京都紅葉攻略作戦2011
[昨年]
と同様に、今年も「京都紅葉攻略作戦」と題して、
京都紅葉の見頃時期を考えてみたいと思います。
2011年の総合案内はこちら→[京都紅葉便り2011総合案内]
昨年も書きましたが、
紅葉を観賞する時に一番重要なのは、
「その時にちゃんと紅葉している場所に行く」ということだと私は思います。
いくら美しい紅葉を見せてくれる観光サイトでも、
訪問時期をずらしてしまうと、青もみじ観賞になってしまいます(泣)。
なので、しっかりと紅葉の見頃情報をつかむことがヴァイタルとなります。
悩ましいことに、紅葉の見頃の時期は、
寒波がいつアタックしてくるかによって違ってきます。
ただし、時期がずれても見頃となる順番はだいたい決まっているので
過去のデータを見て季節がどの段階に進んでいるかを見極めるのが、
紅葉鑑賞の決め手だと思います。
ここで、一昨年(2009年)&昨年(2010年)に
私がコレクトした京都の紅葉の見頃データを
エリア別に表で紹介したいと思いま~す。
表の基本的な見方は次の通りです。
基本的に○の状態になれば、観賞するのに適しています。
ただし、紅葉を思い切り楽しむには、◎の状態ということになります。
×はまったく青紅葉の状態、△はほんの少し色づき始めた状態です。
ちなみに、データを観る限り
一般に○の状態を確認してから3日~1週間で◎の状態になっています。
なお、去年のデータの中に、□で示したものがあります。
これは、カエデ(Japanese maple)以外の桜などの紅葉や黄葉など
いわゆるオータムカラーの見頃データです。
洛北
京都の紅葉は高雄から始まります。
時期は11月上旬から一部見ごろに入ります。
したがって、高雄の紅葉の色づきが早いか遅いかで
京都の紅葉の前半戦の時期をある程度予測することができるかと思います。
昨年は、一昨年よりも7~10日も遅いスタートでした。
洛北地域は京都の中では比較的高度が高い
北山に位置する場所が多いので、紅葉の時期もやや早くなります。
事実、昨年も比叡山、鞍馬、貴船、鷹峯、紫野あたりは
11月中旬あたりにはしっかりと色づいています。
ただし、岩倉、一乗寺、上賀茂あたりはそれよりも1週間程度遅れます。
また蓮華寺のメインの庭や大原の宝泉院の額縁の庭は
やや遅く色づくので注意が必要です。
洛東
ほとんどの場所が11月20日ころに最高の状態になったことがわかります。
例外は、南禅寺の天授庵がやや早いこと、
清水寺と安楽寺が1週間くらい遅れること、
そして八坂神社、長楽寺、建仁寺が最も遅い時期に最高になることです。
洛中
洛中は温暖なので、他の地域よりもやや遅れて11月下旬が見頃になります。
ただし、下鴨神社の糺の森は京都で最も遅い時期に見頃になります。
洛西
衣笠、花園、西山は11月20日くらいに見頃を迎えます。
それに対して、嵐山と嵯峨は時期がばらつきます。
清滝や奥嵯峨は中旬に見頃に達しています。
一方、平野部(嵯峨野)では11月20日くらいに見頃を迎えます。
また、祇王寺、直指庵、厭離庵、鹿王院は11月下旬にピークを迎えます。
なので、嵐山と嵯峨野は紅葉の時期に行けば、
どこかでそれなりに紅葉を見れるということになります。
逆に嵐山と嵯峨野を極めるには何度も足を運ぶことが必要になります(笑)。
洛南
下京、東山南部、西山は11月下旬、宇治は11月末ということがわかります。
ただし、三室戸寺は宇治の中でやや先行します。
以上、データが語っています。
さて、
今年の京都の紅葉時期はいつ?ってことですが、
11月の気温の推移に大きく依存するものと思われます。
ここまでの京都の気温の推移を示すと次の図のようになります。
また、平年の気温(過去30年平均)との偏差を示すと次の通りになります。
[10月28日発表の気象庁の1ヶ月予報] によりますと、
西日本は、11月上旬は平年より高い気温で推移し、
11月中旬になると平年並みの気温になる可能性が高いということです。
次の図は気象庁によるモンテカルロシミュレーションの結果です。
(気象庁websiteより引用)
ここのところ、木枯らし1号が観測されてやや気温が下がりましたが、
この後、すぐに平年よりも気温が高くなってしまうようです。
ところで、昨年の紅葉の[総集編]
で
一昨年の実績と昨年の実績を基にして検討したところ、
京都の紅葉の見頃時期の移り変わりは
前40日の平均気温(日平均気温の平均によって求められます)と
高い相関性を示していました。
そこで、今年の気温データから現在までの前40日の平均気温を求めて
平年並みの紅葉の見頃時期だった2009年に対してプロットしたものが
次の図です。この図には2010年のデータも同時にプロットしています。
この図を見てわかることとして、
2011年の前40日平均気温は、10月中に高く推移してきましたが、
ここにきて2009年のレベルとほぼ同じになりました。
このことは、現在は2009年と同程度の状況になっていることを意味します。
ただし、これから11月上旬は気温が高く推移する可能性が高いため、
今年の京都の紅葉のスタートは、
2009年より少しだけゆっくりとしたペースになるものと推測されます。
また、前40日平均気温は、暑かった2010年よりは低く推移しているので、
2010年よりは早いペースになるものと推測されます。
つまり、11月中旬になるまでは
2009年と2010年の間くらいを考えておけばよいのではと思います。
11月中旬より後はどうなのかということですが、
現在のところ何とも言えません(笑)
基本的には11月初旬の推移を見て判断するのが賢明かと思います。
具体的には、
このブログの紅葉速報を見ていただけたら嬉しいで~す(笑)
今年もよろしくお願いします!!!
追加情報11/11
11月初旬に夏日が観測されるなど高温状態であったこともあり、
今年の京都の紅葉の進行度合は、昨年とほぼ同じくらい遅れていて
場所によっては昨年よりも2~3日遅れています。
昨年の見頃表をにらみつつ、状況を見極めてください。
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