子肌育Blog アトピーに負けない生活。

子どものアトピー性皮膚炎治療、スキンケアなどについての正しい知識を、わかりやすくまとめています。



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赤ちゃんのお風呂 23: 保湿剤を塗る


こんにちは。橋本です。


では、お風呂あがりの赤ちゃんを保湿していきますね。


赤ちゃんのお風呂

目次はこちら⇒ 目次: 赤ちゃんのお風呂の入れかた


 


保湿はあせらず、でも早めに


保湿は、肌が十分に湿って、体がほかほかのうちに。


目標としては、「風呂あがり、3~5分以内に済ませる」感じです。


「3~5分以内」というのは、「なるべく早めに保湿してあげましょう」という意味で、あくまでも目標であり、目安。


きっちり守らなければ意味がないというわけではないので、必死にあわててケアする必要はありません。


風呂あがりに保湿をする目的は、洗い落とした肌の脂質ししつ皮脂ひしを、おぎなってあげること。


肌の内部にある細胞間脂質さいぼうかんししつ……いわゆるセラミドには、水分をがっちりキャッチする性質があり、お肌の潤いをキープする役割を果たしています。


もう一方の皮脂は、肌の表面に広がり、肌から外へ水分が蒸発していくのを防いでいます。


この脂質や皮脂が、体を洗うことで多少、流れてしまうので、必要な場所には、保湿剤でこうした「潤いをキープする機能」を補ってあげよう、というわけです。


お風呂あがりの肌は十分、湿っているので、化粧水をつける必要はありません。


 


赤ちゃんへの保湿剤の塗り方


ママの両手。手のひらでやさしく包み込むように保湿剤を塗っていきます。


冬場、ワセリン系の保湿剤は硬いので、塗るときには、手のひらを合わせて保湿剤を暖めて、柔らかくしてから塗りましょう。


保湿剤の塗り方は、上から下、一方向が基本。


上下、手を往復させて塗るのは、デリケートな肌にとって、やさしくありません。


肌の状態がいい場合は、どんな塗り方でもいいんですが、少しの刺激で肌の状態が悪化してしまうような状況の場合は、この「上から下、一方向」を心掛ければ、肌への刺激を少しでも減らすことができます。


保湿剤は上から下へ、一方向へ塗る


 


保湿剤は全身に塗ればいいの?


次に、保湿剤は「どこに」塗ればいいか?ですが。


どんな赤ちゃんでも全身に塗ればいい、というわけではありません。


スベスベで、健康な肌のところに塗る必要はありませんので。


「手でなでて、すべすべ肌でないところに、保湿剤を塗る」


これが基本です。


「見た目ではわからなかったが、さわったらカサカサしている」ということも、意外と多いんですよね。


 


カサつきやすいところは?


手でなでて、わずかに硬くザラついていたら、乾燥がはじまっている証拠。


カサつきやすいのは、皮脂の少ないところです。具体的にいうと、おでこ、ほっぺ。おなか。


赤ちゃんのおなかは、乾燥しやすい


首、足などのシワの部分にも、ひび割れ、カサつきがないか、手でさわってみます。


耳の下、つけ根は乾燥して切れやすいですし、耳の裏もカサつきやすいです。


 


保湿剤の「最大の役割」とは?


手でなでて、すべすべ肌でないところには、保湿剤を塗りましょう。


そうすることで、「健全な肌の再生をサポートしやすい環境を作ってあげる」というのが、保湿剤の一番大切な役割です。


「乾燥させっぱなし」という環境は、肌にとって過酷かこくな環境で、新しく生まれ変わろうとする肌にとっても、当然ながら過酷な環境……。


健全なお肌が育ちにくい状況となってしまいます。


というわけで、どこに保湿剤を塗るのか、塗らないのか、というのは、それぞれの赤ちゃんで大きく変わってきます。


それでは、股まわり、おしりの保湿が済んだら、おむつをつけておきます。


ざっと、保湿を終わらせたら、最後に赤ちゃんの体のお手入れ、お掃除をしますね。



 


 


 


2011.10.03. 履歴

2011.10.03. に、この記事をはじめてアップしました。


2013.07.08. 改訂

保湿剤を塗る目的や役割など、説明をわかりやすく補強。専門用語へのリンクを追加。小見出しを追加。全体的に記事の内容を見直しました。


関連記事:

赤ちゃんのお風呂 24: お手入れをサクッと済ませる

赤ちゃんのお風呂 25: 綿棒の使いかた

赤ちゃんのお風呂 26: 「おへそ」を消毒する


保湿剤全体をグループわけしてみると…


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こんにちは。橋本です。


昨日、こんな素朴な思いを、私にお話してくれた方がいました。


食事療法をした場合と、しなかった場合の研究とかがあるといいなと思います。


じつは、食事療法に関して、科学的な研究がおこなわれていないわけではないんですよね。


でもたしかに、アトピーにいいといわれる食べ物が世の中にいっぱいある割には、食事療法に関する研究は、しっかりしたものが少ないという印象です。


しかも、「ホントに科学的根拠が高いのか?」と聞かれると、微妙な研究もあるように感じます。


ではなぜ、アトピーの食事療法は、研究があまり進んでいないように感じるのでしょうか?


アトピー:食事療法


 


アトピーの食事療法は、無限にある


実際に私がお聞きしたのは、このような内容のお話です。


食事療法をした場合と、しなかった場合の研究とかがあるといいなと思います。


ステロイドはあくまで対症療法で、アトピーを完治させるものではないですよね。


食事療法の先生方のほうが、完治を目指されているように思います。


うちの長男はそこまで厳格な食事療法ではなく、完治に至りましたが(もしお時間あればブログを見て頂けたら詳しく書いています…!)、それも食事は何もせずとも治ったとか、ステロイドを使っていても治ったのだと言われると、客観的証拠になるデータがないので肯定も否定も出来ないんですよね(>_<)


食事療法をした場合と、しなかった場合の研究とかがあるといいな、という期待。


私にも少なからず。いや、痩せ我慢せずにいうと、かなりあるんです。


食べた物でしか体は作られないので、食べ物がいいとアトピーも治ってしまうような気がします。


では、アトピーの食事療法には、どんな感じのものがあるでしょうか?


アトピーの食事療法の一例

玄米を食べる

しょうがを食べる

ヨーグルトを毎日食べる

納豆を食べる

魚を多く食べる

たんぱく質を多めに摂る

亜鉛を摂る

水を毎日2リットル以上飲む

特別な水を飲む

朝食は生の果物ジュース飲む

健康食品を利用する

生野菜を食べて、酵素を取り込む

無農薬野菜にする

牛乳をやめる

揚げ物をやめる

バターやマヨネーズをやめる

マーガリンをやめる

砂糖をやめる

オリゴ糖やてんさい糖を使う

香辛料をやめる

絶食期間を作る

パンを食べない

お菓子を食べない

加工食品を食べない

外食をしない

などなど……


なりふり構わず、ざっくりと聞いたような例を、一応並べてみました。


例に挙げたのはほんの一例で、中には例に挙げたこととは正反対のことをすすめる指導法もあります。


こうしてみると、「何かを積極的に食べる」とか「何かを食べないようにする」というようなパターンが多いですよね。


ほかにも、マクロビオティックゲルソン療法など、食事方法が細かく組み立てられた、食事方法という枠組みをこえた、まさに哲学のような食事療法も、アトピーにいいとする方もいます。


アトピーを食事、食材によって治そうとアプローチする民間療法は、それこそ星の数ほど、世の中に登場し、例を挙げればキリがありません。


にもかかわらず、その実際の効果を調べる研究は、少ないんですよね。


これだけアトピーにいい、アトピーに悪いというものがあると、どれが本当に効果があるのか、混乱してしまいます。


数ある食事療法の中には、効果を期待したい一方で、食材の印象や、それなりの理屈から発想した、単なる「思いつき」のようなレベルのものまで、いろんなものが含まれているような気がします。


たとえば、反対に、腎臓病の食事療法では、たんぱく質を制限することの重要性は、はっきりしています。


それに比べて、科学的根拠の高い「アトピーの食事療法」の研究が少ない……。


これには、ある程度「それもしょうがないよねー」という理由があるんじゃないのかな、と私は考えているんですよね。


というわけで。ここからその「アトピーの食事療法の研究が進みにくいのもいたしかたない」理由を、1つずつ、ひも解いていきたいと思います。


食事療法:研究


 


食事だけでアトピーを治したのに、「食事のせいではない」と疑われる


食事は何もせずとも治ったとか、ステロイドを使っていても治ったのだと言われると、客観的証拠になるデータがないので肯定も否定も出来ないんですよね(>_<)


おっしゃる通り、「これをしたら治った」という少人数の事実だけで、治療法の効果を決めることはできないですよね。


参考記事:

「体験談」という落とし穴


そこで、より大規模な人数を集めて、食事や習慣、それと健康の関係を調べる研究方法があります。


それが、「コホート研究」というものです。


参考記事:

コホート研究とは?


 


より大規模にすれば、科学的根拠が高くなるはず


実際のコホート研究の例として有名なのが、アメリカのハーバード大学を中心とした看護師健康調査です。


最大で12万1,700人の女性たちを20年以上に渡って、生活習慣と健康の関係性について、追跡調査しています。


あまりの研究規模の大きさにビックリしてしまいますよね。


参加者には、2年ごとに質問に答えてもらい、その回答を集計して、データを計算して、分析していくというのが実際の研究作業です。


のべ20数年の研究で、12万人以上を追跡する。


それだけでもえらいのに、2年ごとに、おそらくおよそ12万通の手紙を出すことになるんですよね(苦笑)……。


さらに、参加者で亡くなられた方がいれば、その死因についても、きっちり調査していく。


想像するだけですさまじい研究です。


この研究によって、こんにちでは当たり前になっている、乳がんや心臓血管疾患などに対して「どんなことで予防できると考えられるのか?」ということをあきらかにしています。


たとえば、「乳がんと喫煙の関係はみられない」とか「ピルの使用は、心疾患や脳卒中などのリスクを増す」などといったことです。


看護師健康調査では、栄養に関しての研究結果も出ています。


たとえば、カルシウムを例に出してみると……。


女性看護師83,779名 (平均46.0歳) を対象としたコホート研究 (追跡期間20年) において、カルシウムの摂取量が多いほど糖尿病の発症率が低かったと報告されています 1)


 


コホート研究の弱点


ただ、コホート研究は、大規模だからといっても、まだまだバイアスをなくしきれていません。


参考記事:

事実をゆがめる「バイアス」とは?


バイアスとは、日本語でいうと「ゆがみ」のことで、収集したデータに「かたよりが生じる」……言い換えると、「ゆがみが生じる」ことによって、事実がねじ曲げられてとらえられてしまうことです。


もともとバイアスが少なくなるように設計されている、コホート研究。


しかし、参加者がある一部のかたよった集団から選ばれたり、質問に対して都合の良いように回答してしまうなどなど……。


まだまだバイアスが発生する余地が、いっぱいあるのです。


先ほどの「看護師健康調査」の例では、「研究に参加してもらいやすいように」という理由はあるものの、参加者が「女性看護師」という、ある一定の集団にかたよってしまっています。


誤解をおそれず、極端な言い方をすると……。


たとえば、その病気が、「ある食生活」のせいで発生率が上がったのか?


それとも、「看護師という生活リズム」のせいで発生率が上がったのか?


集団がかたよっているがために、正確なところがわかりにくいのです(実際には、場合によっては、このようなバイアスを取り除く計算方法もあります)。


では、コホート研究よりもバイアスを少なくし、科学的根拠の高い結果を得るには、どんな研究をすればいいのでしょうか?


 


「効くかどうか?」は、理論だけでは判断できない


先入観や偏ったデータ……いわゆるバイアスがさらに入り込まないようにするには、「ランダム化比較試験」という、厳しく設計されたテスト方法を使います。


ランダム化比較試験は、「新しい治療」と「それまでの治療」をする2つのグループにわけ、しかもバイアスが入らないように、そのグループわけをランダムにおこない、治療効果を比較する方法です。


参考記事:

ランダム化比較試験とは?


理屈的にとてもうなずける「良さそうなだな」と心から思えた治療法……。


そんな治療法なのに、実際にランダム化比較試験でチェックしてみると、まったく効果がないなんてケースもおこりえるのです。


治療法は、「こういうメカニズムで働くから良いんですよ」という理由づけが優秀でも、実際には症状を悪化させてしまうものさえあるんですね。


たとえば、「カルシウムを日頃から十分に摂れば、骨折や骨粗しょう症などが予防できる」という理論です。


人間の骨のほとんどは、カルシウムでできています。


カルシウムは血液中にも流れており、体内にある骨芽細胞こつが・さいぼうという細胞が、このカルシウムを利用して、骨を作ります。


そして、カルシウムを摂取すると、骨の材料となる、こうした血中のカルシウムも上昇することがわかっています。


ところが、ランダム化比較試験をやってみると、そのような効果が必ずしもストレートにおきないことがわかったケースもあるんですね。


たとえば……


ランダム化比較試験の内容

65歳から71歳のフィンランドの高齢女性3,195名を対象に、カルシウムを1,000mg/日、ビタミンD3を800IU (20μg) /日を3年間


・摂取してもらったグループ(1,586名)


それと、


・摂取しなかったグループ(1,609名)


それぞれを比較したところ、骨折の頻度にあきらかな違いは認められなかった 2)


という結果が出ています。


治療法の理論自体は、とてもうなずける、その理論がすばらしいからといって、最終的に「効く」とは限らないんですね。


極端な方法の場合、最終的に、体に悪影響を与える可能性さえあるのです。


 


さらに、しっかりした科学的根拠を得るために


ただ、こうしたランダム化比較試験は、同じような課題の試験をしても、まったく逆の結果が出てしまうことも、しばしば。


そこで出てくるのが、システマティックレビューという研究方法です。


参考記事:

システマティックレビューとは?


システマティックレビューは、


すべての研究結果を集める

質の悪い研究は除外する

質の良いデータだけをまとめて分析する


というデータをまとめる一連の作業によって、総合的に治療法の効果を検証する方法。


時には真逆の結果が出ることもある試験のデータを統合分析して、「効果があるのか?ないのか?」、最終的に大きな結論を出すのが、システマティックレビューです。


たとえば、ヨーロッパやアメリカでは、1997年の時点で、「カルシウムの摂取が骨量低下を防ぐのか?」ということについて、複数のランダム化比較試験が実施されていました。


しかし、その試験結果の結論は、さまざま。


「カルシウムに効果あり」とする研究がある一方で、「効果なし」とする研究もある。


そこで、それらのランダム化比較試験を集め、バイアスの多い質の悪い研究を除外し、質の良いデータをまとめて分析する……。


いわゆるシステマティックレビューがおこなわれています。


そのレビューでは、カルシウムのみの摂取(1,000~1,200mg/日)では、閉経後の女性の骨粗しょう症を予防する効果はないと結論づけています 3)


理論的に「体にいい」と言われているものを食べ続けたとしても、そのことが必ずしも「体にいい」とは限らないというのが、ここでもわかります。


カルシウムを例にとっていえば、心疾患など総合的な健康との関連をみると、摂らないのも、摂り過ぎも良くない。


ほどほどの量を、無理なく食事から摂るのがいちばん。


今のところわかっている範囲でいうと、そこまでしか言えないわけなんですね。


アトピー:研究


 


アトピーの食事療法でも同じような試験をすればいいんでしょ?


さてさて。


では、話を大幅に戻します。


「じゃあ、このような科学的根拠の高い『ランダム化比較試験』のような研究方法を使って、アトピーの食事療法について調べればいいだけじゃないの?」


という素朴な疑問がわき上がってきます。


ところが、そうも単純にいかないんです。


なぜかというと、こういうような「食べたか」「食べないか」だけを比較するという方法に問題があるんですね。


 


「食べたか」「食べないか」だけを比較する、という問題点


まず、前提として、アトピーは、皮膚に炎症がおきることで、症状が悪化する病気です。


そして、食事では、このような皮膚の炎症をしずめることはできません。


いくら「アトピーにいい」という食事を頑張って食べようが、今おきている皮膚の炎症そのものは、消えてくれません。


ですから、「アトピーにいい食事」というものが期待されているのは、「長くそのような食事を続けることによってアトピーをおこしにくい体質になってくれるのではないか?」ということです。


では、こつこつ、アトピーに良さそうな、体質改善に良さそうな食事を続けながらも、皮膚の炎症がひどくなってしまったらどうすればいいのでしょうか?


食事には炎症をおさえる力はないですから、ほおっておけば徐々に湿疹がひどくなってしまうことも考えられます。


で、ここで不運にも、ひどい症状になってしまい苦しんでいる子どもを見て、ごく普通のお医者さんは、かたくなに「炎症をおさえるのに有効な薬を使わない」という選択を取れるでしょうか?


答えは、もちろんNOです。


しかし、「食事療法だけでアトピーに効果があるのか?」「食事療法だけでアトピーは治るのか?」といったことを調べようとすると、試験中はどうしても薬など、他の治療法を使うわけにはいきません。


なぜなら、食事療法の効果を厳密に調べるランダム化比較試験をするなら、純粋に……


食事療法をしたグループ

食事療法をしなかったかグループ


この2つにわけて、どちらのアトピー改善率が高かったのかを調べなければいけなからなんですね。


2つのグループ間で、食事療法以外の条件はすべて一緒にしなと、結果をねじ曲げてしまうような「バイアス」がかかってしまいます。


 


食事のおかげか?薬のおかげか?


試験では、食事療法以外の条件は、すべて一緒にしたい。


ところが、アトピーというのは、皮膚に炎症が繰り返しおこるような病気。


いくらアトピーにいいだろうという食事をしていても、試験をしている最中に、どんどん症状が悪化してしまう参加者が出てしまうことも容易に考えられます。


そこでステロイド外用薬やプロトピック軟膏といった、皮膚の炎症に有効な薬を使ってしまうと……


食事療法のおかげで良くなったのか?


それとも、


薬で皮膚の炎症を早期におさえたから良くなったのか?


どちらの効果なのかが、わからなくなってしまうんですね。


これが、科学的根拠の高い「アトピー食事療法」の研究をおこないにくくしている、理由のひとつです。


ほかの分野の病気でも、たとえば、糖尿病の「カロリー制限食」や「糖質制限食」の長期的な効果を示す、はっきりした科学的根拠が現時点で少ないのも、同じような理由からです。


ほかの治療が、食事療法の効果をわかりにくくしてしまうのです。


そして、これは何も、食事療法に対してだけいえることではありません。


食事療法と同じく、かゆみ止めの飲み薬などの「アトピーによる炎症そのものをおさえる効果のない治療法」全般にいえることです。


かゆみ止めの飲み薬は、どんなに頑張っても、炎症をおさえる薬に比べれば、科学的根拠として弱くなってしまうのです。


ただし、「かゆみ止めの飲み薬による治療は、補助的なもの」という前提があるので、いろいろな工夫をしながら試験がおこなわれて、より高い科学的根拠が探られています。


一方の食事療法のほとんどは、極端な方法でない限りは、いわゆる「健康的な食事」のような内容なので、食事療法そのものが、アトピーを悪くしたり、体に悪影響を与えることは、常識的にいって考えられません。


しかし、体質改善にこだわりすぎると、今ある炎症をおさえるような治療を拒否してしまいがちな面があるため、「工夫をしながら試験をする」ということがおこなわれにくいのかもしれません。


 


モラルの問題


医学研究の世界には、ヘルシンキ宣言という「お医者さんたちの間でのお約束事」的なものがあります。


ヘルシンキ宣言とは何かというと、


いくら人類を救う医学発展のためとはいえ、みすみす患者さんにダメージを与えるような研究は止めましょうね


という、お約束事です。


これは、第二次世界大戦でおこなわれた人体実験への反省からきたものです。


これを、アトピーに対する食事療法のランダム化比較試験にあてはめると……。


「いくらなんでも、食事療法の本当の効果を見たいからといって、アトピーの悪化で苦しんでいる子どもの症状を放置するのはダメでしょ」


というモラルのようなもののことです。


ランダム化比較試験をおこなうには、通常、病院内の倫理委員会りんり・いいんかいというところで、「その試験はモラルがきちんと守られているか?」ということを審査されます。


この審査を通らないことには、どんなに「効果をはっきりさせたい!」といっても、ランダム化比較試験を実施することはできないんですね。


このような理由もあって、民間療法的に開発されたような、数々あるアトピーの食事療法は、詳しく検証されないままでいるのかもしれません。


 


でも、食事療法は体質を改善するものだから……


でも、食事療法は体質を改善するものだから、根本的にアトピーを完治させるのは、薬ではなく、食事しかない。


そういうのも、ごく自然な考え方ですよね。


健康的についての考え方は、人によって様々。


食事療法は、興味ある人、興味がない人。好きな人、嫌いな人が、結構はっきりする分野のものです。


人それぞれの趣味、志向みたいなものが影響しますよね。


まさにライフスタイルの選択、みたいなところがあります。


ですから、アトピーのひどい悪化を放置しないようにするなら、人によっては食事療法を突き詰めるのもいいのかなと思います。


でも、本当に食事で体質改善はできるのでしょうか?


これはまた別の角度からの話になるので、混乱しないように、またの機会にお話したいと思います。


 


 


 


関連記事:

火に油を注いでいないか?…「ステロイドが効かない!」の前にチェックしたいこと(4)

子どもが野菜を嫌う理由

「どれだけ栄養をとればいいか?」は、この本を参考にしています

アレルゲンになるのは、「たんぱく質」の部分です

厳しい生活指導を要求するお医者さん…いい医者?ダメな医者?(その3)

感作(かんさ)ってなに?…アレルギーの準備段階だからこそ


参考文献:

1) Pittas AG, Dawson-Hughes B, Li T, et al: Vitamin D and calcium intake in relation to type 2 diabetes in women. Diabetes Care 29(3): 650-956, 2006.

2) Salovaara K, Tuppurainen M, Karkkainen M, et al: Effect of vitamin D(3) and calcium on fracture risk in 65- to 71-year-old women: a population-based 3-year randomized, controlled trial--the OSTPRE-FPS. J Bone Miner Res 25(7): 1487-1495, 2010.

3) Vernon Young, John Erdman, Janet King, et al: Standing Committee on the Scientific Evaluation of Dietary Reference Intakes, Food and Nutrition Board, Institute of Medicine. DIETARY REFERENCE INTAKES FOR Calcium, Phosphorus, Magnesium, Vitamin D, and Fluoride. Washington, DC: National Academy of Sciences, 1997.


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赤ちゃんが「かゆみ止めの内服薬」を飲み続けて1年になる。体に害はないのか?


かゆみ止めの飲み薬について、質問をいただきました。


薬を長期間飲み続けると、「体に良くないんじゃないか?」と心配になるもの。


薬を飲むのが、大人ならまだしも、まだまだ小さい赤ちゃんなら、なおさら。


でも、その副作用が「発育不良」というなら、ショックです。


しかも、実際にお医者さんに言われたなんて。


赤ちゃんかゆみ止めを飲ませると、成長が悪くなるから、やめたほうがいい。


これって、ホントなんでしょうか?


赤ちゃん:体重測定


 


もくじ

⇒ 1. 実際の質問内容はこちらです

⇒ 2. 今の状況をまとめてみると……

⇒ 3. 前置きですが:患者の立場でいえること

⇒ 4. どっちの言ってることが正しいの?

⇒ 5. ホントに、ザジテンを飲むと「発育不良」になるの?

⇒ 6. かゆみ止めが「脳」に影響するわけ

⇒ 7. 脳内への影響の度合いは、種類によって違う

⇒ 8. もし「発育不良」のような副作用が報告されているのなら……

⇒ 9. 「かゆみ止めの飲み薬」は、補助的なもの

⇒ 10. お医者さんの言うことが、なんか信用できないから……

⇒ 11. アトピーの悪化で成長に影響が出ることも

⇒ 12. いらんことまでグダグダと


 


実際の質問内容はこちらです


こんにちは。橋本です。


今日、こんな質問をいただきました。


ザジテンについてなのですが、私の娘も生後4カ月からザジテンを飲み続け、1年が過ぎました。


とある小児科を受診した時、娘のアトピーの話になり飲んでいる薬(ザジテン、インタール)のことを伝えると「ザジテンは脳への抑制作用があるので発育不良になる可能性があると発表されているので、単純にかゆみを止めるだけならほかの薬に変えてもらっては?」と言われました。


そのことを担当医に言うと「2歳未満では使える薬が少ないので今はザジテンが有効。今まで100人以上も見てきているがそのような例(発育障害)は見たことがない」と言われ、困惑中です。本当に脳への移行率が高いのであれば、使いたくないなと思っています。


1年間も使用しているのでもう遅いかもしれませんが。。。。。


さらに調べてみても、ネットでは抑制作用があるので幼い子には使わない方がいいと書かれているお医者様が他にもいらっしゃいました。


橋本さんも上記のようなことを聞いたことはありますか?



 


今の状況をまとめてみると……


状況を整理しておきますね。


私の娘も生後4カ月からザジテンを飲み続け、1年が過ぎました。


赤ちゃんが薬を1年という長期間に渡って飲み続けているから、体に害がないか心配になってお医者さんに相談してみたということですね。


当然の心配ですし、こういった不安をきちんとお医者さんと腹を割って話し合うことは大事だと思います。


ただ、相談しても、「お医者さんが本当のことを言っているのか?」「信頼できるのか?」ということを考えてしまうんですよね。


で、かかりつけの小児科では……


「ザジテンは脳への抑制作用があるので発育不良になる可能性がある
と発表されているので、単純にかゆみを止めるだけなら
ほかの薬に変えてもらっては?」



とアドバイスしてもらったわけですね。


一方のアトピーの治療をみてもらっている先生に、そのことを伝えると……


「2歳未満では使える薬が少ないので今はザジテンが有効。
今まで100人以上も見てきているが
そのような例(発育障害)は見たことがない」


と言われたんですね。


たしかに、ここまで正反対のことを言われると混乱しますし、「じゃあ、どうすりゃいいの?」ってなってしまいますよね。


かわいい我が子を発育不良にしてしまったら、あとで後悔を引きずってしまうだろうし。


 


前置きですが:患者の立場でいえること


わざわざ質問をいただいて恐縮なんですが、私は医者ではありません。


重症のアトピーを経験したことを生かして、患者の立場として調べられることをわかる範囲でお答えしています。


治療の指示するようなことはできませんので、ご注意くださいね。


 


どっちの言ってることが正しいの?


カンタンにいうと私の意見では、アトピーの担当医さんが言っていることが正しいように思います。


担当医さんが、


2歳未満では使える薬が少ないので……


というとおり、赤ちゃんに使用が許されているかゆみ止めの飲み薬は、種類が少ないのは事実です。


大きな有効性を示す科学的根拠が少ない「かゆみ止めの内服薬」の中で、「なるべく効果が期待できるものを」というと、さらに種類が少なくなるのも、また事実です。


そのような中でも、ザジテンは、複数の病院における284名の患者で検証した「二重盲検比較試験」というテストによって、第一世代抗ヒスタミン薬よりもアトピーへの効果があることが認められています 1)


このような現状でいくと、もし、かゆみ止めの内服薬を使うのなら、ザジテンを選ぶのも、最善の方法のひとつだと思います。


 


ホントに、ザジテンを飲むと「発育不良」になるの?


「ザジテンは脳への抑制作用があるので
発育不良になる可能性があると発表されている」


という事実は、私の手元にある資料や文献を探す中では、見つかりませんでした。


ただ、それは単に私が文献を探せなかっただけで、はっきりとした事実があるかもしれません。


それに、医学的研究や症例は、日々新たなことが報告されるので、過去の文献だけを信用するわけにはいきません。


しかし、知らない事実について語ることもできないので、ザジテンと脳内への関係について、軽くふれておきたいと思います。


子ども:身長測定


 


かゆみ止めが「脳」に影響するわけ


いわゆる「かゆみ止めの内服薬」……「抗ヒスタミン薬」というタイプの中で初期に発売された種類のものを「第一世代抗ヒスタミン薬」とよんでいます。


ただ、この第一世代抗ヒスタミン薬というのは、「成分が脳内にも移行しやすい」といわれています。


というのも、かゆみを発生させる体内の化学物質は、いくつもあるのですが、「ヒスタミン」もその1つ。


でも、じつは、抗ヒスタミン薬は、このヒスタミンが発生するのをおさえる薬ではないのです。


人間には、「ヒスタミン」を受け取る組織が全身にあって、その組織がヒスタミンを受け取ることで、強いかゆみが発生します。


抗ヒスタミン薬の働きは、こうした「ヒスタミンを受け取る組織」に入り込むことです。


そうすると、抗ヒスタミン薬がブロックしてしまうので、受け取り側の組織がヒスタミンを受け取ることができず、「ヒスタミン」が作用できなくなってしまうんですね。


それによって、「かゆみの発生を少しでもおさえよう」というのが、抗ヒスタミン薬が持つ、かゆみ止めとしての作戦というわけです。


抗ヒスタミン薬:ブロック


このヒスタミンは、皮膚の表面だけでなく、脳内にもあることが知られています。


皮膚表面では、かゆみをおこすヒスタミン。


ところが、脳内ではヒスタミンは、脳や運動の活動性を高めるのに役立っている物質でもあるんですね。


なので、第一世代抗ヒスタミン薬を服用すると、眠気やだるさ、あるいはインペアード・パフォーマンスといわれる「気づきにくい能力ダウン」があらわれることがあります。


そこで、薬を開発する研究者さんが考えたのが、「『脳に薬の成分が影響を与えにくい』タイプの薬を作ればいいんじゃね?」ということ。


そんな工夫で作られたのが第二世代抗ヒスタミン薬です。


 


脳内への影響の度合いは、種類によって違う


1983年以降に発売された抗ヒスタミン薬は、一応、すべて「第二世代抗ヒスタミン薬」というジャンルにわけられています。


ザジテンの発売は、1983年です。


ただし、第二世代は「脳に薬の成分が影響を与えにくい」といっても、その影響はゼロではなく、同じ第二世代でも薬の種類によっても影響が違います。


ザジテンは、脳内への影響をみると、脳の80%に影響を与えるという報告もあります 2)


一方で比較すると、同じ第二世代でも「アレグラ」という内服薬は、脳内への影響が10%を切り、わずか数%しかありません。


このような特徴の違いから、「アレグラなど、脳内への影響がさらに少ないものは第三世代とよびましょう」という先生たちもいます。


「なら、ザジテンからアレグラに変えたほうがいいね」となりそうですが、残念ながらアレグラは7歳以上にしか処方できません。


第三世代の中でなら「アレジオン」が唯一、ドライシロップとして1歳以上なら処方できます。


アレジオンの脳内への影響は、10%程度と報告されています。


娘さんも無事、1歳を過ぎていますので、より脳内への影響の少ない「アレジオン」に切り替えてみるか、お医者さんに相談してみるのも、いいかもしれませんね。


アレジオンは、二重盲検ランダム化比較試験という、厳しく手間の掛かるテストによって、アトピーへの効果が認められています 3)


それによると、アレジオンとザジテンを比較しても、有効性に差がみられないと報告されています。


ただ、抗ヒスタミン薬の効果は個人差があるので、娘さんにとって、どちらの薬がいいかは、実際に使ってみないとわからない部分も大きいです。


かゆみ止め:飲み薬


 


もし「発育不良」のような副作用が報告されているのなら……


「抗ヒスタミン薬は、種類によっては、脳内への影響を大きく与える」といっても、「発育不良」のような重大な影響を与えるとは考えられていません。


「脳内への影響」による抗ヒスタミン薬の副作用は、眠気やだるさ、作業効率の低下などです。


ザジテン・ドライシロップの添付文書てんぷぶんしょ(「薬の説明書」のこと)を読んでも、「発育不良」のような副作用の記載はありません。


重大な副作用の欄には、「けいれん」「興奮」「肝機能障害」などの記述がありますが、すべてのケースでおこるわけではありません。


薬を使用する期間が長ければながいほど、重大な副作用が出るとは言い切る根拠もなく、体調をみながら、適切に使用していけば問題がないかと思います。


そもそも、アトピーの治療において、薬としてのメリットがそこまで大きくない「抗ヒスタミン薬」で、「発育不良」のような重い副作用が出るのなら、赤ちゃんには処方できないように取り決めが定められるはずです。


処方できる以上は、赤ちゃんでの安全性は、きちんと試験によって確認されています。


げんに、抗ヒスタミン薬の多くは、妊婦さんや授乳をしているママさんなどには、安全性が確かめられていないため、処方が許されていません。


ただし、それは、妊婦さんなどが、抗ヒスタミン薬を服用したために、赤ちゃんに障害があらわれてしまったケースが実際にあったというわけではありません。


あくまでも、現時点では、まだ安全性が、きっちり確認できていない、という意味です。


 


「かゆみ止めの飲み薬」は、補助的なもの


アトピーのごく標準的な治療では、「かゆみ止めの飲み薬」は、補助的なものにすぎません。


かゆみ止めの飲み薬だけで、「アトピーの症状が劇的に改善する」とは通常では考えられないんですね。


ですから、


1) ていねいなスキンケアをする

2) 皮膚の炎症をおさえる(ステロイド外用薬など)

3) 症状を悪化させるものを、できる範囲で取り除く


といった治療の三本柱のほうが、圧倒的に重要です。


「かゆみ止めの飲み薬」の効果は、個人差が大きいと、一般的にいわれています。


治療の三本柱でケアをこつこつ続ける中で、ある程度症状が落ち着いてくれば、かゆみ止めの内服を一時中断してみて、効果を確かめてみるのも、ありだと思います。


もちろん、お医者さんとよく相談して決めるのがベストです。


 


お医者さんの言うことが、なんか信用できないから……


いちばんいけないのは、お医者さんに処方された薬を、信用できないからといって、自己判断で、黙って使用をストップすることです。


そのような自己判断を繰り返すと、場合によっては、治療がややこしくなることも考えられます。


お医者さんは、薬を処方する以上、再診での経過をみて、薬の効果や副作用を判定します。


飲んでいると思っているものが、飲んでいなかったりすると、その判定に意味がなくなってしまうのです。


「薬のせいなのか?症状の悪化なのか?」といったことが、余計にわからなくなってしまうおそれれがあるんですね。


アトピー:診察


 


アトピーの悪化で成長に影響が出ることも


また、成長障害は、薬の副作用だけでおこるものではありません。


赤ちゃんの重症アトピーでは、傷口から血液に含まれるたんぱく質がもれ出すことによって、成長障害がおこった症例が報告されています 4, 5, 6, 7)


重症ではなくても、強いかゆみが続いてしまうと、眠りが浅くなり、成長に影響が出ることも考えられます。


そういう意味では、症状がひどく悪化する前に、適切に治療やケアをしてあげることも重要です。


 


いらんことまでグダグダと


グダグダと、余計な説明で長くなってしまったので、まとめてみます。


たしかに、赤ちゃんが1年という長期に渡って「かゆみ止めの内服薬」を飲み続けていると心配になります。


しかし、赤ちゃんの症状や体調をお医者さんにきちんと診てもらいながら、異常がなければ、飲み続けても問題ないと思います。


ただ、「かゆみ止めの飲み薬」は、かゆみをある程度やわらげる効果しか期待できません。


抗ヒスタミン薬だけでは、完全にかゆみをおさえることはできないんですね。


しかも、抗ヒスタミン薬の効果は、個人差が大きいのが実際のところです。


今のところは、治療の三本柱を積極的に取り組むことが、いちばん大事。


それで、


症状がだいぶコントロールできて、娘さんが楽に過ごせるようになってきたぞ


という感じになってくれば、お医者さんとよく相談して、飲み薬をストップしてみるか決めるのがいいんじゃないかと思います。


必要のない薬は飲まないのが一番です。


ですが、よく相談した上で処方されている以上、薬によるメリットが多少なりともあるはずですよね。


薬は、メリット(効果)が、デメリット(副作用)を上回ると期待できる場合に使用するのが基本です。


「デメリットが少しでもあれば薬は使わない」というのは、娘さんの日常生活を楽にする上では、ちょっともったいないな、と感じます。


メリットとデメリットを天秤てんびんにかける。


そして、「メリットが大きいな」と思えれば、使ってみる、続けてみるのがいいんですね。


それぞれの薬のメリットやデメリットを詳しく知っているのは、やはり日頃から勉強をしているお医者さんです。


相談の上、その薬を使うことになったら、デメリットがなるべく出ないようにするため、適切な使用方法を守ることも大事です。


そして、効果と副作用、さらには症状の経過を再診できちんと診てもらうことも重要。


こういったアトピーのような「良くなったり悪くなったり」が長く続く病気では、とくに重要です。


 


 


 


2013.04.23. 改訂

質問をくださった方のニックネームを公開していましたが、プライバシーのため、ニックネームを削除する形で、記事内容を一部改変しました。


関連記事:

「子どものQOLを考える」ということ

滲出液(しんしゅつえき)…アトピーの湿疹から出る黄色っぽい汁は何なの?

厳しい生活指導を要求するお医者さん…いい医者?ダメな医者?(その3)


参考文献:

1) Yoshida H, Niimura M, Ueda H, et al: Clinical evaluation of ketotifen syrup on atopic dermatitis: a comparative multicenter double-blind study of ketotifen and clemastine. Ann Allergy 62(6): 507-512, 1989.

2) Yanai K, Tashiro  M: The physiological and pathophysiological roles of neuronal histamine: an insight from human positron emission tomography studies. Pharmacol Ther 113(1): 1-15, 2007.

3) 塩酸エピナスチンドライシロップ小児アトピー性皮膚炎研究会: 塩酸エピナスチンドライシロップの小児アトピー性皮膚炎に対する第III相臨床試験. フマル酸ケトチフェンドライシロップを対照薬とした二重盲検群間比較試験. 西日皮会誌 66(1): 60-79, 2004.

4) Nomura I, Katsunuma T, Tomikawa M, et al: Hypoproteinemia in severe childhood atopic dermatitis: a serious complication. Pediatr Allergy Immunol 13(4): 287-294, 2002.

5) 滝山宣明: アトピー性皮膚炎による低蛋白血症・電解質異常. 小児科 43: 1908-1912, 2002.

6) Katoh N, Hosoi H, Sugimoto T, et al: Features and prognoses of infantile patients with atopic dermatitis hospitalized for severe complications. J Dermatol 33(12): 827-832, 2006.

7) 明石 真幸, 野村 伊知郎, 斎藤 暁美, ほか: 低蛋白血症を伴った乳児重症アトピー性皮膚炎についての検討. アレルギー 57(7): 853-861, 2008.


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冬の部屋の乾燥対策…「下干し」という方法


昨日、名古屋の桜の名所、鶴舞公園に行ってきたんですが、いい感じで満開でした。


今年の花見シーズンは、いつもの年よりも、少しばかり気温が低めのような気がするのですが、実際はどうなんでしょうね。


さてさて。今日の話題のテーマは、冬の部屋の乾燥対策です。


「もう、桜が散り始めようってゆうのに何言ってんだよ!」と、時期遅れのテーマで怒られそうすが。


「いつも冬の乾燥が気になるんだよな」という方は、また今年の後半にやってくる冬を迎えるにあたって、ぜひ参考にしてくださいませ。


乾燥対策:部屋干し


 


冬場の部屋が乾燥する…でもだからといって加湿器を使っても…


こんにちは。橋本です。


冬、朝起きると、のどがカラカラに乾いて、痛い……なんてこともよくあることかと思います。


冬の乾燥した空気では、しょうがないことですよね。


こんな、カラカラに乾いた空気は、お肌にとっても当然よくないわけで。


でも、だからといって、ヘタに加湿器を使うと、やっかいなカビが生えてしまう。


では、ほかに、冬の乾いたのど、唇、肌などに潤いを与える、いい方法はないんでしょうか?


のど痛い:乾燥肌


 


下干し(したぼし)って、なに?


ひどく乾燥する冬の室内。


でも、加湿器までは使いたくない。不用意に使うと、カビやダニも増えるし。


そういう場合に、部屋に湿気を与える1つの方法として、「下干し(したぼし)」という方法があります。


「下干し」というのは、「本格的に干す前に、一度軽く干す」というような意味。


何かのイベントを企画するときに、あらかじめ現場を見ておくのを、「下見(したみ)をする」とか「下調べ(したしらべ)をする」とか言いますよね。


それと一緒で、「下干し」とは、本格的に干す前に、あらかじめ少し干しておく作業のことを指します。


洗濯物:ハンガー


 


冬はなかなか洗濯物が乾かない


冬は、朝から夕方まで、1日中、洗濯物を干したのにもかかわらず、きちんと乾かない。


こんな経験をしている方も多いかと思います。


天気だって、けっこう晴れているのに、夕方になっても洗濯物が、じっとり湿っている。


これってイヤですよね。


だったら、「前日に少し洗濯物を乾かしておこう」というのが、「下干し」です。


1日で乾かないのなら、前日に予備的に少し乾かしておこう、という作戦ですね。


 


「干す」を、あえて2段階にわける


こうした作戦は、洗濯物を干す作業を2段階にわけることでおこないます。


下干し(したぼし)

  ↓

本干し(ほんぼし)


こんな感じで、干す作業を2回にわけるのです。


冬場の部屋の乾燥対策としての「下干し」は、「夜干し」「室内干し」です。


洗濯:夜


 


前日に洗濯機を回しておく


冬場の部屋の乾燥対策としての「下干し」。


まずは、前日の夕方、もしくは夜に洗濯機を回しておきます。


もちろん、集合住宅にお住まいの方は、近隣の方に迷惑がかからないように、防音や時間帯にも配慮しておく必要があります。


深夜の洗濯機の使用は、思わぬトラブルの元になってしまうこともありますからね。


そうならないように、夜でも早めのうちに洗濯を完了させておきます。


そして、その洗い終わった洗濯物は、そのまま室内に干します。


この時に室内に発散される「洗濯物の湿気」で、部屋の空気を潤わそうというわけです。


で、朝になったら、この洗濯物を外に干します(本干し)。


 


一石二鳥な「下干し」


こうして、干す作業を2回にわけることで、加湿器を使わずとも、部屋の空気も潤い、洗濯物もよく乾く。


一石二鳥な面もある干し方。


それが、「下干し⇒本干し」の2段階作戦です。


こうした一石二鳥なメリットがあるのですが、室内から屋外へ洗濯物を移すときに、手間が掛かかると、面倒になってしまいます。


なので、物干しやハンガー、ピンチなどの使い方を工夫して、「移し変えるだけ」で、作業が済むようにできるとベストですね。


そうすれば、朝の貴重な時間も、無駄遣いになりません。


 


寝室に干す場合の注意点


では、室内でも、どこに干すのがいいのか、という話ですが。


朝、起きた時に、のどや肌の乾燥が気になるという場合には、やはり、寝室内に干すのが、いちばん効率的ですよね。


ただ、寝室内に干すときは、湿気を吸いやすいものの真上やそばで洗濯物を干さないように注意が必要です。


たとえば、ベッドのそばとか、畳の真上とかですね。


洗濯物を干すと、その真下に、とくに湿気が落ちていきやすいです。


試しに洗濯物を干しているところの真下に新聞紙を敷いてみると、その新聞紙が湿気を吸うのがわかるかと思います。


 


湿気がこもらないように


壁際に近すぎる場所で干すのも、あまりおすすめできません。


ただでさえ、空気の流れが少なくなりやすい壁際。


そこに洗濯物を干してしまうと、湿気がこもってしまうことにもなりかねません。


これもカビを生やしてしまう原因になります。


さらに、家によっては、壁の素材が湿気を吸いやすいものもあります。


そのため、よく見かけるような「カーテンレールにハンガーを掛ける」ような干し方は、あまりオススメできません。


また、洗濯物と洗濯物の間に風が通るように、できるだけ洗濯物同士の間隔を開けてあげると、湿気がこもり過ぎず、よりベターです。


そして、湿気を異常に上げないためにも、部屋干しする場合は、一度に大量に干さないほうが無難ですね。


そういう意味でも、洗濯機を1回で回す量は、少なめか、ほどほどにしたほうがいいわけです。


 


「下干し」よりも大切なこと


「下干し」という、この乾燥対策は、あくまでも補助的な空気の乾燥対策です。


乾燥でのどが過度に痛くなってしまう前に、こまめに水分を摂る。


乾燥肌は、日頃から、保湿剤でケアする。肌に炎症があれば薬でおさえる。


などの、ごく当たり前のケアのほうが、「下干し」などの工夫よりも、もっと大事です。


当たり前の、より直接的なケアで、空気の乾燥による不調が改善されるのなら、無理にアレコレ工夫する必要はないですよね。


ムダな手間を増やしてしまうだけですから。


また、ただの「のどの違和感」「乾燥肌」といっても、「おかしい」と感じるような不自然な症状があれば、お医者さんにきちんと診てもらうことも大切です。


保湿:水分補給


 


湿度計を目安に


いくら冬場は部屋が乾燥するからといっても、部屋干しの「干し方」「干す量」、部屋の環境によっては、湿度が上がり過ぎてしまいます。


寒い冬場でも、湿度が上がりすぎれば、壁などにカビが生えてしまいます。


このカビが、知らず知らずのうちに、アトピーやアレルギー、喘息などを引き起こしたり、悪化させてしまうことが考えられる。


湿度管理をできないと、それがちょっと怖いんですね。


また、同じくアトピーや喘息を悪化させる原因になりやすいダニも、室内を多湿にしてしまうと増えやすくなります。


ところが、人間は、湿度に対して、感知する能力が、あまり高くないんですね。


暑い寒いといった気温には敏感であっても、いざ湿度となると、そうもいきません。


湿度:計る


「湿度、今何パーセント?」と聞かれても、なかなか正確に当てられる人は、いないのです。


だからこそ、部屋干しをするなら、カビを繁殖させないように、きちんと湿度計を使って湿度を管理することをオススメします。


目安としては、湿度が60%を超えるようなら、換気の不十分な室内での下干しはしないほがいいですね。


 


 


 


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プロの保育士だった母。育児のことは、もう何でも知ってるはずなのに…


こんにちは。橋本です。


今日は、ちょっと感心するようなお母さんのことを書いたツイートがあったので、まんま引用したいと思います。


ホントにそうだよなー、と思ってしまいました。


保育士をしていた実母が、私の育児に全く口出ししないばかりか「育児大百科」的なものを読んで勉強してるので、「お母さん、元とはいえプロでしょ?」と聞いたら「プロだったから育児の常識が時代で変わることを知ってるのよ」と言われ、世のお姑さんがたに聞かせてあげたいと思った(^_^;)


Twitter / nobi_maruko


保育士の母:育児書


つい、自分の経験から「こうだ!」と思ったことを、「育児の常識」「最善の育児」と、ほかのママにも当てはめがちですが。


こういう落ち着いた、広い心を持てたらいいなあ、と。


どんな分野でも、「その時代の常識=永遠」ではなく、時が流れれば、常識は変わる。


というか、変わり続けているんですよね。


 


 


 


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