マーク式基礎問題集 古文 六訂版 (河合塾シリーズ)
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この長い夏休み☆
いやもう8月に入りましたよ!
しっかり計画を立てて、がんばっていきましょう!
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の覚え方】
1.現代語から想像して覚える
2.漢字のイメージで覚える
3.ゴロを利用して丸覚えする
の3つのどれかで覚えます。
今回は、【現代語のイメージ】で覚えましょ♪
【今回の源氏物語】
心惑ひのなかにも、思ほすに、御胸せきあぐる心地したまふ。御頭も痛く、身も熱き心地して、いと苦しく、惑はれたまへば、「かくはかなくて、我もいたづらになりぬるなめり」と思す。
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今回出てきた古文単語
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■【心惑ひ】…心が動揺し、途方に暮れること
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【なか】…中
■【に】…場所の格助詞
■【も】…強意の係助詞
■【御胸】…(光源氏の)お胸
■【せきあぐる】…ガ行下二段動詞「せきあぐ」連体形
※【せきあぐ】…息が詰まってむせかえる
■【心地(ここち)】…気持ち。気分
■【し】…サ変動詞「す」連用形
■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)
■【御頭】…(光源氏の)お頭
■【も】…列挙の係助詞
■【痛く】…ク活用形容詞「痛し」連用形
■【身】…体。身体
■【も】…列挙の係助詞
■【熱き】…ク活用形容詞「熱し」連体形
■【心地(ここち)】…気持ち。気分
■【し】…サ変動詞「す」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【いと】…たいそう
■【苦しく】…シク活用形容詞「苦し」連用形
■【惑は】…ハ行四段動詞「惑ふ」未然形
※【惑(まど)ふ】…戸惑う。途方にくれる
■【れ】…自発の助動詞「る」連用形
■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形
※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)
■【ば】…順接確定条件の接続助詞
■【かく】…このように
■【はかなく】…ク活用形容詞「はかなし」連用形
※【はかなし】…弱々しい。はかない
■【て】…単純接続の接続助詞
■【我】…自分。私
■【も】…添加の係助詞
■【いたづらになる】…ナリ活用形容動詞「いたづらなり」連体形
■【ぬる】…完了の助動詞「ぬ」連体形
■【なめり】…~であるようだ
※【な】…断定の助動詞「なり」連体形撥音便の無表記
※【めり】…推定の助動詞「めり」終止形
■【と】…引用の格助詞
■【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
◇ 今回は「れ」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「せきあぐ」 ☆
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心惑ひのなかにも、思ほすに、御胸せきあぐる心地したまふ。御頭も痛く、身も熱き心地して、いと苦しく、惑はれたまへば、「かくはかなくて、我もいたづらになりぬるなめり」と思す。
問)傍線部の意味として最も適当なものを一つ選べ。
1.光源氏は、一緒に葬儀に行けなかった罪悪感でさいなまれ、苦しんでおられる。
2.光源氏の胸には、夕顔と過ごした幸せだった日の思い出ばかりが、ずっと残りなさる。
3.夕顔があっけなく死んでしまったため、光源氏の心にはぽっかり穴がお開きになる。
4.夕顔の死に心乱れ、光源氏は胸が詰まり、涙がこみあげてくるような気がしなさる。
5.光源氏の胸には、夕顔を失った悲しみがどんどんあふれていき、吐き気がこみあげる。
「せきあぐ」という古語は、
「堰き」(せき止める)の漢字のニュアンスが浮かびますね。
これが、人の心・内面に使われると、
「咳」というニュアンスになります。
【せきあぐ(塞き上ぐ・堰き上ぐ)】
【他動詞:ガ行下二段活用】
…流れをせき止めて、水かさが増すようにする
【せきあぐ(咳き上ぐ)】
【自動詞:ガ行下二段活用】
…息がつまってむせかえる。涙がこみあげてくる
※Weblio古語辞典より
1.光源氏は、一緒に葬儀に行けなかった罪悪感でさいなまれ(△ナシ)、苦しんでおられる。
2.光源氏の胸には、夕顔と過ごした幸せだった日の思い出ばかりが、ずっと残り(△語義ズレ)なさる。
3.夕顔があっけなく死んでしまったため、光源氏の心にはぽっかり穴がお開きに(△語義ズレ)なる。
4.夕顔の死に心乱れ、光源氏は胸が詰まり、涙がこみあげてくるような気がしなさる。
5.光源氏の胸には、夕顔を失った悲しみがどんどんあふれていき、吐き気が(△スギ)こみあげる。
【解答】…4
心惑ひのなかにも、思ほすに、御胸せきあぐる心地したまふ。御頭も痛く、身も熱き心地して、いと苦しく、惑はれたまへば、「かくはかなくて、我もいたづらになりぬるなめり」と思す。
● 過去記事リンク
■も
■思ほす
■たまふ
■いと
■はかなし
■なめり
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