【夕顔259-3】古文単語「せきあぐ」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔259-3】古文単語「せきあぐ」

この長い夏休み☆

いやもう8月に入りましたよ!

しっかり計画を立てて、がんばっていきましょう!

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

【古文単語の覚え方】

チェックボックス1.現代語から想像して覚える

チェックボックス2.漢字のイメージで覚える

チェックボックス3.ゴロを利用して丸覚えする

の3つのどれかで覚えます。

 

今回は、【現代語のイメージ】で覚えましょ♪

 

【今回の源氏物語】

心惑ひなか思ほす御胸せきあぐる心地たまふ御頭痛く熱き心地いと苦しく惑はたまへ、「かくはかなくいたづらになりぬるなめり思す

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

 

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今回出てきた古文単語
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■【心惑ひ】…心が動揺し、途方に暮れること

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【なか】…

■【に】…場所の格助詞

■【も】…強意の係助詞

■【御胸】…(光源氏の)お胸

■【せきあぐる】…ガ行下二段動詞「せきあぐ」連体形

※【せきあぐ】…息が詰まってむせかえる

■【心地(ここち)】…気持ち。気分

■【し】…サ変動詞「す」連用形

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【御頭】…(光源氏の)お頭

■【も】…列挙の係助詞

■【痛く】…ク活用形容詞「痛し」連用形

■【身】…体。身体

■【も】…列挙の係助詞

■【熱き】…ク活用形容詞「熱し」連体形

■【心地(ここち)】…気持ち。気分

■【し】…サ変動詞「す」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【いと】…たいそう

■【苦しく】…シク活用形容詞「苦し」連用形

■【惑は】…ハ行四段動詞「惑ふ」未然形

※【惑(まど)ふ】…戸惑う。途方にくれる

■【れ】…自発の助動詞「る」連用形

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【かく】…このように

■【はかなく】…ク活用形容詞「はかなし」連用形

※【はかなし】…弱々しい。はかない

■【て】…単純接続の接続助詞

■【我】…自分。私

■【も】…添加の係助詞

■【いたづらになる】…ナリ活用形容動詞「いたづらなり」連体形

■【ぬる】…完了の助動詞「ぬ」連体形

■【なめり】…~であるようだ

※【な】…断定の助動詞「なり」連体形撥音便の無表記

※【めり】…推定の助動詞「めり」終止形

■【と】…引用の格助詞

■【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)

  アップ

今回は「れ」にも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「せきあぐ」 ☆

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心惑ひのなかにも、思ほすに、御胸せきあぐる心地したまふ。御頭も痛く、身も熱き心地して、いと苦しく、惑はれたまへば、「かくはかなくて、我もいたづらになりぬるなめり」と思す。

 

問)傍線部の意味として最も適当なものを一つ選べ。

 

1.光源氏は、一緒に葬儀に行けなかった罪悪感でさいなまれ、苦しんでおられる。

 

2.光源氏の胸には、夕顔と過ごした幸せだった日の思い出ばかりが、ずっと残りなさる。

 

3.夕顔があっけなく死んでしまったため、光源氏の心にはぽっかり穴がお開きになる。

 

4.夕顔の死に心乱れ、光源氏は胸が詰まり、涙がこみあげてくるような気がしなさる。

 

5.光源氏の胸には、夕顔を失った悲しみがどんどんあふれていき、吐き気がこみあげる。

 

照れ  チュー  びっくり

 

「せきあぐ」という古語は、

「堰き」(せき止める)の漢字のニュアンスが浮かびますね。

 

 

これが、人の心・内面に使われると、

「咳」というニュアンスになります。

   下矢印   下矢印

【せきあぐ(塞き上ぐ・堰き上ぐ)

【他動詞:ガ行下二段活用】

…流れをせき止めて、水かさが増すようにする

 

【せきあぐ(咳き上ぐ)

【自動詞:ガ行下二段活用】

…息がつまってむせかえる。涙がこみあげてくる

 

 ※Weblio古語辞典より

   

 

 

 

 

 

 

 

1.光源氏は、一緒に葬儀に行けなかった罪悪感でさいなまれ(△ナシ)、苦しんでおられる。

 

2.光源氏の胸には、夕顔と過ごした幸せだった日の思い出ばかりが、ずっと残り(△語義ズレ)なさる。

 

3.夕顔があっけなく死んでしまったため、光源氏の心にはぽっかり穴がお開きに(△語義ズレ)なる。

 

4.夕顔の死に心乱れ、光源氏は胸が詰まり、涙がこみあげてくるような気がしなさる。

 

5.光源氏の胸には、夕顔を失った悲しみがどんどんあふれていき、吐き気が(△スギ)こみあげる。

 

 

 

 

 

 

【解答】…

   

 

 

【夕顔(第5章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

心惑ひなか思ほす御胸せきあぐる心地たまふ御頭痛く熱き心地いと苦しく惑はたまへ、「かくはかなくいたづらになりぬるなめり思す


 

過去記事リンク

まどふ(惑ふ)

の(格助詞)

思ほす

に(助詞)

おほん(御)

心地(ここち)

す(サ変動詞)

たまふ 

て(接続助詞)

いと

れ(「る」の意味の識別)

ば(接続助詞)

かう・かく(指示語)

はかなし

いたづらになる

ぬ(助動詞)

なめり

と(格助詞)

おぼす(思す)

 

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