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小泉悠の「現代戦争論――ロシア・ウクライナから考える世界の行方」を読んだ!

 

小泉悠の「現代戦争論――ロシア・ウクライナから考える世界の行方」(ちくま新書:2026年2月10日第1刷発行)を読みました。

 

もはや人類が葬り去ったはずの

巨大な戦争が今、この時代に

間違いなく起きている――

 

不透明な世界をどう生きるか?

著者個人の経験や信念までも込めた

小泉悠、待望の書下ろし

 

わずか3日で終わると予想されたウクライナ戦争は、開戦からもう4年を迎える。なぜここまで長期化したのか。どれだけの人が死んだのか。米トランプ政権成立で激変した世界秩序の中、日本はいかにふるまうべきか。ロシア情勢の第一人者として悲惨な実態を伝え、ロシアへの無期限入国禁止処分を受けた著者が、詳細なデータとともに戦争の本質に迫る。著者個人の経験や信念までも込められた、今最も読むべき戦争論。

 

現代戦争論――ロシア・ウロシア・ウクライナから考える世界の行方

目次

はじめに

第1章 どれだけの人が死んだのか?――データで見るウクライナ戦争

  1 未だにはっきりしない民間人犠牲者の規模

  2 「貨物200」をめぐって

  3 戦場で死んでいるのは誰なのか?

第2章 なぜ終わらないのか?――軍事戦略理論から見たウクライナ戦争

  1 破壊戦略VS消耗戦略

  2 ロシアは何を見誤ったのか?

  3 戦略的コミュニケーションによる戦い

第3章 いかにして軍事国家となったのか?――戦時下ロシアの横顔

  1 「ソフトな」対内青磁戦線

  2 「死」の経済学

  3 フル回転するロシアの経済戦線

第4章この国はどこへ向かうのか?――世界の中のロシア

  1 武器移転をめぐる対外関係

  2 再び最前線になるヨーロッパ

  3 第二期トランプ政権とウクライナ戦争の行方

第5章 日本はいかにロシアと向かうべきか?

     ――ウクライナ戦争と安産保障

  1 この戦争はなぜ日本にとって問題なのか?

  2 日本がすべきこととできること

おわりに

あとがき

参考文献

 

小泉悠:

1982年千葉県生まれ。東京大学先端科学技術センター(国際安全保障構想分野)准教授。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。民間企業勤務、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMORAN)客員研究員、公益財団法人未来工学研究所客員研究員を経て、現職。専門はロシアの軍事・安全保障。チュ所に「『帝国』ロシアの地政学――『勢力圏』で読むユーラシア戦略」(東京堂出版、2019年、サントリー学芸賞受賞)、「現代ロシアの軍事戦略」(ちくま新書、2021年)、「ロシア点描」(PHP研究所、2022年)、「オホーツク核要塞」(朝日新書、2024年)他多数。

五島美術館で「館蔵 中国の陶芸展」を観た!

江國香織の「外の世界の話を聞かせて」を読んだ!

 

江國香織の「外の世界の話を聞かせて」(集英社:2026年2月28日第1刷発行)を読みました。

 

南天文庫には、外とは違う時間が流れている――。

外苑前の私設図書館。三重にある元公民館の空き家。

斎場。夜の飲食店。インドネシアの農園・・・。

いつの時代も、「隙間の場所」では物語が生まれる。

時間と場所を超えて重なり、織り上げてゆく人の生に

静かに耳を傾ける、珠玉の群像劇。

 

江國香織、二年ぶりの長篇小説

 

私設図書館・南天文庫。高校一年生の陽日は、幼い頃からここに通い続けている。他の子供たちが帰ったあと、運営のあやめさんと話すようになったのはいつからだろう。あよめさんは陽日にときどきこう言う――「外の世界のことを話して」。日々の出来事をあやめさんに伝える一方で、陽日はあやめさんが子供だったころの話を集めてもいる。なんでも「ピンクの家」と呼ばれたガード下の元公民館に、三組の夫婦と五人の子供たちが身を寄せ合い不法に暮らしていたらしく・・・。

 

江國香織:

1964年東京生まれ。1992年「きらきらひかる」で紫式部文学賞、2002年「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」で山本周五郎賞、04年「号泣する準備はできていた」で直木賞、07年「がらくた」で島清恋愛文学賞、10年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文学賞、12年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、15年「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞など数々の文学賞を受賞。他の小説作品に「つめたいよるに」「神様のボート」「東京タワー」「抱擁、あるいはライスには塩を」「彼女たちの場合は」「去年の雪」「ひとりでカラカサさしてゆく」「シェニール織とか黄肉のメロンとか」「川のある街」など多数。「絵本を抱えて部屋のすみへ」「いくつもの週末」「雨はコーラをのめない」「旅ドロップ」などのエッセイ集や詩集・童話・翻訳など多彩なジャンルで活躍。

 

過去の関連記事:

江國香織の「読んでばっか」を読んだ!

江國香織の「旅ドロップ」を読んだ!

江國香織の「とるにたらないもの」を読んだ!

江國香織の「川のある街」を読んだ!

江國香織の「シェニール織とか黄肉のメロンとか」を読んだ!

江國香織の「ちょうちんそで」を読んだ!

江國香織の「犬とハモニカ」を読んだ!

江國香織の「抱擁、あるいはライスには塩を」を読んだ!

江國香織の「真昼なのに昏い部屋」を読んだ!

江國香織の「スイートリトルライズ」を読んだ!

江國香織の「日のあたる白い壁」を読む!

江國香織の「がらくた」を読んだ!

江國香織の「間宮兄弟」を読んだ!
江國香織の「ぬるい眠り」を読んだ!

江國香織の「きらきらひかる」読了。

「東京タワー」、あるいは江國香織について・1

「東京タワー」、あるいは江國香織について・2

小川洋子の「劇場という名の星座」を読んだ!

 

小川洋子の「劇場という名の星座」(集英社:2026年3月10日第1刷発行)を読みました。

 

光と闇、生と死、絶望と愛――

世界のすべては、ここにある。

俳優、ピアニスト、案内係、エレベーター係、そして観客・・・

劇場を愛し、劇場を作り上げてきた人々の

密やかな祈りと願いがきらめく、

世界でたった一つの”帝国劇場”小説誕生!

 

2025年2月をもって一時休刊となった

帝国劇場の記憶を未来へと繋ぐ、豊饒な物語。

白杖の父が遺した、ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」のパンフラット。そこには新人案内係からの手紙が挟まれていた――「ホタルさんへの手紙」少年は、劇場のステンドグラスの裏側に寝泊まりしていた。舞台袖、楽屋食堂、馬小屋・・・館内を自在に歩き回る彼は、ある人を永遠に探し続けている――「内緒の少年」ほか全八編を収録。

 

目次

ホタルさんへの手紙

内緒の少年

一枚の未来を手にする

スプリングゲイト

こちらへ、お坐り下さい

サークルうてな

長すぎた幕間

劇場は待っている

 

小川洋子:

1962年、岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1988年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞、2004年「博士の愛した数式」で読売文学賞、本屋大賞、同年「ブラフマンの埋葬」で泉鏡花文学賞、06年「ミーナの行進」で谷崎潤一郎賞、13年「ことり」で芸術選奨文部科学大臣賞、20年「小箱」で野間文芸賞を受賞。19年「密やかな結晶」の英語版「The Memoriy Police」が全米図書賞の翻訳部門最終候補、20年ブッカー国際賞の最終候補となる。07年フランス芸術文化勲章シュバリエ受章。著書に「完璧な病室」「薬指の標本」「アンネ・フランクの記憶」「猫を抱いて象と泳ぐ」「人質の朗読会」「最果てのアーケード」「琥珀のまたたき」「不時着する流星たち」「掌に眠る舞台」などがある。

 

過去の関連記事:

小川洋子の「海」を(再度)読んだ!

小川洋子の「耳に棲むもの」を読んだ!

小川洋子の「掌に眠る舞台」を読んだ!

小川洋子の「遠慮深いうたた寝」を読んだ!

山極寿一×小川洋子の「ゴリラの森、言葉の海」を読んだ!

小川洋子の「そこに工場があるかぎり」を読んだ!

田畑書店編集部編「小川洋子のつくり方」を読んだ!

小川洋子の「物語の役割」を読んだ!

小川洋子の「アンネ・フランクの記憶」を読んだ!

「あとは切手を、一枚貼るだけ」を読んだ!

小川洋子の「密やかな結晶」を読んだ!

小川洋子の「約束された移動」を読んだ!

小川洋子の「小箱」を読んだ!

小川洋子の「ことり」を読んだ!

小川洋子の「人質の朗読会」を読んだ!

小川洋子の「妄想気分」を読んだ!
小川洋子の「原稿零枚日記」を読んだ!
小川洋子の「ミーナの行進」を読んだ!
小川洋子の「寡黙な死骸 みだらな弔い」を読む!
小川洋子の「貴婦人Aの蘇生」を読む!
私と息子と博士の崇高で哀しい愛

クレア・キーガンの「ほんのささやかなこと」を読んだ!

 

クレア・キーガンの「ほんのささやかなこと」(早川書房:2024年10月25日初版発行、2025年6月15日3版発行)を読みました。

 

またまたハイジさんのブログより…

「ほんのささやかなこと」

ここからがこの話のキモなのでもう話さない

と意地悪なハイジさん、これでは読むしかない。

 

1985年、アイルランド。

町の教会の秘密を知った男が

選ぶのは、沈黙か行動か。

ニューヨーク・タイムズ紙「21世紀の100冊」に選出!

いまもっとも愛される現代アイルランド文学の

貴種が贈る、事実に基づく傑作中篇

キリアン・マーフィー主演映画原作

 
非の打ちどころのない、小さな宝石箱のような物語
――スティーヴン・キング
 
ここは私の故郷であり、私はこの冬の空を知っている。
クリスマスケーキの作り方や
話し方のほんの小さな瞬間に至るまで、
キーガンは正確に表現し、かけがいのないものにする
――コルム・トビーン(「ブルックリン」著者)
 
著者略歴

クレア・キーガン:

アイルランドの作家。デビュー作の短篇集Antarctica(1999年)でルーニー・アイルランド文学賞を受賞。第二短篇集「青い野を歩く」(2007年、邦訳は2009年)はエッジヒル短篇小説賞を受賞。2010年発表の本書は世界的に最も優れた短篇の贈られるデイビー・バーンズ短篇賞を受賞。2021年発表の「ほんのささやかなこと」(早川書房刊)はニューヨーク・タイムズ紙による「21世紀の100冊」に選ばれ、ブッカー賞、ラスボーンズフォリオ賞の最終候補にも選出。また、オーウェル政治小説賞、ケリー・グループ・アイルランド文学賞をそれぞれ受賞した。最新短篇集So Late in the Day(2023年)は、ブリティシュ・ブック・アワードの最終候補となった。キーガンは2022年のアイルランドのウーマン・オブ・ザ・イヤー(文学部門)を受賞し、2023年にはアイリッシュ・ブック・アワードより、オーサー・オブ・ザ・イヤーに選ばれる。2024年にはシェイマス-ヒーニー賞の受賞に加え、「偉大なヨーロッパの作家の一人」トシテジークフリート・レンツ賞を受賞した。キーガンの作品は現在、30の言語の翻訳されている。

 

訳者略歴

鴻巣友希子:

英米文学翻訳家・文芸評論家 訳書に「ほんのささやかなこと」クレア・キーガン、「老いぼれを燃やせ」「誓願」「昏き目の暗殺者」マーガレット・アトウッド、「恥辱」「遅い男」「イエスの幼時代子」「イエスの学校時代」J・M・クッツエー(以上早川書房刊)他多数。著書「小説、この小さきもの他多数。」

 

 

 

中井遼の「ナショナリズムとは何か 帰属、愛国、排外主義の正体」を読んだ!

 

中井遼の「ナショナリズムとは何か 帰属、愛国、排外主義の正体」を読んだ。

 

なぜ愛は、憎悪に変わるのか

自国民や自民族をめぐる心情を高め、再生産するナショナリズム。帰属意識、愛国心、排外意識の三つの顔をもつ。世界で台頭する右派ポピリズムの原動力とされる。なぜ、同胞愛を外国人憎悪に変え、暴力・民族紛争を頻発させるのか。経済格差・貧困との関係はあるのか。本書は国民国家誕生からの歴史を一望し、豊富な事例からナショナリズムがいつ生まれ、社会に浸透し、人々の心を政治がどう動かすのか、その全容を描く。

 

目次

第1章 ナショナリズムとは何か――議論の概観

  1 出現

  2 定義

  3 源泉

  4 分類

  5 まとめ

第2章 ナショナリズムを構成しているもの

  1 三つの意識

  2 三つの意識の背景

  3 意識間の相互連関

  4 まとむ

第3章 何が帰属意識を強めるのか

  1 ネーションへの帰属意識

  2 近代化と帰属意識の高まり

  3 現代文化と帰属意識

  4 帰属意識を高める政治

  5 まとめ

第4章 何が愛国心とプライドを強めるのか

  1 愛国心の多義性・多様性

  2 経済格差との関係

  3 政治的動員・選挙との関係

  4 国際環境の影響

  5 文化表象としての音楽イベント

  6 まとめ

第5章 何が排外意識と優越感情を強めるのか

  1 経済不安頼は向社会性?

  2 政治状況と排外主義

  3 隠れた反移民感情

  4 国際政治の影響

  5 まとめ

第6章 政治・経済への効果

  1 公共財の分配

  2 シンボル操作の効果

  3 民主的な規範と政治信頼

  4 経済や資源の開発

  5 まとめ

第7章 暴力・紛争への効果

  1 ナショナリズムと内戦

  2 ナショナリズムと少数派の弾圧

  3 ナショナリズムと国家間戦争

  4 ファシズムとセクシュアリティ

  5 まとめ

終章  ナショナリズムの実態を見る

  1 なにがわかっていて、何がこれからわかるのか

  2 政治をめぐる意識の一つとして

  3 おわりに

あとがき

注記一覧

参考文献・出典

 

中井遼:

1983年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程後期課程修了。博士(政治学)。専門は比較政治学。外務省国際情報統括官組織専門分析員早稲田大学政治経済学術院助手、立教大学法学部助教、北九州市立大学法学部政策科学科准教授などを経て、東京大学先端科学技術研究センター教授。

著書「デモクラシーと民族問題――中東欧・バルト諸国の比較政治分析」(勁草書房、2015年)。「調査から見る世論の本質」(新泉社、2021年、サントリー学芸賞2021政治・経済)、「右と左の思い込みを解く右と左の思い込みを解く」(光文社新書、2024年)。

アラン・パーカー監督の「愛と哀しみの旅路」を観た!

 

アラン・パーカー監督の「愛と哀しみの旅路」を観ました。

またまたNHKBS放映の作品でした。

僕はこの作品や背景ともにまったく知らない作品でした。

 

NHKBS 2026年3月3日 13時 

シネマ「愛と哀しみの旅路」

 

第2次世界大戦を背景に、アメリカ人男性と日系女性との恋愛を描いたメロドラマ。ロサンゼルスで映画館を経営する日本人を父に持つリリーは、アメリカ人のジャックと恋に落ち、周囲の反対を押し切って結婚する。彼らは子宝にも恵まれて幸せな毎日を送っていたが、日米開戦にともない、日系人は強制的に収容所へ送られることに。2人は離れ離れになってしまう……。

監督・脚本は「ミシシッピー・バーニング」の名匠アラン・パーカー。

1990年製作/133分/アメリカ
原題または英題:Come See the Paradise
配給:20世紀フォックス映画

 

画像は順不同

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メリル・ストリーブとアン・ハサウェイ主演の「プラダを付けた悪魔」を観た!

 

メリル・ストリーブとアン・ハサウェイ主演の「プラダを付けた悪魔」NHKBSで観ました。過去に一度観ていた映画ですが、再度観ておおいに楽しみました。どこから見てもよくできた映画です。

 

NHKBS 101 2026年3月2日 

シネマ「プラダを着た悪魔」

 

以下、KINENOTEによる。

 

解説:

ファッション業界を舞台に、一流雑誌のカリスマ編集長と新人アシスタントの攻防と絆を描くドラマ。原作は、ヴォーグ誌に務めた経験を持つローレン・ワイズバーガーのベストセラー小説。出演は「クライシス・オブ・アメリカ」のメリル・ストリープ、「ブロークバック・マウンテン」のアン・ハサウェイ。監督は「マイアミ・ラプソディー」の他、人気テレビ・シリーズ『セックス・アンド・ザ・シティ』を手掛けるデイヴィッド・フランケル。

 

あらすじ:

大学を卒業し、ジャーナリストを目指してニューヨークにやってきたアンディ(アン・ハサウェイ)。おしゃれに興味のない彼女が向かった先は、全世界の女性が憧れる一流ファンション誌、ランウェイの編集部。彼女は意外性を買われ、カリスマ編集長、ミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)のジュニア・アシスタントとして働くことに。だがそれが地獄の始まりだった。早朝からシニア・アシスタントのエミリー(エミリー・ブラント)に叩き起こされ、ミランダには高度な要求を次々と命令される。すぐにミランダから失望の言葉を浴びせかけられたアンディは深く傷つくが、ミランダの右腕を務めるファッション・ディレクターのナイジェル(スタンリー・トゥッチ)から自分の甘さを指摘されて意識が変わる。仕事には気合いが入り、服装もファッショナブルなものを選んで、周囲が驚くほどの大変身を遂げていった。ミランダの信頼も徐々に勝ち取っていくが、そんな時、ミランダの自宅で彼女が夫と口論している姿を目撃する失敗を犯す。その制裁として、ミランダはまだ発売前の『ハリー・ポッター』シリーズを手に入れろという無茶な命令を下すが、アンディは、以前パーティーで知り合った有名エッセイストのクリスチャン(サイモン・ベイカー)の助けを得て見事難題をクリアー。ますますミランダから気に入られる。だが仕事の充実の一方で、私生活は破壊されていった。友人たちとは距離ができ、ついには同棲していたシェフの恋人ネイト(エイドリアン・グレニアー)と破局。そんな状態でパリ・コレクションへの出張へと出掛けたアンディは、クリスチャンと一夜の関係を持つ。そして彼から、ミランダのライバルであるジャクリーヌをランウェイの新編集長に就任させる陰謀が進められていたことを聞いてしまう。だがミランダはそれをすでに知っており、自分の運命を毅然とした態度で受け入れた。アンディはランウェイを離れ、ネイトと再会して許しを乞う。そして新しい出版社の面接に行くと、ミランダが編集長にアンディを推薦する言葉をファックスしてくれたことを知るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

府中市美術館で「春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪」を観た!前期その2

 

 

府中市美術館で「春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪」を観てきました。信じられないほど混んでいました。美術館に入るのに1時間半、図録やグッズを買うのに1時間、並びました。

最後の春の江戸絵画まつり 

迫力の虎も、

キュートな子犬も、

ぜんぶ愛おしい。

「奇想」か「かわいい」か

21世紀の蘆雪を楽しむ、

東京初の蘆雪展

府中市美術館では2001年秋に「司馬しば江漢こうかんの絵画 西洋との接触、葛藤と確信」を開催し、その後、2005年の「百花の絵」以降、毎年春に江戸絵画を中心とする展覧会を開催してきました。都立府中の森公園の桜や若葉とともに春の風物詩としてお楽しみいただけたら、との願いもあり、途中から「春の江戸絵画まつり」と呼ぶようになりました。このシリーズは今回で幕を下ろしますが、シリーズに欠かせなかった画家の一人が、江戸時代中期の画家、長沢ながさわ蘆雪ろせつです。

美術の魅力や価値は時代によって変わります。例えば伊藤いとう若冲じゃくちゅうは、明治時代から根強い人気があった画家ですが、サイケデリックアートも流行していた1970年、つじ惟雄のぶお氏の著書『奇想の系譜』によって、その鮮烈で奇異な表現が注目されました。また、2000年に京都国立博物館で開催された「没後200年 若冲」展を機に、コンピューターを使ったグラフィックや映像が普及した時代らしく、細密さや色彩の凄みに多くの人が魅了されるようになりました。そうして今日の若冲の人気が確立されたように思われます。

蘆雪も同様です。明治36年(1903)の藤岡ふじおか作太郎さくたろうの『近世絵画史』では、ときにアイディアと構成力は応挙おうきょを上回ると評価され、大勢いる応挙の弟子の中で呉春ごしゅんとともに真っ先に挙げられながらも、「覇気」が溢れ出てしまい応挙のような落ち着きや深みがない、と書かれています。ところが、辻氏の本ではその「覇気」が逆に奇想として注目され、一躍、日本美術のスターの一人になったのです。

そして21世紀。たくさんのキャラクターや動物が人気を集める時代にあって、蘆雪のもう一つの魅力が脚光を浴びるようになりました。それが「かわいい」です。子犬や動物、子どもたちを描いた蘆雪の作品は、見ているだけで胸が苦しくなるほど、愛おしさに溢れています。きっと大昔から、人々は小さなものやかわいいものに心を寄せてきたことでしょう。蘆雪はそうした心を一枚の絵画の中に表現し、江戸時代きっての「かわいいもの描き」となったのです。蘆雪の根っこにある禅の思想や、命あるものを慈しむ仏教の教えも見逃せません。

かわいいものに加えて、風景や人物、ファンタスティックな世界など、蘆雪の絵画は多彩です。東京で64年ぶりとなるこの蘆雪展では、春の江戸絵画まつりで注目してきた蘆雪のさまざまな創作を振り返りつつ、「21世紀の蘆雪」をお楽しみいただきたいと思います。

 

目次

まえがき

蘆雪の奇想と「かわいい」

蘆雪の生涯

Ⅰ 蘆雪の造形、二つの世界

  1 応挙風とその変化

  2 「ラフ」の魅力

Ⅱ 蘆雪が表現したもの

  1 ファンタスティック

  2 微妙な趣

  3 動物の命

  4 ちびっこ集まる

特別編1 子犬の絵の歴史と蘆雪

特別編2 無量寺の竜と虎を考える

  年譜

  作品リスト

  参考文献

  署名・印章

 

前期の見どころ

「子犬の絵の歴史と蘆雪」

私たちの心をぎゅっつかんで放さない蘆雪の仔犬。かわいくて、愉快で、ときに頼りないような描写はどんな歴史の上に生まれたのでしょう? 俵屋宗達や円山応挙らの作品とともに、rosetuno子犬をお腹いっぱいになるまでご覧いただけます。

 

4 ちびっこ集まる

 

長沢蘆雪「唐子遊図」

 

長沢蘆雪「郝大通図」

 

特別編1

子犬の絵の歴史と蘆雪

 

「長沢蘆雪「童子に狗子図」」

 

長沢蘆雪「蓮華子犬図」

 

長沢蘆雪「木蓮狗子図」

 

長沢蘆雪「寒山拾得図」

 

長沢蘆雪「狥児図」
 

長沢蘆雪「十二支図」

 

長沢蘆雪「竜虎図襖」無量寺・串本応挙蘆雪館

 

「長沢蘆雪」

2026年3月14日初版第一刷発行

編著者:府中市美術館

発行所:株式会社東京美術

 

朝日新聞:2026年4月7日

 

 

府中市美術館で「春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪」を観た! 前期その1

 

 

府中市美術館で「春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪」を観てきました。信じられないほど混んでいました。美術館に入るのに1時間半、図録やグッズを買うのに1時間、並びました。

最後の春の江戸絵画まつり 

迫力の虎も、

キュートな子犬も、

ぜんぶ愛おしい。

「奇想」か「かわいい」か

21世紀の蘆雪を楽しむ、

東京初の蘆雪展

府中市美術館では2001年秋に「司馬しば江漢こうかんの絵画 西洋との接触、葛藤と確信」を開催し、その後、2005年の「百花の絵」以降、毎年春に江戸絵画を中心とする展覧会を開催してきました。都立府中の森公園の桜や若葉とともに春の風物詩としてお楽しみいただけたら、との願いもあり、途中から「春の江戸絵画まつり」と呼ぶようになりました。このシリーズは今回で幕を下ろしますが、シリーズに欠かせなかった画家の一人が、江戸時代中期の画家、長沢ながさわ蘆雪ろせつです。

美術の魅力や価値は時代によって変わります。例えば伊藤いとう若冲じゃくちゅうは、明治時代から根強い人気があった画家ですが、サイケデリックアートも流行していた1970年、つじ惟雄のぶお氏の著書『奇想の系譜』によって、その鮮烈で奇異な表現が注目されました。また、2000年に京都国立博物館で開催された「没後200年 若冲」展を機に、コンピューターを使ったグラフィックや映像が普及した時代らしく、細密さや色彩の凄みに多くの人が魅了されるようになりました。そうして今日の若冲の人気が確立されたように思われます。

蘆雪も同様です。明治36年(1903)の藤岡ふじおか作太郎さくたろうの『近世絵画史』では、ときにアイディアと構成力は応挙おうきょを上回ると評価され、大勢いる応挙の弟子の中で呉春ごしゅんとともに真っ先に挙げられながらも、「覇気」が溢れ出てしまい応挙のような落ち着きや深みがない、と書かれています。ところが、辻氏の本ではその「覇気」が逆に奇想として注目され、一躍、日本美術のスターの一人になったのです。

そして21世紀。たくさんのキャラクターや動物が人気を集める時代にあって、蘆雪のもう一つの魅力が脚光を浴びるようになりました。それが「かわいい」です。子犬や動物、子どもたちを描いた蘆雪の作品は、見ているだけで胸が苦しくなるほど、愛おしさに溢れています。きっと大昔から、人々は小さなものやかわいいものに心を寄せてきたことでしょう。蘆雪はそうした心を一枚の絵画の中に表現し、江戸時代きっての「かわいいもの描き」となったのです。蘆雪の根っこにある禅の思想や、命あるものを慈しむ仏教の教えも見逃せません。

かわいいものに加えて、風景や人物、ファンタスティックな世界など、蘆雪の絵画は多彩です。東京で64年ぶりとなるこの蘆雪展では、春の江戸絵画まつりで注目してきた蘆雪のさまざまな創作を振り返りつつ、「21世紀の蘆雪」をお楽しみいただきたいと思います。

 

目次

まえがき

蘆雪の奇想と「かわいい」

蘆雪の生涯

Ⅰ 蘆雪の造形、二つの世界

  1 応挙風とその変化

  2 「ラフ」の魅力

Ⅱ 蘆雪が表現したもの

  1 ファンタスティック

  2 微妙な趣

  3 動物の命

  4 ちびっこ集まる

特別編1 子犬の絵の歴史と蘆雪

特別編2 無量寺の竜と虎を考える

  年譜

  作品リスト

  参考文献

  署名・印章

 

前期の見どころ

「子犬の絵の歴史と蘆雪」

私たちの心をぎゅっつかんで放さない蘆雪の仔犬。かわいくて、愉快で、ときに頼りないような描写はどんな歴史の上に生まれたのでしょう? 俵屋宗達や円山応挙らの作品とともに、rosetuno子犬をお腹いっぱいになるまでご覧いただけます。

 

Ⅰ 蘆雪の造形、二つの世界

1 応挙風とその変化

 

長沢蘆雪「虎図」

 

長沢蘆雪「楚蓮香図」

 

2 「ラフ」の魅力

 

長沢蘆雪「達磨図」

 

長沢蘆雪「鐘馗図」

 

長沢蘆雪「寒山拾得図」

 

Ⅱ 蘆雪が表現したもの

 

1 ファンタスティック

 

長沢蘆雪「蓬莱山図」

 

2 微妙な趣

 

長沢蘆雪「老子図」
 
3 動物の命

 

長沢蘆雪「獅子の子落とし図」

 

長沢蘆雪「群猿図屏風」

 

「長沢蘆雪「猫図」」

 

「長沢蘆雪」

2026年3月14日初版第一刷発行

編著者:府中市美術館

発行所:株式会社東京美術

 

朝日新聞:2026年4月7日