引っ越しで忙しかったので、昨年の6月22日の訪問以来

お休みをさせていただいたカンテサンス。離れていた恋人と再開し、

やっぱりしっくりくるよね。そんな風に思える時間を過ごさせていただきました。

 

引っ越しが終わったとは言ってもまだまだ落ち着かない。

今度こそはすぐに書く!!と思っていたのですが

やはりあっという間に、2か月がたってしまいました。

4月の下旬訪れた時のお料理で、今年のお誕生日をお祝していただいた

オオトリを飾る記事となります。だって愛すべきこのレストランは

いつだって愛情をたっぷり注いで書いているんだもん。

だから頭がクリアな時にとか、時間のある時にとかと思っていると

つい時間がながれてギリギリの執筆になってしまうんですよね。

 

 

初めての方もいらしたので白紙のメニューから。

はじめからやり直してみる?

カップルだったらそんな感じなのかしら。

改めて、白紙のメニューをしみじみと拝見しました。

「昔は、男性側に渡すメニューにお値段が書いてあったのよね♪」

なんて話が登場すると、ホールの方ですら知らないお話で

数名で盛り上がったりして。昔話にきゅんとする気分でスタートしました。

 

 

うり坊のパントレッシュとサブレ

1年前からお皿が変ったんでした。

塩漬けにしたジューシーな売り坊は蕗の薹との組み合わせ。

 

 

焼津のアオリイカとトマトの冷製スープ

ガスパチョみたいな感じのスープは、ニンニクの代わりにかすかなサフラン。

 

トマト、パプリカ、バジル、そして焼津のアオリイカを使った冷たいスープです。

山独活なども入っていたかな。たっぷりお野菜が細胞の隅々までいきわたります。

こんな小さなスープだけれど、お写真がキラキラ輝いているように見えませんか?

これは写真が・・・というわけでなく、お料理はみんな輝いているんです。

だから、一つ一つが私の脳裏には素敵な思い出となって

ここで過ごした記憶が積み重なっているんですよ。

 

 

メゾンカイザーのパン

このパンもここで食べると家で食べるより格段に美味しいんです。

この日は久しぶりのせいかかなり飛ばしていて、

パンを食べるスピードもかなり早かった。

 

 

塩とオリーブ油が主役 山羊乳のバヴァロワ

もう何十回も食べていますが、食べるたびに違う表情を見せるバヴァロワ。

ミルクのボリュームを感じる季節となっていますが

こんな時にはフルールドセルの塩味がきりりと引き締まっています。

オリーブオイルが華やかなラストノートやラストテーストを印象づけます。

 

 

フランス ランド産ホワイトアスパラガスとアイナメ

生のまま軽く粉を振って焼いたというアスパラガスはちょっとボリュームのある感じ。

ケイパーやワインビネガーなどのすっきりした酸味が爽やかな一皿。

 

 

ミル貝とアーティチョーク

倉敷のミル貝をグリルし、アーティーチョークやジロールと混ぜた

温かな前菜。まあなんとも良い香りが広がって、満たされる感じがしました。

 

 

京都産筍と雲丹のソース

そして、筍。今年はちょっと遅いよねなんて話をしていましたが

京都の極上筍はそれだけでも美味。

筍のブイヨンに入れた雲丹をかけて、海と山が溶け合うような一体感。

 

 

萩の甘鯛 アオサノリとコシアブラのソース

そしてお魚は、荒海で泳ぐ感じの盛り付け。

パリパリに焼かれた鱗焼きはサクサクとした食感もあり、

でも身はしっかりしっとりした焼き上がり。

ここには、あおさやたらのめ、空豆などが使われ、滋味深さが加わった一皿。

 

 

フランス シストロン産仔羊の3時間ロースト

お肉は毎回ポーションを聞かれますが、いつも普通で。

しかし、かなり大きいやろ~。

「大きくない?」と伺ったところ、「そうですね(苦笑)」。

スペシャルプレゼントを喜びながら、余すことなくいただきました。

 

シストロンの背肉はつやつやピカピカ。

口に入れた時のしっとりしたテクスチャーや羊ですが優しい香りを感じて欲しい。

岸田シェフのこの火入れがいかにロマンチックか。

やっぱりトキメキはいたるところに散りばめられているのです。

 

フージュール 

ブリーのように食べやすいチーズ。胡桃のパンとアプリコットかなと共に。

 

 

フランス産のソルベ 木の芽風味

木の芽が入ることで日本の春を感じます。

チョコミントなんかがはやっていますが、和のハーブのすっきりとした香りが

チョコレートを軽やかに仕上げてくれました。

 

リ・オ・レ ジャスミンティーの香り

これはかなり面白く、またいただいてみたいデザートでした。

普通はまあまり美味しくないライスプディングというかリ・オ・レ。

玄米を使うと、こんなにプチプチと楽しい食感になるんだとワクワクします。

ジャスミンティーの香りでまたなんとも優雅。

この10年以上通って、デザートをリクエストをするのは2度目ですが

またどこかでこれを作ってほしいとこっそりお願いすることにしちゃおうっと。

 

カシスのクランブル 苺のサバイヨン

これは王道の美味しさでした。

クランブルの表面はキャラメリゼされ、その上のサバイヨンは

シェリーブランデーを加えたオトナの味。

苺が仕込まれていましたが、

ちょっと食後酒でも飲みながらちびちび食べたいデザートでした。

 

 

メレンゲのアイスクリーム

「あれ?何も組み合わせないの?」と同席の皆さんに尋ねたところ

「最近はそのままででてくるんだよ」と。

ちょっとした変化を経て、知らない一面をみたような感じ。

 

 

プッタボン茶園のダージリンファーストフラッシュ

カンテサンスは紅茶もちゃんとそろえてくれるのが嬉しいところ。

春には春のお茶が飲みたくなるし、ちゃんといれてくれるのもいいんですよね。

 

 

そしてお誕生日はいつも形がちがう飴細工のバラ。

今回は花びらが幾重にもかさなりやや小ぶり。

かわいいバラという感じでした。

 

 

何度もマンションを買い替えたりしていると、

かなり慣れてはくるもののやはり精神的に重労働が重なります。

特に、今回は色々なことをマッハで進めたので

ぎゅ~っと物事や決断が凝縮して時間的に大変だったのです。

 

オープン直後からカンテサンスには伺い、

飽きることなく10年以上岸田シェフのお料理を食べ続けています。

いつも思いますが、緻密でブレがなく

きわめて華やかというわけではありませんが

完成度の高い、お料理を作って下さいます。

 

でも、久しぶりに過ごすこの空間は、

やっと忙しかった時間がリセットできたかのような気分になりました。

岸田シェフをはじめとして、カンテサンスの皆様、

いつも素敵な時間をありがとうございます。

 

 

 

 

[カンテサンス過去記事]

・2017年4月の記事

・2017年2月の記事

・2016年12月の記事

・2016年10月の記事

・2016年8月の記事

・2016年2月の記事

・2015年12月の記事

・2015年8月の記事

・2015年6月の記事

・2015年4月の記事

・2014年11月の記事

・2014年5月の記事

・2013年3月の記事

・2013年1月の記事

・2012年11月の記事

・2012年9月の記事

・2012年7月の訪問(プロローグ)

・2012年5月の訪問(後半)

・2012年5月の訪問(前半)

・2012年3月の訪問

・2011年冬の訪問記~前半~

・2011年冬の訪問記~前半~

・2010年夏の訪問記事

・2008年冬の訪問記事

 

 

 

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