【若紫38-3】古文単語「従ふ」☆
こんにちは。このブログは
源氏物語イラスト訳「古文単語」のカテゴリです。
古文単語には、
1.とにかく丸暗記して覚える
2.漢字やイメージで覚える
3.文脈判断で決める
などの覚え方があります。
今回は現代語にもある古語です♪
【今回の源氏物語】
「いで、さ言ふとも、田舎びたらむ。幼くよりさる所に生ひ出でて、古めいたる親にのみ従ひたらむは」
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今回出てきた古文単語
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■【いで】…いやもう
■【さ】…そう
■【言ふ】…ハ行四段動詞「言ふ」連体形
■【とも】…~としても(逆接仮定条件の接続助詞)
■【田舎び】…バ行上二段動詞「田舎ぶ」連用形
■【たら】…存続の助動詞「たり」未然形
■【む】…推量の助動詞「む」終止形
■【幼く】…ク活用形容動詞「幼し」連用形
■【より】…起点の格助詞
■【さる】…そのような
■【に】…場所の格助詞
■【生ひ出で】…ダ行下二段動詞「生ひ出づ」連用形
※【生ひ出づ】…成長する
■【て】…単純接続の接続助詞
■【古めい】…カ行四段動詞「古めく」連用形イ音便
※【古(ふる)めく】…古ぼける
■【たる】…存続の助動詞「たり」連体形
■【親】…ここでは明石入道のこと
■【に】…対象の格助詞
■【のみ】…限定の副助詞
■【従ひ】…ハ行四段動詞「従ふ」連用形
※【従(したが)ふ】…服従する
■【たら】…完了の助動詞「たり」未然形
■【む】…仮定の助動詞「む」連体形
■【は】…とりたての係助詞
◇ 今回は「む」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「従ふ」 ☆
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「いで、さ言ふとも、田舎びたらむ。幼くよりさる所に生ひ出でて、古めいたる親にのみ従ひたらむは」
問)次の傍線部の解釈として最も適当なものを1つ選べ。
1.古ぼけた親にばかり服従しているのなら。
2.古風な親一人だけを伴っているのなら。
3.田舎めいた親の影響を受けているのなら。
4.田舎にいる親にさえ愛されているのなら。
5.古びた親の身だけを案じているのなら。
大学入試共通テストの国語記述問題。
採点が問題になっていますよね。
たしかに、記述の場合は
一斉に採点を合わせようとすると
抜き出し問題以外は、必ず採点者の裁量がかかってきます。
しっかり議論してもらって
受験生の負担にならない入試のあり方を
見直して欲しいと思います。
【新学習指導要領及び高大接続における古典のポイント】
・複眼的問題文の読み比べ
・複数の問題文の抽象化・要約
・客観的根拠・論理的視点による理解
今回の単語は、「従ふ」という現代にもある言葉。
漢字のイメージでも十分いけますが
この機会に、古語の奥深い意味も確認しておきましょう!
【したがふ(従ふ・随ふ)】
【自動詞:ハ行四段活用】
①逆らわず意のままにする
②伴われる。従属する
③相手や時、場所などにふさわしく対応する
【他動詞:ハ行下二段活用】
①服従させる。従わせる
②伴わせる。つき従わせる
*Weblio古語辞典より
【答え】…1
「いで、さ言ふとも、田舎びたらむ。幼くよりさる所に生ひ出でて、古めいたる親にのみ従ひたらむは」
● 過去記事リンク
■いで
■より
■~めく
■のみ
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