<言語習得のプロセスや研究>を10年前にまとめていたのですが

 

最近、エスモーズ理論がさらに進化していっているということで

また別の視点からその体験を見直すのも面白いかなと思い、当時のブログから再掲して連載しています。

 

 

桑田和子のやりすぎ人生・番外編ということで、10年前にタイムスリップしたつもりでお楽しみください。

 

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参考記事

 クリック 目次【桑田和子のやりすぎ人生】

 クリック 螺旋状に進む <<<最近の振り返り

 クリック 第5章 カルチャーショックのウルルン時代 <<<言語研究の時代

 

 

桑田和子のやりすぎ人生・番外編

1. ことばがわかるって?

2. 「おやすみ」の意味

3. 言語には固有の波がある

4. 大波から細部の音へ

5. 人の体験を取り込む

6.単なる真似ではない

7. メロディに歌詞を乗せる

8. 全体の中に部分の組み合わせがある

9. 音があるから読める

10. 文字も全体像からとらえる

11. 魔法の箱はなかった

12.「話せる」実感

13.通じるということ

14.世界をどう見つけるか

15.認識すると世界が現れる

16.聞く側に想像してもらう

 

 

*団体や個人が特定される点を修正する以外は、ほぼ当時のレポのまま掲載します。

 

 

第9回 全人生で理解し、話す(後編)

(18年前のフランスホームステイの続きです)

 

 

ところでフランスの人って、私が想像していたよりはるかにオシャベリ。

そしてユーモアというかウィットというか気の利いたジョークをとばす。

 

友だちを呼んではオシャベリしまくっているフランス人たちの中にいて、ただそれをニコニコ聞いてるのも楽しかったけど、あるときフッと思ったの。

 

このままじゃ、私たちがここに存在してる意味がないじゃん!って。

 

 

でもフランス語が堪能なわけでもないから、向こうの話題に合わせて入っていくのは難しいよね。

だから、とにかく自分達に関係のある話題、わかる話をしていった。

 

一緒に行ったところ、やったことの話をしたのはもちろんだけど、

それ以外にもSさんは高校の数学の先生で、外車が大好きだったから、車に乗っているときも外車(私たちから見たら走ってる車全部外車だったんだけどね)が通ると、その車の名前を言うわけ。

 

そして私は映画、文学、芸術系担当。

分野の違う私たちだったから、話題も2倍になって正直助かったよ。

 

でね、そういう話をするとき、持っているフランス語だけで話すんじゃないんだなぁって思った。

 

もちろん日常生活の中で、物語CDに出てくるフレーズはいっぱい見つかっていくし、今までフランスに行ってきた人からもらったことばもどんどん使っていたけど、それだけで話すんじゃないわけ。

(考えてみれば当たり前なんだけどね。だってココはCD用っていう記憶の場所があるわけじゃないんだもの。)

 

 

例えば、ある日河下りの船に乗って、そこから見る風景が印象派の絵画のように美しかったのね。

 

で、それを言いたい!

でも「印象派」なんていうフランス語は知らないじゃない?

 

そんなときどうするか?

 

人間って面白いよね。

高校時代の美術の教科書が頭の中に浮かんできた。

で、そこに書いてあった印象派の画家の名前を羅列してみたわけ。

 

そしたらアンが「アンプレッシオン~」みたいな感じで、英語の「インプレッション(印象)」に似たことばを言ったの。

 

「それそれ!きっとそれに違いない、私が言いたかったのは!」

と嬉しくなった。

 

 

またある日のこと、出かけて家に帰ると、パパのダニエルがエプロンに頬かむり姿で箒を持って出迎えてくれて

 

「Je suis 女中!(私は女中)」

って言ったのね。

 

もちろん冗談で、自分はみんなが遊んでる間掃除してましたっていうフリをしてたんだけど、

「女中」って日本では今はあんまり聞かない言い方だよね。

 

でもふと、そういえばジャン・ジュネの戯曲に『女中たち』っていうのがあったなって思い出して(私は演劇専攻)それを言うと、今度は向こうがビックリ。

 

ジャン・ジュネなんてフランスでは図書館に置いてないようないかがわしい(?)作家らしい。そこからその話題で盛り上がった。

 

 

他にも、カレー海峡の断崖絶壁に観光に行ったとき、14歳の男の子がダニエルを突き落とすフリをして、

アンが何か言ったのに対して、お札を数えるフリをしながら答えてたの。

 

きっとアンが「突き落として」って冗談で言ったのに、「いくらくれる?」って返してるんだなってわかった。

 

これって別にフランス語でわかったわけじゃなくって、そういう冗談の応酬パターンみたいのが私の中にあって想像ついたんだよね。

(さすが吉本を見て育っただけはある?)

 

 

フランスでは、こんなふうにいつも冗談を言い合っている感じだった。

 

もちろんワインもいっぱい飲んだし、フロマージュもトレボン!だったし、

信じられないことにフランス語だけで、夢のように素敵な1週間のホームステイを過ごすことができた。

 

今、フランス語だけでって言ったけど、それは英語や日本語を使わずにっていう意味ね。

 

表面に出ていた音はフランス語だったけど、私は、なんていうのか、

 

それまでの全人生の体験と記憶で理解し、伝えようとしていた気がする。

 

その中には、いっぱい聞いて真似していたフランス語はもちろんあるけれど、

そのフランス語は私の中にとけ込んで、他の記憶とごっちゃになって、

出てくるときには丸ごとの「私」という人間から出てきたものだった。

 

ことばは、私とは決して切り離せないものだったんだ。

 

 

 

 

 

関連記事

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このフランスでのホームステイは、バカンス〜という感じで

本当に楽しかったです。

 

小学生と保育園児を置いて、1人で行ったので

羽を伸ばしまくった感じでしたね吹き出しハート

 

 

(続く)

 

 

 

 

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