どうも、ハイレゾ音楽制作サークルBeagle KickのサウンドPをやっております橋爪です。
フュージョンやニューエイジを中心に生演奏特盛りでM3や配信サイトで頒布中です。

ときどきフリーで音声関係の音響エンジニアをやってます。
WEBラジオや公開録音・トークライブなどで活動させてもらっています。

オーディオライターとして活動を始めました。
直近ではこちらです。

音楽出版社刊の「ポタ音スタイル2016」にてBeagle Kickの対談掲載、記事執筆

OTOTOYにて『Little Donuts / HAPPY TALK SESSION @ TAGO STUDIO TAKASAKI DSD11.2MHz録り下ろし音源』の試聴レビューを執筆


先月発売された、オーディオ系ムック本 ポタ音スタイル2016。
こちらの雑誌で巻末の企画を担当しました。

Beagle Kickの和田さんと私が対談して、ハイレゾを手軽に楽しめる便利なアイテムを紹介してます!
音楽制作のプロである和田とオーディオや音響で活動する私、この二人の視点が合わさることで多角的に機器をレビューできました! 
自分で言うのも何ですが、かなり面白い対談になってますw

さらに言えば、ポータブルオーディオを取り上げた雑誌で「スピーカーで聴くのもいいよ!」という記事を担当しているのは私だけ!
孤軍奮闘?いやいや、大事なページを任せて頂いたと思いますw

ハイレゾはポータブルで楽しむ人が多いと思いますが、スピーカーで楽しむと新しい魅力が発見できます。
「何から揃えたらいいか分からない」なんて方もこれを読めば、体験してみたい製品が見つかるかもです。
ぜひ、書店で手に取ってみて下さい。

音楽出版社刊の「ポタ音スタイル2016



それでは、毎度お馴染みアニソンハイレゾ感想のお時間です。

今回の楽曲は?

【楽曲紹介】
アルバム名:I'll remember you -リアル☆SPiKA
アーティスト:佐坂めぐみ/Falcom Sound Team jdk



フォーマット:96kHz/24bit(WAV/FLAC)



ファルコムのゲームではお馴染みになりつつある、現役高校生シンガー:佐坂めぐみさんによるソロシングルです。
これまで歌唱してきた楽曲と新たな新曲を加え、オール録り下ろしを敢行した記念すべき一枚。
18歳となった彼女は、その歌唱力はもちろん、艶っぽさ、色っぽさ、情感の込め方といった要素が大幅に進化しています。
より楽曲にあったニュアンスを緻密に表現し、いい意味での余裕が見られるような、実にたっぷりとした歌声。
佐坂さんの底知れぬ可能性をひしひしと感じる3曲になっていました。

ゲームの世界観に浸りながら楽しむもよし、曲単体で楽しむもよし、アニソン・ゲーソン好きには広く勧めていきたいです。
ファルコムの曲はとにかく「楽曲として魅力的」ですから!

以前からハイレゾ(音)にもこだわるファルコム。
なぜファルコムのゲーム音楽が強く人を惹き付けるのか。
私が書いたPhile-webの記事を合わせてお読み下さい。


《音質の感想》
同じ96/24でもここまで変わるのか。
閃の軌跡Ⅱの原曲と比べてその進化と方向性の違いに驚いた。
「I'll remember you」は、空間の使い方が実に巧みだ。奥行きは深く、音像はハッキリと定位する。一聴してその透明感の高さに耳を奪われる。
これは単に音数が少ないからという理由ではないだろう。より楽曲のアレンジを生かす方向で録音やミックスに気を配った証ではないだろうか。
アコギの音は純度が高く、ベースはハッキリとかつ色気をほのかに感じさせる。ボーカルは空気感を重視し、わずかなニュアンスの変化も逃さない写実的な仕上がりになっている。一貫していやらしさが無い。
ストリングスは全体の完成度の高さ故に、「生で録ってほしかった!」と思わせてくれた。
事実、生楽器の音は質感豊かで加工が最小限に抑えられている。まるでライブのようだ。
音像のディテールは緻密であり、何より歪みが圧倒的に少ない。
POPSにしてはダイナミクスが広くオーディオ的な味わいが深いのも聴き所だ。



お次はこちら。

【楽曲紹介】
アルバム名:劇場版「ラブライブ! The School Idol Movie」オリジナルサウンドトラック Notes of School Idol Days ~Curtain Call~
アーティスト:藤澤慶昌 他




フォーマット:96kHz/24bit(WAV/FLAC)



これはもう説明不要ですね!
みんな大好き「ラブライブ!」劇場映画のサントラです。
私も映画館で拝見しましたが、全8曲という「ミュージカルか!」と突っ込みたくなるほどの贅沢な新曲(歌)たちはファンサービスの域を超えて珠玉の仕上がりでした。
劇伴も大編成のストリングスやホーンセクションによってより魅力的になっていて大興奮。メインテーマなんて狂喜乱舞ですよ!
このアルバムで注目すべきは、シングル版とミックスの異なる「僕たちはひとつの光」と「SUNNY DAY SONG」がフルバージョンで入っていることです。
劇伴を聴く習慣が無い人もこの2曲のために買ってもいいのでは?!
そして劇伴にも目覚めて藤澤さんの曲を好きになってくれたら、ファンの僕も嬉しい!(←どうでもいい)


《音質の感想》
本作はラブライブ!のサウンドトラックにおいて、初めてネイティブ96kHz制作による配信が行われた。
藤澤氏の劇伴においても初めてであり、ファンにとっても待望の一枚になったことは間違いない。
「メインテーマ」を聴くとCD版からの化けっぷりに驚いた。
楽器の編成や人数、演奏の素晴らしさに対して、今ひとつ臨場感に欠けるCDの限界を悔やまずにはいられなかった。それが見事に解消されていたのだ。以下に詳細を述べる。
躍動感の向上は、金管や木管で顕著だ。立ち上がりが鋭く、引き締まっていてぶれが無い。
倍音が豊かで立体感もあり、人間が演奏していることが分かる。すなわち“楽器の息づかい”のようなニュアンスがストレートに伝わってくる。
ストリングスは、より繊細に幅広く目の前に展開し、演奏のスケール感を存分に味わえた。奥行きが深く、音場も狭苦しくない。
「それぞれの想い」では、本物のチェロが聴こえる。極端な言い方になるが、CD版ではチェロっぽい何かが鳴っていた。しかしハイレゾになると、極めてシャープで凜としたチェロがそこにいるのだ。まるで弦をこする弓の動きが見えるようだ。
「最高のライブへ!東西奔走!」では、とにかく音像が緻密で踊るように跳ね回る。分離も良好で、聴こえなかった音が聴こえてくるからすごい。

ボーカル曲は、あまりに良すぎて言葉にならない。
μ’sの歌声をネイティブ96kHzで聴けることがこんなにも幸せだなんて!
近い!生々しい!心をくすぐってくる!
ラブライブ!は、トラック数がたいへん多いため、これまで48kHzでの楽曲制作を行ってきたのは読者の方もご存じかと思う。(48kHz を採用していたのはそれだけが理由では無いだろうが)
ランティスのスタジオでは、ハイレゾ制作のためにPCの性能を上げてHDXカードを買い足すことによって、ミックスにおけるオーバーロードやフリーズを起こさないように環境を整えてくれたのかもしれない。
その結果がこれだ。もう聴くしかない。
情報量がうんぬんとか言ってる場合では無い!
聴いてその声に悩殺されるべし!理屈じゃない!(ヲイw

総じてマスタリングの方向性がナチュラルテイストで、極力生の質感を残していると感じた。
音量を上げてもあまりうるさくない。心地よい響きと生楽器の空気感に浸ることが出来る。
ぜひスピーカーでも聴いていただきたい。




以上です。

いかがでしたか?


これは私の主観的な感想ですので、全ての人に「このように感じられるはずだ」というモノではありません。
じっくりと聞き込み、確かに感じたことのみを記事にしています。
日々精進中の身ですので、一つの参考意見として捉えてもらえたらと思います。



現在までのアニメ系ハイレゾ感想記事はこちら……

のうりん挿入歌「コードレス☆照れ☆PHONE
ガルパンED Enter Enter MISSION!と1PLDK
「すぱそにっ♥(はぁと)」
「そにアニ オリジナルサウンドトラック」
「ハローグッバイ」歌:榊原ゆい
『「星刻の竜騎士」OP「聖剣なんていらない」/(榊原ゆい)』
『Anison Strings~弦楽四重奏で聴くランティスの歴史』
『僕らは今のなかで』『きっと青春が聞こえる』ラブライブ!
『「英雄伝説 閃の軌跡」サウンドトラック・オリジナルマスター』 前編後編
『閃光の行方 「英雄伝説 閃の軌跡Ⅱ」オープニングテーマ』
『軌跡 jdk アクースティックス』前編後編
『Beyond the Sky (日本語版)』
『「英雄伝説 閃の軌跡II」サウンドトラック・オリジナルマスター』
深窓音楽演奏会其ノ壱
ソナタとインターリュード
UP↑ with Yuji Ohno & Lupintic Five
Aurora Days
いつかの、いくつかのきみとのせかい
『Blu-ray Audio版『Star!!』』
『『Wake Up, Best!』をワグナーと聴いてみた』
Hey World,恋は混沌の隷也,Go Fight!
DREAM SOLISTER,CANDY MAGIC
「英雄伝説空の軌跡FCEvolutionOST」「SAXES STREET」
Blu-ray Audio版『Shine!!
「Seize the day」「朝焼けのスターマイン」
「FIRST*MODE」
「BUONO!! BUONO!!」「ハルカナルトキノカナタへ」
ナイツ爆笑漫才スーパーベスト
「piece of youth」「『ガールズ&パンツァー 劇場版』OST」