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※管理人Shinは知財保護において個人による「特許」のようなものを好まず、「全公開」を旨とします。(巻末詳細)
MEMSマイク単一指向性化はここまできた(第3編)”さんしん クリップオンマイク”
(2つの無指向性MEMSマイクで単一指向性を)
! これは試作です。
第2編 2420でPA用途 単一指向性・さんしん用クリップオンマイクを「まだまだ」として「完成」に至らず発表したのは音色バランスの点、あれからの時間は問題を解決する特効薬でした。
常に考えることは「MEMSマイク単一指向性化」、その「クリップオンマイク」のこと。
その間、緊急でインタラプトしたsoundskritの新型双指向性MEMSマイクは大変有望につき周辺グッズも入手して併せて評価中です。
しかし今は2個の無指向性MEMSマイクを使った「仮想音圧傾度」型をやりとげること。
結果は「第2編」をすっかりブラッシュアップさせることになりました。
記事中から試聴できます (期間限定)

最初からやりなおしました
回路シミュレーションや物理測定では絶対に完成しないのが「単一指向性マイク」、しかし「単一指向性の音センサー」なら可能でしょうがそれはもはや「マイクロホン」とは呼べないでしょう。
「MEMS型単一指向性マイク」、その音作りはPA用途・録音用途とで異なるが良く練られた場合、最終的にどちらにも使えるものとなります。
「単一指向性クリップオン」ではさらに異なり「はい出来た」で終わるはずもなく、それは物理特性など吹っ飛ぶほど「楽器要素」が強いことです。
その点は「無指向性クリップオン」とは比較にならない難しさであり、面白い点です。
私のマイク技術の師匠(元S社マイク設計)の言っていた「単一指向性は甘くないぞ!」、を地で行くように「人の耳、聴感」で決まり、それは世界のマイクメーカー共通の認識です。
おびただしい数のマイクが誕生し、そして淘汰され、普遍的な良さを持つわずかな機種だけが「名機」として残っていくのは「人の耳に支持された結果」です。筆者がめざすのはソコです。
「Micro leaf U1」の完成
完成したクリップオンマイク「Micro leaf U1」
完成したMEMS単一指向性クリップオンマイクロホン
(さんしんに装着)
ティーガ(胴巻)にAT8418クリップアームを使って装着した。
見た目はATM35と変わらない。ハイパーカーディオイドのシャープな指向性はマイクの狙い先と距離で音は大きく変わります。
♥さんしんに適合するならば、他の楽器すべてで良い結果となることが経験的に判っております。
第2編からの改善点
第2編で「まだまだ」としたのは、次の理由でした。
・アタックピークの強さと短いサスティーンとの量感のバランス。
「そんなの卓で何とでもなる」?、それはマイクとして全く邪道。
指向性は「ハイパーカーディオイド」であり、あて方によって激変するため徹底的にチューニングをおこないました。
またその結果も評価者によって変わるはずです。
試聴(期間限定)
「今すぐ再生」でダウンロードなしで試聴できます。
冒頭のアナウンスもこのマイク使用ですので唄部分の「Beta87A」と比較してご注目ください。
沖縄 山商店 HAISAIシリーズPost Cardを使わせていただきました(WWW.yama-sun.com)
いらよい月夜浜: 作詞 大島保克・作曲 比嘉栄昇
一、唄者達の夜がふけ 踊者達の夜がふけ 太陽のあがるまで舞い遊ば イラヨイマーヌ舞い遊ば'
(うたしゃたーぬゆるがふけ ぶどぅしゃたーぬゆるがふけ てぃだぬあがるまでぃまいあしば いらよいまーぬ まいあしば)
唄さんしん:筆者 Shin
歌詞の「うちなーぐち」表記は「たるーの島唄まじめな研究」を参考にさせていただきました。
(使用マイクなど)
・さんしん・冒頭アナウンス:「Micro leaf U1」クリップオン
・唄:Shure Beta 87A
・PC録音、モノラル、オーディオインターフェース(SSL 2)
※ エフェクター、イコライザなど音の加工はおこなっていません。
オリジナル焼付塗装法健在・アップデートして実施
筐体はRCAピンプラグとミニXLRの合体アレンジです
黒色つや消し塗装はShinオリジナルの「自家製焼付塗装」です。
これは10年前に完成させた「素人にしかできない焼付塗装法」です。
1411記事:「誰にでもできる電子レンジ・オーブン焼付塗装法の完成」 で記事中のレシピをご参照ください。
※ この 記事:1411 は10年経った今もこのサイト、トップの閲覧数となっています。
「でもやっぱり専門業者の仕事にはかなわないでしょ?」
◎10年前のこの記事とレシピは、仕上がり・食イツキの良さで、その後意外な他ジャンル(模型・モデルガン)で「専門業者以上の焼付塗装が自分でできる」、と一気にひろがり10年たちました。
ハンドクラフトの焼付塗装として「定番」となっています。
塗装屋さんごめんなさい。
ちなみに、記事:1315で 「Fet3」1本あたり、当時2,000円かけて専門業者に頼んだ「高級塗装」より、あきらかに良い結果、食イツキは一つ上の仕上がりでした。(異なる塗料、方法ではこの結果にはなりません)
構造
RCAピンプラグとmini-XLRコネクタの外筐を採用、お互いにねじ込めばこの形状になることがラッキーでした。クリップホルダー:
AT8418 https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/16284/ にてマイクロホンに長さ限界いっぱい、ジャストフィットとなりました。
★「仮想音圧傾度」MEMS単一指向性マイクヘッド
(Knowles SPM0687LR5H-1)×2
MEMSマイク 「Knowles SPM0687LR5H-1」2個実装の様子
完成した「仮想音圧傾度」MEMS単一指向性マイクヘッド
接地ベロは 洋白(ジャーマンシルバー)材使用。
名前に反して「銀」は含まれていないため一般環境では酸化しにくく、高級腕時計の文字盤やムーブメントに使われており、このような接地電極スプリングにもたいへん適しているようです。
また加工し易く、何よりも「半田付け」できる金属であります。
「黒色つや消し焼付塗装」もキレイに仕上がりました
・長さ5cmほどのクリップオンマイク。
カタチは前作とおなじです。黒塗装(焼付塗装)で化粧直しから。
・速度穴の位置が一般の単一指向性マイクとかなり違います。
方式由来にて試行錯誤の結果ここに落ち着いた必然形状です。
・ケーブル(3芯シールド細ケーブル)は、よじれやすくカラミ易いMOGAMI極細ケーブルを避け、取り回しと仕上がりの良さの点で、Aliexpressの中華製(2547 30AWG 3Core)を使っています。
(回路図)

(トランスのP:Sを反転)
巻き線比、1:2となるためレベル上昇(実測で6dB以上大きい)、OUT-Z=581Ωとなった。
そして熟慮の結果、後者の回路「V3」を採用しました。
また「仮想音圧傾度」路線は本格的に継続できることが確信できました。
以上
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おしらせ
MEMSマイク使用、話題のProbeⅡ Probe-T L-730mems など、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作・領布を承っておりますのでお問い合わせください
またFetⅡなど純正WM-61Aのファンタム式パナ改マイクも継続中です。
モノ作り日本もっと元気出せ!
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