「立憲主義」だけでは語れなくなっている憲法議論の変遷
 

立憲主義ってなんだ?

 

昨年の安保法制の関連法案では学生団体のSEALDsを中心として、安保法制に対する反対運動が盛り上がりました。この反対運動の中で中心的なキーワードとなったのが「民主主義」と「立憲主義」という2つのワードですが、今回は、この「立憲主義」というワードに注目しながら近代憲法に関する議論について考えてみたいと思います。


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「立憲主義」だけでは語れなくなっている憲法議論の変遷

 

なんとなく左翼批判っぽいタイトルなんですけど、別に左翼とかシールズとかを批判したり、「立憲主義の考え方に異を唱えよう!!」というつもりもないです。まあ、ほとんど元ネタはF先生のお弟子さんのKさんの文章からパクってるんですが、どちらかというと、私の場合は「憲法とは国家権力を縛るためにある」という立憲主義の基本的な考えを認めたうえで、「でも、今の社会や国家において、国家の権限を制限するという考え方のみでは憲法の役割を説明しきれないですよね?」というワリとソフトな問いかけにしてみました。

 

この記事では「権力からの自由」から「権力への自由」そして「権力による自由」へという憲法の意味付けの変遷について解説しましたが、まあ、最も分かり易い例が富の再分配ですね。経済活動の自由を無制限に認めてしまえば、富は偏在して格差は拡大し社会や国家の経済の循環は上手くいかなくなり、結果として労働者の自由は著しく制限されることとなります。つまり、「権力からの自由」によって、王権等の絶対的権力の抑圧から解放されても、労働者を中心とした市民は今度は貧困や資本家からの搾取といった別の要因によって再び抑圧されてしまう、そこで次の段階においては「権力による」として、集権的な権力によって富の偏在や資本による搾取などから労働者を保護してあげなくてはならない。

 

以前、『友だち地獄ー「空気を読む」世代のサバイバル』という本の解説記事を書きましたが(『友だち地獄ー「空気を読む」世代のサバイバル』レビュー②~ジェネレーションコンフリクト~)、これも構造は似たようなもので、親世代の抑圧から解放されても、結局今度は同世代感における過度な配慮と緊張関係に支配された「優しい関係」の中に個が絡めとられていく・・・人間はある不自由や抑圧から解放されても、往々にしてその後すぐさま別の不自由の中に絡めとられてしまうのです。

 

それから、この文章を書こうと思っていた時に、気になったのがTVでやっていた障碍者の特集番組でした。その番組では障碍者や障碍者を家族に持つ人たちが、「憲法の精神で私たちでも不自由なく暮らせる社会にして欲しい」と訴えていたのですが、これなどはまさに「権力による自由」の典型であって、国家権力の介入をただただ制限することのみに焦点を当てた憲法観からは出て来得ない考え方であるように感じました。

 

つまり、この障碍者やそのご家族の方々の頭の中にあるのは、通常の平等な競争による労働市場の労働、社会参加、社会貢献から疎外された人たちであっても、人権が守られ不自由なく差別されることのない世の中を政府は積極的に作っていかなければならない義務を負っているという考え方です。

 

もちろん、世の中には、そしておそらくこのブログの読者の方の中にも、「人権なんて甘ったれた左翼の幻想だ!!」とか「皆が自由で公平に等しく扱われる社会など偽善野郎の妄言だ!!」と思っている方がいるであろうことは理解しています。しかし、仮にそれが甘ったれた幻想だとしても、偽善を偽善として尊重するというか、所詮、我々の社会はそうやって運営していくしかないと思うんですね、この辺は上手く説明できないのですが・・・まあ、なんというか中国の脅威が拡大してることを横目に見ながらをとりあえず「平和」と「国際交流」を口にしてみるとか。

 

改めてふと考えてみたときに、「むき出しの真実」とか「包み隠さぬ本音」みたいなものにどれだけの価値があるのかが私にはよく分からなくなるのです。おそらくは「むき出しの真実」より「綺麗な建前」の方が大事だし、「包み隠さぬ本音」より「配慮の行き届いた嘘」の方が価値があるのではないかと思いますし、おそらく近代社会というものは後者を重視した結果生まれたものなのではないか?と。

 

 まあ、そんなこんな考えながら先の記事も読んでもらえればなと思います<(_ _)>

 

 

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「立憲主義」だけでは語れなくなっている憲法議論の変遷

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ブログ『進撃の庶民』メンバーの遠藤万次郎(ポルシェ万次郎)さん原作の政経漫画『アイドル新党なでしこ!』kindle版第4巻の巻末コラムを執筆させていただきました。

 

「どうせ書くなら、ちゃんと全部読もう!!」と思ってkindle版1~3巻までをダウンロードして(kindleアンリミテッドに入会していれば無料でダウンロード出来ます)、週末に一気に読み切りました。

 

ストーリーとしては、アイドル業界でトップスターに上り詰めた5人組アイドル「なでしす」が突然アイドル引退宣言と共に新党「なでしこ」を立ち上げ政界進出することを宣言する場面から始まります。

 

時期としては、福田内閣時となっているので、結構タイムラグがある感じですね。福田内閣~麻生内閣、そして民主党をモデルにした民衆党が政権を獲得し、新党「なでしこ」の高い人気を取り込むために、民衆党が「なでしこ」を連立政権に組み込み・・・という状況までが描かれています。

 

まあ、内容としては三橋理論のエッセンスを徹底的にぶち込んだ感じでしょうかw

 

『国家戦略特区blog』のみぬささんが、提唱している国民経済重視、安全保障政策や国家観を重視したブルーオーシャン政党を新しい政治勢力として立ち上げるべく新党「なでしこ」が奮闘するといった内容になっています。

 

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論理的には、かなり三橋貴明さんの論理を忠実になぞっていて、それぞれ5人のメンバーが「積極財政によるデフレ不況からの脱却」「インフラ整備と震災対策による国土強靭化」「国防政策の重視」「自虐史観からの脱却」等のテーマ(政策課題)を掲げています。

 

文字数が多いので多少読むのに時間はかかりますが、まあおおよそ三橋貴明さんの議論をおさらい出来ます、「ああ、そういえばこんあことを議論していたなぁ」と。

 

私が書いた巻末コラムでは、廣宮孝信さんが2009年に『国債を刷れ!「国の借金は税金で返せ」のウソ』を出版して以降の積極財政派の議論の進展と、世論への浸透具合に関して振り返ってみたのですが、まあ意外と正論というものも世の中に浸透しないものだなぁ、と文章を書きながら改めて思いましたw

 

例えば、歴史観の問題であるとか、グローバリズムの問題であるとか、憲法の問題、あるいは格差是正の議論となるとある程度技術的な問題や価値観の問題が入ってくるので仕方ないのですが、財政政策の問題になればもうこれはサマーズだか誰かがかつて「足し算の問題」と言ったように、「必要な分やる」以外に選択肢はないはずなんですね。何しろ、これだけ綺麗に政府支出の増加分とGDPの増加の相関関係が出ているワケですから・・・

 

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シェイブテイル
‏@shavetail
@kenjikatsu 
図のように政府支出の増加率こそが、今の日本に必要な名目GDPの増加の決定的な要因に思えます。 そうすると、日本では機動的な財政出動に足かせがあるため、日本が経済成長から縁遠くなり、デフレから脱却しにくいのもむべなるかな、といったところなんでしょうか。

 

さらに、廣宮孝信氏のブログに掲載されているグラフからは、国際比較ではなく日本一国のGDPの推移から政府支出の抑制がGDPと民間の消費を抑制している様子が読み取れます。

 

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このグラフからも、

「政府支出が増えてもGDPが増えない」とか
「政府支出が増えれば民間支出の増加が邪魔される」

というのは微塵も見受けられません。

見受けられるのは、
「政府支出が横ばい。GDPも横ばい」とか、
「政府支出と民間投資がだいたい同じくらいの金額で推移」
ということになりますね。

 

政府支出とGDPの関係

 

もう、ここまでくると、ほとんど「1+1=2です!!」ってのと同程度のレベルで、「日本経済を成長させるには十分な財政政策が不可欠です!!」って結論に達するような気がするのですが・・・しかし、まあ中々こういった単純な事実であっても思った以上に世の中には浸透しない。

 

なんとなくですが、最近ブログのアクセス数もだだ下がりになっていたこともあり、またひょんなことから政治用の記事を書くようになったこともあって、久しぶりに政治的な問題について書こうかなと思うようになりました。まあ、時間が経てば、再度政治に絶望して「gdgdナルシスティック自分語り日記」に舞い戻るかもしれませんが、とりあえず少しの間政治ネタを取り扱っていこうかなと思いますw

 

 

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久しぶりに政治ネタです。アメリカの選挙戦終了後には、アレコレ政治ネタ、特にトランプネタで色々書きたいことがあった気がするのですが、実際に書き残しておかないとほとんど忘れてしまいます。まあ、別に1回書いたところで記憶に定着するわけでもないのですが、ふとブログ記事を読み返したりした時に、「あー、そういえばこんなこと考えていたなぁ・・・」なんて思い出したりするので、何かについて勉強したいと思う方は結構ブログとか書いてみるのは良いかなーと思っています。

 

それから、まだ掲載されていないのですがAsreadさんに久しぶりに原稿を寄稿しました。あと「進撃の庶民」さんのブログに掲載されている「アイドル新党なでしこ!」kindle版の新刊の「巻末コラム」を書かせていただくことになりました。ありがとうございます、「今後文章書くようなお仕事もらえるといいなー」などと思いながら、特にこれといった依頼もなく、自分から積極的にアクションを起こすでもなく、ぼんやり「良い話が降って落ちてこないかなー」なんて日々ぼんやり過ごしている次第であります( ^ω^)・・・

 

で、まあ政治の話に戻るのですが、今回のトランプ氏の大統領選勝利で、一部では「アンチグローバリゼーションの勝利だ!!」とか言ったり、あるいはTPP反対派、グローバリゼーション反対派の人びとが、「これでグローバリズムの潮目も変わる」といったような趣旨の発言をしたりもしていますが、そうそう物事は上手くいかないでしょう。

 

政治ブロガーの正党さんは、「なんで、保護主義政策を取るトランプ大統領誕生を日本人が喜ぶんだ?!」と疑問を呈しています。

 

日本が更なる新自由主義に染まる。
 
保護主義というのは
 
・自国の輸出を増やし、他国から入ってくる輸入を減らす
 
つまり相手国に不利な条件を呑ませる貿易協定を結ばせることで達成できる。
 
トランプは米国民にとってみれば、雇用の質が高まるかも知れないが、日本側からすれば米国圧力によって、TPPよりも酷いFTAを結ぶ危険性が高まった。
 
運悪いことに、安倍政権は新自由主義政策を掲げている事から、トランプからすれば良いカモになる可能性がある。
 
要するに、保護主義であるトランプ勝利を喜ぶのは自国であれば良いが、相手国になると良いことはない。

『トランプの保護主義と安倍の新自由主義が「ウッ」』

 

要は、トランプにとっての保護主義とは、「アメリカファースト」のことであり、平たく言えば「自国優先主義」でしかないんですね。では、日本との通商関係でアメリカにとっての国益とは何かといえば、先に引用したように「日本からの輸入を減らし、アメリカからの輸出を増やして雇用を増やす」ということです。要は、日本の雇用を奪い取るということなのですが、そう考えるなら、「なぜ、日本の雇用を積極的に奪い取ろうとしている大統領の誕生を喜ぶのか?」と、良く分からなくなってきます。

 

ちなみに、実際にTPP撤退を明言しているトランプは、すでに日本に対して二国間のFTAの交渉を要求しており、TPP以上に厳しい条件を突きつけられるであろうアメリカとのFTAの妥結は最悪のシナリオと考えられているようです(もっとも、実際に日米で交渉が開始されれば手のひらを返したように多くのメディアが賛成に回る可能性はありますが)。

 

【リマ時事】トランプ次期米大統領が環太平洋連携協定(TPP)の枠組みからの離脱を宣言する意向を改めて表明した。米国が抜けるとTPPの経済規模は半分以下に落ち込み、関係者には「事実上の頓挫だ」「存在意義が薄れる」と失望感が広がった。トランプ氏の考えに沿う形で、日本と米国が2国間の自由貿易協定(FTA)を結び直す必要が出てくれば、TPP交渉以上に農産物などの市場開放を求めてくる懸念がある。(中略)

 

トランプ氏は、多国間貿易協定のTPPに代わり、2国間協定に軸足を移すと明言。厳しい要求を相対で突き付けられる「日米FTA」は、日本が最も避けたいシナリオだ。トランプ氏が離脱を撤回し再交渉を行う場合でも、内向き志向が高まる米国内の世論や議会を説得するため、日本が新たな譲歩を迫られる可能性がある。(2016/11/22-12:43)

『TPP、漂流へ=「日米FTA」の可能性-トランプ氏離脱宣言』より)

 

「トランプは反自由貿易派ではないのかー!?」なんて言っても無駄です。つまり、世界中のアメリカ軍を一部撤退させ、国際的な平和秩序の維持者としての役割を放棄するのと同様に、東アジアの自由貿易圏の秩序の形成などクソくらえで、とにかく日本に厳しい要求を突き付けて実利を取っていくためにTPPから日米FTAにシフトするだけです。つまり、明らかにアメリカファーストなのであって、日本側との利益の調整や国際的な平和秩序の維持などは関係も関心もない。

 

さらに、アメリカ人の雇用を守るために、保護貿易を唱えたとしても、「日本ももっと国内の産業や労働者を守るために保護主義的な政策を行うべきじゃないか?」と提案することもない。逆に、TPPから撤退しても日本に対してFTAで市場開放を求めてくる。

 

まあ、私個人としても「ヒラリーよりはトランプの方がまだよかったのかもしれない」ということを思わないわけでもないのですが、一方で、トランプになったから何か日本に具体的になメリットがあるのかというと相当に怪しい。まして、これをきっかけに「日本が自国優先の産業政策や内需拡大策に経済政策の方向転換を行うようになる」とか、「日本が真の独立と自主防衛へと防衛政策の舵を切る」なんてのは全くの妄想か希望的観測に過ぎない。実際に、トランプがTPP撤退を明言した後も、相変わらず安倍は「TPP、TPP」と連呼しているし、アメリカからは、日本がもっと積極的に国際的な治安維持に貢献するよう求めてきている。当然ながら、貴重な自衛隊の戦力を国外に振り分けることは、自国の戦力のみで自国の防衛を行うための自主防衛の考えとは真っ向から対立する。

 

まあ、結局何が言いたいのかというと、あまりアメリカで誰が大統領になったとかならなかったとかで一喜一憂するよりも、むしろ、そんなことより日本が主権国家としてどのような選択を主体的に行っていくか考えるべきだということです。

 

 

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