The Red House

ピート&エレン・モーガンの兄妹は森の中の農場でメグという女の子を育てていた。
メグの高校の同級生ナスが農場で働くことになった。ナスが森の中を通って帰宅しようとすると、ビートは激怒した。
その後、ナスとメグは森の中を探検するようになった。昔その森の中で殺人事件が発生した。


製作年:1947、監督:Delmer Daves、脚本:Delmer Daves、Albert Maltz、原作:The Red House(1945、George Agnew Chamberlain)


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ピート・モーガン(エドワード・G・ロビンソン)
 エレン・モーガン(ジュディス・アンダーソン) 妹
 メグ・モーガン(アリーン・ロバーツ)

 ナス・ストーム(ロン・マカリスター) メグの同級生
 ストーム夫人(オナ・マンソン) ナスの母親
 ジョナサン・バーン医師(ハリー・シャノン) ストーム夫人の恋人
 ティビー・リントン(ジュリー・ロンドン)
 テラー(ロリー・カルホーン)
 保安官(アーサー・スペース)

 ジーニー(-) 画面には登場せず
 ジーニーの夫(-) 画面には登場せず

ティビーのキャラクターがよく描かれている。「(1950)帰ってきた男/Return of the Frontiersman」でロリー・カルホーンとジュリー・ロンドンは共演している。

ジュリー・ロンドンはむしろ歌手として有名だが、映画にもわりと出演している。ロリー・カルホーンは善役も悪役もこなすが、本作ではむしろ出てほしくなかった。彼を嫌いだからではなく、むしろ逆。
 


■ あらすじ

◆ 森の中の家

ピート・モーガンと妹のエレンは、人里離れた場所で農場を経営している。養女のメグも一緒。ビートは右足に障害があり、足を引きづっている。

また他人とも没交渉である。

メグは高校二年生。ピートを説得して、同級生のナス・ストームを農場の手伝いに雇ってもらう。

ナスが帰宅する時に、近道の古い森を通って帰ると聞くと、ビートは激高する。

その森は危険で赤く塗られた幽霊屋敷があるという。

◆ ナスは赤い家を探す

それでもナスは森を通って帰った。途中でうめき声や叫び声を聞いた。

ナスは怖くなったが、数日後、勇気を出してまた森を通った。

ナスは背後から殴られて小川に転落した。ナスは先般のビートの様子を思い出し、ピートに殴られたものと推測した。

ナスはエレンとメグに、そのことを話したが、ビートはずっと家にいたとのことである。

その後、毎週日曜日にナスとメグは赤い家を探して森に入る。

◆ 二人は監視されている

ナスとメグは親しくなっていく。二人をティビー・リントンが見ていた。ティビーはナスのガールフレンドである。

また地元の便利屋のテラーも二人を監視していた。ビートはテラーに森への立ち入りを認める見返りに、森に入る者を監視するように要求していた。

◆ メグは撃たれた

ある日曜日、ティビーはナスとのデートを引き延ばした。結果メグは一人で赤い家を探しに森に入った。

メグは岩だらけの渓谷で「赤い家」らしきものを見つけた。

それを見たテラーはメグを追い払うために銃を撃った。驚いたメグは走り出し転んで足をケガした。

ナスはメグを探して森に入った。メグを発見して、モーガンの農場に連れ込んだ。

二人を見てピートは激怒。ナスを解雇したばかりか、後ほどメグさえも追い出した。

ナスの母親は町の雑貨店で働いている。ストーム夫人は長年付き合っていた恋人と結婚し、新婚旅行に出かけた。

ナスはティビーの実家の農場で働くことになる。

◆ ジーニーとは?

メグが回復してくる。ビートはメグを「ジーニー」と呼び始めた。

昔、例の赤い家を若い夫婦に貸し出した。妻の名前がジーニーである。

ピートは二人が結婚前からジーニーを好きであった。だがジーニーは別の男性を選んだ。ジーニーに対する執着心がビートに芽生えた。

◆ ティビーはテラーとキスをした

ナスはティビーがテラーと一緒にいるのを目にした。ティビーはこれ見よがしにテラーと仲良くする。

ナスはメグのケガはテラーのせいだと考えた。注、それは事実である。

テラーはナスを殴りつけた。ティビーはそれを笑ってみていた。そしてティビーはテラーにキスをした。

◆ エレンが撃たれた

ある晩、エレンは「赤い家」のことでビートに暴力を振るわれた。エレンは赤い家を燃やそうと決心した。

森を歩いていたエレンを遠くから見たテラーは、ナスと見間違えて、エレンを銃撃した。

銃声を聞いたメグはエレンを発見し、ビートに知らせた。だがピートはエレンを助けようとしなかった。

メグはナスに電話した。ナスは保安官と医師に連絡し、担架をもって駆け付けた。

だがナスが到着したときにはエレンは死亡していた。

◆ テラーとティビーは駆け落ち

この事態に及んでテラーはティビーの家に行き、駆け落ちをしようと説得した。

二人は車で走っていくが、ハイウェイパトロールに止められた。テラーはティビーをおいて逃げ出した。

パトロールは威嚇射撃をしてテラーを止めて逮捕した。ティビーはテラーがエレンを殺したことを知った。

◆ 「赤い家」の真相

ナスとメグはエレンの遺体を持ち帰った。そして赤い家とジーニーのことについてビートを追求した。

ビートが好きだったジーニーは別の男性と結婚した。そしてメグという娘が生まれた。

ビートは二人に貸していた赤い家に出向いて、ジーニーに迫った。

ピートは拒否したジーニーを窒息死させた。さらに戻ってきた夫を殺した。

二人の死体を赤い家の隣にある「氷の家」の地下室に埋めた。

ジーニーと夫は「町を出ていく」と周囲に話していたため、ビートは疑われなかった。

ビートとエレンはメグを引き取って育てた。

◆ ビートは池に沈んだ

ナスはビートの銃を持ち出して、赤い家に走った。メグはビートに訴えて、ふたりはナスを追いかけた。

この時ビートは妄想に囚われて、メグをジーニーと混同し、ジーニーが自分の元を去ろうとしていると考えた。

ビートはメグの口を押えて窒息させようとした。ここでナスと保安官が現れた。

ビートはトラックに乗って逃げだした。トラックは「氷の家」に激突し、池の中に突っ込んだ。

トラックはそのまま池に沈み、ビートも浮かび上がってこなかった。

◆ ラスト

ナスとメグは、エレンがやろうとしたように、赤い家を燃やした。

赤い家が燃え尽きたのを確認して、二人は新しい生活を求めて立ち去った。
 


■ 出演作

ロリー・カルホーン
(1950)彼女は二挺拳銃/A Ticket to Tomahawk
(1955)暴力には暴力だ/The Spoilers
<1947)冒険の島/Adventure Island/The Ebb Tide
(1954)止まった銃弾/A Bullet Is Waiting
(1950)帰ってきた男/Return of the Frontiersman
(1957)銀行爆破計画/The Big Caper