2425 :MEMSマイク単一指向性化はここまできた(第3編)”さんしんクリップオン” | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

※ないものねだりこそ開発の原点だ※ 
※すべてのマイクロホンは発展途上の音響デバイスだ※
※「常識」は思考停止へのブレーキです※
※百の議論より一つの事実※







© 2009-2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

© 2024 Shin's PA workshop. All rights reserved.

管理人Shinは知財保護において個人による「特許」のようなものを好まず、「全公開」を旨とします。(巻末詳細)

 

 

 

前編:2420より

 

 

  MEMSマイク単一指向性化はここまできた(第3編)”さんしん クリップオンマイク”

(2つの無指向性MEMSマイクで単一指向性を)

 

これは試作です。

 

第2編 2420でPA用途 単一指向性・さんしん用クリップオンマイクを「まだまだ」として「完成」に至らず発表したのは音色バランスの点、あれからの時間は問題を解決する特効薬でした。

常に考えることは「MEMSマイク単一指向性化」、その「クリップオンマイク」のこと。

 

その間、緊急でインタラプトしたsoundskritの新型双指向性MEMSマイクは大変有望につき周辺グッズも入手して併せて評価中です。

 

しかし今は2個の無指向性MEMSマイクを使った「仮想音圧傾度」型をやりとげること。

結果は「第2編」をすっかりブラッシュアップさせることになりました。

 

 

 

 

記事中から試聴できます (期間限定)

 

 TODAY'S
 
最初からやりなおしました

回路シミュレーションや物理測定では絶対に完成しないのが「単一指向性マイク」しかし「単一指向性の音センサー」なら可能でしょうがそれはもはや「マイクロホン」とは呼べないでしょう。

 

 

「MEMS型単一指向性マイク」、その音作りはPA用途録音用途とで異なるが良く練られた場合、最終的にどちらにも使えるものとなります。

 

 

「単一指向性クリップオン」ではさらに異なり「はい出来た」で終わるはずもなく、それは物理特性など吹っ飛ぶほど「楽器要素」が強いことです。

その点は「無指向性クリップオン」とは比較にならない難しさであり、面白い点です。

 

 

私のマイク技術の師匠(元S社マイク設計)の言っていた「単一指向性は甘くないぞ!」、を地で行くように「人の耳、聴感」で決まり、それは世界のマイクメーカー共通の認識です。

 

おびただしい数のマイクが誕生し、そして淘汰され、普遍的な良さを持つわずかな機種だけが「名機」として残っていくのは「人の耳に支持された結果」です。筆者がめざすのはソコです。

 

 

 

 

  「Micro leaf U1」の完成

 

完成したクリップオンマイク「Micro leaf U1」

完成したMEMS単一指向性クリップオンマイクロホン

 

 

 

(さんしんに装着)

 

ティーガ(胴巻)にAT8418クリップアームを使って装着した。

 

見た目はATM35と変わらない。ハイパーカーディオイドのシャープな指向性はマイクの狙い先と距離で音は大きく変わります。

 

 

 

さんしんに適合するならば、他の楽器すべてで良い結果となることが経験的に判っております。

 

 

 

 

第2編からの改善点

第2編で「まだまだ」としたのは、次の理由でした。

 

アタックピークの強さと短いサスティーンとの量感のバランス

「そんなの卓で何とでもなる」?、それはマイクとして全く邪道。

 

 

指向性は「ハイパーカーディオイド」であり、あて方によって激変するため徹底的にチューニングをおこないました。

またその結果も評価者によって変わるはずです。

 

 

 

 

試聴(期間限定)

   こちらは筆者によるヘタな唄三線をご勘弁ください。      

音源を試聴できます(2025.10.6まで)

「今すぐ再生」でダウンロードなしで試聴できます。

 

冒頭のアナウンスもこのマイク使用ですので唄部分の「Beta87A」と比較してご注目ください。

 

沖縄 山商店 HAISAIシリーズPost Cardを使わせていただきました(WWW.yama-sun.com)

 

 

 

 

いらよい月夜浜: 作詞 大島保克・作曲 比嘉栄昇 

 

一、唄者達の夜がふけ 踊者達の夜がふけ 太陽のあがるまで舞い遊ば イラヨイマーヌ舞い遊ば'

(うたしゃたーぬゆるがふけ ぶどぅしゃたーぬゆるがふけ てぃだぬあがるまでぃまいあしば いらよいまーぬ まいあしば)     

 

唄さんしん:筆者 Shin

歌詞の「うちなーぐち」表記は「たるーの島唄まじめな研究」を参考にさせていただきました。 

 

 

(使用マイクなど)

・さんしん・冒頭アナウンス:Micro leaf U1」クリップオン 

・唄:Shure Beta 87A

・PC録音、モノラル、オーディオインターフェース(SSL 2)

 

エフェクター、イコライザなど音の加工はおこなっていません。

 

 


 

 

  オリジナル焼付塗装法健在・アップデートして実施

筐体はRCAピンプラグとミニXLRの合体アレンジです

 

 

 

 

 

黒色つや消し塗装はShinオリジナルの「自家製焼付塗装」です。

 これは10年前に完成させた「素人にしかできない焼付塗装法」です。

 

 

1411記事:「誰にでもできる電子レンジ・オーブン焼付塗装法の完成」 で記事中のレシピをご参照ください。

 

 

 

 

※ この 記事:1411 は10年経った今もこのサイト、トップの閲覧数となっています。

 

 

 

 

びっくりマーク「でもやっぱり専門業者の仕事にはかなわないでしょ?」

 

 

10年前のこの記事とレシピは、仕上がり・食イツキの良さで、その後意外な他ジャンル(模型・モデルガン)で「専門業者以上の焼付塗装が自分でできる」、と一気にひろがり10年たちました。

ハンドクラフトの焼付塗装として「定番」となっています。

塗装屋さんごめんなさい。

 

ちなみに、記事:1315で 「Fet3」1本あたり、当時2,000円かけて専門業者に頼んだ「高級塗装」より、あきらかに良い結果、食イツキは一つ上の仕上がりでした。(異なる塗料、方法ではこの結果にはなりません)

 


 

 

 

構造

 

 

 

RCAピンプラグとmini-XLRコネクタの外筐を採用、お互いにねじ込めばこの形状になることがラッキーでした。クリップホルダー:

AT8418 https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/16284/  にてマイクロホンに長さ限界いっぱい、ジャストフィットとなりました。

 

 

 

「仮想音圧傾度」MEMS単一指向性マイクヘッド

(Knowles SPM0687LR5H-1)×2

MEMSマイク 「Knowles SPM0687LR5H-1」2個実装の様子

 

 

完成した「仮想音圧傾度」MEMS単一指向性マイクヘッド

 

 

 

 

接地ベロは 洋白(ジャーマンシルバー)材使用。

名前に反して「銀」は含まれていないため一般環境では酸化しにくく、高級腕時計の文字盤やムーブメントに使われており、このような接地電極スプリングにもたいへん適しているようです。

また加工し易く、何よりも「半田付け」できる金属であります。

 

 

 

「黒色つや消し焼付塗装」もキレイに仕上がりました

 

 

・長さ5cmほどのクリップオンマイク。

カタチは前作とおなじです。黒塗装(焼付塗装)で化粧直しから。

 

速度穴の位置が一般の単一指向性マイクとかなり違います。

方式由来にて試行錯誤の結果ここに落ち着いた必然形状です。

 

・ケーブル(3芯シールド細ケーブル)は、よじれやすくカラミ易いMOGAMI極細ケーブルを避け、取り回しと仕上がりの良さの点で、Aliexpressの中華製(2547 30AWG 3Core)を使っています。

 

 

 

 

 

(回路図

 

 

 

 

(トランスのP:Sを反転) 

巻き線比、1:2となるためレベル上昇(実測で6dB以上大きい)、OUT-Z=581Ωとなった。

 

 

 

そして熟慮の結果、後者の回路「V3」を採用しました。

また「仮想音圧傾度」路線は本格的に継続できることが確信できました。

 

 

以上

 
 
 
 

 

 

本記事の無断ネット盗用は犯罪です。

無断盗用の無法者、YOUTUBEの (H県K市H氏)による当サイトの利用は永久厳禁です。

 

 

虹 おしらせ

MEMSマイク使用、話題のProbeⅡ Probe-T  L-730mems など、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作・領布を承っておりますのでお問い合わせください

またFetⅡなど純正WM-61Aのファンタム式パナ改マイクも継続中です。

 

モノ作り日本もっと気出せ 

 

ShinさんのいたずらPA工作室 

© 2024 Shin's PA workshop. All rights reserved.

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリもOKです、ただしその場合、記事から得た情報の利用公開については都度、出典・引用を文字によってあきらかに、管理人の指示に従ってください。

Shinさん独特のこだわりと非常識をもって音響の世界を刺激してまいります。

 

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします

ShinさんのPA工作室 管理人 Shin

メール メールはこちらから sound_ai♪xk9.so-net.ne.jp  (♪は@に直してください)