《前編》 より

 

【聖人君子と親鸞の悪人正機説】
 著者(S)と作家の山川健一さん(Y)との対談。
S  たとえば、卒業する段階でよく言うのは、善もなければ悪もないんだということなんだ。それはなぜかというと、地球生命系で行った体験はすべて価値があるからなんだよ。悪を含めてね。というのは、特に人間というのは、どっちかというと悪の部分を否定したがるものだけれど、ところが、悪の部分を含めて地球生命系でないと体験できない貴重な体験というものがあるんだよ。
 I・Thereの視点から見ると、つまり地球生命系にわざわざやって来てそういうことを体験しようとしているという存在から見ると、すべての行い、想い、感情は、同じように価値があるんだ。
この地球上での因果応報から言うと、人殺しとか、恨んだり呪ったりすることは悪いことだよね。ところが、地球生命系に来た理由という観点から考えると、それはものすごく貴重な体験なんだ。それは勉強である、と。
 それがなかったら、卒業というのはない。
 つまりすべての体験は、いい悪いがなく、善悪がない。すべては非常に価値のあるドラマであるという言い方になるわけだ。
 卒業してしまうと因果を超える。
 卒業するためのひとつの段階として、すべてを受け容れなきゃならないんだよ。

 ・・・中略・・・。
 何かいい人間になって、素晴らしい人間になって、悪いことを一切しない人間になって卒業していくというような、そういうふうに考えている人もいるみたいだけど、そうじゃないんだ。それでは地球生命系での半分のことしか見ていない。いい面しか見ていない。それだけだと卒業できない。悪い面も体験して、初めて卒業するわけだから。聖人君子になって卒業するんじゃないわけだ。
Y  なんだかさ、親鸞の悪人正機説を思い出したよ。
S  そう、ちょうど同じ意味だよ。・・・中略・・・。今まで抑圧していた悪い面とかすべての面をちゃんと認めてあげる。そこの部分こそ、むしろ逆に価値のあるところなんだというところを認めて、初めて卒業できる。(p.206-207)
 仏教が説いている「因果応報説」だけを根拠にしていたら、「親鸞の悪人正機説」の意味が明確には分かりづらい。あらゆる魂は、二元性を学ぶために地球以外から地球生命系に生まれてきたのだということが分かれば、「親鸞の悪人正機説」の意味が明確になるだろう。
 地球生命系は二元性の世界である。宇宙全体から言えば、二元性の世界は特殊なのである。あえてそのような特殊な生命系での体験を選んだのは、「魂がそれを望んだから」ということになる。下記リンクの著作を読めばその点が分かるだろう。
     《参照》   『神との対話 フォトブック』 ニール・ドナルド・ウォルシュ (サンマーク出版)

 学びの為に地球生命系に来てみたけれど、本来の目的を忘れて二元性の世界に囚われてしまい、死後世界まで創出して輪廻転生を繰り返してばかりいたというのが、大方の人類の実態らしい。

 

 

 

<了>

 

  坂本政道・著の読書記録

     『覚醒への旅路』

     『伊勢神宮に秘められた謎』

     『ピラミッド体験』

     『2012年 目覚めよ地球人』

     『地球の『超』歩き方』

     『地球のハートチャクラにつながる』

     『楽園実現か天変地異か』

     『死後体験Ⅲ』

     『死後体験Ⅱ』

     『死後体験』

     『アセンションの鍵』

     『ベールを脱いだ日本古代史』

     『激動の時代を生きる英知』

     『バシャール×坂本政道』

     『人は、はるか銀河を越えて』

     『2012人類大転換』

     『SUPER LOVE』

     『分裂する未来』

     『宇宙のニューバイブレーション』

     『超意識 あなたの願いを叶える力』