3月のことになりますが、ミシュランガイド東京にて、三つ星を15年連続で獲得し続けている唯一無二のレストラン『Quintessence(カンテサンス)』を訪問しました。オープンした時から訪問し、成長をみ続けてきたレストランです。

 

 

シックなエントランスに入ると一気にカンテサンスの世界に引き込まれます。

 

 

ダークな空間に、木彫家 岩崎努さんの作品がテーブルを飾ります。

実は岩崎さんのさらに大掛かりな作品は壁面にもありますので、

訪問されることがあったらそちらも是非ご覧になってみてくださいね。

 

 

いつものごとくしずりん予約の個室でのお食事会です(お写真は個室のみ撮影可能です)。

 

 

定番の白紙のメニュー。価格も書かれていませんが13品のコース構成です。

左側には「プロデュイ(素材)」「キュイソン(火の入れ方)」「アセゾネ(味付け)」を

何より大事にしている岸田シェフからのメッセージが書かれています。

ちなみに今年4月より、料金が改定され、31,350円※別途サービス料10%に。

そろそろ私も行くのが嫌になる金額になってきました。原材料の高騰って怖い(°_°)

 

 

アーモンドパウダーとサブレと細魚

最初は温かいアーモンド風味のサブレです。上には細魚にひろっこと松の実が重ねられています。レモンのジュレで酸味を加えています。

 

 

蛸とキャベツのスープ

スープの熱で柔らかく火の入った明石蛸のスープです。中にはキャベツや芹などがちょっと独特の香りの野菜が入り、蛸の強い味わいと合わせた感じ。

 

 

山羊のミルクのバヴァロワ

オープン当初からあるカンテサンスのスペシャリテです。山羊のミルクは食べている草や脂肪の状態で季節ごとに少し味わいが違います。その違いを岸田シェフがクリームやオリーブオイルなどで調整し、毎度絶妙な味わいのバヴァロワを作ってくださいます。上にはたっぷりのオリーブオイルと百合根とマカダミアナッツ、ゲランドの塩。ある時思ったんですが、この百合根とマカダミアナッツはこのバヴァロワのミルクの味わいに確実に必要。たっぷりオリーブオイルがかかっていますが、こちらも毎度調整し、柔らかな味わいだったり、苦味が強かったりと季節ごとに表情の変わるスペシャリテです。

 

 

蛍烏賊と北寄貝 クスクス

蛍烏賊のわたと香味野菜でクスクスを焚き、旨味をしっかり吸っています。岸田シェフは度々クスクスをコースの中に取り入れていますが、この和風の旬のクスクスというのもなかなか乙なもの。蛍烏賊と北寄貝を合わせた日本ならではのクスクスです。

 

 

白アスパラガスのグラチネ ヘーゼルナッツとコンテのクルート

ロワールのわほいとアスパラガスをフライパンでゆっくりアローゼして火入れをしているためホワイトアスパラガスの風味をしっかり引き出しています。36ヶ月熟成のコンテチーズを重ね、トリュフを纏わせた春の訪れと冬の終わりを表現したメニュー。

 

 

カイザーのパン

定番のカイザーのパン。白金のカイザーが閉店してしまったのでこのパンのことが心配になりましたが、別のカイザーで焼いてもらっているようです。

 

 

榛原牛ランプ肉と茸 クルトン

奈良県の榛原牛のランプ牛をタルタルにしています。トランペットやモリーユ、そして熱々のクルトンをいれ、クルトンからの熱で肉にじんわり火がはいります。クルトンがこれまたお肉の脂を吸って旨味を取り入れ、サクサク感、そしてジューシーなお肉の絶妙な味わいがたまらない一皿。以前、メインで榛原牛をいたとがありますが、断然こちらのお料理の方が美味しく、完成度も高い。しっかりリベンジされた工夫にも感動しました。

 

 

 

 

 

クエ 蕗の薹とグリーンオリーブのソース

岸田シェフ渾身のお料理はお魚とお肉で一気に盛り上がります。特にキュイソンはいつもながらお見事。丸ごと一匹を焼いて、すぱーんとカットするポワソンです。

 

唐津のクエは大きなまま、少し水分を飛ばし、300度のオープンで一気に入れ。香ばしく焼かれた表面をシャープカットされた身はもちろん、螺鈿のように輝く肉質のすばらしさ。脂のノリも程よく、肉質の旨味を味えました。ソースはシーズンの蕗の薹とオリーブオイルのソース。瞬の香りや味わいを堪能しました。

 

ガルニチュールは筍のフリットだったか。根セロリ、グラニースミス、ルッコラをクミンなどスパイスで和えたマリネを添えて。

 

 

ロゼール産仔羊のロースト 山ウド 白いんげん豆

ロゼール産の仔羊の腰の部分をローストにしています。赤ワインとフォンドヴォーのソースで。香づけは熟成したウイスキー。付け合わせは、優しい旨味の白インゲン豆とこちらもまた旬の味覚 山うどなどフランスと日本の春の山の恵みを感じるお料理。

 

 

36ヶ月熟成のコンテチーズ

栗のようなナッツのような味わいのある熟成感のある味わいのコンテ。

クルミのパンとアーモンドのロースト添えで。

 

 

 

金柑とデコポンのソルベ

グランマルニエ香る金柑とデコポンの力強い柑橘のソルベでした。

 

 

苺のショートケーキ

根強いファンのいるカンテサンスのショートケーキは最初再構築とおっしゃっていました。半分にカットした「さちのか」の上に、スポンジ、そして生クリームを乗せています。小さくてもしっかりショートケーキなんです。中に仕込んである薔薇のキャンデーが甘さ、香り、食感をさらに高貴で完成度の高いものにしてくれています。

 

 

 

栗のガレット

岸田シェフは確実に甘いものが好きであろうデザート構成。ここではいつも濃厚な甘さの焼き菓子のアレンジが登場します。栃木県産の栗を使ったガレットには鬼皮の風味を移したシロップを使ったクリームを添えて。

 

 

メレンゲのアイスクリーム

変わらぬ定番のメレンゲのアイスクリーム。一度メレンゲを作り、それを滑らかなアイスにしている、風味豊かで絶対的な美味しさのアイスクリームです。

 

 

 

 

 

小菓子はアーモンドのクッキー。

 

 

この日は紅茶をいただきました。

 

 

 

オープンして15年。岸田シェフのお料理も本当に落ち着きと風格を合わせ持つようになりました。いつも素晴らしいお料理を作ってくれるシェフに感謝ですね。

 

 

 

[カンテサンス過去記事]

2021年も訪問していますが力尽きて書けていないようです

・2020年11月の記事

・2020年6月の記事

・2020年2月の記事

・2019年7月の記事

・2019年5月バースデーの記事

・2018年12月の記事

・2018年7月の記事

・2018年4月の記事

・2017年4月の記事

・2017年2月の記事

・2016年12月の記事

・2016年10月の記事

・2016年8月の記事

・2016年2月の記事

・2015年12月の記事

・2015年8月の記事

・2015年6月の記事

・2015年4月の記事

・2014年11月の記事

・2014年5月の記事

・2013年3月の記事

・2013年1月の記事

・2012年11月の記事

・2012年9月の記事

・2012年7月の訪問(プロローグ)

・2012年5月の訪問(後半)

・2012年5月の訪問(前半)

・2012年3月の訪問

・2011年冬の訪問記~前半~

・2011年冬の訪問記~前半~

・2010年夏の訪問記事

・2008年冬の訪問記事

 

 

 

こちらがメインダイニング。現在カンテサンスのディナーは2部構成のお任せコース(31,350円※別途サービス料10%)のみ。

1部は17:30〜、2部は20:00ないし20:30〜。

 

 

 

 

Quintessence

(カンテサンス)

品川区北品川6-7-29  ガーデンシティ品川 御殿山1F

【ご予約専用TEL】 受付時間13:30~15:30

03-6277-0090

【オンライン予約はこちら】https://www.omakase-japan.jp/stores/82047

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