頭を洗いすぎて乾燥していないか?
こんにちは。橋本です。
子どもに頭のかゆみが続く。
そういった場合、かゆみがおさまらない理由は、どの子どもも同じとは限らず、それぞれのケースによって、さまざまな原因が考えられます。
詳しくはこちら ⇒ 子どもが頭をかゆがるけど、どうしたらいいのか?
原因の1つには、頭を洗い過ぎているために、かゆみがおこっているという場合があります。
洗うのがなぜいけないのか、どうすればいいのか、ちょっと詳しくみていきますね。

親の感覚で洗っていませんか?
大人でも、頭を洗う頻度は、人それぞれ、まちまちですよね。
では、みんな、何にしたがって、「今日は頭を洗おう」とか「洗わない」とか決めているんでしょうか?
おそらく、その人、その人の自然な感覚ですよね。
「髪がベタベタする」とか「なんかニオイが気になる」、「汗をかいたから」とか「アカやフケが気になるから」などの理由だったり。
自分の実感にしたがって。
もしくは、「頭を清潔にキープするなら、毎日洗わなきゃ」というような、人それぞれが考える常識や習慣にしたがっているのかもしれません。
「毎日洗わないと、ベタついて気持ち悪いだろうから……」
こういった気持ちで、子どもの頭を毎日洗ってあげている家庭もあるかもしれません。
それぞれの家庭で習慣は、違うでしょうから。
しかし、「毎日洗わないと」というのは、親の感覚、親の常識からみた頭の洗い方です。
大人の皮膚と子どもの皮膚は、かなり条件が違います。
子どもの皮膚は、春夏秋冬をとおして、水分、皮脂ともに成人に比べ、あきらかに少ないことがわかっています 1) 。

皮膚のバリア機能をはたす角層は、大人でも0.02~0.03mmという薄さですが、赤ちゃんの場合は、その半分程度の厚さしかないといわれています。
これだけ違う子どもの皮膚ですから、大人の常識や感覚で頭を洗っていては、肌が乾燥してしまっても無理はありません。
この洗いすぎによる肌の乾燥が、かゆみを呼びおこす可能性があるんですね。
では、実際にどうすれば、洗いすぎにならないんでしょうか?
頭皮がカサカサしていないか?
まずは、頭皮のチェックです。
髪をかきわけ、地肌を見て、触って、頭皮がカサカサしていないかチェックしてあげるのが、まず最初。
カサカサしていなければ、もちろん今まで通りの洗い方でOKです。
いい状態の肌にあえてケアを変えるなんて、おかしな話ですからね。
しかし、ちょっと頭皮がカサカサしてるなー、という場合は、少し洗い方を工夫してみたほうがいいかもしれません。
工夫のしかたには、おおまかに2つの方法があります。
・ 洗浄剤を使う頻度を減らしてみる
・ 洗浄剤を変えてみる
この2つですね。
頭を洗う頻度はどれくらいがいいのか?
保湿剤でほどほどのケアをしていても、なかなか頭皮のカサカサがおさまっていかない場合は、頭を洗う頻度を減らしていくのもひとつの手です。
ただ、肌のタイプやコンディションは、個人差がとても大きいです。
そのため、「頭を洗う頻度はコレぐらいがベストです」と、全員をひとくくりにして言うことはできません。
たとえば、毎日洗っていたのなら、まずは1日おきにしてみる。
もともと1日おきで洗っていたのなら、2日おきにしてみる。
2日おきに抵抗があるなら、その2日おきは、頭は軽いお湯洗いだけにしておく。
このように、頭を洗う頻度の減らし方には、いろんな手が考えられます。
頭や髪を清潔に保てれば、洗う頻度を減らしてもいいわけです。
必要以上の清潔にこだわるあまり、洗いすぎない。
でも、皮膚に汚れがたまるほど、髪が汚くなるほどには、洗う頻度を落とさない。
肌のコンディションと相談しながら、ほどほどの洗う頻度を見つけていくのがベストです。
もちろん、ベストな洗う頻度は、季節や成長、ライフスタイルによっても変わってきます。
すべては、肌のコンディションをみながらですね。
また、「洗いすぎない」という意味では、頭は手早く洗って、しっかりすすいであげることも大切です。
洗浄剤の種類を変えてみる
頭を洗う頻度、洗い方を工夫することで、頭皮のいいコンディションが十分キープできれば、わざわざ洗浄剤を変える必要はありません。
ごく一般的なシャンプーでも何も問題なく使い続けられる人がほとんど。
肌に問題がなければ、あえて洗浄剤の種類にこだわる必要はないと思うんですね。
ただ、入浴後の保湿、頭を洗う頻度、洗い方を工夫しても、なんだか頭皮が乾燥してしまう。
だから、子どもが頭をかゆがってしまう。
そういう場合は、洗浄剤の種類を変えてみるのも、ひとつの手です。
肌のバリア成分まで洗い流してしまいやすい洗浄剤
角層にこれらのものが十分にあることで、皮膚の水分、皮膚のバリア機能はキープできます。
しかし。
洗浄剤が皮膚表面にある皮脂を落とすのは当然ですが、天然保湿因子(NMF)、セラミドなどといった肌を守るものまで、皮膚の外に洗い流してしまう可能性があるんですね。
一般的に、肌のバリア成分を洗い流してしまいやすい洗浄剤は、
おおまかにいうと、このような順になります。
高級アルコール系界面活性剤がバリア成分を洗い流しやすく、アミノ酸系界面活性剤が洗い流しにくい。
ただし、この傾向は、あくまでも「おおまか」に言った場合です。
洗浄剤はたくさんの成分が組み合わさってできているものですし、製造方法もさまざま。
洗浄成分の違いだけで、その洗浄剤の性能がすべて決定されるわけではありません。
なので、それぞれの洗浄剤を比較するのは、現実的には難しいです。
それでも、使う洗浄成分によって、こういった違い、傾向があるのはたしかです。
「じゃあ、アミノ酸系界面活性剤は、汚れもあんま落ちないんじゃないの?」
そう思われがちなんですが、アミノ酸系界面活性剤には選択洗浄性という性質があります。
汚れなど不必要なものは洗い流し、もともと皮膚にあるバリア成分など、必要なものは肌に残す。
それが、選択洗浄性です。
アミノ酸系界面活性剤がどういうものかわからない方は、こちらで特徴や7つのメリットをつかんでおいてくださいね。
では、アミノ酸系界面活性剤で頭を洗うなら、どれがいいんでしょうか?
泡ポンプタイプの赤ちゃん用シャンプー
私は、手に入れるのが困難なスキンケア用品はすすめません。
なるべくカンタンに手に入るもので、子どものケアをしてほしいなと思っています。
そういう意味では、シャンプーは、「泡ポンプタイプの赤ちゃん用シャンプー」がいちばん手軽です。
どこにでもあるようなドラッグストアで買うことができます。

ドラッグストアで売られている、ほとんどの「泡ポンプタイプの赤ちゃん用シャンプー」は、洗浄成分にアミノ酸系界面活性剤を使っています。
シャンプーの成分をみて、「アミノ酸系界面活性剤が使われているかどうか?」を知りたい場合は、こちらで成分の見方がわかります。
泡ポンプタイプは、泡立てる手間が掛からないのがいいですよね。
ただその一方で、デメリットもあります。
泡ポンプタイプはそのまま泡立つように、液体タイプのシャンプーより濃度が薄められているため、経済的な面で割高になったり、好みの濃度に調整できなかったりといったことです。
では、泡ポンプ以外のタイプでは、どんなものがあるのか?
一般的なドラッグストアでは、洗浄成分にアミノ酸系界面活性剤だけを使ったような「液体タイプのシャンプー」は、ほとんど売られていません。
しいていうなら、「ミノン全身シャンプー」ぐらいです。

固形タイプでいうと唯一、「ミノン スキンソープ」というのがあります。
これも洗浄成分は、アミノ酸系界面活性剤で、ミノン スキンソープは、添加物が最小限にとどめてあるのも特徴です。
ミノン スキンソープは、店頭においているドラッグストアも割と多いです。

まとめ
頭を洗いすぎて、頭皮を乾燥させていないか?
それをチェックするには、次のようなことを順番にみていきます。
・ 頭皮をていねいに触ると、カサカサしていないか?
・ 頭を洗う頻度が、多すぎないか?
・ 肌のバリア成分を洗い流しやすい洗浄剤を使っていないか?
この3つですね。
子どもが頭をかゆがるのは、ひょっとして洗いすぎだからじゃないのか?
そう思うようなら、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
参考文献:
1) 佐々木 りか子: アトピー性皮膚炎のスキンケア. MB Derma 95: 19-23, 2004.








