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ヒルドイドの塗り方にはコツがある


ヒルドイドの塗り方


こんにちは。橋本です。


どんなものでも、特徴をいかす使いかたをすると、最大限の効果が得られます。


それは、ヒルドイドでも同じ。


ここでは、病院でもよく処方される「ヒルドイドソフト軟膏」の特徴にあった使いかた。


より効果的な塗り方をお話していきますね。



 


有効成分のはたらき


ヒルドイドソフトの有効成分は、「ヘパリン類似物質」というもの。


ヘパリン類似物質は、肌に吸収されると、天然保湿因子(NMF)と同じような働きをします。


天然保湿因子は、もともと肌のいちんばん外側。角質の中にあるもので、水分をがっちりキャッチする力が強い成分です。


水分を天然保湿因子がキープしてくれるので、肌がうるおうんですね。


乾燥肌、アトピー肌だと、この天然保湿因子が減っていることがわかっています。


「だったら、ヘパリン類似物質で肌の水分保持力を助けてやろう」というわけです。



 


保湿剤によって役割が違う


ヘパリン類似物質は、肌の表面にコーティングされていても、意味がありません。


同じ保湿剤でも、ワセリンなどは、肌の表面をコーティングすることで油の膜を作り、肌の水分が外に逃げにくくすることに意味があります。


ワセリンは、肌にすり込めば、なじみますが、肌に浸透していくことはありません。


ヘパリン類似物質は、ワセリンの機能とまったく違います。


角質の中で水分を捕まえることに意味があります。


そのためには、肌の表面でコーティングされているだけではダメ。


肌の中、「角層」にヘパリン類似物質を吸収させることで、はじめて本当の能力が発揮されるんですね。



 


有効成分を吸収させるには


角層にヘパリン類似物質を吸収させるには、どうしたらいいでしょうか?


ただ塗っただけも吸収されますが、すり込むとより吸収しやすくなります。


しかし。


アトピー肌などの弱い肌にすり込んでしまうと、「すり込むこと」が刺激になって、湿疹が出たり、かゆみが出たりしてしまいます。


ここが、微妙なニュアンスなんですが。


刺激にならない程度にすり込んで、成分をうまく浸透させる。


それが、ヒルドイドソフトの特徴をいかしつつ、弱い肌に使うときのポイント。


肌の正常な再生サイクルからいうと、まずは1か月は続けることが大切です。


ヒルドイドの効果的な塗り方



 


ポイントをまとめると……


ヒルドイドソフトは、1日に1回~数回。お風呂あがりなどに。


塗りたい場所に、クリームをちょんちょんと、等間隔に置いていき。


手のひらもやさしく使って、肌に押し付けるようにクルクル塗り広げて、成分を浸透させる。


強くすり込み過ぎて肌に刺激を与えないように注意をする。


基本的には、フィンガーチップユニットを参考に、必要な量を使うことで、十分な保湿効果が見込めます。


塗り方にあまり神経質になる必要はありませんが、ポイントをおさえれば、すばやく効果的に塗ることができるわけですね。


 


 


 


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