【帚木37-③】古文単語~「はかなし」とは?
こんばんはあいです。
頭に入る勉強法の1つに、比較検討法があります。
現代文の解き方もそうなんですが、
1つの意味を理解するには、その対義的な意味を思い浮かべてみるんです。
古文の勉強法は、現代の意味をヒントにしようとすれば、必ず失敗します。
現代の意味、また英文法などとの比較検討が、効率的な頭の回転を創るんですよ♪
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■【はかなし】…ほんのちょっと
■【すさび】…遊び事、慰み事、気ままなお稽古事
■【心を入る】…気持ちを入れて一生懸命にする
■【に(順接)】…~ので、~すると
■【おのづから】…自然と
■【ゆゑづく】…由緒ありげである、品格が備わる
■【し出づ(しいづ)】…しでかす、成し遂げる
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今日は、「はかなし」についてです☆
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「はかない」っていう言葉、今でもよく用いますよね。
あなたは、はかないと聞いて、どんなイメージが象徴されますか?
私は、カゲロウをイメージします。
※あれ?何かこれ、別の虫で出てきたような…気にしない^^;
カゲロウは、朝生まれて、夕方には死んでしまうほど、寿命の短い虫です。
また、その飛び方の様子などから、空気が揺らめいてぼんやりと見える「陽炎(かぎろひ)」に、その名が由来するとも言われています。
(※wikipediaフリー百科事典「カゲロウ」参照)
源氏物語の数十年前に作られた、「蜻蛉日記(かげろふの日記)」も、夫藤原兼家の愛情のはかなさから、「あるかなきかの心地するかげろふの日記」と自称してます。
実は、このイメージが強すぎて、
「はかなし」=「(現代の)はかない」として、
意味が限定的になっちゃったんです><
もっと多義的な意味なんですが…^^;
【はかなし】
①頼りない、弱々しい
②もろい、死んだ状態を婉曲にいう
③取るに足らない、つまらない
④とりとめがない、ほんのちょっと
特に、④ほんのちょっとの意味で用いることが多いこの語。
現代語のイメージに惑わされて、意味を限定的にとらえることのないようにしてください!
「はかなし」については、源氏物語の中にも何度も出てきます。
その都度、意味を文脈判断してみてくださいね♪
(o^-')b
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今回の古文、一語一語、現代語訳できますか?
難しいようなら、イラスト訳や他の重要語句を復習してね♪
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【今日の源氏物語】
「…はかなきすさびをも、人まねに心を入るることもあるに、おのづから一つゆゑづけてし出づることもあり。…」
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あいでした