不眠、いらいら
こんにちは。橋本です。
ステロイド薬を投与すると、眠れなくなったり、イライラするなどの気分的な変化がおこることがあります。
投与を始めて数時間と、早い段階で出てくることもあります。
早く出やすい、自覚しやすい
ステロイド薬の投与による、不眠、いらいらは、もっとも自覚しやすい。
あるいは、まわりの家族も気づきやすい、感じられやすい副作用のひとつです。
プレドニゾロン(ステロイド薬の製品名)の内服を続けて、1か月以内に9割方の人が、不眠、いらいらを自覚するといわれています。
とくに大量に投与すると初期段階で、気分の高揚感が強くあらわれることもあります。
カンタンにいうと、ある意味、軽いハイテンション、気分のいい状態ですね。
治療中の不眠がすべて「副作用のせい」とはかぎらない
ただ、眠れなくなったり、イライラが多くなっても、
それがステロイドの副作用によるものなのか?
というのを、はっきり見分ける方法がありません。
通常、多量のステロイド薬を使う必要がある場合、命にかかわるような感染症を防ぐために、入院してから投与を始めます。
入院して環境が変わると、そのことも、不眠、いらいらなど、気分的変化の原因になることも考えられます。
「枕が変わると眠れない」なんて話もよく聞きますよね。
ほかにも、
・ 暑さ
・ 不規則な生活習慣
・ 運動不足
・ 騒音
・ 明かり
・ ストレス
・ 空腹
などなど、不眠やイライラの原因になるものは、ステロイド薬の副作用に限らず、普段の生活の中にもあります。
軽度であることがほとんど
多くの人にあらわれやすい、この不眠、いらいらですが、実際には、軽度であることがほとんど。
まれに場合によっては、睡眠薬や精神安定剤などを服用したり、精神的な治療をすることもありますが。
適切な治療を受ければ、重症化することはまずないといわれています。
そのため、「眠れない、眠れない」と思いすぎずに、
ステロイド薬による不眠の副作用は、意外と軽いものだ
というのを知っておくことも、必要以上に不眠、いらいらに振り回されないことにつながります。