<言語習得のプロセスや研究>を10年前にまとめていたのですが

 

最近、エスモーズ理論がさらに進化していっているということで

また別の視点からその体験を見直すのも面白いかなと思い、当時のブログから再掲して連載しています。

 

 

桑田和子のやりすぎ人生・番外編ということで、10年前にタイムスリップしたつもりでお楽しみください。

 

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参考記事

 クリック 目次【桑田和子のやりすぎ人生】

 クリック 螺旋状に進む <<<最近の振り返り

 クリック 第5章 カルチャーショックのウルルン時代 <<<言語研究の時代

 

 

桑田和子のやりすぎ人生・番外編

1. ことばがわかるって?

2. 「おやすみ」の意味

3. 言語には固有の波がある

4. 大波から細部の音へ

5. 人の体験を取り込む

6.単なる真似ではない

7. メロディに歌詞を乗せる

8. 全体の中に部分の組み合わせがある

9. 音があるから読める

10. 文字も全体像からとらえる

11. 魔法の箱はなかった

12.「話せる」実感

13.通じるということ

14.世界をどう見つけるか

15.認識すると世界が現れる

16.聞く側に想像してもらう

17.全知覚が泉となる

18.関連ないものがつながる?

19.指数関数曲線的に伸びる

20.雰囲気が大事

21.使いどころを知っていく

 

*団体や個人が特定される点を修正する以外は、ほぼ当時のレポのまま掲載します。

 

 

 第12回 いつかのためではなく、今目の前の人と

     

にーはお! 

前回のレポートでは「音の持つ雰囲気」の話を書きました。

 

さて今回のテーマは、「いつかのためではなく、今目の前の人と」。

 

10年位前に、日本中の子ども達がある時期突然、呪文のようなことばを合唱しはじめたことがあったよね。

覚えてる?

 

その頃子どもがいた人なら、今でもその呪文が言えるかもしれない。

 

 

ある日のこと、小4の娘が家に帰ってくるとブツブツつぶやきはじめたの。

 

耳をそばだてて聞いてみるけど、何を言ってるのかさっぱりわからない。

早口言葉みたいだけど意味不明。

 

「何、それ?」と聞くと、「ポケモンの歌」という。

どうもポケモンの名前をひたすら言ってるだけみたいなんだけど、

 

「なんなんだコレは? 何が面白いの?」

と私は不思議だった。

 

 

でも毎日帰ってきては家でブツブツ。

そのうちに4歳の妹も一緒に歌いだし、気がついたら私も最初の部分と息つぎの前あたりは歌えるようになっちゃってたんだよね。

 

多分その頃には、日本中の子ども達が歌ってたんじゃないかな。(笑)

 

言っちゃなんだけど、私は別にポケモンに興味もなかったし、名前を覚えなきゃいけない理由もなかった。

だけど、なんとなく、子ども達が歌ってるのに合わせて一緒に歌うのが面白くなっていったわけ。

 

だけど、ポケモンの番組を見てるわけじゃないから、ツラツラと続くどの部分が1つの名前なのかもサッパリわかってなかったの。

 

で、ある日、娘がポケモンカードを並べているのを見てビックリ!

そこには一匹のポケモンの絵と「ヤドラン」という字。

 

「ヤドラン!!

 ピカチュウカイリュウヤドランピジョン・・・ ヤドランで切れるのか。

 そうか、君がヤドランなのか~。(興奮)」 

 

感動したね~。

 

ただの呪文だったのが、そこには“ヤドラン”というまぎれもない一匹のポケモンがいた。

 

「意味があったんだね~、あの呪文に(涙)」

 

と思うと、妙に感慨深かった。

 

 

それからしばらくして、多言語のグループでも同じようなことが起こったんだよ。

 

あるとき、他の地域から小学生の姉弟のいる家族が引っ越してきて、私が主宰していたグループに参加し始めたのね。

 

その頃、うちのグループにはイタリア語が大好きなLさんというお母さんとその息子達がいて、お母さんが毎日大声で物語CDを真似するものだから、自然に息子のT君もカッコよく真似できてたのね。

 

で、引っ越してきた家族の弟のP君。

 

同じ年頃のT君と仲良くなったんだけど、一緒に遊んでて、グループの後にはヨーヨーを飛ばしてる自分と同じようなT君が、いきなりカッコよくイタリア語の物語を口にするのに刺激を受けたのか、あっという間にイタリア語を真似し始めたんだ。

 

もちろん最初は大波で。

 

でも、みるみる切れ込んで言えるようになって、気がつくと周りにいた小学生みんなが言えるようになってた。

 

そのうちに下の年代の幼稚園くらいの小さな子たちも真似しだし、最後に大人も言えるようになっていったのね。

 

私も例外じゃなくて、最初は出だしとフレーズの切れ目、盛り上がるところだけ声に出来ていたのが、次第にその周りの音が言えはじめて、気がつくと全体が何となく真似できていた。

 

 

もちろん、T君はずっと止まってたわけじゃなくって、どんどん次の場面を言えるようになっていってたんだけど、その間にグループの全員でイタリア語が言えるようになっちゃったの。

 

でもね、このときに思ったんだ。

 

この子達は、「いつか、イタリア人に会ったときにイタリア語が話せるように、今イタリア語をやっておこう」とは思ってないよな、って。

 

「コイツら、絶対そんなこと考えてない!」

それはふだんの彼らを見ていて断言できた。

 

 

じゃあ何かというと、今目の前にいる友達と遊びたいとか、一緒に何かしたいとか、仲間に入りたいとか、これを言えたらカッコイイとか、そういうことなんだよね。

 

ポケモンの歌を早口で歌えたらカッコイイと思うように、イタリア語を言えたらカッコイイって感じなんだろう。

 

いつかのためにではなく、今目の前にいる人と楽しく生きる。

 

それが渦のようになって、周りの大人たちまでも巻き込んでいったんだね、きっと。

 

私のポケモンの歌もそうだった。

 

別にポケモンの名前を覚えてどうこうっていうのは全くなかったけど、

面白がって歌っている子ども達を見ていて、この早口言葉みたいなのが言えたらカッコイイかな、っていう感じ。

 

ただそうやって遊んでいた音が、ある日くっきりとしたイメージを持って現れたときの驚きと嬉しさといったらない。

 

でもそんなのは、もしかしたらただの“オマケ”みたいなものかもしれない。

子どもたちと一緒に、回らない口を一生懸命に開いて歌っていたその瞬間こそが、大切な時間だったのだと今ならわかる。

 

 

語学教室では、いつか役に立てるためのことばをやっている。

 

そこでは選ばれたことばたちが、きちんと箱詰めにされていて、お行儀よく並んでる。

 

それさえ道具のように使えば、人とわかり合えるなんて思っていたら、大抵の場合は失望することになるんだけどね。

 

だって、現実の世界のことばは、そんなにお行儀よくないんだもの。

 

ふだん自分が話している日本語を考えたって、語順は入れ替わりまくるわ、文法だって言い間違えるわ、省略したりやなんかで、テストされたら悲惨な結果になると思う。

 

でもね、それが生きてるってことじゃない?

 

相手がいてこその“ことば”なんだから、その間に生まれてくることばに間違いなんてないんだよ。

 

よそから用意してきたものは、それを使ったらもうお終い。

あとは途方にくれるだけ。

 

でも、自分と相手のあいだに一緒に生みだしていくことばは、

最初のうちは見かけは悪いかもしれないけれど、だんだんに成長していって、同時に、そのことばの働く場も広がっていく。

 

 

赤ちゃんだって、はじめは家族にしか通じなかったことばが、次第に友だちや周りの人たちにも通じるようになっていくでしょ?

 

だからって、いつか社会に出て話せるようになるために、家族間で練習してるわけじゃないじゃない?

 

いつもいつも、今目の前の人と。

 

それが自然なことばの道筋なんだよね。

 

 

 

自分で読んでて、こんなことあったなぁ・・・

 

と、まるで前世の記憶のようなのですが。

 

 

このイタリア語が流行った頃

確か、グループには毎週30〜40人位のメンバーが集まってきていて

子どもだけでも十数人いたんじゃないかな。

 

幼稚園から小学生くらいが中心で

男子たちも多かったので、走り回るし、興奮して鼻血出す子とかいたり(笑)

 

そういうヤツらを仕切っておりました。

(みんなお母さんの言うことは聞かなくても、私の言うことは聞いてました。)

 

 

自宅を開放して子ども合宿をしたり

海外のゲストを招いて、メンバーも呼んでホームパーティーしたり

今と真逆な暮らしです。

 

 

(続く)

 

 

 

 

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