軍師官兵衛 あらすじネタバレ 第26話「長政初陣」③

軍師官兵衛　あらすじネタバレ　第26話「長政初陣」②の続き。

軍師官兵衛　あらすじネタバレ　第26話「長政初陣」③

冠山城の戦いが長政の初陣となった。

加藤虎之助清正に、一番乗りを取られて悔しくて気が急く長政を
「焦りは禁物ですぞ。」と太兵衛が注意する。
そして「若！それがしのそばを離れてはいけませぬ。」と言ったとたんに
矢が飛んできて太兵衛は長政を抱えて身を屈めて矢を避けた。
だが長政は、次の瞬間、敵の前に飛び出して行き、槍を振り回すもののすぐに転んで、
目の前に差し迫り馬乗りになった敵兵に、仰向けのまま、あわや、
刀を首元に力づくで押し付けられようとしていた。
寸前のところで太兵衛が敵兵を背中から斬り、難を逃れたが、
もし、もう数秒、太兵衛が来るのが遅れていたら死んでいただろう。
その敵兵にとどめを差すのを太兵衛に譲ってもらい、
どうにか様になるように初陣を果たせた長政であったが、
初陣の後、秀吉にお世辞で褒められた長政は舞い上がってしまい
大喜びで、その事を官兵衛に報告に来る。

長政＞「父上！父上！父上！秀吉様からお褒めの言葉を頂きました。
初陣の働きあっぱれであったと。」
だが官兵衛は、知らん顔をして書き物をしている。
「父上いかがされました？」てっきり父にも褒めてもらえると思っていた長政は、
父の態度が腑に落ちず尋ねた。
すると官兵衛は、顔も上げず
「お前は猪か？…お前の戦いぶりは猪武者のそれだ。」と言うと、
やっと長政に顔を向け
「お前はいずれ黒田家を継ぎ大将となる身。それが猪のごとく突っ走ってどうする？
考えて動け。」と物静かに叱った。
だが納得のゆかない長政は反発する。
「戦場で堂々と戦う事がそれほど悪うございますか？この命半兵衛様に救われたもの。
半兵衛様はご遺言に申されました。『父を助けよ』私はその言葉を胸に誓って戦ったまで。」
黙って聞いていた官兵衛は、長政を睨みつけると怒って文机の上に会った墨汁皿を投げつけた。

「半兵衛殿の言葉をはき違えるな。命を粗末にしては何にもならぬ。」そう言われても
「死を恐れては戦場で戦えませぬ！」と尚も言い返す長政に官兵衛は
「生き残る戦い方を覚えよ！黒田の家紋を思い出せ。」と諭す。

だが長政に官兵衛の真意は届かず「私は武士です。
父上のお得意な調略ではなく槍働きで武功をあげとうございます。」と言い返すと行ってしまった。

長政はむしゃくしゃして、庭先で刀を抜くと振り回していた。
そこへ姿を見せた太兵衛に
「父上は何故わしを認めてくれぬのか…。」と愚痴る長政。
太兵衛＞「若…。」
長政は、激おこぷんぷん丸のままプイっとどこかへ行ってしまった。

善助は、そんな長政の様子を見ていて「殿のお若い頃によく似ていらっしゃいますな。」と言う。
「わしはあのように血気にはやっていなかった。」と言う官兵衛に
「えーっ！？」と善助は呆れる。
「しかしよくやった。わしは初陣の時何の役にも立たなかった。
しかし長政は見事に兜首をあげた。大したものだ。」と言う官兵衛に、
善助は「それを若にお伝えになれば大層お喜びになりましょう。」と言ったが、
「そういう訳にはいかぬ。」と官兵衛。

官兵衛は善助に太兵衛を長政につけた理由を
「長政には、太兵衛が、命懸けで自分を助けようとする姿を見て、己は一人ではない。
皆に守られて生きていると悟って欲しいのだ。」と話した。



安国寺恵瓊が官兵衛を訪ねてきて「羽柴様と毛利で手を組みませぬか？」
と持ち掛けて来た。
「両者が手を組めば天下を取るのも夢ではない。」と恵瓊。

「織田と毛利ではなく羽柴様と毛利とは…。戯れ言ではなさそうだ。」
と官兵衛は冷徹に返答しつつ
「荒木村重はその手に乗った訳ですな。そのあげく滅びた。」と悲惨な前例を挙げた。
官兵衛は「私も秀吉様もそこまで愚かではない。同じ轍は踏まぬ。」と言葉を続けると
「だが…。無駄な戦を避けたいというのも我らの本音。
今織田に下れば安芸備後長門周防４か国はお約束致します。」と逆に降伏を持ち掛けた。
恵瓊は「４か国では吉川小早川は承知せぬと思いますが…。」と撥ねつけたので
「ならば…戦になりまする。」と官兵衛が言い、交渉は決裂した。

しかし去り際に恵瓊は
「わしは羽柴様が好きじゃ。昔から買っていたが今はそれ以上に大物になられたのう。
先が楽しみですな。」と意味深な言葉を残して行った。


竜王山、黒田の本陣。
官兵衛、善助、九郎右衛門が、砂で、箱庭にようなものを作っている。
官兵衛は「このような策誠にうまくいくのか…。」と呟くと、杖をついて、
どしゃぶりの外の様子を見に行く。
雷鳴が轟き「いや…この手しかない。」と呟く官兵衛。
その砂の箱庭を仕上げた官兵衛はそれを秀吉の陣へ運んで見せる。
官兵衛＞「高松城とその周辺にございます。」
小一郎＞「なんと！」
秀吉＞「よう出来ておるのう！」
「いつの間に見てきたのですか？」と三成も感心している。

「高松城は周りを田や沼に囲まれた要害。人馬は水に足を取られ城に近づく事はできませぬ。
水が邪魔をするなら逆にその水を使いまする。」というのが官兵衛の提案だ。
「ご覧下さい。三方を山に囲まれこちらには足守川…城を真ん中にこの辺りはすり鉢のようになっておりまする。」
「ここが開いておるな？」秀吉が一か所だけ開いた場所を指摘した。
堤を築き山との間を塞ぎ、続いて川の流れを変え上流から水を流し込む。
時期は梅雨時。
雨も手伝い高松城は水の中へ水没するであろうという読みだ。
「敵は城から出る事がかないませぬ。兵糧は水浸し。
これぞ戦わずして勝つ策の最たるもの！」と前代未聞の戦略を発表した官兵衛に、
「面白い！このような奇抜な策、官兵衛にしか思いつかん！早速取りかかれ！高松城水攻めじゃ！」
と秀吉は喜んだ。



それから暫くして光が元気な男の子を産んだ。
喜びに包まれる黒田家。
黒田家に１４年ぶりに生まれた男子は熊之助と名付けられた。

急ピッチで城と山との隙間に堤を築く工事が進められた。
「何をやっておるのでしょう？」
その様子を高松城の中から不安気に見る宗治と家臣達。
「まさか…。」宗治は何かに気付き呟いた。



「皆よう働いておるのう。」工事の様子を見に来た秀吉に
「殿じゃ！殿じゃ殿じゃ殿じゃ！」と労役をする者達も兵士も皆が跪いた。
「構わん構わん！手を休めるな！」と秀吉が言って再び作業が開始された次の瞬間、
ザザッーと勢い良く雨が降り出した。
「官兵衛、雨じゃ！雨じゃ雨じゃ！雨じゃ雨じゃ！」と無邪気に喜ぶ秀吉。
官兵衛も秀吉と共に笑い、活気づく作業の様子を展望を持ち見守った。

軍師官兵衛　あらすじネタバレ　第26話「長政初陣」終わり。


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