2426 :ことしをふりかえって(2024年) | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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管理人Shinは知財保護において個人による「特許」のようなものを好まず、「全公開」を旨とします。(巻末詳細)

 

 TODAY'S
 
  ことしをふりかえって 2024年

 

直近報告とお礼

このブログ「ShinさんのPA工作室」はこのたび(12月16日AM)、開設からの通算閲覧数が850万アクセスに達しました。

すべての読者のみなさまにお礼申し上げます。

 

 

最近は相互に翻訳が簡単となり、2021年初 ProbeⅡの発表を契機に海外からこのサイトに訪問してくださる方が増えました。

それは「超激安中華マイク改造」以来のことです。そしてここ3年間、Google流入分だけで32か国が確認されています。

国を超えて皆さまのお役に立てるならば一層ありがたく思います。

 

2009年6月の開設から「自作マイクロホンブログ」として、時流と常識に流されることなく「時流を生み出す」という開設時の初心をこのブログの基本姿勢としております。

そして、さらに900万・1000万アクセスをめざしてまいります。

よろしくお願いいたします。     管理人(Shin)

 

 

 

 

今年の実績

 

一、MEMSマイク単一指向性化

MEMSマイクの最大課題です。

 

1.昨年11月の2322記事で「業界初」として音圧傾度型MEMS単一指向性マイクを発表しました。

「仮想音圧傾度型」としては2021年発表の記事:2103が既にあります)

その後の改善と実用化、簡略化に力を集中して取り組んでまいりました。

 

最新記事として「2425」記事の無指向性MEMSマイク2個による「仮想音圧傾度型MEMS単一指向性クリップオンマイク」の完成に至りました。

 

2322記事と2425記事、両者の大きな違いは前者はリアルな「音圧傾度型」、後者は「仮想音圧傾度型」で単一指向性を実現している点にあります。

 

 

 

2.海外(トルコ)の友人からの情報により、カナダの指向性MEMSマイクメーカー「soundskrit」社の発掘と、筆者自身すでに同社の「SKR0600」と周辺パーツを入手し実験中です。

 

そして、TDK invensenseICS-40800を大きく引き離している事実が、Soundskrit社のデータ及び、筆者が両者を並べて比較した現在までの実験であきらかになっており、当サイトの研究結果と併せてさらにその先に進む下地ができました。

 

 

3.「デジタルMEMSマイクなら・・・」の矛盾

「音」がアナログ波動であるかぎり、音変換器(マイク、SPなど)のマンマシン・インターフェースは最終的に「アナログ」以外にない。

 

デジタル化はマイクの場合も、それをどんなに高度化しても「アナログ領域の質」によってその基本性能が決まる、という必然性を背負っていることを忘れてはならない。

 

「ボトルネック」と見るか、音作りの積極面と見るかは人次第。

すなわち、デジタルMEMSマイクは「アナログ設計」の完成度次第で基本性能が決まることを見落とした判断をしてはなりません。

 

 

 

 

 

ニ、マイクロトランス(SMD ED8)について 

 

当サイトで2023年にその能力を発見し、長距離延伸で性能を発揮する「Probe-T」を誕生させた、このマイクロサイズの「正体不明」な優秀トランスが話題となっている。

 

そんな中、2024年11月このトランスを使った「アイソレーショングッズ」を商品化した海外のメーカーが現れ、音響家の間で話題になっています。

 

この100円前後のトランスがなぜ優秀なのか、驚愕の事実が判明しました。それは従来常識の範疇にはありません。

 

2416 :マイクロトランス(SMD ED8)のブッチギリ優秀な「巻線間容量」について

 

 

 

 

三、その他

それは筆者、現在の主課題である「MEMSマイク単一指向性化」開発は決して甘くなく、それを持続発展・アイデア投入させるための息抜きと頭の切り替えアイテムとして取り入れています。

 

1.海外ファン向けMEMSマイク手はんだ法(英文記事)

2408:"Soldering of MEMS mic" for overseas fans

 

当サイト海外ファンからの疑問・質問が増え、やはり英文記事が必要と考えました。

 

 

 

2.マイクロホンインピーダンス測定法の改善・簡略化

2415:マイクロホン出力インピーダンス測定(抵抗置換法による)

 

これは自作マイクではほぼ無視されているが、マイクロホンにとっての基本事項、しかし結構面倒な測定ですので、試行錯誤しながらやってきました。

現在記事:2415の通り大幅に簡略化して、安定度・精度の高い測定ができています。

 

(過去・従来)

1149:マイクロホンのインピーダンス測定

 

1307:マイクロホンの出力インピーダンス測定、抵抗置換法の実際

 

 

 

 

3.MEMSマイクの魔改造(完全双指向性化)

 

2410 : MEMSマイクの 魔改造!(前編 完全双指向性化)

 

2411 :MEMSマイクの魔改造!(後編 完全双指向性化+無指向性=単一指向性)
 
 
この魔改造記事は3月、4月の発表ですが、奇しくもsoundskrit」の方向性と同一軸上であり、同社を知って、後になって驚いています。(下の2つの写真)
 

記事:2411より

 

soundskrit SKR0600の双指向性構造

soundskrit社のHPの製品紹介ページより引用させていただきました。

 

 

このようにほぼ同一といって差し支えない原理と内容。

「単一指向性」を得る過程で「双指向性」の存在がいかに重要かが証明された魔改造でありました。

 

 

 

 

 

4.単体・単一指向性MEMSマイクの完成

2422 :MEMSマイクの最大課題 「単体・単一指向性MEMSマイク」の完成

 

これはまさしく「業界初」でしょう。

ICS-40730ベースの「音圧傾度」型単一指向性MEMSマイクとなりました。

 

 

 

5.1FETで ZOOM H1 XLR、F3共用ステレオマイク

2424:ZOOM H-1 XLR F-3共用ステレオマイク (MEMS・ECM1FET回路)

 

「Little John」と名付けたあまりにも短小なファンタム動作マイクにて同機にはアングル・アダプタを介して使います。

このマイクはECM(WM-61A改)MEMS(ICS-40730)の2種類。

 

また、この回路は従来のFET式のファンタム動作回路を1本のFETでまかなう初挑戦の回路ですが、その実力は「試聴」音源の通り、目の覚めるようなクリアーさです。

 
 
 
 
以上
 
 

おかげさまでことしも充実した年になりました。

読者の皆様には今年もまた1年間おつきあいいただきありがとうございました。

どうぞ皆さまもよき年をお迎えください

 

Shin

 

 

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虹 おしらせ

MEMSマイク使用、話題のProbeⅡ Probe-T  L-730mems など、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作・領布を承っておりますのでお問い合わせください

またFetⅡなど純正WM-61Aのファンタム式パナ改マイクも継続中です。

 

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