2006年5月に白金で開業し、昨年2013年8月に現在の御殿山に移転したカンテサンス。
2007年以来ミシュランガイド東京2008で3つ星を獲得し、おととい発表された
ミシュランガイド東京2015においてもまた3つ星を獲得しキープし続けているお店です。
品川移転後はますます素晴らしい輝きを放っています。
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エントランスではIngo MaurerのZettel'zがほのかな光を放ちます。
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カンテサンスのオーナーシェフ岸田周三氏は、高校卒業後、93年志摩観光ホテル
「ラ・メール」へ就職。96年渋谷「カーエム」、00年渡仏。各地で修業し、
03年、パリ「アストランス」でパスカル・バルボに師事し、04年スーシェフに就任。
05年帰国、06年「レストラン カンテサンス」を立ち上げ、現在も輝き続けています。
常に素材や調理を探求し、ストイックに料理に向き合う料理人です。
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カンテサンスといえば、白紙のメニュー。
そう。コースはすべてお任せなのです。
お任せと言っても単なるシーズンメニューと言うわけではありません。
基本的にはお客様に同じメニューを出さないと言うのがポリシー。
私達は長年2ヶ月に1度訪問しているので時々出てきますが、
基本は違うメニューを出すことになっているようです。
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位置皿はこちらのプレート。
少しずつ色が違うので、自分が座る席にどのプレートが置いてあるか。
私が座る席はいつも決まっているので、そんなことも楽しみのひとつ。
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ちなみに今回ご紹介するお料理は10月の頭のもの。
13品も出てくるので忙しくて書けないというのが現実です。
アップできないこともしばしばで、アップしても2か月遅れという情けない結果に。
愛しているレストランというのは、シェフへのリスペクトもあり
落ち着かないと書けないんです。。。はい。バタバタ、へとへとな毎日です。
そんなことを言っていても始まらない。素敵なお食事のご紹介といきましょうか。



済州島鯖のビスケット
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トルティージャのスープ
この小さなガラスの器の中は、素材のコスモ。
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牛タンやグアンチャーレとコリアンダーやトマトなどの香味野菜
などたくさんの素材が使われています。
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パンはメゾンカイザー。表面がパリパリっと香ばしく焼けています。
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塩とオリーブ油が主役 山羊乳のヴァヴァロワ
カンテサンスのスペシャリテです。山羊のミルクは獲れた季節によって味が違います。
違うミルクの味わいによってクリームの分量を変えたりし、ヴァヴァロアを作ります。
それだけではありません。ミレユンヌを使うことが多いのですが、ヴァヴァロアの味に
よってオリーブオイルのブレンドのバランスを変え細かな味の微調整をします。
最後に加えるのは、ユリ根とヘーゼルナッツ。そしてゲランド産フルール・ド・セルです。
この毎年マンネリと思われるスペシャリテですが、毎回味や滑らかさなどが違う。
時々野性味が強い時もあるし、酸味が強い時もある。長年通っても飽きないおいしさです。
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剣先イカと赤い野菜
他のみなさんは剣先イカと茄子の組み合わせでしたが私は茄子が嫌いなので
別の野菜と組み合わせてくれました。やわらかな剣先イカと赤パプリカ、赤玉ねぎを
喜界島の白ごまと柑橘で作ったソースで合わせています。
10月という不安定な季節に伺いましたので爽やかで軽やかなお料理を出していただきました。
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フォアグラのソテーとドゥフィノワ
ここではいつもフォアグラが登場します。冷製として出てくる時もあるし、
火を入れて、とろぉ~っと出てくることもある。様々な手法が楽しいフォアグラ料理です。
表面は香ばしく焼けたドゥフィノワの上にとろっと焼けたフォアグラが乗っています。
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セップの炭火焼きとハモンセラーノ
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ハモンセラーノをはがすと、立派なセップが出てきました。
秋の茸をシンプルな手法で堪能しました。
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下田の金目鯛 ピスタチオやウイキョウの香り
脂の乗った金目鯛がしっとり焼かれています。周りに水玉のように盛り付けられた
ういきょう、ピスタチオ、焼きニンニクのソースでいただきました。
ソテーしたインゲンが添えられていました。
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パンをお代わりはプチブールでした。
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ラカン産鳩の3時間ロースト
3時間かけてしっとり焼かれた良質な鳩のお肉が出てきました。
ガルニチュールは、翡翠銀杏、高峰唐辛子、栗かほちゃ、山芋のヘーゼルナッツロースト。
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このピンクのしっとりとした焼き上がり。たまりません。
しっかりしたフォンドボーのソースでいただきました。
メニューには、「プロデュイ(素材)」「キュイソン(火入れ)」「アセゾネ(味つけ)」
と書いてありまが、すべてを最も堪能できるのがこのお肉だと思います。




フロマージュはマンステールにイチジクのコンフィチュール。
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新高梨と金木犀のソルベ
金木犀がほのかに香るみずみずしいソルベでお口直し。
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カダイフをまとったマスカルポーネのムース
以前いただいた時にとても美味しくてまたリクエストしちゃったデセールです。
小澤さん、以前こっそりリクエストをしていただいたのをちゃんと覚えて
いてくださってありがとうございます。今回はコーヒーのソースでいただきました。
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チョコレートとミントのタルトレット
イタリア ドモーリ社の、スールデルラーゴを使っていました。
ドモーリ社の中でも、かなりエレガントで華やかなチョコレート。
コーヒーやナッツの味もするといわれています。
重すぎず、軽やかな酸味も残る、華やかなチョコレートケーキになっていました。
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メレンゲのアイスクリーム
これも定番。滑らかなアイスクリームです。
今回はなんとパルメザンチーズで甘すぎないバランスで。
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この日はマーがレッツホープのセカンドフラッシュだったかな・・・?
カンテサンスは紅茶もシーズンごとにファーストフラッシュやセカンドなど
セレクトしてそろえておいてくれるので、銘柄で選ぶ楽しみもありますよ。
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最後は小菓子。ポピーシードなどを纏ったホワイトチョコレートが出てきます。
お誕生日の時には、キャンドルやプレートではなくこの純白の飴細工が出てきますよ。
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ソムリエは市村さんと小澤さんの2人体制。
私たちのお席はいつも小澤さんが楽しくサーブしてくれます。
いつも素敵なワインと楽しい時間を演出してくれるソムリエさんです。
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カンテサンスの予約は、2ヶ月先の同日まで。
つまり、同日2か月前から予約できます。時間は9:30~11:00 および 15:30~17:00です。
予約専用回線 03-6277-0090は、いつも電話がパンクするような混雑ぶりですので
日程を決めたら頑張って予約するか、キャンセル待ちをするということになります。




家Quintessence カンテサンス
品川区北品川6-7-29 1F
ガーデンシティ品川 御殿山
03-6277-0485 (お問い合わせ・リコンファームなど)
03-6277-0090 (ご予約専用)



[カンテサンス過去記事]
・2014年5月の記事
・2013年3月の記事
・2013年1月の記事
・2012年11月の記事
・2012年9月の記事
・2012年7月の訪問(プロローグ)
・2012年5月の訪問(後半)
・2012年5月の訪問(前半)
・2012年3月の訪問
・2011年冬の訪問記~前半~
・2011年冬の訪問記~前半~
・2010年夏の訪問記事
・2008年冬の訪問記事
※2013年から忙しくてなかな書けないのが悩みです。




12月2日にミシュランガイド東京2015の発表がありましたのでご紹介しておきます。
カンテサンスは、2008年のミシュラン日本上陸以来3つ星をキープし続けています。

【三ツ星獲得店舗】

・石かわ/日本料理・臼杵ふぐ山田屋/ふぐ・えさき/日本料理
・かんだ/日本料理・キラキラ*カンテサンス/フランス料理キラキラ*・さいとう/すし
・ジョエル・ロブション/フランス料理・すきやばし次郎本店/すし
・まき村/日本料理・幸村/日本料理・よしたけ/すし・龍吟/日本料理