【夕顔316-3】古文単語「弱る」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔316-3】古文単語「弱る」

古文単語の学習は

何度もくり返し単語帳をみては覚え

例文とともに、きちんと頭にたたき込むこと☆

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

【古文単語の覚え方】

チェックボックス1.現代語から想像して覚える

チェックボックス2.漢字のイメージで覚える

チェックボックス3.ゴロを利用して丸覚えする

の3つのどれかで覚えます。

 

今回は、【現代語】のニュアンスで覚えましょ♪

 

【今回の源氏物語】

「…いかでかくたどり歩きたまふらむ嘆きあへ

まことに臥したまひぬるままにいといたく苦しがりたまひ、二、三日なりぬるむげに弱るやうにたまふ

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

 

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今回出てきた古文単語
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■【いかで】…どうして

■【かく】…このように

■【たどり】…ラ行四段動詞「たどる」の連用形

※【たどる】…考え迷う。迷いながら進む

■【歩(あり)く】…歩き回る

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(女房⇒光源氏)

■【らむ】…現在の原因推量の助動詞「らむ」の連体形

■【と】…引用の格助詞

■【嘆きあへ】…ハ行四段動詞「嘆きあふ」已然形

■【り】…存続の助動詞「り」の終止形

■【まことに】…本当に

■【臥し】…サ行四段動詞「臥す」連用形

※【臥(ふ)す】…横になる。寝る

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【ぬる】…完了の助動詞「ぬ」の連体形

■【ままに】…~と同時に。~にまかせて

■【いと】…たいそう

■【いたく】…ク活用形容詞「いたし」連用形

※【いたし】…ひどい

■【苦しがり】…ラ行四段動詞「苦しがる」連用形

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【て】…単純接続の接続助詞

■【に】…変化の結果の格助詞

■【なり】…ラ行四段動詞「なる」の連用形

■【ぬる】…完了の助動詞「ぬ」の連体形

■【に】…順接の接続助詞

■【むげに】…すっかり

■【弱る】…衰弱する

■【やうに】…比況の助動詞「やうなり」連用形

■【し】…サ変動詞「す」の連用形

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

  アップ

今回は「ににも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「弱る ☆

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「…いかでかく、たどり歩きたまふらむ」と、嘆きあへり。

まことに、臥したまひぬるままに、いといたく苦しがりたまひて、二、三日になりぬるに、むげに弱るやうにしたまふ

 

問)傍線部の意味として最も適当なものを、次の中から1つ選びなさい。

 

1.ひどく気弱になり悲しみにくれていらっしゃる。

 

2.最低限に体力を落とさないよう注意していらっしゃる。

 

3.まったく弱々しさを出さずにしていらっしゃる。

 

4.すっかり衰弱したようになっていらっしゃる。

 

5.むやみに弱い体を起こそうとしていらっしゃる。

 

照れ  チュー  びっくり

 

傍線部の意味解釈問題は、

古文では当然のように出題されますよね。

 

 

先日発表された大学入試共通テストプレテストでも、

センター試験でいう、問1、問2はカットされてはいたものの、

 

上のような意味解釈問題は、まん中あたりで出てました。

キョロキョロ

 

 

 

とにかく、口語訳が出てきたら

一語一語の直訳が基本!

 

 

 

 

むげに/弱る/やうに/し/たまふ

   矢印

こうして分けた中で、単語帳に載ってるような重要古語が出てきたら要チェックです!

 

今回の場合は、「むげに」ですよね。

   下矢印   下矢印

【むげに(無下に)

【副詞】

①むやみやたらに。むしょうに。すっかり

②(下に打消を伴い)まったく。まるで。全然

 

  ※『全訳古語例解辞典(小学館)』より

   

選択肢と照らし合わせてみましょう。

 

 

1.ひどく気弱になり悲しみにくれていらっしゃる。

 

2.最低限に体力を落とさないよう注意していらっしゃる。

 

3.まったく弱々しさを出さずにしていらっしゃる。

 

4.すっかり衰弱したようになっていらっしゃる。

 

5.むやみに弱い体を起こそうとしていらっしゃる。

 

選択肢1・2の意味は、辞書にはありませんが、

だからといって、消去できるまでの要素はありませんよね。

滝汗

 

 

 

この手の問題が、今後は共通テストなんかで増えていきそうです。

ポーン

 

 

とにかく、口語訳が出てきたら

一語一語の直訳が基本!

 

【弱る(よわる)

【自動詞:ラ行四段活用】

①病気・疲労・悩みなどで、身体や気力が衰える。衰弱する

②勢いが衰える。弱まる

 

  ※『全訳古語例解辞典(小学館)』より

 

 

 

1.ひどく気弱になり悲しみにくれて(△スギ)いらっしゃる。

 

2.最低限に体力を落とさないよう注意して(△ズレ)いらっしゃる。

 

3.まったく弱々しさを出さ(×逆)にしていらっしゃる。

 

4.すっかり/衰弱した/ように/なっ/ていらっしゃる(○)

 

5.むやみに弱い体を起こそうと(△ナシ)していらっしゃる。

 

「弱る」という現代語と同じ言葉も含め、

一語一語、着実に見ていきましょう!

(*^_^*)ノ

 

 

 

 

 

 

【解答】…

   

 

 

【夕顔(第6章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

「…いかでかくたどり歩きたまふらむ嘆きあへ

まことに臥したまひぬるままにいといたく苦しがりたまひ、二、三日なりぬるむげに弱るやうにたまふ


 

過去記事リンク

いかで(疑問反語or願望)

かう・かく(指示語)

たどる

ありく(歩く)

たまふ

らむ(原因推量)

と(格助詞)

なげく(嘆く)

あふ(合ふ・逢ふ・敢ふ…)

り(完了の助動詞)

まことに

ふす(臥す)

ぬ(助動詞)

ままに

いと

いたく(いたし)

くるし(苦し)

―がる

て(接続助詞)

に(助詞)

なり(識別)

むげ・むげに

やうなり

し(識別)

 

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