■ A Bullet Is Waiting
キャリーの牧場に二人の男が来た。犯罪者と保安官。父親は出かけていてキャリーは一人である。
それなりにトラブルが発生するが、なんとか平穏が続いていく。キャリーは犯罪者の方を好きになった。


製作年:1954、監督:John Farrow、脚本:Thames Williamson、Casey Robinson、原作:Thames Williamson


■ はじめに
登場人物(キャスト)
 キャリー・カナム(ジーン・シモンズ)
 デイヴィッド・カナム(ブライアン・エイハーン) 父親
 シップ(?) 牧羊犬
 エド・ストーン(ロリー・カルホーン) 犯罪者
 フランク・マンソン(スティーヴン・マクナリー) 保安官

登場人物がこれだけしかおらず、さらに父親は最後に出てくるのみ。

ロリー・カルホーンとスティーヴン・マクナリーは、同じようなタイプの男優で、二人が入れ替わっても違和感はない。屈強な役が多く、善人役も悪人役もこなす。

ジーン・シモンズは「美人女優」と評判が高いが、本作ではとりわけよい。本作では短髪。
 


■ あらすじ

時代設定は不明だが、車も飛行機も出てくるので20世紀。

◆ エド・ストーンとフランク・マンソン

保安官のフランクは軽飛行機でエドを護送していた。フランクの右手とエドの左手は手錠で結ばれている。

しかし軽飛行機は海上に墜落した。二人は泳いで岸にたどり着いた。二人は山に登っていた

エドがフランクに殴りかかり、二人は繋がれたまま格闘した。

フランクが気絶した。エドはフランクのポケットから手錠のカギを取り出して、手錠を外し立ち去った。

フランクも気がついて後を追った。

◆ キャリー・カナム

キャリーは牧羊犬のシップ(sheep?)を連れて山を歩いていた。一人の男性に出会った。初めて見る顔である。それに服が汚れている。

一応警戒してライフルを構える。シップも姿勢を低くして身構える。エド・ストーン。

もう一人の男性が現れた。こちらはケガをしており、足を引きずっている。フランク・マンソン。

三人はキャリーの牧場に行った。

◆ カナムの牧場

三人が牧場で暮らしている部分が時間的に主要部分を占める。

◇ 牧場に来た

キャリーがいる牧場は羊を飼っている。キャリーと父親デイヴィッドと牧羊犬のシップ。鶏も飼っている。一番近くの家でも10マイル離れている。

今はデイヴィッドは用事があって留守にしている。

下着が干してあったので、キャリーは慌てて下着を取り込んだ。

成長が遅いのか子羊が一匹だけ羊の群れから離れて家の中で飼われている。キャリーは哺乳瓶でミルクをやっている。

◇ 牧場で暮らす

エドとフランクは大部屋に泊ることになり、キャリーは個室。子羊とシップも同じ部屋に寝る。

キャリーはベッドのそばにライフルを置いて寝た。

エドとフランクは「彼女は結婚しているのか?」と話した。

◇ ライフル事件

エドがキャリーの寝室に入ってライフルを持ち出した。

ライフルを持って外に出た。しかし思い直したのかライフルから弾を抜いて家の外の壁に立てかけた。

朝になり鶏が鳴いた。エドがいないのに気がついてキャリーが追いかけた。シップも一緒。

さらにフランクが追いかけた。フランクはエドが持ち出して置いたライフルを持って行った。

キャリーとエドがいるところに、フランクがライフルを構えて現れた。

エドが「弾が入ってない」と言うと二人は殴り合った。しかしシップが間に割って入った。

エドは一人で立ち去った。しかし何を思ったのか、後ほど戻って来た。

◇ キャリーとエドが親しくなる

キャリーとエドは次第に親しくなった。シップもエドになついた。

エドは子羊にミルクを与えた。怖がる様子はない。

キャリーとエドは、見晴らしがよい丘に出かけて、長い間話した。「父は世界中でも最も素敵な人」。

エドは「フランクの兄弟を撃った」と話した。

エドが「ここを出て行く」と言うとキャリーは「あなたについていく」という。エドは「お前は頭がおかしい」と牽制した。

その後エドが抱きしめようとしたが、キャリーは抵抗した。

フランクは、そのような二人を見ていた。

また上空に小型飛行機が現れて、フランクがシーツを広げて知らせようとした。キャリーは阻止した。注、理由は示されてないが、すでにエドを好きになっており、エドと離れるのが嫌だったためと思われる。

◇ シャワー

家の外に板で囲ったシャワースペースがある。

キャリーが着替えを持ってシャワーに行った。外から見るとキャリーの顔だけが見える。

フランクはそれを遠くから見た。エドも見ている。

シャワーが終わってキャリーが出てきた。今までとは違って長いワンピースを着ている。

エドが近づいた。二人は見つめ合った後、キスをした。

◆ デイヴィッドが戻って来た

◇ デイヴィッドは状況を把握した

キャリーの父親のデイヴィッドが車に乗って帰ってきた。男が二人いるのでびっくりする。

しかしデイヴィッドは、すばやく状況を把握した。エドがお尋ね者であることが分かり、またフランクの手帳を見た。

キャリーは「それぞれの事情があるのよ」とエドを弁護。

デイヴィッドは三人の話を聞いた。その後キャリーと二人だけで話した。その後キャリーはデイヴィッドに抱き着き、デイヴィッドはキャリーの背中を撫でた。

今度はエドとフランクと話す。フランクは「彼は私の兄弟を殺した」。

ちょっと間をおいてデイヴィッドは「キャリーの気持ちが一番大事だ」と言う。

キャリーには「牧場を売る時期だ」と話した。

◇ 銃撃戦

デイヴィッドはエドに車のキーを渡した。エドは車に乗った。そこには拳銃があった。注、セリフでは示されないが拳銃があることはデイヴィッドは知っているはず。

そこにフランクがライフルを持って現れた。

二人は岩の間に隠れなて移動しながら銃撃戦。エドが後ろに回ってフランクに拳銃を突き付けた。しかしエドは拳銃の弾を抜いた。

◇ 出発

四人は車に乗った。

キャリーは子羊を抱えている。デイヴィッドはシップに「羊の面倒を見ていろ」と指示したが、シップも車に跳び乗った。

車は走り去った。
 


■ 出演作

ジーン・シモンズ
(1948)青い珊瑚礁/The Blue Lagoon
(1949)アダムとエヴリン/Adam and Evelyne
(1950)The Clouded Yellow
(1952)天使の顔/Angel Face
(1952)アンドロクレスと獅子/Androcles and the Lion
(1956)ヒルダ・クレイン/Hilda Crane
(1958)大いなる西部/Big Country
(1960)エルマー・ガントリー/魅せられた男/Elmer Gantry
(1954)デジレ・クラリー/Desiree
(1954)セラーズ先生、こんにちは/She Couldn't Say No
(1953)聖衣、キリスト教弾圧/THE ROBE

◆ ロリー・カルホーン
(1950)彼女は二挺拳銃/A Ticket to Tomahawk
(1955)暴力には暴力だ!/The Spoilers
<1947)冒険の島/Adventure Island/The Ebb Tide

◆ スティーヴン・マクナリー
(1952)抜き射ち二挺拳銃/The Duel at Silver Creek
(1949)裏切りの街角/Criss Cross
(1950)ウィンチェスター銃'73/Winchester '73
(1951)アパッチの太鼓/Apache Drums
(1958)地獄の五時間/俺に近づくな/Hell's Five Hours
(1953)ネヴァダ非常線/Split Second