■ The Phantom Planet
宇宙飛行士のフランクは小惑星セソムに不時着した。そこには身長6インチのリタン人が住んでいた。フランクの身長も縮んだ。
リタン人と一緒に暮らし、リアラやゼータという女性と付き合った。
救助隊が到着しフランクは戻ったが、セソムでの生活を話しても誰も信用しない。


製作年:1961、監督:William Marshall、脚本:William Telaak、Fred De Gorter、Fred Gebhardt、原作:Fred Gebhardt


■ はじめに

登場人物(キャスト)
◇ 地球人
 フランク・チャップマン(ディーン・フレデリクス) 飛行士
 レイ・マコーネン(Richard Weber) 飛行士
 ランズフィールド(ディック・ヘイズ) 月基地の司令官
◇ リタン人
 シーサム(フランシス・X・ブッシュマン)
 リアラ(コリーン・グレイ)
 ゼータ(ドロレス・フェイス)
 ヘロン(アンソニー・デクスター) リアラを好き
◇ ソラリタ人
 捕虜のソラリタ人(リチャード・キール)

本作は1961年製作で時代設定は1980年。SFなので「ここはおかしい」みたいなところは多々あるが、そのようなことは言わないのが礼儀。リタン人は英語を話す。

わりとあっさりとストーリーが展開する感じ。
 


■ あらすじ

◆ リタンに着陸

フランク・チャップマンとレイ・マコーネンは月基地から宇宙船で出発した。

しかし宇宙船は流星雨にさらされて故障。船外で修理作業をした。

作業中に流星に傷つけられたフランクを助けようとしたレイにさらに流星が衝突した。

レイはフランクを宇宙船になんとか押し込んだが、宇宙船から離れて、そのまま行方不明となった。

宇宙船も故障のまま漂流したが、小惑星セソムに着陸した。

フランクは宇宙服を着て外に出たが気を失って倒れた。

◆ リタン人に捕らえられた

フランクの前に小人たちが現れた。リタン人である。身長は6インチ(15センチくらい)ほど。彼らフランクを取り囲んで興味深そうに眺めていた。

フランクのヘルメットのガラスを開けると、フランクは宇宙服の中で縮み始めた。リタン人と同じ大きさになって覚醒したフランクが出てきた。

フランクは捕らえられて連れていかれた。

リタンのリーダーのシーサムの前に弾きだされた。裁判が開かれた。なぜか陪審員は女性ばかりである。

結果は有罪となり、刑は「リタン人になること」とされた。

◆ リアラとゼータ

その場にはシーサムの二人の娘がいた。リアラとゼータ。二人はフランクににっこりとした。

リアラがフランクに話しかけてきた。実はフランクはむしろゼータの方に惹かれた。しかしゼータは何も話しかけてこない。

実はゼータは言葉を発することができない。

リアラに案内されて、いろいろと見て回った。リアラは食事を用意して、二人で食べた。

それを目撃しているゼータは妬ましそうな目つきをしている。

◆ 重力制御技術

リタン人は、我々の目から見るとたいした技術を持っていないように見える。

生活空間にはなんら特別な装置などはなく、質素に暮らしているように見える。

しかしリタン人は重力制御技術を持っている。この装置を使えば、例えば敵が攻めてきた場合などには、これで敵を撃墜したり、追いやったりすることができる。

◆ ソラリタ人の捕虜

リタン人と対立しているソラリタ人という種族がいる。折に触れて彼らとの衝突が発生している。

前回の衝突の時にソラリタ人を一人捕虜にして捕らえている。

捕虜のソラリタ人は、牢獄の中でしょっちゅう暴れているが、バリアで囲まれているので、脱出することはできない。

◆ ヘロンと決闘

ヘロンという青年がいる。実はリアラが好き。ヘロンはフランクとリアラが仲良くしているのが気に入らない。

フランクに決闘を申し込んだ。

二つの重力プレートが(二人が地球人と同じ大きさだとすると)2メートルほど離れておかれた場所で決闘する。

H型の鋼材を両方から持って押したり引いたりする。相手を重力プレートに落とし込む勝負。重力プレートに引っかかれば、地中深く落下する。

しばらく二人は戦ったが、ヘロンが重力プレートに落ちそうになった。フランクはヘロンを助け上げた。

◆ ソラリタ人の襲撃

さて、ソラリタ人が襲撃してきた。多数の宇宙船が迫ってくる。炎を上げながらミサイルを撃ってくる。

リタンはミサイルを迎撃する。ほとんどのミサイルは撃墜されるが、たまにはすり抜けて命中する。しかし大した被害はない。

リタンは重力制御装置を動かした。するとソラリタの宇宙船は、後退をし始めて、さらに爆発した。

今回もソラリタ人を撃退した。

◆ 捕虜が脱出した

さて命中したミサイルの一つがソラリタ人の捕虜の牢獄のバリアを破壊した。

捕虜は牢獄から出て来て徘徊する。寝ていたゼータを起こした。

びっくりしたゼータは、大きな叫び声をあげた。声を出すことができなかったのが治った。

ゼータの叫び声を聞いたフランクとヘロンが駆けつけた。捕虜と戦う。しかしなかなか手強い。

フランクとヘロンが戦った重力プレートがある場所に来た。

二人は協力して捕虜を重力プレートに落とした。

◆ ゼータとの愛

さて声が出るようになったゼータはフランクに愛を打ち明けた。

二人は仲良く暮らした。ゼータは自分が持っている宝石をフランクにプレゼントした。

◆ 元の世界に戻る

フランクは自分が到着した場所を訪れた。そこにはフランクの宇宙服が元のままに置いてあった。

フランクは宇宙服の中に入った。すると体が大きくなり、元の大きさに戻った。

一方月の基地では、救助隊をセソムに派遣した。気を失っているフランクを発見し収容した。

フランクが今までの体験を話すが誰も信用しない。しかしフランクの手には、ゼータから貰った宝石があった。
 


■ 出演作

コリーン・グレイ
(1947)悪魔の往く町/Nightmare alley
(1947)死の接吻/Kiss of Death
(1953)アリバイなき男/Kansas City Confidential
(1948)赤い河/Red River
(1956)現金に体を張れ/The Killing
(1955)対決の一瞬/Tennessee's Partner
(1961)幻の惑星/The Phantom Planet
(1951)アパッチの太鼓/Apache Drums
(1950)大病院殺人事件/The Sleeping City