The Witches

グウェン・メイフィールドは伝道活動の一環としてアフリカで教師をしていた。
しかしそこは魔術などが蔓延る土地で、いろいろなことが発生し、グウェンは神経衰弱になってしまった。
イギリスに戻ったグウェンは、また教師をしたが、その学校でも、生徒が奇怪な儀式を行っていた。背後に誰かがいると思われた。


製作年:The Witches、監督:Cyril Frankel、脚本:Nigel Kneale、原作:The Devil's Own(Norah Lofts)


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 グウェン・メイフィールド(ジョーン・フォンテイン)
 アラン・バックス(アレック・マッコーエン) 牧師
 ステファニー・バックス(ケイ・ウォルシュ) アランの姉、雑誌の編集者
 リンダ・リグ(Ingrid Brett) 生徒、ロニーのガールフレンド
 グラニー・リグ(Gwen Ffrangcon-Davies) リンダの祖母
 ロニー・ダウセット(Martin Stephens) リンダのボウイフレンド
 Mr.ダウセット(John Collin) ロニーの父親
 Mrs.ダウセット(Carmel McSharry) ロニーの母親

本作では「Witch」という用語が使われている。類似の用語では「Magician」「Wizard」。

Witch:悪意を持った魔女
Magician:悪意を持った魔法使い
Wizard:悪意を持たない魔法使い/魔女

なおMagicianの語源はMagus。複数形はMagi。マギは新約聖書にあるイエスの誕生を祝福しに来た「東方の博士」。実はゾロアスター教の僧侶。

新約聖書が書かれた当時はゾロアスター教とキリスト教は友好関係にあった。

紀元前539年、イランの軍隊がバビロンに進撃し、囚われていた多数のユダヤ人を解放した。それをきっかけにゾロアスター教の教義がユダヤ教に影響を与えた。
 


■ あらすじ

◆ アフリカにいたが帰国した

グウェン・メイフィールドは伝道活動の一環としてアフリカで教師をしていた。

しかしそこは魔術などが蔓延る土地で、いろいろなことが発生し、グウェンは神経衰弱になってしまった。

イギリスに戻ったグウェンは、牧師のアラン・バックスが運営する学校の教師となった。田園地帯の片田舎である。

◆ リンダとロニー

リンダ・リグはロニー・ダウセットと付き合っているが、なぜか大人たちは二人の交際に反対している。二人はこっそりと会っている。

リンダはいつも少女の人形を手に持っている。

またリンダの祖母グラニーは魔女だとの非難を受けている。ロニーは「リンダがグラニーから虐待されているのでは?」と心配している。

◆ ロニーが昏睡状態に

ロニーは成績優秀なので、アランはロニーを町の学校に進ませるために費用を負担すると提案する。しかしロニーの父親は反対する。

それを見たグウェンは、ロニーの家庭教師を引き受けようとする。

ロニーはリンダが持っている少女の人形に対応した少年の人形を作ってリンダに贈った。

だが翌日ロニーは昏睡状態に陥った。グウェンは、頭がない少年の人形を発見した。胸にはピンが刺さっていた。

グウェンはステファニーに「誰かが魔術を」と告げた。アフリカにいた時の知識である。ステファニーはグウェンに「魔術関連の記事を自分の雑誌に書いてはどうか」と提案した。

◆ ロニーの父親が死亡した

「誰かが魔術を」との話を聞いたロニーの母親はリグ家に行ってグラニーと話した。すると翌日ロニーは昏睡状態から脱した。

ロニーの母親はロニーをウェールズの親戚に連れていくことになる。

だがしかし、ロニーの父親が溺死体となって発見された。

◆ グウェンは気絶した

グウェンは「事件の背後に魔女がいて、リンダが生贄にされるのでは?」と考えた。

グウェンは、ロニーの父親の死について審問で証言する旨を表明した。

だがグウェンはステファニーの飼い犬が原因でケガをした。夜には眼前にトーテムが現れて、気絶してしまった。

◆ リンダは魔女に連れ去られた

その後グウェンは記憶を喪失した状態となり施設で静養していた。

しかしグウェンを訪問した少女が持ってきた人形を見て、記憶が回復した。施設を抜け出して、村へ帰った。

アランの家に滞在することになる。ここで「リンダが魔女に連れ去られた」と聞いた。

◆ リンダが生贄に

ある夜、グウェンは教会に向かって歩く人々を目撃した。まるで意思がないかのような歩き方をしている。10人以上はいた。

グウェンは彼らの後をつけた。

中ではステファニーが異様な姿をして呪文を唱えていた。それに合わせて彼らが踊っている。

リンダが別の部屋にいるがトランス状態である。何かの霊がついたように目が空中を見ている。

リンダが連れてこられた。生贄となる。ステファニーがナイフを持ってリンダに切りかかろうとする。

リンダはステファニーのナイフを奪って、自分の腕に切り付けて血を出した。

その血をステファニーの衣服に塗り付けた。ステファニーは血がついてしまった自分の衣服を脱ごうとしたが、そのまま倒れて絶命した。

◆ ラスト

村はステファニーの影響から解放されて、元に戻った。

グウェンは、この村に残って教師として働く。
 


■ 出演作

ジョーン・フォンテイン
(1940)レベッカ/Rebecca
(1941)断崖/Suspicion
(1944)ジェーン・エア/Jane Eyre
(1950)旅愁/September Affair
(1951)生まれながらの悪女/Born to Be Bad
(1961)地球の危機/Voyage to the Bottom of the Sea
(1953)二重結婚者/The Bigamist
(1948)忘れじの面影/Letter from an Unknown Woman
(1944)情炎の海/Frenchman's Creek
(1957)日の当たる島/Island in the Sun
(1953)デカメロン夜話(海賊パガニノ、道徳の賭け、医師の娘)/Decameron Nights
(1948)不時着結婚/u Gotta Stay Happy
<1974)アイヴィー、三股浮気女の殺人計画/Ivy
(1953)熱砂の大脱走/Flight to Tangier
(1942)純愛の誓い/ This Above All
(1957)出征するまで/Until They Sail
(1952)黒騎士:アイヴァンホー:サクソンとノルマンの対立/Ivanhoe
(1938)金持ち息子との押し付け結婚を嫌ったシーラは牛乳配達とラヴラヴに
(1945)スーザンの選択/The Affairs of Susan