のうりん挿入歌「コードレス☆照れ☆PHONE」の記事
さらには「ガルパンED Enter Enter MISSION!と1PLDK」を読んでくれた皆様、ありがとうございました!

先日の、ハイレゾ版「すぱそにっ♥(はぁと)」を聴いてみたも沢山の方に読んでいただけて嬉しいです。


今回は、初めてになるインストの感想。
アニメの劇伴、いわゆる「オリジナルサウンドトラック」を取上げました。

作品はこちらです!


【楽曲情報】
アルバム名:そにアニ オリジナルサウンドトラック
作曲・編曲:坂部剛
販売:e-onkyo / mora
フォーマット:48kHz/24bit WAV FLAC



またすーぱーそに子かよ!
桜Trickのハイレゾがとっても売れてるのに、それを差し置いてまで!w

いえいえ、好きな楽曲を聴くのが音楽道です!
フォーマットの優劣より好きな曲!(桜Trickは96/24)
これでいいのです。


アニメに詳しくない方にちょっと解説しますと……
すーぱーそに子は、ニトロプラスというPCゲームメーカーのマスコットガールとして
ずっと前から活躍されていた二次元のキャラクターです。
プロフィールには、グラビアモデル・ミュージシャンとあります。
このたび、2014年1月期のアニメとしてテレビデビューされました。

そのテレビアニメを彩る楽曲が収録されたサントラを今回ハイレゾで聴いてみました。
CDも買って比較試聴もしてみましたよ!

ちなみに、私はそにアニのサントラを買う予定はありませんでした
ハイレゾで出ると知り、「そういえば、いい曲が多かったな」と意識した感じです。

つまり、ハイレゾリリースされると購入予定のなかったユーザーが合計6千円もの大金をブッ込むきっかけになりますので、業界の偉い方々はどうぞご決断を!ww

いや、少数でしょうけど、いると思うんですよ!
ハイレゾだから買うってリスナーが。
そういうリスナーは音質比較にも熱心でしょうし、CDも売れて売上げは倍増になります。
いいことづくめ!!


では、毎度お馴染み、聞いた感想です。
今回は、厳選した課題曲の比較試聴をお送りしますよ~。

【課題曲】
・SoniAni - Main Theme
・Skippin' Girl
・Immigrant Breakdown
・Yell for Tomorrow


メインテーマは言うに及ばず、Skippin' Girlは躍動感と打ち込み音源のチェックに
Immigrant Breakdownはエレキギターの音色と迫力描写のチェックに、
Yell for Tomorrowは弦楽器のデュオという本作では貴重な楽曲のためチョイスしました。

それでは、とりゃー!とご覧ください。

※聴感上の音量は、ハイレゾ版もCDもほぼ同程度でした。
音圧はハイレゾ版の方がやや抑えになっているものの、躍動感のおかげでそれほど音量を上げなくても(CDのボリューム設定のままで)楽しめます。



・SoniAni - Main Theme
本サントラを買ったのは、メインテーマのモチーフが好きだからです。
このモチーフはいくつもの楽曲で使われています。
劇伴にはこういう手法がよくありますが、コスト削減とか言わないで下さいねw
スローテンポのアレンジ、音数を抑えたアレンジ、などなど楽しみが増えるんです!
特に私は、メインテーマでハイテンポだったメロディーがスローアレンジになったときが好きですね。(劇伴好きには意外と多いのでは?)

CDは全体的に音がグッと前に出ている印象です。
楽曲の特徴をどんなシステムでもリスナーに伝えることを目標にしてる感じがしました。

ハイレゾは、まずアコギの説得力が段違いです。
CDではチャカチャカ鳴ってるだけなのに、ハイレゾ版では細かな音のデイティールまで再現できています。
楽器の音を間引きしない、そんな感じがします。

ストリングスは、ライブ感が大きく向上していました。
CDマスタリングによって音にコーティング感が乗るのですが、ハイレゾではそれが最小限に抑えられています。
ストリングスの規模(何人いるか)まで音像として分かりそうです。
特にTime 1:10あたりから、音数が少なくなってからが聞き所!
細かな弾き具合のニュアンスが分かって何とも心地良いのです!
鳥肌が立ちましたね。


・Skippin' Girl
左側に定位するアコギのみが生演奏です。
あえて選曲したのは、打ち込み音源の再現度をお伝えするため。

CDは、アコギと他の打ち込み音源たとえばバンジョーやピアニカなどを比べると、それほど生っぽさに差がありません。
ピアニカもバンジョーも、まるで生演奏のようです。

しか~し!!
空気感の表現に限界があるCDに対して、ハイレゾ版は高域の伸びが良く音が繊細に描かれるため小さな嘘も見えてきます!
ハイレゾ版は奥行き感が残っていて、音の輪郭が捉えらることも大きい違いですね。
結果として、バンジョーやピアニカは、空気感がアコギと決定的に違い「これは打ち込みだ」とよく分かるという訳です。

またノリの良さもハイレゾ版が秀逸です。
Time 0:40あたりからの低音が入ってくるあたりから、もうまったく違います。
低音の沈み込みももちろんですが、躍動感がCDの比ではありません。
24bit音源のためでしょうか、打楽器音の立ち上がり・減衰がとても緻密で自然です。

打ち込みメインの楽曲でも、音源の本来の自然な鳴りが再現されるのがハイレゾなのだとよく分かる曲でした。

・Immigrant Breakdown
エレキギターの生演奏にドラム・ベースは打ち込み音源ということで、
何故かそに子のおばあちゃんの居酒屋でも流れている、渋いノリのロックな楽曲です。

エレキギターバリバリの楽器はハイレゾに向いているのか?
この疑問にこの場を借りて答えたいと思い選曲しました。

いやはや、まさにハイレゾの恩恵を大きく受けましたね!
マスタリングの影響よりもダウンコンバートの影響でギターの音色がチープになってしまっているのです。
音の立ち上がりや余韻がまったく違って、本来はこんな緻密な音だったのか!と感動しました。
ダイナミクスも24bitの自然な躍動が心地よく、魂を揺さぶるギターサウンドが浪々しく響きます。
音像の見通し感も圧倒的によくなって、ライブハウスっぽいリバーブが空間をきちんと伝えてくれます。

まさにエキサイティング!
これでドラムも生演奏だったらすごいですよ!


・Yell for Tomorrow
打ち込みのピアノと、バイオリン・チェロの生演奏です。後半にはアコギも。
CDはグッと前に出た音が弦楽器を際立たせています。
Time 1:30あたりから入るストリングスは幕のようにスピーカー後方を包みます。

ハイレゾ版になると、ピアノの響きがまず違います。グッと生っぽさが高まります。
弦楽器の倍音再現力も段違いです。息を呑む高音質です!とにかくまずは聴いて欲しい!w

感情を揺さぶるストリングスはハイレゾの恩恵を最も受けやすいと思います。
CDと比べると緻密さやスケール感まで格段に向上しています。
楽器の音がリアルになることによって、感動も増します。これは本当に。お世辞抜きで。

これは劇伴をハイレゾで聴かない手はないですよ!




【総評】
本アルバムは、ストリングスとギターのみが生演奏でした。
ブックレットによると、ストリングスは城戸喜代グループ、ギターは綾野光弘さんとのことです。

ソフトウェア音源の進歩により、
打ち込みでも非常に生々しい音が聞こえているという印象を持ちました。
ハイレゾは本来の音(スタジオマスター)のクオリティーが損なわれにくいというアドバンテージを持ちます。
微細な音の表現があいまいになることなく、リサイズされることもなく、ストレートに表現されることによって「ああ!打ち込みってこんなに澄んだ音なのか」と感動を与えてくれました。

打ち込みの音源は、ハイレゾには向かないんじゃないか、
大した恩恵はないんじゃないかと思っている読者の方にこそ、そにアニのサントラは聴いていただきたいですね。

CDのマスタリングは、音圧こそハイレゾ版と大幅な差はありません。
しかし、CDマスタリングの特徴(ある種の宿命?)である、脂が乗ったようなコーティングが原音の純度を損ねています。
これは艶っぽい音が好きな人には向いています。
音楽のジャンルによっては、逆にカッコイイ音のために積極的に掛けられるエフェクトだと思います。
CDにはCDの求められる音の方向性があり、それは時代の流れに大きく左右されるため、ある程度は仕方ないと私は思っています。

またCDマスタリングの効果として、音が全体的に前に出ている感がありました。
ハイレゾ版は、より原音のダイナミクスや音像の見通しの良さがきちんと残っていました。(聞いた感じでは、ハイレゾ専用のマスタリングを行っているかと)

と言うことで、そにアニが面白かった方にはぜひこちらの劇中音楽も聴いてもらいたいです。
ストリングスのハイレゾはどれだけステキなのか、興味のある人にもオススメと言えるでしょう。



以上です。

いかがでしたか?

これは私の主観的な感想ですので、全ての人に「このように感じられるはずだ」というモノではありません。
好きな音は人によって違いますし、いい音なんて不明瞭で言葉に出来ないものです。
なので、一つの参考意見として捉えてもらえたらと思います。

ともあれ、ハイレゾ音楽の面白さが伝われば嬉しいです。


ハイレゾ再生は、対応ポータブルプレイヤーからはじまり、
ネットワーク対応のミニコンポ、専用プレイヤー、対応AVアンプなどドンドン広がっています。

パソコンにUSB-DACを付けてヘッドフォンやスピーカーで聴くというスタンダードな方法から、やはりオーディオはオーディオとして独立させたいという願いにも答えることができます。

ぜひ、音高音質音源の再生にチャレンジしてみてくださいね!
音楽生活がもっと豊かに楽しくなることでしょう。