松岡美術館で「大観・観山と日本美術院の画家たち」展を観た! | とんとん・にっき

松岡美術館で「大観・観山と日本美術院の画家たち」展を観た!

とんとん・にっき-matu


明治神宮文化館宝物展示室で開催されていた「菱田春草」展を観た後に、NHKハイビジョンでたまたま再放送された、シリーズ天才画家の肖像「横山大観~ミスター日本画の話題作人生」とうい番組を29日朝に観たので、横山大観や下村観山と日本芸術院の画家たちの活動は知っていました。松岡美術館で「大観・観山と日本美術院の画家たち展」をやっていたことを思い出し、その日の午後に白金台にある松岡美術館へ行ってきました。まず他の展示にはかまわずに、エレベーターに乗って2階へ上がりました。

「大観・観山と・・・」は2階の展示室5で開催されていました。ちょうど併設展示として、「宮廷工芸の粋展」と、「明清の絵画展」も開催されていて、もちろん観ましたが、これらも観どころのたくさんある展示でしたが、ゆっくりとデジカメに納める余裕はなく、「大観・観山と・・・」の方のみ、デジカメに納めてきました。松岡美術館は、カメラで撮影してもよいという、珍しい美術館なので、今までも行くたびに画像に納めて、このブログに載せてきました。


「大観・観山と・・・」は前期ということで、展示されていたのは22作品でした。数は少ないのですが、それでも大観・観山の作品の他に、橋本雅邦、菱田春草、川端龍子、小林古径、前田青邨、奥村土牛、安田靫彦、等々の作品を観ることができました。大観3点、観山4点が出されていました。残念ながら、観山の明治33年の作品「長安一片月」の画像は撮りませんでした。横山大観や菱田春草の、いわゆる「朦朧体」なるものを間近に観てきました。なぜか、大観の「飛泉」と春草の「瀑布」という、滝を描いた作品が出されていました。安田靫彦と日本芸術院との関わりは定かではありませんが、今回は「楠公」という端正な作品が展示してありました。


「菱田春草」展を観たばかりだったので、春草の「落葉」六曲一双が展示してあったのには驚きました。これが春草の代々木時代の傑作、あの永青文庫所蔵の重要文化財「落葉」なのかと、帰ってくるまで思っていました。ところがよく調べてみると、なんと「巧藝画」と書いてあるではありませんか。しかも永青文庫蔵の「落葉」を本画としながらも、わずかに縮小したものということも分かりました。いやはや、早とちりもいいところです。「巧藝画」とはつまり「複製画」のことでした。それほど精巧に出来たものでした。詳細な部分も画像に納めたので、下に載せておきました。
























「大観・観山と日本美術院の画家たち展」:松岡美術館公式サイトより

明治の近代日本美術の発展に大きな足跡を残した岡倉天心が、その多様な活動のなかでもっとも理想主義をかかげ取り組んだのが、日本美術院における芸術活動でした。東洋思想を根本とする伝統主義と新たな造形を生み出そうとする革新主義を融合した日本美術院の活動は、近代以降の日本画を生み出していく大きな原動力となりました。
当館所蔵の近代日本画コレクションは、そうした岡倉天心の理想に沿って新しい日本画の創造をめざした日本美術院の画家たちの作品が中核を占めています。とりわけ、岡倉天心の理想主義実現のために生涯をささげた両雄 横山大観と下村観山の作品は、彼らの代表的な優品を含むことで知られています。
本展では、この大観・観山の作品を筆頭に、日本美術院草創期に活躍した橋本雅邦、寺崎広業、菱田春草、川合玉堂をはじめ、大正3年日本美術院再興以降頭角を現した木村武山や川端龍子、昭和初期から戦後にかけてさらに院展を発展に導いた小林古径、前田青邨、奥村土牛、また近年まで院展同人として活躍した画家たちの作品などを併せて展観し、伝統と革新を常に模索しながら展開した大観、観山ら日本美術院の芸術活動の魅力に迫ります。


「松岡美術館」公式サイト