松岡美術館で「カラフル 四季の色彩Ⅰ」を観た! | とんとん・にっき

松岡美術館で「カラフル 四季の色彩Ⅰ」を観た!



松岡美術館で「カラフル 四季の色彩Ⅰ」を観てきました。観に行ったのは11月20日のこと。松岡美術館2階展示室5で開催されていた日本画の展覧会です。とはいえ、テーマは同じく「カラフル 四季の色彩」で、僕が観に行ったのは「四季の色彩Ⅰ」の後期でした。

 秋来ぬと眼にはさやかに見えねども

 風の音にぞおどろかれぬる

と、詠んだのは藤原敏行(古今和歌集)。


 春はあけぼの・・・ 夏は夜・・・

 秋は夕暮れ・・・ 冬はつとめて・・・

という清少納言「枕草子」の第一段はあまりにも有名です。


日本人は、風や水、光など微妙に移り変わる季節の風情を

さまざまな場面でとらえ、芸術の世界で表現しています。


松岡美術館、コレクションの始まりは日本画と言われています。屏風、掛け軸はもちろん、近現代作家の額装、そして、日本人作家の洋画作品も積極的に蒐集したという。今回、展示室5では、約30点の日本画が展示されていました。


展示作品の一部

・竹内栖鳳「晴海」

・川合玉堂「春峡」

・円山応挙「老松日ノ出図」

・横山大観「朝陽」

・児玉希望「滄海の曙」

・橋本雅邦「山乃端の月」

・下村観山「夕月」

など


「寺崎廣業」について

寺崎廣業(慶応2年~大正8年)は、秋田佐竹藩家老の家に生まれる。幼い頃より勉学に励んだが、時代の趨勢に翻弄され、苦労が絶えなかった。明治21年平福穂庵(百穂の父)の勧めで上京。美術雑誌の挿絵を描いていたが、岡倉天心に認められ明治30年東京美術学校の助教授になる。翌年、天心と共に美術学校を去り、日本美術院に参加。のち復職して17年間奉職。その傍ら、文展審査員を務め、官展で活躍した。栖鳳と肩を並べるほどの人気を博したが、53歳での死は惜しまれる。







「四季の色彩」
四方を海に囲まれた島国であり、山岳の国でもある日本は、海流の関係と起伏に富む地形によって、世界に類を見ないはっきりとした四季に恵まれてきました。美しい自然の色彩は、古来より日本人の心をはぐくみ感性を磨いてきたと言えるでしょう。95年の人生を「生涯現役」という気概で貫いた当館創設者松岡清次郎は、94歳まで海外のオークションに出向き、数々の作品を蒐集しました。蒐集歴は70年あまり。バラエティに富んだコレクションは彼の人生と同じように、まさにカラフル。彼はその多彩な人生を投影するように一つひとつの美術品を自らの眼で選びました。最も彩りの美しい季節と言われる秋。本年は、〈カ ラ フ ル COLORFUL〉と題し、松岡コレクションの中から、世界に名を馳せた華やかな中国陶磁の魅力と、日本人作家による四季の色彩豊かな風景画をご紹介いたします。


「松岡美術館」ホームページ


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