが
よく見ていただくと「は」が入っています。
「ご乗車」と「できません」の間に、助詞の「は」が入っているので
「お(ご)~できる」の否定形とは見なされないのです。
したがって、「ご乗車はできません」は問題のない言い方です。

× ご乗車できません。
◯ ご乗車になれません。
◯ ご乗車いただけません。
◯ ご乗車はできません。


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