【帚木326-3】「経(ふ)」
こんにちは~あいです☆
元気ですかー?(。>0<。)
【今回の古文単語】
■【忍び忍び】…人目を避けて、こっそりと
■【方違へ】…災いを受ける方向を避けること
■【あまた】…たくさん
■【ぬべし】…きっと~に違いない
※【ぬ】…強意の助動詞「ぬ」の終止形
※【べけれ】…推量の助動詞「べし」の已然形
■【ど】…逆接の接続助詞
■【久し】…長い
■【ほど】…時間、年月
■【経(ふ)】…(時間が)たつ
■【渡る】…(通って)来る
■【たまへり】…~していらっしゃった
※【たまふ】…尊敬の補助動詞
※【る】…完了の助動詞「り」の連体形
■【に】…~のに(逆接の接続助詞)
■【方塞ぐ】…方向が悪くなる、方塞がりになる
■【引き違ふ】…変更する、期待に反する
■【他ざま】…他のところ
■【思す(おぼす)】…お思いになる
■【むは】…~としたら、それは
※【む】…仮定の助動詞「む」の連体形
※【は】…提示の係助詞
■【いとほし】…気の毒だ
■【なる】…断定の助動詞「なり」の連体形
■【べし】…推量の助動詞「べし」の終止形
今日は、「経(ふ)」について説明します☆
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【経(ふ)】
(ハ行下二段活用)
①時がたつ、年月が過ぎる、過ぎ去る
②通る、通っていく、通り過ぎる
(Weblio古語辞典 より)
この「経る」という単語は、
現代でも、ほぼ同じ意味で用いられます。
特に、今回のように、
「経て(へて)」という、接続助詞「て」とともに出てきたら、
現代とまったく変わりません。
久しくほど経て渡りたまへるに
訳)長く時が経っていらっしゃったので、
「経て」のままでも、意味が分かりますよね♪
しかし。
この単語、けっこう入試頻出なんです。
・( ̄m ̄* )
この動詞は、ハ行下二段活用です。
未然形 へ
連用形 へ
終止形 ふ
連体形 ふる
已然形 ふれ
命令形 へよ
終止形がたった一文字
!щ(゜Д゜щ)
この動詞、語幹と語尾の区別がないんです><;
これらの動詞は、
未然形や連用形で出てきたときは分かりやすいけれど、
終止形、連体形、已然形で出てきたら、
ちょっと見分けがつきにくい><;
それに、入試でよく出てくるのは、
EX.
① 年月 〔 経 〕 べし。
② 年月 〔 経 〕 時、
「経」を適当な形に活用させてひらがなで答えよ。
などと、下二段活用で変化させる問題とか
!(;゚皿゚)ノ
こういうのは、書き込み式問題集などで、
できるまで練習しておいた方がいいと思います。
お役に立ちましたでしょうか?
☆(o^-')b
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木326(原文)
忍び忍びの御方違へ所は、あまたありぬべけれど、久しくほど経て渡りたまへるに、方塞げて、ひき違へ他ざまへと思さむは、いとほしきなるべし。
ここまで読んで、自力で逐語訳ができるように、ネ(o^-')b♪
● 本日の古語~過去記事リンク~
■しのぶ
■あまた
■ぬべし
■久し
■たまへり
■いとほし