フュージョンやニューエイジを中心に生演奏特盛りでM3や配信サイトで頒布中です。
最新作は、アナログシンセとギターをフューチャーしました。
・ROUTE357(200円 税抜き)
http://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ179309.html
ときどきフリーで音声関係の音響エンジニアをやってます。
WEBラジオや公開録音・トークライブなどで活動させてもらっています。
オーディオライターとして活動を始めました。
直近ではこちらです。
音楽出版社刊の「CDジャーナル 2016年7月号」にてディナウディオの新製品を紹介しました。
音楽出版社刊の「スピーカーブック2016」でワイヤレススピーカー特集ほかを担当しました。
アコースティックラボ主催のオーディオフォーラム番外編2にてレポート執筆しました。
テーマは「マンションのホームシアターには防音は必要か?」
ハイレゾと言えば、音楽に詳しい人やオーディオに興味がある人に通じるようになって幾年月。
その間、DSDやDXD、32bit整数、など超高音質の技術が登場しました。
しかし、基本技術はあくまでPCMとDSDという2本柱であり、上記はその延長線でありました。
そこにきて、昨年の頭くらいから聞こえてきたのはMQAというキーワード。
どうやら新しいフォーマットのようでいて、その実際はPCM上のエンコード技術のようです。
オーディオ系サイトを中心に技術的なバックグラウンドもだいぶ明かされてきました。
そしてついに2016/4/12、2Lからクラシックを中心とした音源がリリースされ日本でもMQAが楽しめるようになりました。
6/24にはランティス、5pb.Records、falcom、HAOKKレーベルよりさらに全34タイトルが追加されました。
MQAを簡単に説明すると、PCM音源のデータ容量を大幅に小さくするエンコード技術です。
ミュージック折り紙という手法を用いて効率的に音の情報を折りたたむことで、従来のFLACなどよりさらにデーター量を小さく抑えることができるようになりました。もちろん元に戻せます。
さらにMQAが独特なのは、時間軸の精度向上を可能にしたという点です。
人間の聴覚は周波数よりも時間軸の情報の方に敏感らしいです。
それはどの方向から外敵が迫っているかを瞬時に判断し身を守らなければならなかった狩猟時代に遡ります。
2つの耳に届く音の時間差で人は方向を判断していますので、時間軸の精度とは本当に大事なんですね。
確かに、車が迫っているときに重要なのはそれがダンプなのか軽自動車なのかよりも(周波数による情報)、どの方向から迫ってきてるかの方が遙かに重要ですよね(時間の情報)。
それが分からないと逃げようがない。対象が何なのかは一瞬遅れたとしても問題はないでしょう。
その聴覚傾向に着目したMQAの開発者は、デジタルフィルターによって生じてしまう時間軸のノイズを、それによる音質の劣化を、大幅に抑えることを目指しました。
結果、音の立ち上がりや立ち下がりが大幅にシャープになり立体的な音像を再現できるようになったのです。
詳しくはMQAのサイトから解説や資料を読んでみて下さい。
よりマニアックに知りたい方は、ページの末尾にあるMQA技術レポートがオススメです。
ということで、前置きが長くなりました。
私の参加する音楽ユニットBeagle Kickは、MQAのリリースが決定しており、
日本の音楽制作者としておそらく初めて自らの音源をマスターとMQAで聴き比べました。
そのときのレポートはBeagle KickのBlogにまとめてあります。(前編・後編)
日本産音源としては初めてとなった6/24のリリース。
私も早速、MQA版の音源を購入し手持ちのFLAC版と聴き比べてみました。
同じFLACでもMQAエンコードを通したファイルは容量が53.5MB。
通常のFLACは88.1MB。
オリジナルのWAVは商品ページによると126MBです。
およそ6割の容量削減。
実際のビットレートは曲によって異なるそうなので、必ずしもこの割合で圧縮できる訳ではないそうです。
Beagle Kickの楽曲もアルバム12曲のうち、1.7Mbpsや1.8Mbpsと曲によってバラバラでした。
では、楽曲紹介!
【楽曲紹介】
シングル名:音楽道、はじめました!
曲名:GOING PANZER WAY!
アーティスト:あんこうチーム

フォーマット:96kHz/24bit or 32bit(WAV/FLAC/MQA)
《音質の感想》
まず最初のブレスの入りからして違う。口元が見えるような生音感。とてもリアルだ。
音像のディテールが非常に鮮明になった。打ち込みはシャープに、サックスは演奏者の込めたニュアンスを忠実に伝えてくれる。
奥行きが深くなり、空間定位が改善した。平面的だった音場が三次元的にスッキリと拡大している。
ちょっと音量が下がったようにも感じられたが、
よくよく聴くとオリジナルは平面的で窮屈な音場と音像の周りに纏わり付いている淀みのお陰で無駄に太くなり、音圧があると勘違いしただけのようだった。
MQAによる空間表現力の向上のメリットが大きく、すっきり感も逆に心地よい。
そして声優ファンには注目ポイントと言えるのが、演技が上手くなったように聴こえること!
いや、むしろレコーディング・ミックス時の情報が再現されたと解釈したい。
曲中に挟まれるセリフの数々が、緩急や強弱の表現精度がアップしたことで、少し単調だった情感が豊かになって聴こえるのだ。
これはすごい! ボイスドラマにもMQAを適用して聴いてみたくなる驚きの結果だ。
あんこうチームの面々が実に生き生きと表情豊かに喋り合っている。『嘘でしょ!』と思うだろうが、ホントだから仕方ない。
本楽曲以外にもゲーム系の音楽を数曲試聴したが、総じてスタジオで制作者が感じていたであろうニュアンスに近いような印象を受けた。
大元を聴いていないくせに偉そうな話だが、これは実際体感もらえれば分かると思う。
安っぽいエフェクトや半端な復元アルゴリズムでは絶対に聴くことの出来ない新世代のサウンドがMQAにはある。
まだ対応のプレイヤーやUSB-DACは数少ないがぜひ体感していただきたい。
容量も小さくて、音質はどこか本来の音に近い気がする、そんな新技術MQA。
非対応プレイヤーで再生しても48/24や44.1/24でなら聴くことが出来る。
拡張子が既存のフォーマットであることも隠れた魅力の一つといえるだろう。
以上です。
いかがでしたか?
これは私の主観的な感想ですので、全ての人に「このように感じられるはずだ」というモノではありません。
じっくりと聞き込み、確かに感じたことのみを記事にしています。
日々精進中の身ですので、一つの参考意見として捉えてもらえたらと思います。
現在までのアニメ系ハイレゾ感想記事はこちら……
のうりん挿入歌「コードレス☆照れ☆PHONE」
「ガルパンED Enter Enter MISSION!と1PLDK」
「すぱそにっ♥(はぁと)」
「そにアニ オリジナルサウンドトラック」
「ハローグッバイ」歌:榊原ゆい
『「星刻の竜騎士」OP「聖剣なんていらない」/(榊原ゆい)』
『Anison Strings~弦楽四重奏で聴くランティスの歴史』
『僕らは今のなかで』『きっと青春が聞こえる』ラブライブ!
『「英雄伝説 閃の軌跡」サウンドトラック・オリジナルマスター』 前編・後編
『閃光の行方 「英雄伝説 閃の軌跡Ⅱ」オープニングテーマ』
『軌跡 jdk アクースティックス』前編・後編
『Beyond the Sky (日本語版)』
『「英雄伝説 閃の軌跡II」サウンドトラック・オリジナルマスター』
『深窓音楽演奏会其ノ壱 』
『ソナタとインターリュード』
『UP↑ with Yuji Ohno & Lupintic Five』
『Aurora Days』
『いつかの、いくつかのきみとのせかい』
『Blu-ray Audio版『Star!!』』
『『Wake Up, Best!』をワグナーと聴いてみた』
『Hey World,恋は混沌の隷也,Go Fight!』
『DREAM SOLISTER,CANDY MAGIC』
『「英雄伝説空の軌跡FCEvolutionOST」「SAXES STREET」』
Blu-ray Audio版『Shine!!』
『「Seize the day」「朝焼けのスターマイン」』
『「FIRST*MODE」』
『「BUONO!! BUONO!!」「ハルカナルトキノカナタへ」』
『ナイツ爆笑漫才スーパーベスト』
『「piece of youth」「『ガールズ&パンツァー 劇場版』OST」』
『「劇場版ラブライブ!OST」「I'll remember you」』
『MOMENT RING、虹を編めたら、Lovely Lovely Strawberry』
『「GOING PANZER WAY!」「和田貴史×NHK」』
『「Wake Up, Best!2」「サガオケ! 」』
『「ルンがピカッと光ったら」「うたたねサンシャイン 」』