皆さま、おはようございます！
今朝は根室本線・厚床（あっとこ）駅の訪問記です。
今から38年前、昭和55年から10年間のことですけど、
当時の国鉄が「いい旅チャレンジ20,000km」キャンペーンを催してたの
覚えてますかね？
全国に242ある路線を乗りつぶし、
踏破した路線数に応じて記念品が貰えたキャンペーンでした。
このキャンペーンが始まると、
毎晩、寝る前に大判時刻表とにらめっこしながら、
如何に路線を効率良く乗りつぶし出来るかを考えてました。
そんな風に夜を過ごしていた人、自分だけじゃありませんよね？
鬼門は北海道の路線。
１日に数本の列車しか運行されてない枝線が多く存在し、
それらを上手に周れる予定（あくまでも頭の中の予定だけ）が
組めた瞬間がとても快感でしたの。
こんな毎日を過ごしていたもんですから、
北海道の分岐駅の駅名は今でもしっかりと記憶してたのです。
２年前の夏に訪れた厚床駅もそんな駅のひとつでした。
厚床駅は大正８年に開設された駅で、
かつては根室本線と標津線が分岐する駅でしたの。
時刻表の巻頭にある鉄道地図を見るとこんな感じです。
標津線は惜しくも平成元年に廃止。
それでもかつては２線が交わっていた分岐駅であること、
何よりも小さな頃から記憶していた駅でしたので、
ワクワクしながら厚床駅に来てみたのですが…
意外と閑散としていてビックリ。
現駅舎は標津線が廃止された直後の平成元年に竣工したモノだそうです。
駅舎が建て替えられた後も
簡易委託駅として出札業務が続けられたそうですが、
平成７年に完全無人化されたみたいで。
出札窓口が閉ざされた状態で残されてましたよ。
待合室はこんな感じです。
平成生まれの駅舎はさすがに古さは感じさせませんね。
ちなみに、国鉄時代に厚床駅で運行されてた列車の本数は
根室本線８往復＋標津線４往復＋貨物列車。
それに対し、現在運行されてる列車は根室本線の列車６往復のみ…
どこか閑散とした雰囲気を感じたのは仕方ないのかもしれません。
自分が訪れたこの日は花咲駅が廃止された直後だからか、
構内で花咲駅の写真展が催されてました。
中には花咲駅の貴重な写真がズラリと。
花咲駅の駅舎（奥に見えます）の写真、初めて見ましたよ。
こちらは花咲線の応援キャラクター「さきちゃん」だそうです。
あらま、カワイイじゃないの。
ピンクの画鋲で留められているところに愛を感じますね。
続いてはホームです。
厚床駅は単式ホームが１本あるだけの駅でした。
標津線が現役だった頃は相対式＆島式ホームによる２面３線構造。
標津線が廃止されてからは、島式ホームの片面が撤去されて
相対式ホーム２面２線に変わったようですけど、
平成28年の春のダイヤ改正で花咲線の列車が更に減らされたために、
外側のホームが廃止されてしまったんですって。
自分が訪れた時は、待合室や駅名標はそのまま残ってましたが
ロープが張られて廃ホームは立ち入りが出来なくなってました。
廃ホームの待合室です。もっと近くで見たかったな…
廃ホームに残る４脚のベンチと駅名標。
この佇まいが素晴らしくて、この景色が
平成12年夏の青春18きっぷのポスターの舞台になったそうです。
向こうに渡りたかった、悔しい～っ！
厚床駅にはもうひとつ間近で見たかったモノがありまして、
構内にはかつて釧路機関区厚床支区があり、
蒸気機関車の方向転換に使用していた転車台の跡が残ってるのです。
矢印の先に見える丸い窪みでした。
雑草が生い茂り過ぎていてわかりずらいので、
グーグルマップでもチェック。
ねっ、まん丸い窪みがありますでしょ？
いつか雑草が枯れ果てた11月半ば辺りにここを訪れたいですね。
そして廃ホームにも近づいてみたい！
最後は厚床駅が標津線の分岐駅であったことを記す
モニュメントで〆ます。
こんな掲示物もありましたけど…
カッティングシートを貼る手順を間違いてないかな？
字の配置がバラバラなのですが、
ひょっとして１字１字切り抜いて貼り合わせた!?
昔は標津線の列車本数を見て
１日に４往復とか大変だな～なんて思ってましたが、
今は根室本線（花咲線）が６往復まで減ってしまいました。
※厚岸駅までの区間列車を除く。
厚床駅の隣りにある初田牛駅が地元との間で
来年春の廃止に向けて協議に入ったことが報道されましたが、
花咲線にはいつまでも頑張ってほしいですね。
厚床駅（平成28年８月29日）
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