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こんにちは、かずのすけです。
今日は全く皆様の興味のないかもしれないお話をすることになるのですが、よろしければ少しだけお付き合い頂けると嬉しいです。
◎「美里康人」という大ベテラン化粧品開発者がかずのすけの新商品の解析をしてくれたらしい。
実は最近、とあるブログが更新されました。
そのブログは「美里 康人」という人物が運営しており、

とある理由(これは後編にて詳述)により、
その最新ツイートがごく一部のユーザーの間で話題になっていました。
(こちらのTwitterリンクなどからアクセスしていただくと、沢山の読者さんがアクセスして、もしかしたら先方にご迷惑をお掛けしかねないので、敬意を払って魚拓サイトを用意しましたので良かったらこちらから御覧いただけると良いと思います。)
こちらの方は、ご本人曰く化粧品の開発者だそうで、その道うん十年のプロ中のプロとのこと。
作った商品は数知れず、それはそれは高名な技術者なのだそうです。
それは凄い。とても尊敬しますね。年上は敬わなければなりません。
そんな「プロ中のプロ」である美里先生(敬意を払って「先生」とお呼びしますね)が、
なんでも『化粧品鑑定家』を名乗る「K助」のプロデュースしている化粧品をこのたび分析してみようと息巻いていらっしゃいます。
…ええ、もうお分かりかとは思いますが、
この「K助」とは、かなり巧妙にカモフラージュされていますが、
文脈から察するに恐らく私「かずのすけ」のことだと推察できます。
「化粧品鑑定家」などと名乗った覚えはありませんし、市販商品の非難しかしないなんて誰のことか全く不明ですが、多分先生お得意のウィットに富んだジョークでしょう。
そしてこの「Ceraなんとか笑笑笑」とか書いてあるこちらのアイテムは、これも目を凝らさなければよく分かりませんが、
恐らく先日かずのすけオリジナルブランドのCeraLaboから新発売した
「CeraCure FaceCream」のことではないかなと辛うじて判断できます。
その道のプロ何十年のベテラン開発者様が、私のような若輩小童(こわっぱ)の作る化粧品を分析してくださるなど、なんとも恐悦至極の限りでございます。
本当にありがとうございます。
たかだか容器を見つけただけで「私達、プロですよ?」なんてドヤを決められているのがこれまた愛らしいですね。
では大変恐縮ではございますが、ご講評を拝見させていただきますね。
◎【悲報】 美里氏、成分解析の基礎の基「1%ライン」を外す
先生もご存知の通り、
化粧品は「1%以上配合されている成分は成分表記順を配合濃度順に記載しなければならない、1%以下は順不同で良い」というルールがあるので、
成分が1%以上か以下かを隔てる「1%ライン」というのを見切るのが成分解析の基礎中の基礎になります。
なるほど、さすがでございます。
プロ中のプロであらせられる美里先生にかかれば、「1%ライン」など当然的中…
…されていませんね。
こちらのセラキュアフェイスクリームは、
ご覧の通り油分含量がかなり多く、適切な乳化を行うためにはそれなりの乳化剤を配合する必要があります。
さらに後に出てくるとあるセラミド原料にも利用されているため、必然的に乳化剤の「水添レシチン」は1%以上の配合になります。
ちなみにこの成分は生体膜を構成する「リン脂質」と非常によく似た構造を持ち「生体適合性界面活性剤」とも呼ばれているとても低刺激な乳化剤です。
本当は1%を切る量にしたかったのはやまやまですが、のちにお話しするセラミド原料にも多く含まれている成分のため、メインに配合しているセラミド量的にもこの濃度が精一杯という所に落ち着きました。
一個しかずれてないので些細なミスと思うかもしれませんが、まともなクリームの乳化剤が他に含まれていないことを考えるとそれなりに化粧品かじってれば1%以上と読むのが普通だと思います。
プロ中のプロと自称される美里先生が、これを1%以下と自信満々に断定するのは非常に理解に苦しみます。
…というわけで美里先生、いきなり目算を外していらっしゃいますね。
さすがでございます。
これくらいの茶目っ気があるくらいが、周囲から愛されるおじさんというものです。
気を取り直して、続きも拝読させていただきます。
さて、なぜか私の解析法では種類が沢山入っているとクソのように書く?のだそうですが、最近そのように書いたような商品があったのでしょうか…?身に覚えは全くございません。
むしろ美容成分は良いものなら加点式に解析しております。(アレルギーが懸念される成分などは当たり前ですが多いと減点式になります)
先生の妄想癖がちょっと心配になって参りました。
◎美里氏のポリシー「根拠のないことや勝手な想像、担保のとれないことは書かない(断言)!」←重要
その後、何やら含みを持たせつつ次回にまたがりましたが、
少し飛ばして、次の記事では中腹辺りでこのように先生が仰られているのを
皆さん絶対に忘れないでください。
ななななるほど!!!既に怪しいような気がしないこともありませんが、
美里先生は
「一切根拠のないことや勝手な想像、そして担保のとれないことは書かないのがポリシー!誰かさんと違って!笑」
と断言豪語されております。
さすが、格好良いです。美里先生。
科学者たるものエビデンスで示すのが当然の姿勢です!いや〜いつも尊敬します。
では次の講評をお願いします。
ええー!そうなのですね!
「セタノール」という成分はそんなに危険で、大手メーカーはスキンケアなんて持っての他、ヘアケアのトイレタリーでも使われないと!!
それは初耳です!!!美里先生!!!
「セタノール」はサイトに登録されているだけでもスキンケア関係だけで800種余りの商品に配合されており、
資生堂やPOLA、マックスファクター(P&G)、カネボウなどなど多くの大手メーカーでもクリームの主要成分として配合されています。
(ちょっと探すだけでもボロボロ出てきて困ります)
先生曰くセタノールは「界面活性剤」…?とのことですが、
正しくはこちらの成分は「高級アルコール」と呼ばれるもので、
クリームや乳液等によく使われる油性成分の一種です。
確かに乳化助剤としての効果もありますので、超広義で言えば界面活性剤と言えないこともないかもしれませんが、
今回の配合目的はクリームの硬さ調整剤で、
確かに旧表示指定成分には昔登録されていましたが、
近年のセタノールのアレルギー性はほぼ否定されており、
(それでも稀に合わない人がいる可能性はもちろんあります)
私の調査では硬さ調整用の高級アルコール成分の中では最も低刺激であるというデータを所有しています。
自著より引用で申し訳ないですが、
これは丸善出版「油脂・脂質・界面活性剤データブック」の資料をまとめたものです。
↑硬さ調整に使う高級アルコールの中で最も低毒性・低刺激性です。
(ちなみにこのデータは100%原液塗布なので、今回のように1%ちょいちょいの配合では皮膚刺激など当然心配におよびません)
化粧品に詳しい人はご存知とは思いますが、
「旧表示指定成分」には全く問題のない成分も多く指定されてしまっており(セタノールを筆頭に配合頻度の多い汎用成分はアレルギーの疑いをかけられることが多かったため)何の機能もなさないということで2000年には撤廃された古いルールです。
そんな科学的根拠に乏しい理由で優秀な成分を使わないのは僕の理念には反していますので、
よって今回はデータ上最も実績があり刺激の少ない硬さ調整成分として、「セタノール」を選びました。
もちろん、多くのメーカーが現在でもなんの問題もなく利用しています。
(OEM会社の技術者さんとも何度も協議を重ね、最も低刺激にできるのがセタノールとのことだったの当ブランドでもこれを採用しました。)
美里先生、さっきあんなに
「一切根拠のないことや勝手な想像、そして担保のとれないことは書かないのがポリシー!誰かさんと違って!」
なんて大声で言っていたのに…。
大丈夫ですか?
心底心配です。
この先も正気を保っていられるのか怖いですが、恐る恐る拝見しますね。
「カルボマー」はダメな成分なんですか!?
それも初耳です!!!
一体どうしてでしょうか??
具体的な理由はどうして一切述べられていないんですか??
もしかして特に理由はないとかそんなこと仰られませんよね??
「根拠のないことや担保のとれないことは言わない(キリッ)」
と先程あんなにおっしゃっていたのに、
まさか根拠や担保はございませんなんて、そんなバカなことはありませんよね?!?!
これは納得できる理由をぜひお聞きしたいところです。
…カルボマーは古くから広く利用されているジェル化・粘度調整成分で、
そもそも安全性の高い成分ですし、今回はクリームなので配合量もかなり少なく、
なぜことさらに取り上げられたのか全く不明です。
揚げ足とるところなかったからって、これはさすがに無いんじゃないですかね。
はい、もう少し頑張ってくださいね。美里先生。あともう一息です。
◎美里氏、セラキュアフェイスクリームに配合される「もう一つのセラミド原料」を見落とす
<中略>
鬼の首でも取ったように、妙に饒舌に語る最後の砦、
ここくらいは当てて欲しいところですが…!!
「セラミドの原料はこれ!
主成分の界面活性剤が多く入ってないから、セラミドは微量!!」
とのことですね。
まぁ正直詳しいセラミドの構成なんてセラキュアフェイスクリームの根幹とも言えることをこの場でお教えなんてできるわけがないんですが、
あの…、一つ伺っても良いですか?
先生ほどご高名な方であればその原料の弱点がお分かりかと思うのですが、
まさか僕に「敏感肌向けの化粧品」として「セテアレス-25」などという長鎖長のアルコールエトキシレートが1%以上も入っている化粧品を作れと言うんですか?
それは、あまりに適当が過ぎませんか。
非イオン系界面活性剤とはいえ、これだけの長鎖長AEを1%も入れて敏感肌に刺激が出ないわけがないですよね。
だからその原料は刺激を考慮すると入れられる量に限りがあるんです。
(しかしこの原料に特に多く配合されている長鎖長アシルセラミド(セラミドEOP・セラミドEOS)は肌バリアの改善効果が他のセラミドとは比べ物にならない程に高いので絶対に外せないので入れてます。)
僕が多種類のヒト型セラミドに拘るのはこれらの成分は脂質メディエーターとして生理活性物質として働き、自前のセラミド量を増やすなどの効果によって何%と多量に配合しなくても肌バリアの改善効果をもたらすことができるからです。
つまり、それだけ界面活性剤量も少なく済み、低刺激に作れるのです。
一方で先生は「擬似セラミドを入れろ」と仰られてますが僕は正直擬似セラミドはほぼエステルと変わらないと思ってるので擬似セラミドは補助的にしか入れてません。また擬似セラミドでヒト型並の改善効果を出すには仰るとおり3〜4%は必要で、当然セラミド系脂質は乳化困難なので乳化剤量が膨大に増えます。
これも敏感肌には十分な刺激要因になります。
ですので大変恐れ入りますが、僕はその提案は却下します。
ではどうするのか?
先生が自信満々に持ってきたその原料とは別に、他のヒト型セラミド原料をメインに配合したと、
どうして思えなかったんでしょうか?
ベースになっているセラミド原料は、本当にそれなんですか?
そもそも、先生の指定した原料だけではヒト型セラミドの種類がいくつか足りてないのにどうして気付かなかったんですか?
(美里氏指定の原料はヒト型セラミドが5種類しかないが、セラキュアには7種類入っている。)
そして
その「別の原料」の乳化剤が「水添レシチン」だったとしたら、どうですか?
(ここまでいえば、原料を調べることもできるでしょ?)
界面活性剤が1%以上の位置にあるかどうかでセラミド量が測れるんですよね。
「セラミドのせいで水添レシチンが1%以上になっちゃった~」と、
先程述べたこの意味が分かるならば、
もう二度とうちのクリームのセラミド量が微量だなどとふざけたことを仰らないでください。
◎人はだれでも間違えます。でも…
まぁ、正直言えば美里氏がセラキュアクリームの解析を大外ししてくれたのは見てて面白かったので、
別にこれについてはなんとも思っていないです。
楽しい記事ネタを本当にありがとうございました。
美里氏の仰る通り、化粧品というのは成分だけで中身を判断するのはそう容易いことではありません。
開発歴何十年のプロ中のプロであらせられる美里氏でもこれだけ毛ほども掠らないのですから、
それは難しいはずです。
(もちろんもっとちゃんと読める人いっぱいいると思いますけど…)
かつては僕も「成分だけ」で、というのをやってしまっていましたが、
これには美里氏が見せて下さったように限界がありすぎます。
なので、かずのすけは最近は、
ブログで紹介するものについては必ず「現品」を取り寄せ、
成分と使用感とを見比べながら、解析の記事を書いています。
これは、僕の化粧品処方方関係のお師匠先生である白野さんや岡部さんの助言があり、
現在では必ず行っている自分ルールです。
無論、製品を購入するときなどにあらかたの目星を成分を参考に評価することなどはできますし、
成分だけでも分かることは沢山あります。
でも今回みたいな例ではね、ちゃんと買わないと本当に当てずっぽうなことを言ってしまったときに辛いですよ。(経験者は語ります…)
恐らく美里氏は私をただの若造とたかをくくって侮って、予備調査も適当にした結果こんなことになってしまったのだと思います。
ちゃんと調べて書いていればね、さすがに歴何十年プロ中のプロの技術者ですから
こんなめちゃくちゃなことをドヤ顔晒して言うようなことにはならなかったはず。
ただ、まぁ色々思うのは、
開発者として化粧品を愛しているはずの人間が、
たとえ浅からぬ因縁を持つ仇敵相手だったとしても
その相手を非難することだけを目的として罪なき「化粧品」を題材に使うというのは
化粧品開発者として心から恥ずべき行いなのではないでしょうか。
というわけで今回の記事は、おわり…
と言いたいところなのですが、申し訳ないのですがあと少々続きます。
今回美里氏が僕の化粧品を解析して下さったので、お礼と言ってはなんですが
僕も美里氏が手掛けている超画期的で最新鋭な化粧品を皆さんにご紹介したいと思います。
あと、なぜこの人物がこれだけ僕に突っかかってくるのか?
かずのすけと美里氏の浅からぬ因縁についても、次回お話することにしましょう。
(本当に皆様、お目汚し失礼しました…。↑記事では皆様への謝罪も述べさせていただきましたので、どうぞこちらもご一読よろしくお願いいたします。)