質の悪い「経済論」はまだまだ蔓延っている | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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カビの生えた事例を持ち出して何がしたい?

国家による「浪費」を許した国民の"末路"(元国税調査官 大村大次郎)

「神の見えざる手」という言葉で知られるアダム・スミスは、一部から自由放任主義の思想家だと誤解されている。だが主著『国富論』では、国家の役割について触れ、国家による「浪費」を警告している。元国税調査官の大村大次郎氏が『国富論』の内容を「超訳」で紹介する――。

※本稿は、大村大次郎『超訳「国富論」――経済学の原点を2時間で理解する』(KADOKAWA)を再編集したものです。

 内容はお察しのとおりなのですけれども、概要だけまとめておきます。

  • 国富論では国による浪費を警告していた
  • 金や銀が貨幣として使われていた時代、戦争による浪費で国家が衰退した
  • 日本も1990年代に公共事業費として630兆円も使っている!浪費だ!
  • 国富論では「貨幣の悪鋳などの詐欺的行為によって借金を踏み倒す」といっているが、日本では使えないので経済成長か貨幣の切り下げしかない!
  • 経済成長か貨幣の切り下げ(インフレ)しないと、財政破綻するからだ!

 最初に一言、率直かつ正直に端的に感想を申し述べようと思います。「バカジャネーノ??」

 

 色々突っ込みどころが多すぎて困るのですけれども、まずは兌換紙幣などの時代と不換紙幣の時代を一緒くたに論じられても困るわけです。さらにいうとイギリスの産業革命以前の経済体制と現代の資本主義を一緒くたに論じるという愚まで犯しているわけです。

 

 資本主義とは端的にいえば「際限なく借金を膨張させて、インフレで貨幣価値が切り下がり、経済成長し続ける経済体制」でありますから、経済成長しなけりゃ破綻するのは当たり前でしょうに。

 アメリカの国債発行額は100年前に比べて3000倍!破綻する!とかいうお馬鹿さんはいますか?いませんね?100年前と比べたらどこの国も、特に先進国の国債発行額はそのようになっています。そして内債を返しきった国家は「存在しない」のです。

 いや、むしろ全部返してしまったらそれは国内市場が金融危機のリスクが最大に高まることになりますしね。なぜなら経済規模が変わらないとしたら、政府の国債が減少した分、民間の債務が積み上がることになります。とすると経済主体として信用が小さな民間に負債が積み上がるほうが、よっぽど金融危機の可能性が高くなるということくらいは自明です。

 

 つまりこの記事は「今すぐ日本で金融危機を起こすべきだ!」とでも主張したいのでしょうか?だとしたら忌むべき破滅願望を抱いた論者であり、これをのせるプレジデントという雑誌の気が知れないと形容するべきでしょう。

 まあおおよそは「小さな政府」が大好きな新自由主義者なのでありましょうけれども、新自由主義者の主張と取り入れると金融危機が頻発して、信用縮小が起こり貸し剥がしに銀行が邁進して、企業の倒産件数は膨れ上がり、それはそれは素敵な地獄絵図がこの日本に顕現することでありましょう。

 やはり破滅願望に違いない。

 

 まあ「政府の浪費はダメだ!」といったその裏では「起業のためのお金の教科書」という本を書き、その内容はこうなのだそうです。

国から開業資金を奪い取る、消費税を払わずに済む、領収書がなくても経費になる、旅行にも行き放題、成功者しか知らない。かしこズルイ、会社のつくりかた。

 ああ、間違いなく行き過ぎた個人主義と自らの矛盾を省みない、新自由主義者に間違いないでしょう。新自由主義言論芸人の1人でありましょう。

 

 ちなみにアダム・スミスの国富論ですが、wikiにはこのような記述があります。

スミスは、富の概念を従来の「貿易による王家政府金銀の獲得」から「国民労働の生産力の増大」へと転回することで、経済学を成功させたのである。

 太文字部分は私が強調したい部分ですが、これをなし得るためには政府によるインフラ整備、地方への分配による保護、もしくは農業の保護など多種多様な政策が必要になってきます。

 冒頭で取り上げた記事の

しかも、この公共事業において、国民の役に立つ物はほとんど作られなかった。交通量のない場所に立派な道路を何本も作ったり、使い道のない豪勢な建物ばかりを作ったのだ。

 という記述。呆れる話なのですが、この630兆円におよぶ公共事業がなかった場合、日本がいかなる状況に陥っていたか?ということを考えることはしないらしい。バブル崩壊で失われたとされる資産は株や土地だけでじつに1400兆円という膨大なものが試算されておりまして、じつはたかだか630兆円程度の財政出動では足りなかったといっても過言ではありません。

 そして記事の筆者が指摘する「膨大な国債」とやらは、統合政府論では政府が刷って、政府が借りているというだけの話。内債は一般的な借金とはまったく性質の異なるものであることもご存じないらしい。

 

 つまりですね、冒頭の記事の筆者は「いくらでも理論上増大可能であり、健全な資本主義ではむしろ増大させるべき国債発行額」を「抑制しろ!」といい、バブル崩壊後の失われた資産額には目を向けずに、630兆円の公共事業を批判し、なおかつアダム・スミスが「国民労働の生産性の増大」と唱えた主張すら、インフラがないと無理という自明の事実を無視する。

 さらには政府債務の縮小をしないと破綻するという戯言を公共に発し、政府債務が本当に縮小されたら金融危機の引き金になるであろうという事態を想定すら出来ない。

 

 まったく非論理的であり、専門バカの1人であるか、それとも破滅願望の持ち主であるかのどちらかである、と断言可能でしょう。

 破滅するのならば1人でしてくれればよいのですが、公共に対して「一緒に破滅しようぜ!」と語りかけるなど狂人のすること。ところが途中で紹介した著作のように、自分だけは生き残る気満々であるという裏も見せる。まったくもって理解不能である、と言わざるを得ません。

 

 これがいわゆる「日本の主流派の経済言説の粋」であるとするのならば、ろくでもないとしか表現しようがないでしょう。なんとかしないと、ですね。

 

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本日の男の料理 ハムとキュウリの酢の物

 タコが理想出来なのですけれども、酢の物を作ろうとタコをかう一人暮らしの男性がどれほどいるやら?とするのならば、汎用性の高いハムで代用しようじゃないか!というわけです。

材料

  • きゅうり
  • ハム
  • 醤油
  • 砂糖

調理手順

  1. キュウリは輪切り、ハムは千切りにします。キュウリはボールに入れて塩でもみ、水分が出てきたら絞って再びボールに。
  2. 1にハムをいれ、酢3、醤油1、砂糖3、塩適量で混ぜてしばらくおいたら出来上がり。

 春雨、ごまなどを入れるのもよいでしょう。

 

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