カサカサした肌がボロボロはがれる症状
こんにちは。橋本です。
カサカサした肌がボロボロとはがれる。
アトピーの症状が繰り返す中で、そんな症状が出ることもあります。
これを、鱗屑(りんせつ)。
鱗屑がはがれ落ちることを、落屑(らくせつ)ともよんでいます。
鱗屑とは?
鱗屑(りんせつ)の「鱗」は、「うろこ」。
「屑」は、「くず=かす」を、意味します。
乾燥した肌の表皮が、うろこ状、板状、米ぬか状になってはがれ落ちる。
それが、鱗屑です。
なぜ、ポロポロはがれるのか?
鱗屑ではがれるのは、皮膚のいちばん外側。「角層(かくそう:角質層)」です。
角層は、ふつう、1か月ほどかけて再生サイクルを繰り返しています。
鱗屑がおこっている肌では、そのサイクルが短くなってしまい、弱く不完全な角質がポロポロとはがれ落ちてしまうんですね。
つまり、肌の再生サイクルが異常なために、鱗屑がおこってしまうんですね。
鱗屑はアトピーとは限らない
冬場、こどものほっぺに、白く粉をふいたり、肌の色が白く抜ける「はたけ」といわれるもの。
あれも、鱗屑のごく軽いものです。
「はたけ」は、アトピーでない子でもなりますし、放っておいても自然に治ることが多い症状です。
また、鱗屑は、乾癬(かんせん)などのほかの病気でもみられる症状です。
肌がボロボロはがれるから。鱗屑があるからアトピー、とは限りません。
鱗屑があれば、アトピーだろうと思い込まずに、お医者さんに判別してもらうことも大切です。
病気によって、治療法は違いますからね。
鱗屑のケア
ひとことで、アトピーの鱗屑といっても、見た目は様々で、重症度もそれぞれ差があります。
軽度なものもあるし、重度なものも。
ごく軽度なものだと、保湿剤でケアをするだけでよくなることもあります。
肌の再生サイクルの異常が「乾燥」からくるものなら、保湿剤のみでよくなることもあるわけですね。
でも、軽いからといって、鱗屑をそのまま放っておくと、赤みが出てきたり、ひどくなってくることもあります。
なぜかというと、角質がはがれているということは、皮膚バリアが壊れているわけです。
皮膚のバリア機能が弱いと、アレルゲンや刺激に敏感になってしまうんですね。
アレルゲンや刺激によって、皮膚の炎症がひどくなってしまうと、保湿剤ではおさえることができません。
その場合は、ステロイド外用薬でおさえるのが効果的です。
つまり、
・ ごく軽度なら保湿剤のみ
・ 皮膚に炎症があれば、ステロイド外用薬+保湿剤
こういったアプローチが、基本的な鱗屑のケアです。