国連戦争犯罪委員会のエージェントのウィルソンはナチス逃亡犯のフランツ・キンドラーを追っていが行方は分からない。
キンドラーはコネティカット州ハーパーで大学教授となっていた。結婚もしていた。
ウィルソンはやっとのことでハーパーまで辿り着き怪しい人物をピックアップし始めた。
製作年:1946、監督:Orson Welles、脚本:Anthony Veiller、Victor Trivas、Decla Dunning、原作:Victor Trivas
■ はじめに
◆ 登場人物
Mr.ウィルソン(エドワード・G・ロビンソン) 国連戦争犯罪委員会のエージェント
フランツ・キンドラー(オーソン・ウェルズ) チャールズ・ランキン教授
メアリー・ロングストリート・ランキン(ロレッタ・ヤング) チャールズの妻
レッド(?) ランキン家の犬
アダム・ロングストリート判事(Philip Merivale) メアリーの父親
ノア・ロングストリート(リチャード・ロング) メアリーの兄
コンラート・マイネケ(Konstantin Shayne) キンドラーの元同僚
■ あらすじ
◆ ナチス逃亡犯の追跡
国連戦争犯罪委員会のエージェントのウィルソンは、ナチスの逃亡犯のフランツ・キンドラーを追っている。
彼はアメリカ国内に潜伏しているが素性はほとんど知られていない。唯一「マニアックな時計の修理ができる」ということが分かっている。
彼の行方を追うために、彼の同僚だったコンラート・マイネケを釈放し、マイネケの追跡することにした。
だがマイネケがキンドラーに接触する前に見失った。
◆ チャールズ・ランキン
キンドラーはコネティカット州の小さな町ハーパーにチャールズ・ランキンと名前を変えて住んでいた。
地元の予備校の教師をしており、メアリー・ロングストリートの婚約者であった。メアリーは最高裁判事アダム・ロングストリートの娘である。
教会の鐘楼にある400年前の時計の修理に携わっていた。
ほどなくしてランキンとメアリーは結婚した。
◆ マイネケは殺された
自分の罪を反省していたマイネケはクリスチャンになっていた。ランキンに会って自首するように勧めた。
だがランキンは森の中でマイネケを絞め殺して埋めた。
飼い犬のレッドがマイネケの死体を発見すると、レッドに毒を持って殺した。
◆ ウィルソンはランキンに接触した
ウィルソンは、最近当地に来た人物をピックアップして調べ始めた。
ランキンも網に引っ掛かったのだが結婚しているので疑わなかった。
ウィルソンはメアリーと会って話を聞いた。ナチス云々のことは言わなかったが、これでメアリーの心に若干の疑問が沸いた。
ウィルソンはランキンの「マルクスはユダヤ人なのでドイツ人ではない」との発言を聞いて、ランキンに疑問を持った。
◆ メアリーは夫を疑い始めた
メアリーの夫に対する疑惑は少しずつだが自己増殖していった。レッドが殺されたことを知った。
先般訪問してきたマイネケの件で夫を追求するとマイネケを殺したことは認めた。「メアリーと父親を脅すために来たから」と主張した。
それを聞いてもメアリーはまだ夫を愛していた。
ウィルソンはメアリーにナチスの強制収容所の映像を見せた。
◆ ランキンはメアリーを殺そうとした
ランキンはメアリーが自分を疑っていることに気づいて、事故を装って殺そうと計画した。
ついにメアリーが夫に向かって「私を殺しなさい」と切れた。
ランキンはメアリーを手にかけようとしたが、その時にウィルソンとメアリーの兄ノア・ロングストリートが到着した。
ランキンは逃亡した。
◆ ランキンは死亡した
ランキンは教会の鐘楼に逃げ込んだ。三人は追いかけた。
上まで上って争う。鐘の音がまわりに鳴り響いた。人々が何事かと駆けつけた。
ランキンが拳銃を構えたが、揉み合いになりメアリーが拳銃を持った。
ランキンは撃たれて時計の方によろめいた。時計の針に突き刺さって息絶えた。
■ 出演作
◆ オーソン・ウェルズ
(1943)恐怖への旅/Journey into Fear
(1947)上海から来た女/THE LADY FROM SHANGHAI
(1944)ジェーン・エア/Jane Eyre
(1953)黒魔術/Black Magic
(1946)離愁:永遠の明日/Tomorrow Is Forever
(1949)チェーザレ・ボルジアの陰謀/Prince of Foxes
(1950)黒いバラ/The Black Rose
(1958)黒い罠:凄腕の警部/Touch of Evil
◆ ロレッタ・ヤング
(1934)濁流/Born to Be Bad
(1941)シャイアンからきた女/The Lady from Cheyenne
(1951)Cause for Alarm
(1952)沈黙の声、サイレント・ヴォイス/The Silent Voice/Paula
(1953)木曜日の呪い/It Happens Every Thursday
(1936)ラモーナ/Ramona
(1949)美しき被告/The Accused
(1935)野性の叫び:アラスカの金鉱/Call Of The Wild
◆ エドワード・G・ロビンソン (1944)深夜の告白/Double Indemnity (1944)飾窓の女/The Woman in the Window (1945)緋色の街、スカーレットストリート/Scarlet Street
(1941)海の狼/The Sea Wolf (1949)他人の家/House of Strangers (1955)消された証人/Tight Spot (1947)赤い家:森の中で起きた殺人事件/The Red House